ホンダ シルクロード

【2006年12月11日作業開始】  最終作業:2007年3月13日

帰って来た『KAWASAKI KMX200』
数年前に缶ビール1ケースで友人に譲ったカワサキのKMX200が帰ってきた。
と言うか、こないだ同僚たちとモトクロスごっこをしに行って、またオフロード車が
乗りたくなって、その場で山から友人に電話をして「もう乗ってぇへんわなぁ〜? 返して!」
と半ば強引に取り返した。
もちろん、その友人も自由に使うってことで。
まぁ、譲ったときも私が自由に使うって条件だったんだけど・・・。
で、このバイクはかなり古い。
もう、20年くらい前のバイクだと思う。
私が乗ってたときには、今のように『モタード』なんてのが流行る前だったが、オンロード用の
タイヤを履かせて、フェンダーやらサイドカバーやら片っ端から外して、まるでカマキリみたいな
バイクにして走り回っていた。
ケイヒンのビックキャブやサイレンサーを交換したりして、軽量車体で面白いバイクだった。
しかし、友人たちと飲んでて、「くれ!」に「やる!」と勢いで答えてしまい、譲ったのであった。
さて、引き上げてきたのは良いが、そこは古いバイク、直さなきゃならないところが何ヶ所かある。
幸い、友人が丁寧に維持しててくれたので、車体は年式にしてはサビもなく綺麗である。
プラスティック部分の色褪せは仕方ないが・・・。
直さなきゃならないところは、フロンとフォークのオイル漏れ。
それとキャブレターの清掃とインシュレータとエアクリーナーの交換。
インシュレータはヒビが多くこのままではエアーを吸い込むのは時間の問題。
液体パッキンなんかを塗りたくるって方法もあるが、それほど高くないことと、欠品にならないうちに
交換することにした。
まぁ、今回の作業は他のバイクに比べると超簡単な作業である。
そして、写真が帰って来たKMX200。




出来る事からコツコツと
で、部品を注文したが、まだ来ないので出来ことからコツコツとってことで、キャブレターの分解清掃をした。
エンジンを掛けようと思ったがウンともスンとも言わず、プラグを確認したらしっかりと火は飛んでいるんで、
やっぱりキャブレターかなと・・・。
外して開けてみたものの、意外と綺麗。
でも、やっぱりあちこちの穴が詰まっていたり、細くなっていた。心筋梗塞状態である。
キャブクリーナーを吹きかけつつ、あちこちの穴をつっついてみたら、スッキリサッパリ通りが良くなった。
で、元通りに組み上げてインシュレータが来るのを待つことに・・・。
エアクリーナーも写真の通り触るだけでポロポロと砕けた。
これ以上、作業は中断か?
インシュレーターが来るまで飲酒するかー!
スマン、オヤジギャグにもならん。。。








♪シ〜トォ〜の傷は一昨年のぉ〜♪
じゃないが、私が乗っていた数年前に、私がブーツを引っ掛けてシートを破ってしまった。
友人は、透明テープを貼って乗ってたんだが、せっかくだからここも直してやることにした。
張り替えようかとも思ったが、張り替えは他のバイクでやったことがあるから少々の自信はある。
でも張り替えはいつでも出来るし、生地を買わなきゃなんないし、お金もないから上からそれらしいものを
貼ることにした。
で、何を貼ったかと言うと、自動車のダッシュボードに携帯電話や小物を置くときに滑らないようにするための敷物。
2枚入って699円と安価だったことと、伸びるので立体的に貼るのに適していそうだったから。
強力ボンドを塗り、当て木をしてクランプで挟んでテープで押さえ何とか立体的に貼ることが出来た。
元々、小物が滑らないようにするものなんで、シートの他の部分と比べると引っ掛かりを感じるが、
お尻が触れるところじゃないんで、これで良しとする。
剥がれたら剥がれた時に考えよう。








