1978年1月22日 日経新春杯 (実況:杉本アナウンサー)
さぁゲートが開いた。例によってテンポイントが好スタートを切りました。
鹿戸騎手がちょっと押して早くも先頭に行こうという構えでありますが、外を通りましてずーっとビクトリアシチーです。
ビクトリアシチーです。福永洋一が乗っているビクトリアシチーがテンポイントに馬体を合わせてゆきます。
その外を通ってホースメンホープ、エリモジョージが内へ入りました。1週目のホームストレッチで早くも拍手が湧いています。
テンポイント、テンポイントが内、その外が、その外が6番のビクトリアシチーです。
1馬身のリードを取って、1馬身のリードを取ってテンポイントが先頭、そしてビクトリアシチーが2番手であります。
これがテンポイントです。テンポイントです。ビクトリアシチー、エリモジョージ、そしてホースメンホープと続きました。
ジンクエイト、マチカネライコウ、タニノチェスター、ヤマニンバリメラ、スリーファイヤー、
9頭がたて一列になってこれから第2コーナーに向かいます。頭を低く下げて、頭を低く下げてテンポイントが先頭です。
66.5キロ、1馬身のリード。2番手にビクトリアシチーです。2番手にビクトリアシチー、3番手にエリモジョージ。
エリモジョージ3番手で今日は控えました。第2コーナーをカーブして、向こう流しに入りました。
向こう流しに入って、向こう流しに入ってテンポイントの外へ、テンポイントの外へビクトリアシチーが、
ビクトリアシチーがテンポイントのハナを押さえて先頭に立ちました。
福永洋一騎手、ビクトリアシチー先頭、テンポイントが2番手であります。
あたかもテンポイントの門出を祝うかのように粉雪が舞っている京都競馬場です。
テンポイントが2番手、そして3番手にエリモジョージ。エリモジョージが3番手、
テンポイントちょっと窮屈か、外へ出したいところ、また内からずーっと上がって行った。
内から上がってゆきまして第3コーナーの坂、第3コーナーの坂であります。
テンポイントが内、その外へエリモジョージ、この2頭が抜けたようになりました。
3番手にビクトリアシチー後退、ホースメンホープ、タニノチェスターといったところは画面に入りません。
ずーっと後ろの方であります。
さぁテンポイント鹿戸騎手、テンポイントと鹿戸騎手、はたして手応えはどうか、まだ楽に行っている。
エリモジョージがその外だ。エリモジョージがその外だ。トウショウボーイを、トウショウボーイと一騎打ちを演じた・・・
あっとテンポイントちょっとおかしいぞ。あっとテンポイントおかしい、おかしいおかしい、後退した。
テンポイントが後退した。鹿戸騎手がちょっと後ろを見ている。これはどうしたことか、これはどうしたことか。
故障か?故障か?あっと故障か?テンポイントは故障か?これは故障か?
テンポイントは競争を中止した感じ、中止した感じ。故障か?故障か?
テンポイント、これはえらいこと、これはえらいことになりました。テンポイントは競争を中止しました。えらいことです・・・

3番ジンクエイトが先頭に立っている。ジンクエイトが先頭だ、ジンクエイトが先頭だ。
ビクトリアシチー懸命に粘った。先頭は、先頭はジンクエイトだ。ジンクエイト1馬身に開いた。
ジンクエイト1着、そして2着にビクトリアシチー。
しかしテンポイントは故障だ、鹿戸騎手がもう馬から降りている。
テンポイントは故障だ、テンポイントは故障だ。
なんとしても無事でと、なんとしても無事でと願っていた、願っていたお客さんの気持ちも、・・・通じません!
なんともこれはまた、テンポイント故障だ、なんとも言葉がありません・・・。
えらいことになりました、これはえらいことになりました。山田厩務員が懸命に馬のほうに向かって走ってゆきます。