ミカン科 :Rutaceae
ゲッキツ属:Murraya
Murraya koenigii - ムルレイヤ・ケーニッヒィ (以下ナンヨウザンショウ) に興味を持ったのは、神戸で南インド料理のお店に入ったことがきっかけです。
パンチが効いて口当たりがサッパリした南インド料理がすっかり気に入ってしまいました。
自分でも作ろうと料理本を買ったものの、材料である生の 「カレーリーフ」(= ナンヨウザンショウの葉) を手に入れるには、自家栽培するしかありません。
そこで10cmほどの苗を購入して、1年栽培したのが左の写真です
(5号鉢)。
小学館の 『ハーブ・スパイス館』
1) によると、「奄美大島、インド・中国南部に自生」 とあります。
しかし
BGPlants 2) によると 「奄美大島からこの名で報告された植物はホソバハマセンダンの同定間違いであった」 とのこと。
奄美大島にはおそらく自生していないのでしょうね。
BGPlants とは、植物園等に保存されている植物のデータベースで千葉大学のサーバーに置かれています。
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カレーリーフの香りは、刺激感や清涼感のある香りではありません。
あえて言うなら、材木置き場のような香りといえば良いでしょうか。また、ナッツのような香ばしさも感じます。
使い方は、たとえば右の 「茄子とゴマのカレー」 のように他の食材といっしょに火を通して食べてしまいます。
ちなみにこのカレーに使っている他の香辛料は、クミンシード、マスタードシード、タカノツメ、ターメリック、ゴマです。
ジャガイモとも好相性です。
ナンヨウザンショウは当地では5月に成長を開始します。
成長の最盛期は7月と8月。メチャメチャ暑いのが好きなんです。
先にも登場した小学館の 『ハーブ・スパイス館』 によると、「最低気温の目安は15〜18℃」 とのこと。冬季は当然室内管理です。
冬に適応できないという意味で、酷暑地OK度は◯止まりにしています。
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属名の Murraya とはリンネの弟子にあたるスェーデンの植物学者 Johan Andreas Murray (1740 - 91年) に由来。種小名の
koenigii は やはりリンネに学んだラトビア人の Johann Gerhard König (1728 - 85年) に由来
3)。
冬季はカイガラムシに要注意です。
(2009年10月01日)
【リンク /引用時のご注意】
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参考 (先頭の数字をクリックするとページ内のリンク先へジャンプします):
- 1) 『ハーブ・スパイス館』、小学館 (2000年)、p.364
- 2) BGPlantsのオオバゲッキツ(2009年9月30日参照)
- 3) GLEDHILL, D.、The Names of Plants - Fourth Edition、Cambridge University Press (2008年)、pp.225、266
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