部品来たりて組み付ける
部品が来た。
今回、買った部品、品番、単価は以下のとおり。
 ・エアーエレメント 11013-1178 2540円 1個
 ・インシュレータ 16065-1145 2510円 1個
 ・Fフォークオイルシール 92049-1180 670円 2個
 ・Fフォークダストシール 92093-1166 570円 2個
 ・フォークオイル 社外品(ワコーズ#10) 2800円 1000cc
1万円少々の出費となってしまった。
年末、スキーシーズン、愚息の進学などなど、色々と出費がかさむこの時期には痛い出費である。



リフレッシュ呼吸器系
早速、インシュレータ、キャブレター、エアクリーナーを取り付けた。
実は、通常ならこの作業は簡単なのだが、このバイクの場合、この作業が一番大変なのである。
ケイヒンのビッグキャブのために、インシュレータのキャブ側口径がキャブに比べて小さいので、
かなり無理して押し込まなきゃなんない。
インシュレータに少量のオイルを塗り、狭いスペースの中で力だけで押し込む。
技術はいらない、いるのは力だけ。
まさしく、女性に嫌われる行為である。
ま、そこは機械モノ、文句は言わない。
ただ、力を込めたからと言って、そう簡単に入るものではない。
30分ほど格闘しただろうか・・・。
冬の寒い季節だと言うのに、汗をかいてしまった。
インシュレータは簡単に取り付けできたのに、キャブの取り付けで喉が渇いてしまった。
飲酒してーなぁー!
スマン、また笑えないオヤジギャグを言ってしまった・・・。
実は、このバイク、インシュレータ交換とキャブの取り付けを以前にも行っている。
前にも、同じようにインシュレータがヒビ割れてしまったのである。
で、無事にキャブが付いたのでエアクリーナーボックスも組み付けた。
ビッグキャブゆえに、エアクリーナボックスまでバラす必要がある。
そして、呼吸器系の全ての作業が済んだんで、エンジンを掛けてみた。
なんと、キック2発でかかった。
以前から掛かりの悪いエンジンだったのだが、やっぱりキャブに不具合があったらしく、
今回のレストアで治療できたみたい。
これが、新品のインシュレータとヒビ割れたインシュレータ。





そして、これがエアクリーナーの屍と新品のエアクリーナー。
たった、これだけになって、エアクリーナーボックスに落ちていた。




消化器系治療
入れるところを効率良くしたんで、出すところも効率良くしてやらなけばならい。
実は、このバイクにはレース用のサイレンサーを付けていた。
サイレンサーは直管の覗けば太陽が見えるものである。
さすがに、この音は子ども並みの私も恥ずかしい。
で、ノーマルのサイレンサーを付けることにしたのだが、やっぱり音は便秘気味。
でも、調べてみると排気効率はそれほど悪くないらしい。
そんなわけで、ノーマルのサイレンサーを使う。
そのサイレンサーにはエンドキャップっぽいのが6角ボルト3本で止まっていたので外してみた。
すると、グラスウールが入っていた。
グラスウールはオイルでベトベト状態だったんで穿り出した。
サイレンサーの半部くらいまでの深さまでグラスウールが入っていて、パンチングされたパイプが出てきた。
これを組んでエンジンを掛けたら、音量は大きくならずに乾いた音になったのでご満悦。
写真はノーマルサイレンサーとレース用のサイレンサー。
そして、穿り出したグラスウールと穿り出した後。








いっちょ試し走り
仕事も休みだったし、朝靄も晴れたんで、試し走りしてみた。
さすがに太陽が顔を覗かせていたが、この時期にバイクに乗るのは寒かった。
乗った感じだが、フケも良くてなかなか面白かった。
オンロードしか走っていないが、80km/h前後はパワーも感じられて気持ち良く走れた。
で、試し走りついでに町内の行きつけのスキー場に、今シーズンのリフトのシーズン券を取りに行った。
写真は、まだ自然雪が薄っすらとしか降っていないスキー場。




誤算
試し走りから帰ってスイングアームを見ると何故か黒いオイルが・・・。
タイヤにも着いてて、こりゃ危ない!
オイルの出どこを見るとサイレンサーから滴り落ちてる。
サイレンサーの中を覗くと少しだけだがオイルが溜まってた。
こりゃ、やっぱりグラスウールを詰めて、吸い込ませて滴り落ちないようにして、徐々に揮発させなきゃならんみたい。
まぁ、こんなにオイルを噴出して走る2ストロークのバイクは環境のためには良くないなぁ・・・。
で、グラスウールをホームセンターで1ロール買ってきて詰め込んだ。
1ロールが98円で50cm×200cmのもの。
使った量は少しだけなんで、大量に余ってしまった。




