軟体漁船

入手の経緯

防波堤や磯からだと、あまりにも魚が釣れないので、ゴムボートか小型プラスチックボートを買おうと
思ったのは平成18年夏。
そんな時、石材店を営んでる従兄弟の工場の奥にゴムボートが眠っていた。
従兄弟の友人がブラックバスを釣るために買って、大して使わないまま置きっ放しにしていて
粗大ゴミと化していたゴムボート。
カッコ良く言えばインフレータブル・ボート。
で、それを貰って使っている。
もちろん、タダ!
持って帰って点検してみると、ネズミに囓られて直径6〜7cmの穴が空いていた。
自分で修理しようかと思ったけど、将来のことを考えてメーカー修理に出した。
幾ら掛かったか忘れたけど、1万円以上だった。
ま、安心と安全を買ったと思うことにする。
それと、現時点では手漕ぎ舟。
小さい船外機を買おうかなと思ったんだけど、しばらくは手漕ぎ。
もっと遠くに行きたくなる欲が出てきてから考えることにする。



本体
これが使っているインフレータブルボート。
簡単に言えばゴムボート。
アキレスのFM。
8馬力までのエンジンを付けることが可能で定員は4名。
重量40kgで、かなり大きな物である。






屋根裏格納

インフレータブルボートのメリットは小さく畳んで持ち運びが出来ること。
ただ、大量の空気を入れたり底板を入れるのが大変。
収納時も手間が掛かる。
それと、ゴムと言う性質上、畳んで長期間保管しておくのは劣化が早くなってしまう。
で、私の場合は運ぶのは愛車のトラック(ハイラックス)で、畳まずに搬送するんで収納も畳まず。
写真のとおり、自作の台車ごとガレージの屋根裏に吊り上げている。
こうしておけば、ガレージ内も広々と使えるし、劣化も防げるってもんである。
吊り上げ吊り下ろしは電動ホイスト。
直接、トラックに積むことも出来るし、下まで下ろすことも出来るし、なんと言っても楽チン。






搬送車
搬送は愛車のハイラックス・シングルキャブ。
これに自作のキャリアを積んで、これにこれまた自作の台車ごと積んで搬送している。
*写真は後日!

【キャリア1号】
ツーバイフォー&ワンバイフォーで作ったキャリア。
と言うか、御輿の様な船台。
これをトラックの荷台に積んで、それに台車を乗せて搬送。








【キャリア2号】
キャリア1号は、如何せんデカイ。
それに筋交いやら何やらで、道具を積むのに苦労する。
そんな訳で作り直した。
鉄の角パイプとL型アングルを切断溶接して作った。
トラックの荷台側に、ブラインドナッターでボルトのメス側を取り付けて、簡単に取り外しが
出来るようにしてある。



台車搬送

れが自作の台車。
トレーラーなどと呼べるものではなく、あくまでも台車。
見てのとおり、材質は木造。
材料は加工が簡単で安価な1×4材で、ホームセンターで売ってる安いタイヤキャスターを
取り付けただけ。
しかし、これは自慢の一品。
最初はドーリーを取り付けて釣り場などで移動しようと思ったんだけど、1人での積み下ろし、屋根裏収納、
車両搬送を考えて、こんなのを作ってみた。
タイヤが細いんで、砂浜は厳しいかと思ったけど、全く問題なし。
そこそこの段差も、車に積んだり車から降ろしたりする要領で問題なし。
ただ、搬送している格好は人力車かリヤカー状態。
台車の骨組みを2×4を使わず1×4の2重構造にしてるのは、積み下ろしの時に
本体固定用の荷締めベルトの引っかかりを防ぐため。








艤装

ゴムボートは軽くて浮力があって安全で便利なんだけど、魚釣りに使おうと思うと不便なところが多い。
で、使いやすくするための艤装。

【前部デッキ】

ボートの竿受け取りつけ用?のゴム台に、ステンレスボルトで取り付けられるようにした。
ボルトは手で回せるようにプラスチックのノブを付けてあるんで、簡単に取り付けと取り外しが可能。
そして、このデッキを付けることでゴムボートに付いているアンカーローラーが使えなくなったんで、
デッキにアンカーローラーを付けた。
もちろん自作。
4×4cm程度の木の角物に穴を開けたもの、5cm程度の塩ビのパイプ、ステンレスボルトが全ての部品。
これを組んだら写真のとおり立派なアンカーローラー。
買ったら高いが作れば格安。
このデッキは乗ることも可能なくらい頑丈なもの。
ただ、これに乗って魚釣りをすることなんてないが、色々な道具を置けて船内を広々と使える。
そして、腕の部分は竿受けを取り付けられる。








【後部デッキ】

これもエンジンを取り付けるための板に開いていた穴を利用し、前部のデッキと同じ要領で
簡単に取り付けと取り外しが出来るようにした。
さすがに前部のデッキのように乗れるほどの強度はないが、これもまた色々と道具を置けて
船内を広々と使える。
それと竿受けを取り付けたれるようにデッキから腕を伸ばしてある。
また、オールを出したり格納したりが可能な高さを確保した。






そして、このデッキに使わずに置きっ放しにしていた浅いタイプのRVボックスと竿立てを取り付けた。
竿立ては塩ビのパイプ。
これだけあれば、3人分の竿を立てられる。
RVボックスは、ちゃんと水抜き穴も開けてある。





と、一応、使い勝手が良くって満足してたんだけど、段々と欲が出てきて、
ついに船外機を買ってしまった。
そうなると、このリヤデッキだと船外機を付けられないわけで作り直した。
それが、下の写真のもの。
ただ、まだまだ改良の余地がある。




