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●第151回 淀川自然観察会 「ぶらっと淀川 @ (秋編)」
日 時 :2020年10月22日(日) 9:00〜12:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の阪急鉄橋 〜 西中島河川敷公園
天 候 :はれ  気温:20℃
参加者 :6人 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、田渕 敬一、中野 勝弥、長谷川 厚子 (4人)

 秋晴れの下、淀川右岸の阪急鉄橋から西中島河川敷公園の手前までの約1kmをゆっくりと観て歩く。堤防の斜面は、一斉に草刈りがされて殺風景。一方河原に目を向けるとセイタカアワダチソウが満開で黄色一色。そんな中、クズに覆われた一角だけが青々としており、広大なヨシ原は、薄っすらと色づき始め何とも言えない光景。
一斉に草が刈り取られた堤防の斜面黄色一色の河原青々としたクズ群落
 セイタカアワダチソウの花の周りにはキチョウの姿が多く、川沿いの砂利道にはトノサマバッタなどのバッタ類がたくさん飛び跳ねる。草むらでは、クビキリギスやカマキリ、コオロギなどが見つかり観察。クビキリギスは、クサキリやカヤキリなどとよく似ているが口の周りが赤い。カマキリの身体の作りをよく観察すると前胸が長いのに驚く。干潟に下り、周辺のヨシ原でクロベンケイを捕まえた方もおり、オス・メスの見分け方や特徴などを観察。
キチョウカマキリクロベンケイガニ
 野鳥に目を向けると、渡り途中のオオムシクイとコサメビタキ。この冬この辺りで越冬するジョウビタキとモズが見られ、モズは樹の高いところで高鳴きする姿が観察できた。カモ類は少なくヨシの中に潜むマガモのオスが確認できた程度と寂しい。ただ、上流から下流に向かって50羽程が編隊を組んで飛翔する姿が確認できたが、逆光で種類までは同定できず。上空でトビとカラスがバトルを繰り広げる様子など21種類の野鳥を観察。
コサメビタキモ ズ観察風景
 これからも同じコースをゆっくりと歩きながら、四季折々の生き物と触れ合い(観察)「淀川の季節の移り変わり」を実感していただければと思います。
報 告:中野 勝弥(文・写真)/佐藤 友彦(クビキリギス・コサメビタキの写真)
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●第150回 淀川自然観察会 「ちびっ子あつまれ・バッタとあそぼう!」
日 時 :2020年10月4日(日) 9:30〜11:30
場 所 :淀川右岸の十三野草地区付近の河原 (大阪市淀川区)
天 候 :くもり  気温:24℃(集合の十三駅) 28℃(解散時の現地)
参加者 :4家族14人 ( 大人=8人 子ども=6人 )
スタッフ:中野 勝弥、田渕 敬一、西上 慶一・法子、井上 和歌、長谷川 厚子、岩村 清美 (7人)
間隔を開けてオリエンテーションバッタ捕りの場所をジャンケンで決める草むらに入ってバッタを探す兄弟
捕まえたバッタを確認する子ども手の平にバッタを乗せ家族でバッタ飛ばし中々飛ばないショウリョウバッタのメス
 4歳〜6歳の未就学児を対象にした「バッタの観察会」は今回で3回目。今回は、新型コロナウィルスの感染が広がる中で開催しましたので、感染防止のため参加者とスタッフの接触の機会の多い飛距離の測定や子どもたち全員への記録メダル、賞状の作成・授与は取りやめ、他の家族との接触を避けるためバッタ捕りの場所を家族毎に定め、家族毎で「バッタ捕り」と「バッタ飛ばし」を楽しんでもらいました。
 オリエンテーションの後、バッタ捕りの場所を子どもたちのジャンケンで決めた後、網の柄と虫かごを除菌してから親子でバッタ捕りを楽しみました。草むらに分け入りバッタを探す兄弟。虫かごに顔を近づけて捕まえたバッタを確認する子など、子どもたちの表情は皆、生き生きとしていました。子どもたちの虫かごには、たくさんのバッタが入っており、数は少なかったですが、バッタの王様「トノサマバッタ」も入っていました。