濡れ濡れキャブ
サイレンサーの治療も終わって、今度はフロントフォークの修理をしなきゃならないと思ってると、
何だかガソリン臭が・・・。
恐る恐るキャブレターを見てみると、フロートチャンバーがガソリンで濡れ濡れ状態で、エンジンに
ポタリポタリと滴り落ちている。
覚悟を決めて、苦労して付けたキャブレターを外した。
ハァ〜、どうもフロートチャンバーのパッキンが終わっているみたい。
とりあえず、部品を注文した。
ただ、古いキャブなので部品があるかどうかは分からない。
もし、部品が出てこなかったら、液体パッキンを使うことにしよう・・・。
で、先日のキャブレターを清掃したときに、ノーマルキャブとの
比較写真を撮っておかなかったので、並べて撮ってみた。
大きい方がケイヒンのビッグキャブで、小さい方が純正。
まぁ、こんな大きなものが収まるものだと、改めて感心。






前足治療
キャブレターのパッキンが来るまでに前足修理をすることにした。
KMXは正立フォークなので作業は意外と簡単。
ただ、オイルシールの外し方だが、二つの方法がある。
一つは、フロントフォーク・アウターケース底にあるボルトを緩め、インナーチューブを
ガンガン引いて外す方法。
アウターチューブ底のボルトは中のナットと繋がっているため、手で回しても共回りして外れない。
長い鉄の棒の先に、ナットが回らないように固定するソケットなどを溶接して作って、それを
インナーチューブの上から差し込み、ナットを固定してやらなければならない。
また、中のナットのサイズや形状が分からないので、その道具を作るに作れない。
しかし、もっと簡単なのはインパクトを使う方法。
アウターチューブ底のボルトをインパクトでカンカンカンビュルル〜ン!
組むときは、ナットのサイズに合わせた道具を作ってやれば良い。
さて、もう一つの方法。
圧力を使って、オイルシールを押し出す方法。
今回は、これで行った。
実は、初めての経験。
まず初めにしておかなきゃならないこと。
インナーチューブ上の写真の部品を緩めておくこと。
部品名は知らないけど、エアーバルブが付いてる、スプリングが飛び出さないように押さえている部品。
これを緩めておかないと、フロントフォークをステムから外してしまうと緩めることが出来ない。
万力で挟んだら変形したり傷付くかもしれないから。



で、これを緩めたら、ホイールやブレーキキャリパーなどを外す。
この辺の作業は何も考えず、ドンドン進めちゃって良い。
ただ、コツとしてと言うか、当たり前のことなんだが、外したボルトやナット、そして工具などを行方不明に
しないために、トレーなんかを使う必要がある。
これを使わないと、ネジ類が行方不明になったり、どの部分のネジだったか分からなくなっちゃうのである。
私が愛用しているのは、ホームセンターで買った、ワゴンセールしていた100円の文房具用のトレー。
そんなこんなで前足を外されてしまったKMX。
フロアージャッキで持ち上げて、ウマをかまして作業をしてるんだけど、安全のためにも、やっぱりバイク用の
リフトが欲しいなぁ・・・。
買ったら高いし、暇を見つけて作ろうかな。



さてさて、肝心なフロントフォークのオイルシール抜き。
まず、ダストシールを外さなきゃなんない。
KMXはダストシールとオイルシールの上にクリップがあるので、これを外す。
何のことはない、マイナスドライバーでこじるだけ。
そんでもって、ダストシールをインナーチューブを傷つけないようにマイナスドライバーで押し上げて外す。
でも、このタイプならオイルシールと一緒に押し出されるので、ここで外さなくても良いと気が付いたのは、
これを書いてるたった今・・・。
これが外したクリップとダストシール。



