平成23年3月2日 17番井戸寺〜地蔵院〜18番恩山寺  歩行距離 16.8km

 徳島県の最終の旅、前回同様日帰りツアーに参加、出発予定の8時を少し遅れて湊町からバスで出発、恩山寺の参拝が遅くなって出来ない可能性を説明され苦慮、途中から単独行動も ? 結果は皆の頑張りと先達さんの計らいと恩山寺の温情があり無事に参拝が終えられた。
 9時頃に車中から六甲の山並みに虹が架かるのが見え先行きが良いかも。11時半に17番井戸寺を参拝、山門横に春を告げる菜の花畑( 写真)弘法大師が自ら掘られた「面影の井戸」に自分の姿を映し納得。
 次の地蔵院まで4.2km、何時ものツアーより歩く速度が早い、帰りの車中で先達さんが最終参拝時刻17時を考慮し「ピッチを上げたら皆さんが着いてきたのでこの組は健脚揃いかと」 。
 地蔵院でのお参りもそこそこに先を急ぐ、直ぐに眉山の裾野を行く地蔵峠越え、雨がぱらぱら降り出し合羽を着込む、約1時間の登り下りで体が温まる。峠の頂近くに願えば足腰が強くなるお地蔵さんが一体、皆さん手を合わせて下る。程なく園瀬川に沿って歩き短い沈下橋を渡りJR牟岐線を2度超えて小松島市に入る。
 雨は降ったり止んだり、コンビニやバス停をトイレ休憩に、そして参加者の顔色を見ながら時間を気にした道中に先達さんは気苦労された、一人遍路旅では己の判断が全て、ツアーの気楽さを痛感。
 恩山寺まで2kmを切った所で虹が架かって迎えてくれる、少々へばっていたが頑張れそう、朝と夕の両方に出現した虹、弘法大師さんの特別の計らいか、同行二人を意識。
 地蔵院から12.6kmを約4時間掛けて恩山寺に17時10分に到着、今にも崩れ落ちそうな特大の草鞋が両脇に掛けてある歴史を感じさせる山門が迎えてくれた。弘法大師の母が此処で剃髪し出家されたという、母子の情愛を思いながら自分にとって発心の道場最後となる札所を入念に参拝した。
 振り返れば、阿波の国「発心の道場」23札所 約220kmを日帰り3回、2泊3日を2回の旅であった。不安な気持ちで出発した遍路旅も、山川、田園、街と色んな風景を新鮮な気持ちで見ることが出来、懸命に生きている小さな生き物や人々との出会い、其処で受けた温情、教えが私を夢中にさせてくれた。
こんな楽しい遍路旅を続けられる環境に置いてもらっている自分に感謝しつつ旅を続けたい。

四国八十八ヵ所《阿波の国》歩き遍路の旅
空海の史跡と自然を訪ねて

第5回 17番〜18番

BACE

 
3月2日の歩行図(赤字色表示)
 
 井戸寺山門