久しぶりのゲーム紹介
レビューするには長すぎる

今回ご紹介しますのは「The Elder Scrolls V :Skyrim」(2011年11月11日発売)というアメリカ製のアクションRPGです。
「The Elder Scrolls」シリーズは通称を「TES」シリーズと呼ばれ、「スカイリム」の前作に当たる「オブリビオン」でブレイクする前から有名だったという人もいますが僕は「オブリビオン」からしか知らないにわかです。
ゲーム自体既に5作出ていることからも分かるようにけっこう歴史のある作品で、どっかのJRPGのように世界をコロコロ変えてたりしないのでプレイする前に基礎知識として覚えておくべき事がけっこう多くて、特に地名とかは普通に作品をまたいで継承されているので重要な知識となります。
地名以外にも種族名、各種固有名詞、書籍名とか宗教(神々)、ユニークアイテム名までとにかく多いので最初は戸惑いますがなんとなくやってるうちに把握できればより深くこの世界を楽しめると思います。
[世界観的なものをさらっと]
まず基礎中の基礎となる知識は「タムリエル大陸」です。TESシリーズの全ての作品がこの大陸の各地方を舞台にしており、どれをプレイしてもプレイヤーはまずタムリエルに降り立つことになります。
タムリエル大陸は「シロディール帝国」という帝国が全域を支配していました(4作目までは)。今作ではエルフとの種族間抗争によって疲弊した帝国は各地方の勝手な動きを抑えることが出来ず、スカイリム地方でもウルフリック・ストームクローク(通称:ウルフリック西尾)率いる反乱軍の跳梁を許しているような状態で、プレイヤーは戦乱のスカイリム地方を旅することになります。
余談:神話の中に出てくる地名として「アトモーラ大陸」「アカヴィリ大陸」があります、アトモーラはタムリエルの北方にある”ゴースト・シー”を越えた先にある大陸で、古代ノルド族の出身地という事以外は謎に包まれており現在は極寒の死の大地となっているそうです。アカヴィリは公式に日本がモデルと言及されている大陸で東の彼方にあります、アカヴィリの住人は上半身が人間、下半身は蛇の蛇人間という設定がどこから生じたのかは分かりませんが、アカヴィリ伝来とされる刀剣はどこからどう見ても日本刀で、アカヴィリの鎧も日本の鎧に見えなくも無いですね。
次に大事なのは”種族”です、プレイヤーは最初に10種類の種族から好きな種族と性別を選んで自身の分身をタムリエルに送り出します。各種族には特性やパワーがあり、特性は常時発動ですがパワーは一日一回、有効時間有りですので使用の際には見極めが大事です。
大きく分けて「人間種」、「エルフ種」、「獣種」が存在しますが…
<人間種>最も基本的な種族
インペリアル
大陸の中枢であるシロディール地方の主流である種族。高い文化を築いた知的な種族で、帝国の支配階級。シロディール帝国は古代ローマ帝国をモデルにしてるので装備品や文化習俗もそれに習うが、前作ならともかく今作ではあまりその辺は出てこないのでどうでもいい。
種族特性は”インペリアル・ラック”、宝箱などからお金を得る際に他の種族よりちょっとだけ多く拾えるという、「自動販売機の釣銭口に手を突っ込んだら10円見つけた」レベルの幸運がありますが、この世界で宝箱から手に入るお金って多くても二桁Goldなので…特殊パワーは”皇帝の声”、周囲の敵性生物の戦闘状態を一定時間解除します。
ブレトン
ノルドとエルフの混血。エルフの血の影響で人間種族にしては珍しく魔法適性が高く、知性も高いのでNPCの商人に多く見られる種族です。種族特性は”ブレトンの血”による魔法防御+25%、種族パワーは”ドラゴンスキン”、敵からかけられた魔法の50%をMPに変換して吸収します。
レッドガード
西の大陸から移住してきた種族、初期は東南アジア系がモデルだったらしいが現在はアラブ系がモデルらしい。
戦士に適性が高く(ノルドとダダ被りやん…)、黒い肌を持つので特にスカイリムなどでは遠目にもすぐに見分けがつく。種族特性は”耐毒”、50%毒ダメージ軽減+疾病にかかりにくいという微妙に便利な特性です。パワーは”アドレナリン・ラッシュ”スタミナの回復速度が二倍になります。
ノルド
帝国の北辺、スカイリム地方に住む種族。古代北欧のヴァイキング(古ゲルマン民族)がモデル。
武勇を重んじる戦闘民族で筋金入りの脳筋。帝国の初代皇帝タイバー・セプティムはノルドだったらしいが、どうやって統治してたのか疑問に感じるレベルで脳筋。お願いですから吸血鬼やドラゴンに一般市民が素手で殴りかかるのやめてください。