ここからいよいよメインイベント。
オッと、その前に道具をもう一丁だけ作っておく。
エアーバルブの保護具である。
ロングソケットでも何でも良いのだが、安定性を高めるために、あることを思いついた。
そう、全然たいしたことない、棚を作るときに出来たツーバイフォー材の切れっ端にドリルで穴を開けただけ。



さて、フロントフォークにオイルを縮めて圧力でオイルシールを押し出すにはある程度のオイルを
追加してやる必要がある。
でも、新しいオイルを入れるなんて勿体ない。
で、どうしたかって言うと、もう1本のフロントフォークからオイルを使った。
もう1本のフロントフォークのオイルシールを外すときには、オイルを移しなおせば良いのである。
・・・が、これは思いつきの自己流なので、そこんとこヨロシク!
そうそう、圧を掛ける前にフロントフォークの中からスプリングなどの部品を取り出しておかなければならない。
さ〜て、いよいよ本番。
何でも、本番と言うのはドキドキワクワクするものである。
で、どうやってフロントフォークを縮めるのかって〜と、業者さんなら専用の道具を持ってらっしゃるんだろうけど、
一般家庭にはない。
そこでガレージの入り口を使うことにした。
アルミ脚立の上にフロアージャッキを乗せ、写真のように挟んで縮めるのである。
トラックの荷台にジャッキを乗せて、建物の頑丈そうな部分で挟んでってのが安全かもしれないが、
横着してしまった。
位置を合わせて、ジャッキハンドルに力を入れる。
イクでぇ〜、イクでぇ〜、ニュポッ・・・。
あっけなく抜けた。



で、同じ作業を2回行うだけ。
ここで、近くのお寺から夕刻5時を告げる鐘が鳴り、日も落ち辺りは暗くなった。
急ぐ必要もないし、なるべくオイルを抜きたいので、今日の作業はこれで終わりとした。
写真のように逆さまにして、ペットボトルを切ったものでオイル受けにして、宇宙に存在し万物が影響を受ける
重力を利用しオイルを抜く。
偉大なる力である万有引力を借りて自然落下するのを待つ。
♪私、待〜つわ、いつまでも・・・♪
なんて、いつまでも待ってはいられないので、次の作業にかかれる日まで、逆さまにしておこう。



オイルもスッカリ滴り落ちたんで、オイルシールを組む。
新品のオイルシールを入れて、その上から古いものを入れて、その辺に転がってる木片をあてがい
ハンマーで叩く。
そうしないとオイルシールを奥まで入れられないし、傷をつけないため。
奥まで叩き込んで、ダストシールを押し込みクリップを嵌めて完成。



あとはオイルを規定量の392cc入れるか、フルボトムさせた状態での液面レベルを170mmに合わせてやるだけ。
で、どっちで入れようかと思いつつ、100円ショップを覗いてみた。
正確には105円〜315円ショップと言うべきか・・・。
で、良いものを見つけた。
500ccまで測れる計量カップが105円であった。
まぁ、105円と言う巨額の投資は痛いが、今後も何かと使えそうなんで購入。
早速、計量カップにオイルを入れる。
1人で「まぁまぁ、どうぞどうぞ!」「オットトトト・・・」と言いながら。
やっぱりアホだ!
さて、オイルの量だが、こんな計量カップでは、392ccなんて分かるはずがない。
なので、400ccに合わせて入れた。
男は、そんな小さなことを気にしないものである・・・かな?
あ、それでも同じ量を入れるために、机の同じ場所に計量カップを置きオイルを注ぎ、気泡が抜けるまで
待ちながら量を合わせた。



オイルの注入も終わり、いよいよフロントフォークの組み付け。
メーターギアのグリスアップも忘れずに・・・。
さて、このKMXは正立フォークなんで、最初はフォークブーツが付いていた。
以前、破れたんで外して捨てた。
今回、分解ついでにフォークブーツを新調しようと思ったんだが、これまたビックリするほど高い。
数千円もするのである。
オークションの一番安いものでも2000円くらい。
それに振り込み手数料と送料が加わると、3000円でも足らない。
やっぱり、フォークブーツなしで組もうと思ったときに閃いた。
古いダストシールを被せてやろうと・・・。
ただ、押し込んだだけだと動いてしまうんで、接着剤をコーキングの要領で盛り付けて固定した。
これでクリップのところに泥が入り込まない。
やっぱりダメなときには、切って外して、接着剤はカッターナイフで削げば良いだけ。
そして、フォークブーツを付けなくない理由はもう一つある。
遠目で見ると、倒立フォークに見えるから・・・。
ま、走ってみて、跳ね石でインナーチューブが傷付きそうだったら、
巨額の投資をしてフォークブーツを買おう。