アンカーリール】

材料は写真のとおり。
リールの外側は100円ショップで買ったステンレス製の鍋の蓋。
芯はホームセンターで買った木製の円柱の真ん中に穴を開けた。
塩ビのパイプでカラーを作り、木製の台に取り付けた。
ここで問題となるのが巻き上げる時に必要となるハンドル。
あれこれ考えた挙句、思いついたのが壊れたリールのハンドル。
切断して平面を出し穴を開けて取り付けた。
ロープは、所詮はゴムボートなんで太いものは要らないから、3mmの50mのものにした。
ま、も一つの理由は安いから。
で、フロントのデッキに取り付けたままだと邪魔になるんで、下にフックを付けて、巻き上げる時だけ
引っ掛けて使うようにしてみた。
なかなかの自信作である。










【アンカー】

マッシュルームアンカーを2個持っている。
ただ、砂地では良いんだけど岩場では根掛りしてしまい、どうにもこうにも取れなくてロープを
切らなければならない。
それだと、プラスチックのゴミを海底に残すことになる。
それは物凄く心が痛む。
で、考えたのが写真のもの。
これも100円ショップで売ってる非常用持ち出し袋。
これに石を入れて使っている。
これなら、根掛りしても強く引けば袋が破れて石が放出され引き抜くことが出来る。
もしも、袋が海底に残った場合でも、自然素材の袋だけに、海に与える影響は少ない。
あ、もちろん、アルミのカシメも外してある。
以前から使っているが、砂地でも岩場でも不具合を感じたことがない。



で、もう一つ作ったのがパラシュートアンカー。
と言っても、そんな大そうなもんじゃない。
ホームセンターで売ってる安いブルーシートの上下に塩ビのパイプを括り付けて
凧のようにロ−プを取り付けて、回収用のペットボトルを付けただけ。
工夫したところと言えば、下側のパイプに鉄筋を入れて水中で速やかに綺麗に
開くようにしたくらい。
写真は後日。



【フィッシングチェア】

フィッシングチェアなどと書くとカッコ良いが、ただの椅子である。
ただ、ただの椅子だけど工夫してみた。
ホームセンターで買ってきた1脚が980円のプラスチック製の椅子の足を切断して、
RVボックスにステンレス製の
ステーで固定。
RVボックスの開閉取っ手に指が掛かり難くなるんで、ロープを取り付けた。
かなりの収納力があるんで、船内を広く使える。
ま、色が合わないのは御愛嬌・・・。








で、しばらくは、このまま使ってたんだけど、背もたれはこんなに高くなくても良いし、
狭いゴムボート上では邪魔にもなるからチョップした。
持たれ続けてないと耐えられないほど長時間の魚釣りなんて出来ないし・・・。
ただ、RVボックスに直接座るのと、椅子に座るのとでは快適さが月とスッポン。



【小物入れ】

これは作ったと言えるようなものじゃない。
100円ショップで買った小物入れを、竿受けに取り付けただけ。




【撒き餌入れ】

これも、100円ショップで買った取って付きのザルを取り付けただけ。




【船外機&船外機スタンド】

時は平成21年春。
人間の欲とは深いもので、手漕ぎで十分と思っていたけど、船外機が欲しくなり、
ついつい買ってしまった。
一応、船舶免許は持ってるけど、検査受けたりとか面倒くさいんで2馬力船外機。
購入前に、色んなメーカーを検討した結果、本職さんが好んで使っているってことで
男のトーハツの4サイクル。
他のメーカーのより少し大きくて重いけど、そこは3.5馬力のものをキャブレターだけで
2馬力に落としてあるってことで、排気量にも余裕があるし、各部品の耐久力も
高いだろうと考えた。
使い勝手は良く快調・・・。
の筈だったんだけど、悲劇は起きた。
丁度、保証期間を10日ほど過ぎた平成22年の春に、今季初の魚釣りに行った。
最初は調子良くエンジンが掛かったのに、しばらくしてストール。
その後、いくら頑張っても目覚めることはなかった。
帰宅してからも、その次の日も、また次の日も、時間を見つけては原因検索を行った。
メーカーに問い合わせもした。
一応、自分なりに出した結論はイグナイターの不良。
部品を買って交換したら良いんだけど、他に原因があるかもしれないし、いくら保証期間を
10日ほど過ぎているとは言え、買ってから20時間も使っていない。
そんなわけで、トーハツのパイロットショップに持ち込んで点検修理を依頼した。
メーカー保証になるかもしれないと淡い期待を込めて・・・。
数日後、連絡が入ってきてショップに行くと、やはり原因はイグナイターだった。
そして、メーカーは保証期間が過ぎていることから対応してくれなかったらしい。
男トーハツ、信頼してたのに残念である。
しっかし、イグナイターなんて壊れるか?
ショップのメカニックも、大量に出回ってる商品ならクレームも比例して多くなるから
メーカーも対応するんだろうけど、部品自体に問題がある可能性があるから
修理しても、また同じ症状が出る可能性はあると言っていた。
早い内に売っちゃって、別の船外機を買うべきか悩むところである。
でも、お金はないしなぁ・・・。
で、下の写真が、その船外機と船外機スタンド。
船外機スタンドは、安くて加工しやすいツーバイフォー&ワンバイフォー。
設計図なんて書くこともなく、船外機にメジャーを当てて作っただけ。
バケツを使って、水洗いなどのメンテナンスにもバッチリ。








【船外機トランスポーター】
最初は、船外機スタンドのまま倒して車に積んで運んでたんだけど、嵩張るし
角度が宜しくない。
ってなわけで、寝かせて運べるように搬送台を作ってみた。
これもまた、設計図なんてなし。








【艤装の全貌】

これが完成した姿。
ま、これで使って具合が悪ければ作り直すだけ。
 *写真は後日!




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