 休憩の後、家族毎に捕まえたバッタを手の平に乗せて、バッタを飛ばしました。家族全員が一列に並び誰のバッタが遠くまで飛ぶのかを競ったり、バッタが遠くまで飛ぶことを子どもに知ってもらおうと、子どもたちのサポートに徹する保護者など飛ばし方は様々でした。目測ですがトノサマバッタは50m、マダラバッタも20m飛びましが、ショウリョウバッタのメスは全く飛ぼうとしませんでした。バッタを飛ばした子どもたちは、遠くまで飛ぶバッタの凄さを実感してくれたのではないでしょうか。この体験が今後、参加してくれた、子どもたちの成長に何らかの形で役立ってくれればと思います。
 バッタ飛ばしの終わった家族から水とアルコール液で手洗いの後、流れ解散としました。僅か2時間程でしたが、親子でバッタと楽しく遊びました。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。
トノサマバッタ(オス)オンブバッタ(褐色タイプ・メス)マダラバッタ(緑色タイプ)
報 告:中野 勝弥(文・写真)
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●第149回 淀川自然観察会 「鳴く虫のコーラスを聴く夕べ」
日 時 :2020年9月12日(土) 18:00〜20:00
場 所 :淀川右岸の十三野草地区付近の河原 (大阪市淀川区)
天 候 :晴れ  気温:31℃(集合の十三駅) 28℃(解散時の現地)
月 出 :18:10  月齢:24.0日
参加者 :4家族16人 ( 大人=8人 子ども=8人 )
スタッフ:丸橋 寿夫(案内人)、中野 勝弥、田渕 敬一、西上 慶一、井上 和歌、岩村 清美 (6人)
 淀川の河原に到着した頃は、まだ薄暗くエンマコオロギやハラオカメコオロギの鳴き声が聴かれていましたが、辺りが暗くなるとマツムシが鳴き出し、ヒロバネカンタンも加わると、たちまちマツムシとヒロバネカンタンの鳴き声が河原一面に響き渡り、他の虫の鳴き声は、かき消されて聴きとれない状況になりました。
 子どもたちは、虫の鳴き声よりも探す方に興味があるようで、懐中電灯を照らして探す子や草むらに分け入って探す子など探すスタイルは様々です。子どもたちは見つけるのが早く、今回、初めてクマコオロを見つけました。エンマコオロギと大きさを比べると非常に小さいです。キリギリスのメスも見つかり産卵管をジックリと観察しました。ヒロバネカンタンやヒメギス、クビキリギス、ツユムシなどが見つかりましたが、マツムシやヒロバネカンタンなどの鳴いている姿が観察できなかったのが少し残念です。
 鳴く虫だけではなくカマキリやバッタ類、イナゴなども見つかりました。カマキリの前足には鋭いトゲがあり、肉食性の昆虫は、捕まえた獲物を逃がさないように、このようなトゲがあることを説明してから、カマキリの前足の鋭いトゲに触れてもらいました。
 「鳴く虫のコーラスを聴く夕べ」が「鳴く虫を探す夕べ」になったきらいもありますが、保護者の皆さんも子どもと一緒になって虫探しを楽しみ、親子で貴重な体験をされたのではないでしょうか。また、僅か2時間足らずでしたが12種類の鳴く虫などを観察できた淀川の生物相の豊かさを実感していただけたかと思います。
 心配した雨も降らず、幻想的な夜の淀川で、秋の訪れが感じられました。
十三駅から河原に移動 河原でオリエンテーション幻想的な淀川の夜景
エンマコオロギ(左)とクマコオロギ(右)キリギリスの産卵管カマキリ
〇 鳴き声と姿を観察した鳴く虫
1.エンマコオロギ 2.クマコオロギ 3.ヒロバネカンタン (3種類)
〇 声のみを確認した鳴く虫
1.ハラオカメコオロギ 2.カヤヒバリ 3.マツムシ 4.カネタタキ (4種類)
〇 姿のみを確認した鳴く虫
1.ツユムシ 2.ホシササキリ 3.キリギリス 4.クビキリギス(幼虫)  5.ヒメギス (5種類)
