1977年正月 『 褌元年 』 に当たって

 1977年、卒業後?年の年で、いわゆるモラトリアムの時期を終え、巣立つ苦しみを抱えてもがき模索して
いた年である。そのまま近畿に居を構えようか、関東に移ろうか、あるいは故郷に帰ろうか、これからの
生活、身の振り方に悩んでいたものである。





去年、某月某日、A 氏 は交通事故を起こし、その後 B 氏 も交通事故を起こした。

また、C、D 氏 は駐車違反で罰金大枚を取られた。

風の便りに聞いたところによると、E 氏 は自転車どおしで正面衝突をし、

F 氏 は自転車でカーブを曲がりきれなくて転倒し、手を擦りむいた。

嗚呼!何と嘆かわしい一年であったことか。

いや、いや、一寸待って考えてみよう。そう嘆くには当たらない。

と言うのは、G、H、I、J 各氏 はそれぞれ入社試験に合格され、

今年社会に出立されることが決まった。

また、一説によると、K 氏 は婚約発表されたとか、されなかったとかの風説しきりである。

さてさて、会員諸氏よ!

今年一月一日をもって当、四畳半友の会では『 褌元年 』を宣言し、

去年の厄年を追い払うべく新たに決意をもって臨もうではないか。

今年をもって四畳半友の会の新生を図り、将来への大きな飛躍の年としようではないか。

すでに L 氏 はマイクロコンピューターを導入し、四畳半オンラインシステムを確立しようと

張り切っているし、M 氏 は各種基礎実験をしようと安定化電源装置を作成して意気込んでいる。

また N 氏 は、四畳半中央研究所所長を自任していて

『シャーシに穴開けたりすることがあったら持っておいでや。』とさえ言っている。

去年、四畳半疑獄事件を引き起こした O 氏 も 、

恋人が欲しい、恋人が欲しいと言っている P 氏 も今年に賭けようではないか。

四畳半友の会会員諸氏よ!

ディジタルクロック研究者の Q 氏 、日本聖職者組合の R 氏 、高周波無線研究開発家の S 氏 、

全国パブ業界に精通している T 氏 、防衛問題研究家の U 氏 、日本サイレン業界の雄たらんと

する V 氏 、暴力団と対決する正義派 W 氏 、これからアンテナ業界に乗り出そうとする X 氏 、

競馬評論家の Y 氏 、天気予報研究者たらんとする Z 氏 、火力原子力発電をはじめとするエネ

ルギー問題研究家の Σ 氏 、関東と関西にまたがるこれら幅広い人材を擁する四畳半友の会よ!

我らの会に栄光あれ!

以上の決意を表明すべくここに紅白の褌と身を清めるべく塩を諸氏に送り、1977年の門出とする。

ふんどしの紐、締め直し、初日の出!

後から読み返してみるとなんと懐かしいことよ!そういえばそんな事もあったなぁ、と思いつつ
考えるの邪魔くさいためほとんど当時のまま載せています。


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