寒冷地出身なので種族特性も”冷気耐性”、冷気ダメージを50%カットしてしまうチート能力。種族パワーは”バトルクライ”、周囲にいる敵が一定時間逃げ回るが乱戦中に使うと強力な誤射扱いになるので友好NPCに殺されます。
<エルフ種>タムリエルの旧支配層、ノルドに権力の座から追いやられたという歴史がある。見た目が悪いのは仕様です
ダークエルフ
ダンマーとも呼ばれるエルフの一派、大陸北東部のモロウィンドを中心にしているが、モロウィンドは植生も動物の生態もかなり特殊で摩訶不思議な地域である。DLC「ドラゴンボーン」でその一部を体験できるが、ぶっちゃけキモい。
この世界における悪魔信仰ともいえるデイドラ信仰やあまり一般受けがよくない死霊術等を好む為、迫害されていたりする事が多い。種族特性は”炎耐性”、炎系ダメージ50%カットだが火炎系は素のダメージがそこまで高くないのでドラゴン相手でも無い限り実感できない。種族パワーは”先人の憤怒”、炎のマントを身にまとい周囲の敵にダメージを与える、お約束だが味方にも当たるので乱戦中は危険。
ウッドエルフ
ボスマーとも呼ばれるエルフの一派、大陸南部のヴァレンウッドに住む。自然を愛し森に生きる森の民だが、狩りはしっかりします。エルフ種自体見た目が元々良くない上に、エルフなのに魔法方面の適性がまったく無いので人間種族と比較してわざわざ選択する理由が無い。
種族特性は”毒耐性+疾病耐性50%”あれ?これレッドガードと被っ…、種族パワーは”動物操作”、一日一回動物を従わせることが出来るのだが、元々野生動物は戦闘力として微妙な上に有効時間60秒でどうしろと
ハイエルフ
アルトマーとも呼ばれるエルフ、かつて人間種に敗れるまでタムリエルを支配していた古エルフ族である”アイレイド”の末裔。魔力に優れた種族であったといわれるアイレイドだが現在のハイエルフは少々魔法適性が高いだけの種族に落ちぶれてしまっている。
種族特性はデフォルト状態で最大MP+50(他種族は100、ハイエルフは150)というものだが、このゲーム序盤の+50ってあまり意味が無いし後半の50は誤差という少々悲しいものです。種族パワーは”高貴な生まれ”、MP回復力が二倍になる。
オーク
オーシマーとも呼ばれるエルフ種、海外ではオークってエルフの亜種だと知ってびっくりしてる。醜い姿をした種族だが誇り高い戦士として知られ(またまたノルドとダダ被り)、多くのオークが帝国軍に参加してその腕で帝国に貢献しているが、独特の風習を持つため大陸各地の自分たちの要塞(村)から出て来ることは少ないとされている。skyrimの山賊の1/4はオークだと思うが気にしてはいけない。
前作からはるかにイケメン(?)化して存在感を増したが…種族特性は無しだが、変わりに種族パワーの”狂戦士の怒り”はすさまじい性能を持ち、与えるダメージを2倍にして受けるダメージを半減(!)させる。超ゴリ押し種族。気のせいかオーク女性NPCは漏れなくダイナマイトボディだと思う、顔は見ちゃいけない。
<獣種>獣種は人間/エルフとかなり違う文化を持つせいか、犯罪に手を染めている者が多く、更に悪びれている様子も無かったりする。
カジート
エルスウェアという砂漠地帯出身の猫。前作では二本足で歩くライオンのような見た目の種族だったが今回は完璧に二本足の(かなり頭の悪い)猫。でもジェイ・ザルゴは大成するよ。(大成しても高レベル魔法を使えない辺りがやっぱり猫)
種族特性は”爪”、素手攻撃時のダメージに追加ダメージが上乗せされる…これ特性扱いでいいのか?種族パワーは”暗視”、一日一回一定時間暗闇を見通すことが出来るが、今作ではそこまで暗いダンジョンが無くなったのであるのを忘れるレベル。
アルゴニアン
いわゆるリザードマン、爬虫類なんだが女性には乳房が二つあるので違和感が半端無い。お前ら爬虫類なのか哺乳類なのかどっちなんだ。ブラックマーシュという地方の出身らしい。
種族特性は”水中呼吸”だが、今作では水没ダンジョンが少ない+狭いのであまり役立つ場面が無い。”毒耐性”も持つが、この世界の毒は無視しても問題ないレベルのしかないのでこれも実感は無い。種族パワーの”ヒストスキン”はHP回復速度が二倍になる。
<その他>