報 告:中野 勝弥(文)/井上 和歌(写真)
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●第148回 淀川自然観察会 「ツバメのねぐら入り観察会“ツバメのお宿を見に行こう”」
日 時 :2020年8月9日(日) 18:00〜20:00
場 所 :豊中市柴原町の赤坂下池
天 候 :はれ  気温:28℃
参加者 :11人 ( 大人=8人 子ども=3人 )
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、井上 和歌、岩村 清美、西上 慶一、松下 宏幸 (6人)
 梅雨が明けて一気に猛暑になりましたが、夏鳥ツバメの子育てももう終盤で、今の時期は南の国へと渡る準備をしているツバメたちが、夕刻、日が沈む頃になると、ため池や河川敷のヨシ原などに、たくさん集まって来て「集団ねぐら」を作ります。淀川自然観察会では、豊中市柴原町の赤坂下池で、恒例のツバメのねぐら入り観察会を行いました。大阪モノレールの柴原阪大前駅に18時に集合。駅前の広場で、クイズを交えながらツバメについて学びました。ツバメの体のつくりや大きさを実際の仮はく製を見てもらったり、資料を使ってツバメの暮らしを詳しく説明しました。
 その後、赤坂下池に移動。池に到着した19時前には、既に上空を多数のツバメが飛び始めていました。上空を縦横無尽に飛び交うツバメたちは肉眼でもよく観察でき、ツバメに交じって1羽、大きめの鳥が現れました。小型のハヤブサの仲間チョウゲンボウで、ねぐらに集まってきたツバメを狙っていたのかもしれません。その後も上空を舞う群れの数は増えて、次第に低い所を飛ぶツバメも増えて来ました。池の水面近くを飛び、飛びながら水を飲んだり水浴びをする様子も見られました。そして上空にツバメの群れが見られなくなる頃には、池のヨシにツバメたちが次々に止まりだしました。この日ねぐらに集まって来たツバメは7千羽程で、例年よりやや少ないようです。今年はつる性の植物クズが繁茂してヨシを覆い倒し、例年よりもヨシが少なくなっており、その環境変化がねぐら入り数の減少の理由かもしれません。それでも多数のツバメが間近に飛び交う光景は迫力満点で、参加者の皆さんは感動されていました。19時20分ごろにはすべてのツバメたちが池のヨシに止まり、しばらくは鳴き交わしていましたが、10分もするとあたりも暗くなり、ツバメたちも静かになりました。その後、池のヨシに止まっているツバメたちの姿を見ながら駅に戻りました。駅前の広場で、ツバメの卵を見てもらい、まとめをして解散しました。赤坂下池は、ねぐら入りする数は関西の他の大規模ねぐら(高槻の鵜殿や宇治川の向島など)に比べると少ないですが、観察者とねぐらとの距離が非常に近くて、双眼鏡が無くても大迫力のねぐら入りを堪能できるのが魅力です。今後もこの池が、ツバメがねぐらとして利用できる環境が維持されることを望みます。
ツバメのお話ツバメまちがいさがしツバメの仮はく製
上空を乱舞するツバメ観察風景ヨシにとまるツバメ
報 告:和 田 太 一 (文/写真)
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●第147回 淀川自然観察会 「水たまりの生き物をさがそう!」
日 時 :2020年7月12日(日) 9:00〜11:15
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸、阪急鉄橋〜新北野地区の河原
天 候 :曇り  気温:29℃(終了時)
参加者 :3家族9人 ( 大人=4人 子ども=5人 )
スタッフ:岩村 清美、尾形 玲子、中野 勝弥、長谷川 厚子、松下 宏幸、和田 太一 (6人)
 4ヵ月ぶりに観察会を再開。新型コロナウイルス感染防止のため、定員10人の事前申し込み制で実施。まとまった雨が1週間前までは降らず、「水たまり」は殆ど無く心配でしたが、その後まとまった雨が降り、当日は大きな「水たまり」が出来ていて一安心しました。参加者が密着しないよう、家族ごとに距離を保って生き物を探しました。
