里山だより        2009年3月7日 
             
         
       環境と伝統
    里山だより (環境と伝統)       2009年3月7日        晴れ 

   里山は、農家の人がお米を作るために手塩にかけて作り上げた環境といえます。
 人の暮らしの維持と生き物たちの楽園の維持、そして最近は環境教育、エコツーリズム、地域振興と さまざまな面で注目されています。  
 3月7日、橋本市の公民館まつりの「環境パネル展」で、今年も地域を元気にする里山づくりの 魅力を市民の皆さんに紹介しました。 木下橋本市長も見に来ていただき、環境クイズにも挑戦されました。    

同じ日、郷土の森(ひだまりの森)のログハウスでは、「初午の餅まき」を子供たちに体験してもらいました。
 御幸辻などの地区では、初午の日(旧暦の2月の初めての午の日、今年は3月2日の月曜日) 今年の豊作を願って、各家では 紅白の餅を播きます。 
 毎週土曜日に開催する「トムソーヤ」の子供たちにも伝統を体験してもらおうと、餅やお菓子を播きました。 御餅を入れた善哉もいただき、ふるさとの行事を楽しみました。

       「公民館まつり」環境パネル展  
   木下橋本市長も来られました。
            初午(はつうま)の餅まき 
         ザブトンのような大きな餅もまきます
「環境教育リーダー研修」、地域の方やガールスカウトの参加、和歌山県「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」などへの取り組みなどで アクションチームの活動も、新しい時代に入ったようです。 活動に対する地元の方々の思いも変わってきたように感じます

  (芋谷たより)
 
 
早春の芋谷川では、コリヤナギ(コウリヤナギ)の花芽も大きくなり、春の訪れを知らせてくれます。 
 この枝を使って旅行用の入れ物 「柳行李」を作るのでこの名が付いたようですが、 芋谷でも柳でできた道具(行李や買い物かご)等を 昔は作っていたのでしょうか。  

皮をむき乾燥させた「白柳」を麻糸を使って編んでいく伝統工芸品「杞柳細工」を作る職人さんは、但馬の寺内さんただ一人だそうです。

芋谷には、先人が利用した植物がたくさん見られます。 
この写真の中だけでも シュロ(和棕櫚)、カキ、クレソン,
キュウイ、 孟宗竹、クリ、ビワ等と米作りのほかに育てたようです。   
     2月の活動で修復された石垣作り、ジャガイモ畑など
   「芋谷の再生活動」が進められ、春が来るのが楽しみです。

 
アクションチームが取り組んでいる「黒米を育てる田んぼ」
近くの水路では「ニホンアカガエルのおたまじゃくし」も泳ぎ始めました


肥料を入れ、今年の農作業が本格的に始まりました


トンネルへの道には、「ヤマネコノメソウ」も咲き出しました。 冬を過ごした「ツグミ」も脂肪分をたっぷり蓄え、北の国へ帰る 準備をしているようです。  もうすぐ、「ダンコウバイ」の黄色い花も満開になります。 生き物の楽園「芋谷」へ、皆さんも是非訪ねてみてください。

 ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科)

 ツグミ(ツグミ科) 個体により羽の模様が違います。

ハコベ(ナデシコ科)

フキ(蕗)の雄花(キク科)
花弁は5枚、1枚の花弁は基部まで深く切れ込み、10枚のように見えます。雌しべの白い花柱は3本です。
上の写真は、「ミドリハコ」ベですが、よく似た「コハコベ」も咲いています。
フキノトウが大きくなり花が咲きました。雄株と雌株が別々にあり、違った花が咲きます。  上の写真は雄株で、花粉で黄色くなっています。 雌株は白い綿毛を作り花が終わった後も70センチぐらいまで伸び続けます。