電話の前に立つと、
……何故か、
いつも緊張する。

ただの報告連絡なのに、
たわいのない日常的な言葉を交わすだけなのに、
……何故か、
思い出される。

その地位に相応しい沈着冷静な声音。
でも時折、
その声音に、
甘いエッセンスのような心地好さがあって。

だから、
電話での会話は思い出してしまう。
耳元で囁かれる
甘く切ない声を……。


「だーっ、らしくねぇ!!」
「ど、どうしたの、兄さん!?」
「何でもねぇよ」
「ふーん。で、大佐への電話報告は終わったの?」
「これからだっ!」
「……まだだったの?」
「悪かったな!」


勢いにまかせて、エドワードは受話器を取った。


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MAY.08.2005. update


一言>>>
実は続きがあるのですが、それを書いたメモが紛失してしまった…。←続きといっても、たいした内容ではないのですが…(汗)
多分、始末してないと思うので、ひょんな所から出てくるかも…。



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