生き物を探す男の子生き物さがしの様子生き物を探す女の子
 「水たまり」の生き物は小さくて動きが早く、泥の中に潜っていることが多く、最初、子どもたちは、見つけるのに手こずっていましたが、目が慣れてコツをつかむと、次々と見つけ入れ物の中は、生き物で一杯。入れ物の中は、オタマジャクシが多く、ふ化間もないものから子ガエルまでに成長した、様々なオタマジャクシが入っていました。
 今日見つけた「水たまり」の生き物は次のとおりで、こんなに多く多くの生き物が見つかり全員がビックリです。

水生昆虫:フタバカゲロウの幼虫、イトトンボのヤゴ、アメンボウ(成虫・幼虫)、ハイイロゲンゴロウ(成虫・幼虫)、チビゲンゴロウ(成虫)、コガムシ(成虫・幼虫)、コミズムシ類(成虫)、チビミズムシ類(成虫)、ユスリカ類幼虫、ショウジョウトンボ(成虫)、シオカラトンボ(成虫)  11種類
巻 貝 :サカマキガキ、ヒメモノアラガイ 2種類
甲殻類 :クロベンケイガニ 1種類
両生類 :ヌマガエル(ふ化間もないオタマジャクシ・変態途中・変態が終わった子ガエル) 1種類
魚 類 :ブラックバス(稚魚) 1種類
 合計:16種類

ハイイロゲンゴロウ(上)とコガムシ(下) チビゲンゴロウサカマキガイ
 「水たまり」の生き物以外にも河原や堤防の斜面で、バッタ類などが飛び跳ねており、虫かご一杯にバッタ類を捕まえて、嬉しそうな子どももいました。対岸は高層ビルが立ち並ぶ大阪の玄関口梅田です。梅田から僅か数分の所でオタマジャクシやゲンゴロウ類などの水生昆虫がいることに、今年からスタッフになられた方が驚いておられました。
 新型コロナウイルスの感染が広がりつつある今、「密や接触」を出来るだけ避けるため当面は、少人数での開催は、やむを得ないかと思いますが、多くの子どもたちが安心して観察会に参加できる日が、一日も早く来るのを待ち望みます。
報 告:中野 勝弥(文) /和田 太一(写真)
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●第146回 淀川自然観察会 「ちびっ子あつまれ・バッタとあそぼう!」
日 時 :2019年10月6日(日) 9:30〜12:00
場 所 :淀川右岸の十三野草地区付近の河原(大阪市淀川区)
天 候 :曇りのち晴れ  気温:29℃(現地終了時)
参加者 :7家族19人 ( 大人=8人 子ども=11人 )
スタッフ:石倉 潤子、尾形 玲子、中野 勝弥、長谷川 厚子、薮内 由美子、井上 和歌、垣井 清澄、西上 慶一 (8人) 
サポーター:大八木 文人・奏(9歳)、岡本 篤・樹(9歳) (4人)
 昨年に続き今年も4歳児〜6歳児(未就学児)限定の観察会を開催しました。バッタを捕るのが初めての子どもやバッタに触るのがちょっと苦手いという子どもが何人か参加していましたので、子どもたち全員が怖がらずにバッタに触れるようになれることを今回の観察会の目標としました。子どもたちには、バッタはカマキリやキリギリスの様に噛まないし、噛まれても痛くないこと。口から出す黒い液は、未消化液で毒がないことないことを分かり易く説明して、恐怖感や嫌悪感を和らげてから家族単位でバッタ捕りをしました。親子で真剣にバッタを追いかける姿は、いつもながらの微笑ましい光景です。網を使わずバッタを素手で捕まえている子どもや捕まえたバッタを嬉しそうに見せに来る子どもなど、子どもたちの虫かごには、たくさんのバッタが入っていました。
大きなバッタを捕まえた男の子堤防沿いを移動しながらバッタ捕り小さなバッタを素手で捕まえる女の子
堤防斜面でバッタを捕まえる男の子草原でバッタ捕り捕まえたバッタを見せる男の子
