ΔLOOP3とΔLOOP2の違い

作成日:2004年3月7日

さて、最新のΔLOOP3とΔLOOP2の違いについてまとめてみます。

1.感度
  大差なし

2.受信カバレージ   
アンテナ名 受信周波数範囲
ΔLOOP3 2050kHz〜9950kHz
ΔLOOP2(1Turn) 3350kHz〜7000kHz
ΔLOOP2(2Turn) 2300kHz〜5400kHz

3.設置性
 大きな差はここで生じます。ΔLOOP3はLOOPアンテナ部&チューニングBOX部からコントロールBOX&受信機までの距離はある程度自由なのに対し、ΔLOOP2は、その間が300Ωフィーダー線となっており、この部分の長さを極力短くしないと、受信周波数範囲が狭まりますし、ノイズの影響等を受けやすくなり何のためのLOOPなのか?っていうことになってきます。以下の設置例をご覧下さい。

 <ΔLOOP3の設置例>
 
 ΔLOOP3では、上図のように受信機の真横にコントロールBOX置いてリスニングできます。
 ΔLOOPのような同調型LOOPアンテナの場合には、受信周波数を変える度に同調を取り直す必要がありますので、受信機のすぐ横にコントロールBOXを置いて、同調をすぐに取り直すことができるΔLOOP3の効果は抜群です。また、チューニングBOXとコントロールBOX間の距離は長くても大きく性能には影響しません。この点で、設置性に関してはフリーとなりとても扱いやすいLOOPアンテナとなります。

 <ΔLOOP2の設置例>
 
 ΔLOOP2では、上図のように300Ωフィーダー線部を極力短くしないと受信周波数範囲が狭くなったり、ノイズを拾ったり、最悪の場合は感度低下を起こします。私の実験ではこの部分については、5mくらいまでは特に問題を感じませんでしたが、それでも300Ωのフィーダー線の配線は、家庭用の電線類から遠ざけると言うような事を考えなくてはなりません。フィーダー部を極力短くするため、室内に引き込んだらすぐにコントロールBOXをつなぎます。ここから、受信機が近い場合は良いのですが、遠い場合は同調操作のたびに歩き回ることになり非効率的です。(マンションの場合、ベランダのすぐ横で聞けるような場合はこのΔLOOP2でも良い)

4.作り方&製作コスト
 圧倒的にΔLOOP2に軍配が上がります。ΔLOOP3を作るには、電気工作の経験が必要ですし、部品点数が倍近くかかります。コスト的には¥3000対¥4300くらい。ΔLOOP3を作成される場合は、しっかりとした覚悟と、正確さ、電気工作の腕が必要です。

5.私の場合、どういう使い方をしているのか?
 現在両方を使用しています。基本的にはΔLOOP3をベランダに常設しておき、使用していますが受信コンディションが良い日などの場合、片方のアンテナで録音を始めると他の局を探せなくなります。このような時に「リリーフ」してくるのが、ΔLOOP2&RF-B45です。同調型LOOP同士は干渉が激しいので、ΔLOOP2がリリーフする場合は、常設場所と反対側のベランダの端に設置しています。

6.まとめ
 以上、それぞれの良いところ悪いところを述べましたが、簡単に同調型LOOPの良さを味わいたい方でしたらΔLOOP2を、メインアンテナとして使用したい方はΔLOOP3が良いと思います。それとあとは自分の腕前にあったLOOPを作ることです。ΔLOOP2をまず作って腕を磨いて、性能も確かめてOKならば、その部品等を流用してΔLOOP3を製作されてはどうでしょうか?

以上


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