この春は桜吹雪を

 桜前線が大阪までやってきました。ちらちらと動くものは子どもの目をよく引きますし、本物の桜吹雪も粋なものです。散り初めのときから、花びらを集めておいて、花吹雪そのものを楽しんだり、くすだまに入れて楽しんでみませんか。
 ある子どもが入学してきたとき、広い部屋に不安を感じたようで音楽室に入れませんでした。入り口を開けて、中が見えるようにしておき、中で花吹雪をして遊んでいたら、じりじりと寄ってきて、いつの間にか、部屋に入って、花びらを拾っていたのが今も印象に残っています。その子もこの春 中学生になります。

花びらの保存方法
 温暖化のせいかだんだん開花が早くなってきたようで、新入生歓迎会のときには、もう花が散ってしまっていることもよく経験します。とりわけ関西以西は、入学式以前に開花することも多いようです。そこで、集めた花びらを保存する方法を二つ紹介します。
 花びらが茶色に変わっていくのは、花びらの中の成分が酸化されて変色していくためだと考えられます。このため、酸化が進まないようにするためには、以下の二つの方法が考えられます。
@ビニール袋に入れ、冷蔵庫で冷やして、酸化の進行をくい止める。
 実際やってみたところ、冷蔵庫に入れると1ヶ月くらいは取り出して使うことができました。花びらの感じや香りもそのままで、花吹雪や、くすだまに入れても生のものと変わりはありませんでした。

A急速に乾燥させて、花びらの中の成分が酸化しないようにする。
 急速乾燥は、まず、ホームセンターなどで売っている、ドライフラワー用のシリカゲル(あとに写真があります。)を買ってきます。お茶を入れる袋に花びらを詰めて、大量のシリカゲルの中に埋めるように入れて、吸湿し花びらの水分をとってしまうのです。水分がなくなると花びらはとても軽いものになり、花吹雪やくすだまにすると、ひらひらと実際の花びらよりも軽快な動きになりました。

遊び方
 花びらを撒いたり、うちわであおいだりして空中に漂わせます。くすだまに入れて、開いたとたん本物の花びらが舞う花吹雪も風情があるものです。
 遊ぶ直前に冷蔵庫から花びらを取り出しておきます。
 シリカゲルに入れたものは、量にもよりますが、5日から1週間たつと、しっかり乾燥しますので、取り出しておいて遊びます。

 いずれにしろ、どちらの方法も使えることがわかりました。冷凍すると年中使えるかなと思いましたが、解凍している間に、急速に酸化が進み、どの花びらも褐色になってしまって、これは失敗でした。

お茶の袋と 乾燥後の桜の花

ドライフラワー用 シリカゲル