 バッタ捕りの後は、バッタ飛ばしです。昨年は、スタッフ手作りのスタート台から飛ばしましたが、今年は子どもたちの手の平からバッタを飛ばしました。これは、子どもたちが怖がらずにバッタに触れるようになれるようにとの思いからです。バッタ飛ばしは、<とんがり頭>のバッタと<ぼうす頭>のバッタの2タイプに分けて飛ばしました。<とんがり頭>の最長記録は1.4mでしたが、<ぼうす頭>は、よく飛んで50m以上飛んだのが7個体。最長距離は70m以上飛んで、更に背の高い草原を越えて見失ってしまい測定不能となりました。子どもたちは自分が飛ばしたバッタの後を一生懸命に追いかけていました。遠くまで飛んだ時には、歓声が上り大変盛り上がりました。
バッタを手の平に乗せて飛ばす女の子飛距離の測定バッタの着地点の確認(右:飛ばした子ども)
 バッタ捕りの時は、恐る恐るバッタを触っていた子どもも、バッタ飛ばしの時には怖がらずにバッタを手の平に乗せて、楽しそうに飛ばしていました。今日のこの体験を子どもたちの記憶に留めてもらえればと、子どもたち全員にバッタ飛ばしの記録メダルと賞状、参加記念のトノサマバッタの木札をプレゼントし、ちょっぴり秋の兆しを感じる淀川の河原を親子で半日満喫ました。
表彰の様子(Aグループ) 記録メダルとバッタの木札、賞状表彰の様子(Bグループ)
 4歳児〜6歳児(未就学児)限定の観察会は今回で4回目ですが、毎回、募集後すぐに定員になってしまいます。今回も8月初めに募集しましたが早や8月末には定員に達しました。たくさんの子どもたちを受け入れたいのですが、スタッフの人数にも限りがありますので、参加したくても応募できなかった皆さんには申訳ありません。
 今回の様に参加対象が小さなお子さんですと、怪我などをしないようにと安全面などを考慮すると通常の観察会以上のスタッフが必要になります。淀川自然観察会の現状では、10人程度の子どもさんを受け入れるのが精一杯といったところです。
 幸いにも今回は、ネイチャーおおさか会員3人の方の応援と、いつも熱心に観察会に参加していただいている9歳の男の子とお父さんの親子2組がサポーターとして、ご協力いただきました。サポーターの皆さんには、スタッフがバッタを追いかけて走れなくなった、トノサマバッタ捕りやバッタの着地点の確認、飛距離の測定などをサポートしてもらうことで、定員を増やすことができ(当日、2家族6人のキャンセルあり)厚く感謝しております。
 最後に、全員でサポーターの皆さんにお礼を伝えた後、記念写真を撮り観察会を終了しました。この観察会を契機に子どもたちが生き物や自然に興味を抱いてくれることを願っています。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。またの機会にお会いできるのを楽しみにしております。
報 告:中野 勝弥(文/写真)
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●第145回 淀川自然観察会 「鳴く虫のコーラスを聴く夕べ」
日 時 :2019年9月15日(日) 18:15〜20:00
場 所 :淀川右岸の十三野草地区付近の河原(大阪市淀川区)
天 候 :晴れ  気温:28℃(現地終了時)
月 出 :18:58  月齢 :15.7日
参加者 :17人 ( 大人=11人 子ども=6人 )
スタッフ:丸橋 寿夫(案内人)、尾形 玲子、長原 邦男、中野 勝弥、溝渕 順子(5人)
 淀川の河原に到着すると、既に辺りは暗くなって、対岸・梅田の夜景が幻想的です。虫たちも競うように鳴き始めています。主役は美しい声で♪チンチロリンと鳴くマツムシ。♪コロコロリーと鳴くエンマコオロギや♪ルルルルルルと鳴くカンタン、♪ルールールーと鳴くヒロバネカンタンなどがバックコーラスを務めますが、今年は♪ギィー、チョンと鳴くキリギリスの鳴き声が加わっていました。元来、キリギリスは真夏の鳴く虫で、例年この時期には声は聴かれなくなります。しかし、今年は声だけではなく、土の中に卵を産むキリギリスのメスが多く観察できました。例年に比べ今年の9月は、気温の高い日が続いているからでしょうか?