呼吸器系完治
前に作業したのは昨年の12月27日。
久々の作業である。
そう、昨年末に注文していたキャブレターのフロートチャンバーのパッキンが平成19年1月30日に、
やっと届いたのである。
早く入れてもらえば、もっと早く届いたんだけど、送料が掛かるからついでの便と一緒に入れてもらったので
1ヶ月以上掛かってしまった。
ま、今の時期は暇さえあればスキーに行ってるから、どっちみち作業もしなかったと思うから良いのである。
実は今回の部品注文で判明したんだけど、このケイヒンのキャブはKX125のキャブらしい。
部品代は税込みで546円だった。
で、今日は休みだったんで昼前からスキーに行ってて、2時頃に下山して、そのままバイクショップに
商品を取りに行った。
帰宅して、スキー道具を片付けて、すぐさまキャブの組み付け。
まぁ、いつものことだが、ノーマルのインシュレーターに
大きなキャブを付けなきゃならず、なかなか付かない。
1時間くらい格闘してやっとのことで装着できた。
こんだけ無理して嵌めるんだからインシュレーターが痛んでも仕方ないと思う。
こりゃ、欠品にならない内に何個か買っておこうかなぁ。
それとも、KX125のインシュレーターがエンジン側に付くか調べてそれを買おうかなぁ。
おそらくKX125は混合式だろうから、KMXのインシュレーターからオイル噴射ノズルを
移植しなきゃならないんだろうけど、穴を開けてノズルを入れて、空気が入らないようにしてやれば
良いだけだから簡単な作業かもしれないし。
そんなことを考えながら、ガソリンを流してキック数発・・・。
パパンパンパンパンパンパァ〜ンと、2stらしい咆哮。
これで作業も一段落である。
まだ、ウィンカーの交換やらバッテリーの交換、それと水温上昇が怪しいんで、サーモスタットを
交換しなきゃならないかもしれないけど、まぁ、消耗品の交換レベルなんで大した作業じゃない。
と言うわけで、これでこのKMX200のプチレストアは終了かな?
暖かくなって走ってみて、何か弄ったりしたくなると思うんで、そしたらまた記事の続きを書くとしよう。
逝っちゃった報告だけは避けたいなぁ〜。




無残
高校卒業を目の前にして、普通自動二輪免許を取った愚息にKMXを貸していたら、こともあろうに
転倒させやがった。
そして、ラジエターシュラウドが粉々。
まぁ、愚息も打ち身と擦り傷程度で済んだみたいだから、良しとしておこう。
しっかし、この愚息は誰に似たんだろう・・・?
おまけに、この転倒のせいじゃないんだけど、時を同じくしてエンジンが吹き上がらなくなった。
空吹かしは調子良いのに、発進しようとするとストール。
キャブレターを疑って分解清掃して再組み立てをしても変化なし。
プラグも問題なし。
苦手な電気系かも・・・。
CDIでも壊れたか?
早速、インターネットオークションを見ると、3000円で出品されてたんで落札。
どうせ、これもメーカー欠品なんで、考えてる余地はないし、他の出品物と比較しても 3000円は格安。
ただ、ホントにCDIに原因があるか確信はない。
こうやって使えもしない私の財産が増えていく。家族はそれをゴミと呼ぶ・・・。




想定外・・・だ!
発進と同時にエンジンがストールしてしまう原因が判明した。
サイドスタンドを出したままクラッチミートすると危険なために、付いてる危険防止機能。
クラッチレバーとサイドスタンドの根っこにあるスイッチが連動してて、エンジンがストールするように
なっているんだけど、そのスイッチが固着しててエンジンがストールしてたみたい。
清掃と潤滑剤で問題解決。
ん〜、落札したCDIが不要になっちゃったけどどうしよう・・・。
まだ入金してないけど、今からキャンセルってのも悪いから、また部品が増えちゃうなぁ〜。
それに入金手数料や送料を含めると4000円くらい。
あ〜、勿体ないことした。
もっと、早く気がつけば良かった・・・。
で、これがそのスイッチ。