とうに絶滅した種族として「ドワーフ」(ドゥーマーとも呼ばれるエルフの仲間/技術系民族で多くの機械類を遺している)、「スノーエルフ」(古代ノルドに滅ぼされたエルフ、ファルマーとも呼ばれていた)等の名前が出てきます。
また、巨人族やデイドラ(異世界に住む悪魔のような存在)といったヒトには似ているが違う種族もいます。
[唐突にシステム説明]
このゲームの最大の特徴であるMOD(Modificationの略)ですが、外部から新しいデータを本来のデータに継ぎ足していく事になるので入れれば入れるほど処理が重たくなり、管理人のPC環境では正直厳しいです(というかデータ一回壊れた)
そこで現在は最小限の美化MODと武器/防具追加程度に留めてますがそれでも読み込みがかなり長くなる時があります。
特に処理を重くする要因であるテクスチャに関してはすっぱり割り切って軽量テクスチャMODを導入しているので、デフォルトの建造物や武器防具の見た目がPS2とかそれ以前の時代のゲームみたいになってます。
導入時には色々と注意する事があるのですが、なにしろ誰でも自作のMODをアップロードして披露できるのでとにかく玉石混交です、良い物も悪い物も山ほどネット上に存在します。その大量のMODの海を少々探してみても自分の好みに合った上で尚且つ自分の環境で導入できる物、となるとそんなに多くは無いです。
更に設定されている数値が強すぎてバランスを崩してしまう事もあるので導入は慎重にする必要があります。
で、このゲームには友好度の高いNPCと結婚可能なシステムがあるのですが、デフォルトだと男女、もしくは女同士では結婚可能ですが、男同士は結婚できません。これに関して「女性同士の結婚をできなくするMOD」「男性同士の結婚を可能にするMOD」が存在する辺りでこのゲームの(ユーザーの)幅広さと業の深さの一部でも理解していただきたい(吐血)
[補足/入れているMOD(主なものだけ)]
女性体型変更MOD
UNPと呼ばれる体型変更MODを入れています、デフォルト体型はいい意味でも悪い意味でもリアルでちょっとたるみ気味なので、シェイプされたモデル体型のUNPに差し替えてます。デフォルトテクスチャだと腹筋の割れっぷりがかなりキてます。
漫画やアニメのようなボンッ!キュッ!ボンッ!なセクシー体型はCBBEと呼ばれるものが有名なようです。各体型専用の防具MODも多いので体型をデフォルトで続ける人はいないんじゃないかな?
髪質改善MOD/髪型追加MOD/肌質改善MOD
デフォルトのテクスチャがひどく汚い色合いなので髪質を改善させるMODと、髪型を追加するMODを幾つか入れてます。また、UNPからの設定だと首から上と体のテクスチャがちぐはぐになりがち(境目が見えたりした)だったので一括で別の肌テクスチャMODで上書きして統一させてます。
目パーツ微調整MOD/瞳美化MOD/瞳色追加MOD/エルフ耳MOD
デフォルトだと顔の輪郭にマッチングしないパーツがあったのですが、導入したら改善したMODがあったので使ってます。目のテクスチャを美化して色も増やすMODがあったのでそれも入れてます。エルフ耳はキャラクタークリエイトの項目に追加するMODもあったのですが他にも色々と入れないと機能しないのでクソ重たくなるからエルフ耳っぽい装飾品を生産できるMODにしてます、見た目は若干不自然ですがまぁ仕方無し。
各種モーション変更MOD
武器の構え方、走り方、歩き方、ジャンプ、隠密行動時等の各種アクションは武器の振りモーション以外はほぼ差し替えたので動きのほとんどがデフォルトではないです。これに関しては初期モーションが酷すぎると思う(特に両手武器モーション)
ただ、シャウトモーションを変更したら一部の敵のシャウト系テクニックが酷い見た目になったのは後悔している。
その他各種武器・防具MOD
むしろこれがMODデータの9割、色々とカジュアルだったり実用的だったりチートだったり。追加以外ではデフォルト防具の見た目をUNP体型に合わせてシェイプするMODも入れています。(デフォルト防具のままだとだと着膨れして見える)
衛兵強化MOD
町を守るはずの衛兵が中盤以降は吸血鬼等にさくさく狩られてしまうので町の住民保護のために強化しています。割とマジで重要NPCもさっくり殺される世界なので衛兵がしっかりしてくれないと困る。
アンデッド強化MOD
ダンジョンの敵の過半数を占めるアンデッド系の種類が少ない&強さの頭打ちが早いので強化するMODを入れてます。これに関しては際限無く強くなるので痛し痒しですが。