幻想的な対岸、梅田の夜景産卵するキリギリスのメスキリギリスの産卵の様子を観察
 暗闇の中、懐中電灯を手に大人は虫の声に耳を傾けながら、子どもは虫を探しながら、河原のいろんな環境で鳴く虫を探しました。川岸の開けた水際から眺める対岸の夜景は、幻想的で素晴らしく、ビルの上空には綺麗なお月さんも見えました。
 子どもたちは、虫の鳴き声よりも、虫を探す方に興味があるようで、鳴く虫だけではなくバッタ類など、いろんな虫を見付けていました。子どもたちが虫を見付ける度に、大人も駆け寄り幾つかの観察の輪ができ、賑やかでした。久しぶりにケラを見たという方やヒメギスやハラオカメコオロギを初めて見たという方もおられました。
鳴く虫を探す様子対岸の眺め鳴く虫の声に耳を傾ける
ケラヒメギスハラオカメコオロギ♂
 僅か2時間程の観察でしたが、18種類の鳴く虫の声や姿を確認しました。コオロギ類は、50歳以上の方でも十分に聴き取れますが、キリギリス類は高い音をたてて鳴きますので、人間の耳では聴き取れない超音波の成分も含まれていますので、実際にはもっと多くの種類が鳴いているのかも知れません。
 できれば、マツムシやカンタン、ヒロバネカンタンなどが羽を立てて鳴いている様子を観察していただきたかったのですが、残念ながらその様子は観察できませんでしたが、何名かの方は、マツムシの姿を観察されたようです。私たちも、鳴く虫に負けないよう、参加者全員で、小学唱歌"虫の声"を大きな声で合唱して、観察会を終了しました。
 今回、参加いただいた皆さんは、今までに何回か淀川自然観察会に参加いただいた方が多く、昼間とはまた一味違った夜の淀川を体験していただけたかと思います。
【 鳴き声や姿を確認した淀川の鳴く虫 】
〇 鳴き声と姿を観察した鳴く虫
1.エンマコオロギ 2.ハラオカメコオロギ 3.マツムシ 4.キリギリス (4種類)
〇 声のみを確認した鳴く虫
1.シバスズ 2.クマコオロギ 3.カヤヒバリ 4.カネタタキ 5.カンタン 6.ヒロバネカンタン 7.カヤキリ 8.タイワンクツワムシ (8種類)
〇 姿のみを確認した鳴く虫
1.オナガササキリ 2.ホシササキリ 3.クサキリ 4.クビキリギス(幼虫) 5.ヒメギス 6.ケラ (6種類)
報 告:中野 勝弥(文/写真)
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●第144回 淀川自然観察会 「ツバメのねぐら入り観察会」
日 時 :2019年8月11日(日) 18:00〜20:00
場 所 :豊中市柴原5丁目の赤阪下池
天 候 :晴れ  気温:31℃
参加者 :16人 ( 大人=12人 子ども=4人 )
スタッフ:高井 志磨子、中野 勝弥、長谷川 厚子、溝渕 順子、和田 太一 (5人)
 18時に大阪モノレールの柴原駅に集合し、駅前でツバメが集まるまでの時間調整として「ツバメ・クイズ」をしました。今年も親子の参加が何組かあり、子どもたちには「ツバメのまちがいさがし」、大人には「ツバメのクイズ」に挑戦してもらいました。ツバメの体重は10円玉4個分(およそ18g)で、実際に10円玉4枚を手の平にのせて、ツバメの体重を実感してもらいました。駅から歩いて赤阪下池に到着すると、パラパラとツバメが池の上空に現れ始めていました。昨年までは池全体を見渡せる高台から観察をしていましたが、今年はねぐらのより近くの道路から、ねぐら入りを観察しました。赤阪下池のツバメのねぐらはヨシ原の面積が狭く、ツバメの密度が高いのと、道路に面した場所にあり、子どもでも肉眼で間近に観察できることが特徴です。
駅前でツバメクイズに挑戦!池のフェンス越しにねぐらを観察上空を舞うツバメを観察