再生医療
ラジエターシュラウドは、やっぱりメーカー欠品だった。
オークションで気長に探すしかない。
かと言って、外したままではラジエターが不安定である。
アルミ板か何かで作ろうかと思ったが、それも面倒くさいんでパズルを合わせるように、破片を半田ごてで
溶かしながら接着することにした。
プラスティック補修用に、350円で買った先端を平たく叩き曲げた半田ごてを持っているので、
すぐに作業に取り掛かった。
半田ごての形状は色々と試した結果、これが一番。
要領は、継ぎ目に沿って溶かして行って、今度は手術でする縫合の様に横向きに溶かして、
更にそれを撫でて溶着する。
これが正しい方法かは知らないけど。
で、欠損部分は、廃プラスティックから大まかに切り出して、それをあてがって同じように補修。
更に、それにプラスティックを溶かして盛り付けた。
面倒くさいんで、研いだり塗装したりはしてない。
欠損部分を補修したところは色が違うんで、アルミテープを貼ってそれで良しとした。
オークションで出てこなかったら、裏側からFRPで補強して、研いで塗装してやらなければ・・・。












神様の意地悪!
燃料が、少し濃かったんで、ジェットニードルを一段下げて、少し薄くしたら、前よりパワーが出たような。
で、喜んで近隣を走って帰ってくると、何やらエンジン下にポトポトと・・・。
ん〜、またもや悪夢が・・・。
なんと、エンジンからオイル漏れ!
オイル漏れと言っても、2サイクルエンジンなのでエンジンオイルが漏れることはない。
そう、シリンダーのベースガスケットが抜けて混合気が噴出していた。
あとは、気長にオークションでシュラウドが出てくるのを待つことと、ハンドルを買って、曲がったハンドルを
直すだけと思ってたのに、エンジンを分解しなきゃならなくなった。
ベースガスケットの価格は、おそらく500円もしないのに、そのためにシリンダーを外して
ガスケット交換しなきゃならないなんて・・・。
あ〜、面倒くさぁ〜!




心臓手術
今日も先日からの戻り寒波で雪。
朝、仕事から帰ってきて、こんな雪だし眠いしコタツに潜り込んで転寝でもしようかなと思ってたときに
バイクショップから電話。
ちょっと前に注文していた、KMX200のベースガスケット、ハンドル、そしてブレーキレバーとクラッチレバーが
入荷したとのことで、転寝は中止して引き取りに行った。
全部で8600円。
今日の作業は、ベースガスケットを交換することにした。
これが新品のベースガスケット。



作業手順だが、何にも難しいことはない。
外装を外して、ラジエターを外して、チャンバーを外して、
キャブレターを外して、その他の邪魔になりそうなものを外していく。



で、いよいよ心臓を切開する。
今回は、ベースガスケットだけの交換なので、シリンダーとヘッドは分解せずに、そのままにしておいた。
プラスティックハンマーで衝撃を加えながらカポッ・・・。
シリンダーの下側にはスリーブがあり、クランクケースに入っているため、無理な力を加えないように
優しく外すことがコツ。





そして、ゴミなんかが入らないように、ピストンとクランクケースの間に布切れを詰める。
写真では分かり難いが、エンジンの型式刻印が打ってある四角い枠のやや左側のところが抜けているところ。
手前のスタッドボルト2本の間の、やや左側の方が分かりやすいかも。
幅5mmくらい、ガスケットがなくなっている。



あとは、抜けちゃってるガスケットを取り除いて掃除して、逆の手順で組んでいくだけ。
ここで気を付けなきゃならないのは、ピストンリングをピストンの溝のリング回り防止の爪に合わせて、
無理な力を加えずシリンダーに挿入すること。
何でもだが、強引なのはダメダメダメ、ダメなのよん!
約3時間で心臓手術と全ての修復が完了。




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