輸血に関する問題 14  (2009.4作成 臨床化学分野問題を含む)

○×問題

問題1. 日本人の約20%はLe(a-b-)である。( 1 )

問題2. Le(a-b-)の人は、悪性腫瘍があってもCA19-9が測定感度以下となる。( 2 )

問題3. アルカリフォスファターゼ(ALP)のアイソザイムALP1から6でALP5(小腸由来)は血液型B型とO型の人のみ出現する。( 3 )

問題4. 溶血性疾患で上昇するLDHのアイソザイムではLDH4と5である。( 4 )

問題5. 溶血性黄疸では、直接ビリルビンが増加する。( 5 )

問題6. 溶血性貧血、再生不良性貧血では、血清鉄が低下する。( 6 )

問題7. 免疫グロブリンIgGの半減期は、15〜26日である。( 7 )

問題8. 免疫グロブリンIgMの半減期は約10日である。( 8 )

問題9. アルブミンの半減期は17〜23日である。( 9 )

問題10. 赤血球濃厚液の頻回輸血患者は、体内に鉄の沈着を来し血清フェリチン値が上昇する。( 10 )





解答
1. × 10%
2. ○ CA19-9はLewis 血液型糖鎖に関連する抗原であるため、その血中濃度は一般的にLewis血液型(Lea抗原)の影響を受けるとされている。
3. ○ Lewis分泌型でB型とO型の人は、ALP5の活性が認められる。
4. × LDH1. 2
5. × 溶血性黄疸は、赤血球破壊が亢進するためにビリルビンの生成が増加し、血中に間接ビリルビンが増加する。
6. × 溶血性貧血、再生不良性貧血では血清鉄が上昇する。
7. ○
8. × 5日
9. ○
10. ○赤血球濃厚液1単位中には約100mgの鉄が含まれています。人体から1日に排泄される鉄の量は約1mgであることから、頻回赤血球輸血は鉄過剰を生じます。そのため血清フェリチン値が1,000ng/mL以上になると、肝障害などの危険性が高まってきます。