メロディトイレ

 意を決しておむつをはずしても、排尿のための身体機能が働きにくかったり、排尿の行為の了解ができていなかったりして、トイレでなかなか出ないことはよくあります。排尿をわかりやすく、楽しくするメロディトイレを作ってみました。

品名 規格 数量 入手先 その他
雨樋 市販のもの24cm 1本 ホームセンター 写真のもの→
メロディカード 百均のもの 1個 百均
接着剤つき銅箔 0.1mm厚のもの 必要量 ホームセンター
プラグ 3.5mmのもの 1個 電子部品店
ジャック 3.5mmのもの 1個 電子部品店
リード線 センサ部分とジャックをつなぐ 必要量 電子部品店
フィルムケース 写真屋さんで入手 1個 リサイクル

 おしっこが出ると、樋をつたって矢印の方向に流れていきます。
 その先には、銅箔でできたセンサがあり、おしっこが横切ることで、センサが導通し、メロディチップをスタートさせる構造になっています。
 清潔を保つため、樋の部分も、それに取り付ける、メロディチップも、全て取り外せる構造にしてあります。

センサつくり 樋のカットと加工
 絵の具を濃い目に溶き、便器に塗りつけ型紙を作ります。
 

樋は2mの長さで販売しているので、24cmの長さに切ります。そして型紙に合わせて、下の写真のように便座にはまるように切ります。角は安全のためにやすりで丸めておきます。

樋のセットのテスト 
 加工した樋を便器に実際にはめてみます。お尻の方向に少し下がるようになります。 
 樋を便器に軽くはめたり、はずしたりできることを確かめておきます。

樋の下ごしらえ
 樋に銅箔を貼り付ける前に、ガイドになる線を引いておきます。

この線は、写真のような定規を使うと、簡単にうまくひくことができます。
この線は、写真のような樋の円弧に近い大きさの缶を探してなぞると、簡単にうまく引くことができます。

銅箔の加工
 写真のような銅板がホームセンターで販売されています。裏面に接着剤がついていて、とても使いやすいものです。
 アルミ、ステンレスなども販売されていますが、あとでハンダづけするので、銅板を選びます。

銅箔の裏面に線を引く
 銅箔は裏面に剥離紙がついていますから、裏に幅1cm、長さ14.2cm1本と、幅5o、長さ14.2cmのもの4本が取れるように線を引きます。いずれのものも半分の長さにして使うので、7.2cmのところに線を入れておきます。
 写真はこのうち幅1センチのものを切り離したものです。

はさみで切る
 銅箔は0.1mと薄いのではさみで切ることができます。カッターも試しましたが、はさみが一番うまく切れました

銅箔の貼り付け
@まず樋の両側に近い直線に沿うように銅箔を貼ります。
A次に横の銅箔(5oのもの)を右の縦に重なるように貼ります。
B上に貼った銅箔と約2o空けて、左の縦に重なるように貼ります。
Cその下は2o空けて、右の縦に重なるように貼ります。つまり、下の写真のように交互に右・左の縦の銅箔とと重なるように貼っていくわけです。

センサの説明1
 銅箔は交互に右、左の縦につながっています。おしっこが流れていくと、左の写真のように、上の箔と、下の箔にまたがることになり、電気的につながることになります。
 上下の間隔を詰めると、感度は上がります。1回のおしっこが少ない人はわずかな尿でも感じやすいように、間を詰めます。
 また、横の銅箔の全体を上の方に貼れば、おしっこが出てすぐになりますし、下の方に貼れば、出てから少し時間が遅れてなります。
(時間差はほんの僅かです。)

リード線の取り出し準備
 リード線を取り出しやすいように、右側の縦の銅箔は、下端で切ります。次に別の銅箔を用意し、一番下の横の銅箔から2o離して、かつ右の縦よりも出るくらいになるように貼り付けます。
 そして、上の写真のようにすべての横の銅箔をハンダ付けします。

ジャックの取り付け
 センサの導通を本体に伝えるために、樋にジャックを取り付けます。ジャックの位置は、樋を便器にはめて見て、あとで作るフィルムケースに入った本体が便器に当たらない位置にします。
 またリード線が動かないように、リード線が通る位置に、あらかじめ両面テープを貼っておきます。
 完成したセンサは、下の写真のようになります。

本体の製作
 百均のメロディカードは、内部が写真のようになっています。
 これらはすべて両面テープで貼り付けられているので、簡単にはずすことができます。
 これらをすべてはずし、半田ごてを用いて、スイッチをリード線から取りはずし、フィルムケースに貼り付けやすいように、両面テープをスピーカー、本体にあらかじめ貼っておきます。

スイッチ

スピーカー

本体

フィルムケースの穴あけ
 上の写真のようにフィルムケースの底面にスピーカーの音が聞こえやすいように5oの穴を開けます。
 側面にプラグを取り付けるための7ミリの穴を開けておきます。
プラグのボディの切断
 フィルムケースの側面にプラグを取り付けるために、プラグのボディをねじ部分から10oくらいの部分でカッターで切ります。そして、穴あけ済みのフィルムケースに取り付けます。

部品の取り付け
 以上の加工が済めば、両面テープの剥離紙をはがして、スピーカーから順番に部品をフィルムケースに入れ、貼り付けていきます。最後に、スイッチのリード線を、プラグにハンダ付けします。
 以上で完成です。

使い方

 フィルムケースのプラグを、樋のジャックに差し込みます。そして、樋を便器にセットすればすぐに使えます。
 排尿があれば、出た瞬間にセンサが感知して、メロディがなり、排尿したことがわかりやすくなります。
済めば、便器からはずし、フィルムケースをはずして、樋を水洗いして乾かしておきます。
 二つ作って、洗い代えを用意し、交互に使用するとよいと思います。
 電池は約1万回くらい持つといわれています。電圧は3vなので、感電などの心配はまったくありません。

センサの説明2
 右の写真の赤い線の部分が、重要です。つまり、間が狭いと、わずかな量のおしっこでも働きますが、逆に感度がよすぎて、鳴り止まないということになりがちです。
 説明では間隔は2mmとしていますが、その子、その子の状況に応じて、広げたり、狭めたり試してみることが必要です。

リード線

このセンサの銅箔の間隔と位置が大切です。

2006/2/24 一部renew