第1話 北畑謙史郎、起きる(10/21 Written by YUK)


第2話 低血圧けんしろう(10/21 Written by MUK)


第3話 急募! リレー漫画共同製作者(10/22 Written by YUK)


第4話 朝はココアに限る(10/22 Written by MUK)


第5話 (注)このマンガはフィクションです(10/23 Written by YUK)


第6話 ココスのココアは甘ス(10/24 Written by MUK)


第7話 な子とむ子、略してナムコ(10/25 Written by YUK)


第8話 名犬トラルテクトリ(10/27 Written by MUK)


第9話 愛犬家謙史郎/潜む影(10/27 Written by YUK)


第10話 MROあらわる(10/28 Written by MUK)


第11話 知らない人、その名はマイケル(10/29 Written by YUK)


第12話 MRO職務質問(10/30 Written by MUK)


第13話 登場カウントダウン、ト(10/31 Written by YUK)


第14話 スの字(11/1 Written by MUK)


第15話 チの字(11/2 Written by YUK)


第16話 トッティ殴られるの巻(11/3 Written by MUK)


第17話 MROコミュニケーション(11/4 Written by YUK)


第18話 戦いの予感(11/5 Written by MUK)


第19話 おまえがスピードなら俺はパワーだぜ(11/6 Written by YUK)


第20話 誰か烏の雌雄を知らん(11/7 Written by MUK)


第21話 奥義、発動(11/8 Written by YUK)


第22話 狙い(11/10 Written by MUK)


第23話 犬に一輪の花を捧ぐ(11/10 Written by YUK)


第24話 けんしろキレよる(11/11 Written by MUK)


第25話 田中流免許皆伝(11/11 Written by YUK)


第26話 うさ晴らし(11/12 Written by MUK)



閑話 けんしろう回想

俺がトラルテクトリと出会ったのは、まだ小さい頃のことだ。

あの日、俺は数匹の野犬に襲われた。

子供には抗う術もなく、俺は路地に追い込まれた。

「ここまでか……」

死をも覚悟したその瞬間、俺の前に突如として小さい影が現れた。

「ワンワン!(困ってるようだな。俺が助太刀すんぜ)」

小さい犬だ。野犬よりもまだ小さい。

何故か俺にはその犬の言葉が頭に届いた気がした。

「ありがとな、犬っころ」

俺の言葉に犬は何か言いたげな顔でこちらを向いた。

「ワンワン(犬っころじゃねえやい、俺は。ま、いい。いくぞ!)」

まさに、電光石火。力では勝てぬと分かっているのか。

スピードで圧倒したその小さな犬は、あっと言う間に野犬を追い払った。

「ワンワン(じゃあな)」

一度鳴くと犬は踵を返した。

「ま、待ってくれ」

俺は無意識にそれを制止していた。

「礼をさせてくれ。そうじゃないと、俺の気がすまない」

「ワンワン(ふ、そういうのは柄じゃねえが、なんかおまえとは気が合いそうだ)」

そうして、犬はついてきた。

どうやら飼い主はいないようだ。

俺はこの犬と一緒に暮らすことをまもなく決めた。

アステカ神に由来するトラルテクトリと名付けた。

それと同時に俺は1つの誓いをした。

今度、トラルテクトリが危ない目に遭ったら、俺が必ず守ると。

それをトラルテクトリに言った時、鼻で笑われたような態度で返された。

「ワンワン(ありがとよ。へっ、でもな、まだまだおまえに守られるほどやわじゃねえ。今度も俺が守ってやんよ)」

俺とトラルテクトリの間に絆が生まれたのだ。


第27話 プレリュード(MRO編)、これにて完(11/12 Written by YUK)