最終更新日:2000年05月14日(日)

ゼノギアス RPG PlayStation
SQUARESOFT(スクウェア) 1998/02/11発売 6800円
ファミ通評価; 31点/40点 販売本数; 88万5474本 俵屋評価; 8点/10点
現在の価格;2000円ぐらい 1ブロック〜 備考;エンディングテーマ
(Small Two of Pieces)

[概要]
練りに練られたシナリオや人型の戦闘兵器「ギア」が特徴のスクウェアが放つ超大型RPG。スクウェアのPSオリジナルシリーズで、人気の高さは随一。1プレイに最低でも50時間は必要。
[あらすじ]
辺境にあるラハンという村から物語は始まる。数年前に血まみれで村に運ばれて来た主人公「フェイ」は、村に運ばれてくる以前の記憶を失っている。しかし、よそ者には厳しい辺境ラハンの村民たちも、活発な若者であるフェイを受け入れていた。

悲劇はフェイの親友たちの結婚式前日に起きる。天上人と呼ばれる神聖帝国ソラリスの人型戦闘兵器「ギア」(ロボットみたいなもの)がラハンに不時着、そのギアを追ってきた追撃部隊との間で交戦が始まったのだ。突如戦場となったラハン村で、フェイは成り行きからギアに乗り込むことになる。戦闘中、フェイのギアは暴走、敵部隊を撃退するも、村を半壊してしまう。

親友たちの命と村民の信頼を失い、旅に出たフェイは、森の中で迷う「エリー」という少女に出会う。実は彼女はラハン村にギアを不時着させた張本人だった…
[総評]
なんといってもシナリオ。練りに練られたこのゲームのシナリオは、おそらく1回クリアするだけでは完全に把握できない。そこが最大の長所にして、最大の短所。とはいえ、何度もプレイする価値は十分にあるゲームである。クリアしてからすぐに再プレーしても、時間を置いてからプレーしても楽しめる作品。

シナリオの内容は基本的にかなり暗めで、重い。さらに主人公「フェイ」もヒロイン「エリー」も『迷える主人公』なので、シナリオの重さはさらに増す。だが、周りを固めるサブキャラがかなり魅力的で、フェイにとってもプレイヤーにとっても、彼らの存在はありがたい。

ところで、クリアしたあと、クレジットが
「Xenogears Episode5
THE END
…、続編(前編?)出るのかなぁ?

↓ネタばれ、あるかも
気をつけて読んでね

良かった
ところ
シナリオ シナリオの深さは群を抜いている。この作品以上のシナリオを持つゲームは、現在のところ見当たらない。この長大なシナリオを消化できたのは、プレイ時間が長いゲームだからこそ。

オープニングの意味がわかるのは、物語も終盤。
キャラクター 主人公の脇を固めるナイスなキャラクターたち。シナリオが良いからこそ、彼らも生きるのだが…

俵屋でのお気に入りはシタン先生。なんと言っても戦闘方法が「蹴り」主体。かっこえー。それで後半には「剣」使いに!狙いすぎだよ。主人公より強いし(使えるし)。
ジャンプできる! ダンジョン・街を問わずにジャンプできる。コレがけっこう快感。

また、ジャンプできるのを利用して、ダンジョンの各所にジャンプ関係の仕掛けがある。
駄目な
ところ
ギアがカッコ悪い! 戦闘でもストーリーでも核となる人型の戦闘兵器「ギア」だが、デザインがダサい、技がダサい、もー最悪。しかもボス戦はたいていギアなの。
ロードが… 戦闘などのロードは少し長め。でもネオジオCDで鍛えられた僕や弟殿はべつに気にならない。

むしろ問題なのが、ロードのタイミング。このゲームのダンジョンはけっこうアクション性が高く、仕掛け的にシビアなタイミングのジャンプを要求する場面が少なくない。で、戦闘のためにロードに入ると、移動は可能なのにジャンプができない(泣)。結果、苦労して登ったところからまっ逆さまなんてことも…
エンカウント率、高し ゲームバランスはシビアなほうで、ボス戦もけっこう苦労するこのゲーム。ダンジョンも長い、大きい、複雑なのだが、それ以上にきついのがエンカウント率の高さ。少しうんざりするほど、敵に会えます。
シナリオの進行方法が… 非常に魅力的なこの作品のシナリオだが、CD-ROMの2枚目から進行方法が激変する。フェイやエリー、場合によってはシタンが「語る」方式に変わるのだ。

非常に独特で印象的な方法ではあるのだが、語り(あらすじ)→(強制で)ダンジョン→ボス戦→語り→…、と物語の進行はキャラクターの語りで進み、プレイヤーが動かせるのはダンジョンの中だけという方式になる。

余分な遊びが一切入らないため、シナリオは怒涛の勢いで進む(実際、CD1枚目までのストーリーは全体の1/3程度)のだが、「ゲーム」としては反則に近いと言える。

僕としては、1枚目と同様に進めて欲しかった。ま、そうすればCD3枚組みか4枚組みになっただろうが…

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