お産を振り返って…
  
かあちゃんの独り言

このころにしては珍しい、ゆーさくの素の顔。

 ゆーさくの場合は書いてきたとおりであったが、お産というのは異常があったにしろ、なかったにしろ、どのおかあさんにしてもドラマスティックなものだ。
 最初は、私もそのドラマスティックなお産を思い出しては興奮していた。

 しかし、ゆーさくが成長をしていく内に障害の度合いがはっきりしてくるにつれ、ゆーさくの障害のすべての原点はお産にあったのでは、と思うようになり、今は後悔や罪悪感の思いのほうが強い。

 とにかく、大本の原因は、私たち夫婦がムリして正月に帰省したことだと、思っている。
 帰省しなければ、早産にならなかったかもしれないのだ。
 
 しかし、NICUには他にもゆーさくと同じくらいで産まれた子、ゆーさくよりもさらに小さく産まれた子がいる。
 でも、なぜか、元気な子のほうが多い(気がするのは私だけなのだろうか・・・)。
 小児科の主治医は”ゆーさくちゃんはとにかく仮死状態がひどかった”という。
 その言葉を聞くと、帝王切開でなく、救急車の中で自然分娩で体半分でてきた、ということがとても大きなミスだったということに気付く。

 となると、もう少し早くB病院に搬送されれば…さらにはゆーさくが産まれる前日に弱い陣痛が始まった時点で、なんでいつでも帝王切開しゆーさくを取り出し処置できるような体制が準備されなかったのだろう、という思いが出てくる。

 しかし、これを考え出すと、頭がごちゃごちゃになってくる。
 なるべく考えないようにしている。
 ただ、私が防ぐことができたと思う早産の原因の一つは正月の帰省にあると思う。
 でも、その後悔を引きずらないよう、その後悔をばねにゆーさくを育てていこうと思っている。
 過去を振り返る前に、今、目の前にいるゆーさくを見て行くことの方が、ゆーさくにとっても大事であり、私の罪の償いだと思っている。