 日が沈み、だんだんと辺りが暗くなると、続々とツバメたちが小さな群れで池に集まりだします。池の水面すれすれを飛んで水を飲むもの、上空を旋回するもの、早々とヨシにとまりだすものなど、池の周りはどこを見てもツバメだらけです。18時40分ごろからは上空を大きな群れが旋回し始め、数えきれないほどのツバメたちの乱舞と辺り一面に響き渡るツバメたちの鳴き声が迫力満点で圧巻でした。
ヨシに止まるツバメ@上空を乱舞するツバメヨシに止まるツバメA
 辺りが暗くなり街路灯に明かりが灯ると、ほとんどのツバメがヨシ原にとまってからも、しばらくの間はツバメたちの鳴き交わす声がざわざわと聞こえてきます。途中、池の近くでパン!パン!という音がして、とまっていたツバメたちが驚いて一斉に飛び立つこともありましたが、しばらくするとまた戻ってきてヨシにとまりなおしました。19時30分ごろには静かになり、ねぐら入りが終了しました。ねぐらのヨシ原との距離が近いので、道路からそっとヨシ原を覗くと肉眼でもツバメの白いお腹が見えて、すぐ近くにたくさんのツバメが、とまっているのが確認できました。ほぼ毎日、観察されている地元の方によると、今日は1万弱ぐらいだそうでした。ピークは過ぎてしまっていたようですが、初めてねぐら入りを観察された方は、その迫力に感動されていました。住宅街の中でこのような迫力満点のツバメショーが見られる貴重なこの場所が、これからもずっと存続することを願いたいものです。
報告:和田 太一(文/写真)
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●第143回 淀川自然観察会 「干潟の生き物ウォッチング」
日 時 :2019年6月16日(日) 10:00〜12:30
場 所 :大阪市福島区の淀川左岸にある「海老江実験干潟」
天 候 :くもり  気温:27.0℃ 水温:27.0℃ 塩分濃度:1‰
潮 位 :大潮 干潮時刻=12:19 (潮高:20cm)
参加者 :7家族19人 ( 大人=9人 子ども=10人 )
スタッフ:井上 和歌、内田 圭治、垣井 清澄、關 美奈子、中野 勝弥、長原 邦男、溝渕 順子、薮内 由美子、和田 太一 (9人)
 今年も昨年と同じ「海老江干潟」での観察を予定していましたが、工事などで観察場所に行く道路が封鎖されていましたので、国道2号線の淀川大橋下流に造成され「海老江実験干潟」に場所を変更して観察会を行いました。
 「海老江実験干潟」は、干潟再生事業の一環として、2004年(平成16年)に上流の柴島実験干潟の造成の際に発生した掘削残土を利用して、埋め立てて造成された人工の干潟です。
 観察会のスタートは、「干潟とはどういうところか」や「潮の満ち干の話」、「どんなところにどんな生き物がいるのか」などを子どもたちにも分かるよう紙芝居を使って説明しました。紙芝居の後、観察の準備をして干潟に下りました。
工事のため封鎖された道路紙芝居で干潟の説明熱心に説明を聞く参加者
 先ず、生き物の採取と観察の注意事項を周知した後、観察前にスタッフが採取した「ヤマトシジミ」をここで採取した水の入ったビンに入れ、生き物の採取から帰って来た時に、どのように変化しているかを確認することにしました。
 足元にはこれが貝だと教えてもらわなければ、砂粒と間違うような小さな米粒大の巻貝「カワザンショウガイ」がたくさん散らばっています。数個の貝を探して手の平に乗せ、暫く待つと貝が動きだします。子どもたちの「動いた!」という声も聞こえて来ました。虫眼鏡で見ると小さな可愛い目も確認できます。大人も子どもも虫眼鏡で真剣に観察していました。ややもすると子どもたちは、カニや魚などの大きな生き物に目が偏りがちですが、干潟には地味で小さな生き物の方が多く、これらの生き物にも関心をもってもらい、探して捕まえるたけではなく観察力も養って欲しいので、最初に全員で「カワザンショウガイ」を探して観察してもらいました。