〜以下実際のゲーム内の画像とか〜

前作「オブリビオン」で主人公は開始早々牢獄に繋がれている犯罪者という衝撃的な幕開けだったのですが、どうもTESシリーズは伝統的に主人公は犯罪者スタートになっているらしく…


判りにくいが囚人護送馬車の上です(画面右にいるレイロフおじさんも腕を縛られています)

冒頭からプレイヤーに犯罪者の烙印を押すポリシーは変わっておりません。
しかも前回は脱獄からのスタートでしたが、今回は斬首刑スタートという容赦なさが光ります、流石アメリカ人は色々な部分で一切妥協しません。
で、紆余曲折を経て斬首台から逃げ出して一旦近くの砦に逃げ込むのですが、どうせ開始早々のイベント戦闘だから必死に逃げなくてもいいだろうと思っていたら…


ドラゴン「人間うめぇ!!」

チーン(合掌)
イベントでも逃げろと言われたら真剣に逃げましょう、妥協は死に繋がります(戒め)


二度目の逃走でようやく逃げ込むことに成功したプレイヤー(奥の人物)

で、だ。
むっさいおっさんでもいいんですが、このゲームのグラフィックだとむっさいおっさんってガチでむさ苦しくて、しんどいんですよ(デフォルト顔パーツ等の問題でイケメンになりにくいという問題もある)
閑話休題。
という事で、おっさんを軽く整形してみます。PC版のSkyrimはコンソールコマンドを利用することで任意のタイミングでキャラクタメイクをやり直すことが出来るのです。(種族まで変更してしまうとデータがちょっと壊れる事もある)


整形に挑むおっさんの最後の勇姿

これが…







こうなる


あまり時間をかけずにぱぱっと組んでみたが、まぁまぁ悪くないと思う

はい、完成。キャラクタ名は安直にAnn(アン)にしてみた。
ここからもうちょい微調整をする。


デフォルト身長だと男女関係無く種族標準固定なので、ノルドだとデカい

ここをコンソールコマンドで…


間違えた


こんなもんかな…ちょい小さいか

自由度高いにも程がある…と思いきや、実はこのゲーム無駄にリアルになってまして…


頭上のニンニクを取りたい図
画面中央のカーソルアイコンがニンニクに重なってるのにアクション対象になってない

身長が低いキャラクタは高い場所にあるアイテムが取れなくなったりします。更に近接攻撃のリーチが短くなり、足の長さが移動速度に影響して移動速度が標準より遅くなります。デフォルトキャラだと見えていたアイテムが主観視点で見えなかったり、取れそうな位置なのにもう一歩進まないとアイテムの判定が出現しなかったり、高いところにあるアイテムを獲る為にジャンプするとか、無駄にリアルな挙動を要求されます。
尚、スタート地点のヘルゲン砦は一番最初に通るダンジョンですが、この先の冒険の仕方を教えるチュートリアルダンジョンである為に無駄に複雑かつ多彩になっていて何度もやり直すとうんざりしてきます。
だからカット(え)


脱出成功(ドヤァ):装備品は全て死体から剥ぎ取った物
※TES経済の9割は追いはぎ盗掘です

装備品のテクスチャが潰れて見えるのは軽量化MODのせい。
<一旦終了>