クレジットカードのリストラ

8月30日付け『聯合新聞網』に拠れば、この3年間で台湾全土でクレジットカードの廃棄数は
1400万枚にのぼり、その数の多さは、重ねるとヒマラヤよりも高いという。
 2005年、カード負債の嵐が吹き始めたころ台湾のクレジットカード流通量は4500万枚あまり
に上っていたが、その後下降を続け、今年6月には3180万枚にまで減った。台湾の二十歳以
上の人口は900万人で、クレジットカードの発行数が最多であった時には成人一人当たり平均
5枚持っていたことになるが、現在は3.4枚にまで減少、一人当たり1枚乃至2枚廃棄したという
ことになる。
 クレジットカード業者によれば、こうしたカード廃棄の波は今後も続くという。成熟したカード市
場においては、一人あたり2.9枚のカードがあれば十分であることを考えれば、台湾のカード流
通量は2600万枚で健全なのである。
 カード廃棄現象の原因は、負債の嵐の後、銀行がカードのサービスを削減したこと、長期に
わたる不景気で消費者の消費意欲が減退したことに拠る。前者については、サービス削減で
カードによる一定の支払いがなければ年会費が有料になったりポイントが溜まらなかったりす
るため、全然おトクではなくなるというわけである。
2009年8月30日


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