日本は四面海に囲まれ南北に細長い列島です。
 北は北極園に南は熱帯園に近接し気候は温暖湿潤です。
 季節の変化が明確で春材、秋材の
木理(木目)が美しいのです。
  
木が好きな人が楽しめるページにしたいと思っています。  
 
 子供の頃、雲を見て動物などを連想した経験はありませんか。
 大人になっても流木や河原の石の形状から連想して
 楽しんでおられる方もおおぜいおられます。
 僕は暇なとき、木端(カットした残木)で羅漢さんを彫っています。
 木端の形状からどんな羅漢さんにするか、
 イメージするのも楽しみの一つです。
 皆さんも彫ってみませんか、素材は何でもいいと思います。
                          

初めての方へ
制作
  アドバイス

 1. 彫刻刀は市販(文具店、画材店など)されている1,500円程度(3〜5本組)のもので充分です。
    (彫刻に、はまってしまうと、だんだん良い道具がほしくなってきますが、後でもいいと思います)
 2. 彫刻刀は切れないと余分な力を刀にかけるので怪我をしやすいのです。
 3. 物をつくると気持ちがやさしくなります、描く、削る行為は人間の本能かも・・・・・はまりますよ。
 4. 彫刻刀の進行方向には絶対に手をおかない様に此れは大切なポイントです。     

あると便利な
彫刻作業台の

  作り方


 
1. 大きさは作品、机の大きさ等により異なりますが幅30cm、奥行き40cm位あればいいと思います。
 2. 台の材料はベニヤ板と桟にする木の棒と木ネジと木工ボンドがあれば簡単に出来ます。
 3. 台があると机にもキズがつかないし、作品が安定するので作業がしやすいですよ。

                 

 ・ ベニヤ板の横幅にあわせて横棒をカットしボンドと木ネジで固定ます。
 ・ 横棒に木工ボンドを塗り、木ネジは必ずベニヤ板側からとめて下さい。 

                       ※彫刻台は作品の大きさ等により、数種類必要になる場合がありますが、
                              最初はこのサイズがあればいいと思います。
       


NO1  砥石について                        
まずは彫刻刀の研ぎ方から始めさせもらいます。
楽しく彫刻する為には刀が良く切れないと話になりません。
では、能書きはこれくらいにして始めます。

(1) 研ぐための道具について
    
砥石は天然の物と合成品があります、天然砥石は高価です、今は合成の物で満足できる砥石が沢山あります。
    私も仕上げの時以外は合成砥石を使っています。
    まず、砥石に充分に水を含ませる事(使う20分位前にバケツに水を満たし浸けておきます)から始めます。
        ※ 水を含ませる理由 砥石を傷めないように、刃物がスムーズに動くように、刃の焼が戻らないようにです。

(2) 砥石の種類
   
 荒砥石   用途 刃が欠けた時等に使いますが、 完全に欠けてしまうと状態にもよりますがグラインダーなどが
                必要になる場合があります。(ここまでになると修復が大変です)
    中砥石   用途 基本はこの砥石で減った刀の形状をととのえます。
    仕上砥石  用途 最後の磨き仕上げに使います、刀に小さなキズ(目に見えない)があると、すぐに切れなくなります。
        ※ ある書籍に水ペーパーでも砥石の代用ができるとありましたが、限られた条件下での事でしょうか、
           実際にやってみましたが、僕はあまりお勧め致しません。
                ワンポイント アドバイス
                   とうとつですが、本の知識だけでは縄跳びは出来ません、研ぎも、やはり身をもって経験されることです。
                   あまりアドバイスになっていませんね、今回はこれで終了させて頂きます。

NO2 彫刻刀の研ぎ方              
結論から先に申します、文書では難しいです、基本を理解いただいて後はご自身で勉強するしか方法はありません。
少しでもお手伝いが出来ればと思い僕の体験を。
 準備 砥石の面が鏡のように平らになっていますか(変形した砥石の修復方法は別途予定しています)
 確認 こころが穏かになっていますか
       上記の2項が研ぎの最重要事項です、では始めます。
(1) まず姿勢です
     刀は体全体を使って研ぎます、その為に姿勢を正し手と体が連動できるように、らくに構えて下さい。
     研ぎはそんなに力はいりません、ひじを使ってまっすぐに刀を砥石にあてるだけですから。
(2) 刀には刃裏と刃表があります、彫刻刀は片刃ですので角度のある方が刃表になります。
     刀の柄をしっかりもって、片方の手の指で刀の先端を押さえ刃表を砥石にピタリと密着させます。
      ※ 先端を押さえた指が少しでも刀より前に出ると指を切る事になります、少し慣れた頃によくやる怪我です。
(3) 刃表から研ぎます、刀の先端を研ぐのではなく全体を研ぎます、刃裏にかえり刃(裏側にでるバリ)が全体に出れば、
    刃裏を研ぎます、これを2,3回繰り返してかえり刃を取り除いて下さい、刃の角度は23度くらいが良く切れます。
    慣れていない方は途中で切れ味を確認しながら進めてください。
      ※  かえり刃が上手く取れない時の理由の一つに焼が甘い刀があります、かえり刃が表にいったり、刃裏にいったり、
         する場合です、 これを専門用語では?なまくらと云うそうです。  これは彫刻の先生に教えてもらった事です。
(4) 何回か体験いただければ、切れる刃のかたちが分かってきます。
      ※ 刃裏には腹という、へこんだ部分がありますが、これがないと切れません。
          関連の本は沢山、市販されていますのでご参考にして下さい。   
NO3 自分の使う道具は自分流で使いやすいように  
人間だけが物を創る為に道具を準備し、石器、青銅器時代から道具を作り物をつくった事により人間の脳が進化してきたと、
ある文化人類学者が言っておられましたが、木彫教室の生徒さんは『指を使うとボケないし楽しいから』といわれていました。
僕もこれに賛成です、絵を描いたり、削ったりするのは人間の本能です、大の大人が電話しながら無意識に落書きしていますよね。
好きな事を好きな方法でやればいいと思います、そこで今回は私の道具自慢、工夫自慢を掲載します。
 今はさわりの所だけ掲載します続きはお楽しみと言う事で,お許しを。
概略
    ・刀は上手く使うとこれだけ経済的なのです。 (画像入りでご報告します)
    ・バンドエード(おっとこれは商品名)の使い方、勿論、怪我をしたから使うのではありません、別な使い方をお教えします。
    ・彫刻刀を彫刻刀で削る、これなんのこと。      などなど です。
NO4 前回(NO3)の続き  

1 人差し指が上手くかかり、細かい部分の細工に使い勝手が良い

2 隙間のあまり無い部分や浅彫りをする場合、彫刻刀のグリップの厚みが邪魔にならない

3 滑り止めと彫刻刀を持ちなれていないと指に豆ができますので予防策に

切り出しナイフですが、上段のものは、もう20年程使っています、刃の長さは下段と比べると、

半分位になりました、ここまでくれば愛着が出てきます。

いいものは、焼入れがしっかりしているので、こんなに短くなっても充分使えます。

慣れてこられると少し高級なものがほしくなってきますし、長く使えるので経済的です。

次回は彫刻刀の種類と考えています。