輸血に関する問題11(2006.11作成)


○×問題。
1.A抗原・B抗原・H抗原は赤血球膜上のみに存在する。(  )
2.パーシャル(partial)Dは、ポリクローナル抗D試薬で検出できる。(  )
3.Rhコントロールが陽性の場合には判定を保留する。(  )
4.IgGの4つのサブクラス中で補体活性化能が一番強いのはIgG1である。(  )
5.IgGの4つのサブクラスの中で胎盤通過性が一番強いのはIgG3である。(  )
6.輸血の際は他の薬剤と同時に輸血してもよい。(  )
7.現在、日赤から供給される血小板製剤は輸血時に白血球除去フィルターを使用する必要がない。(  )
8.マクロアグリゲートは血小板製剤でおこる凝集塊のことである。(  )
9.日赤の個別NAT(核酸増幅検査)でウインドウピリオドが一番長いのはHBVである。(  )


10.血液製剤への放射線照射について正しいものを2つ選んでください。
a.輸血後GVHD予防に有効である。
b.照射済みの赤血球MAPは白血球除去フィルターを使用する必要がない。
c.照射後はナトリウム値が上昇する。
d.赤血球製剤、血小板製剤、新鮮凍結血漿、すべての製剤に放射線照射を行う。
e.輸血後GVHD予防には15〜50Gyの放射線照射を行う。





解答
1.× 各臓器や各分泌物、体液(唾液)などにも存在する。
2.× モノクローナル抗D試薬が必要。
3.○
4.× IgG3>IgG1>IgG2の順。IgG4は補体活性化能が無いため臨床的意義が低い。IgG3とIgG1は重症な溶血反応を起こしやすい。
5.× IgG1が最大。
6.× 薬剤により凝集や溶血が起こる可能性がある。
7.○
8.× 赤血球MAP血で起こる凝集塊。
9.○ HBV(約34日)> HCV(約23日)> HIV(約11日)  50本プールNATの場合、HBV 約46日>HCV 約25日>HIV 約14日
10.a e (bに関する注意事項:2007年1月16日献血分からは、血液センターで保存前に白血球されるため白血球除去フィルターは使用する必要がなくなります。)