小さなカワザンショウガイをさがす貝を手の平に乗せて動くのを待つ動いた貝を虫眼鏡で観察
 カワザンショウガイを観察した後は、家族単位で泥の中や石の下、ヨシ原、淀川本流の水際など様々な場所で自由に観察してもらいました。歓声が上がると近くにいた参加者は「何を見付けたのか?」と寄ってきて小さな観察の輪ができていました。近くで釣りをしている方がおられ、大きな魚を釣り上げられ見せに来てくれましたので、近くの参加者に声を掛け集まって見せてもらいました。その大きさに皆ビックリです。魚に詳しそうな男の子から「ヒレが黄色いので、この魚は?キビレ?やで」と教えてくれました。予定していた生き物探しはあっという間に終わってしまいました。帰って来た子どもたちの姿は皆泥だらけです。全員が揃ったところで、ヤマトシジミを入れたビンの水の変化を確認しましたところ、水道の水以上?に透き通るような水に変化していました。シジミなどの二枚貝は、水質浄化に大きな役割をしていることが分かっていただけたかと思います。
生き物探しの様子−@生き物探しの様子−A生き物探しの様子−B
釣り上げられた大きなキビレバケツの中にはクロベンケイガニが一杯!※ シジミの入ったビンの水は透明に変化
 水分補給など休憩の後、今日観察した主な生き物の説明に続き、紙芝居を使って干潟の生き物が果たしている役割や干潟の大切さ、干潟は人間だけではなく「地球を旅するシギやチドリ」にとってもなくてはならない場所であること。そして大阪湾の干潟の現状などを紹介して、今日の観察会のまとめとしました。
見つけた主な生き物の説明紙芝居で観察会のまとめ参加者の皆さんとスタッフ
 「海老江実験干潟」と昨年の「海老江干潟」とは距離的にはそんなに離れていません。両者を比較してみると種類数はほぼ同数ですが、個体数は「海老江干潟」の方が格段に多いというのが昨年も参加したスタッフの一致した実感です。今回、昨年に続き4家族が参加されましたが、皆さんはどのように感じられましたでしょうか?
 今日参加してくれた子どもたちが、今日の干潟体験を契機に干潟に興味を持ち「干潟のファン」になって、家族で淀川の色々な干潟に足を運んでくれると嬉しいです。淀川の干潟は、大都市大阪のど真ん中に残された貴重な干潟です。干潟に行く度に何か新しい発見や体験があるかも知れません。後片付けを終えて帰る途中、干潟の下流でマハゼや大きなハサミのテナガエビを数個体見つけました。今度来られた時には是非見つけてください。
【 今日観察した干潟の生き物 】凡例:今年観察した種類数/昨年観察した種類数
・巻貝の仲間:
イシマキガイ、カワザンショウガイ (2種類/2種類)
・二枚貝の仲間:
コウロエンカワヒバリガイ、ヤマトシジミ (2種類/1種類)
・カニの仲間:
ケフサイソガニ、クロベンケイガニ、アカテガニ (3種類/4種類)
・エビの仲間:
テナガエビ、スジエビモドキ (2種類/2種類)
・フナムシの仲間:
フナムシ、イソコツブムシの仲間 (2種類/2種類)
・ヨコエビの仲間:
ヨコエビ類、ヒメハマトビムシ (2種類/2種類)
・フジツボの仲間:
ドロフジツボ、ヨーロッパフジツボ (2種類/1種類)
・ゴカイの仲間:
カワゴカイ属、カニヤドリカンザシゴカイ (2種類/2種類)
・魚類:
ボラ、キビレ (2種類/2種類)   合 計=19種類/18種類

※ シジミによる水質浄化実験
報告:中野 勝弥(文)/垣井 清澄(写真)/和田太一(※の写真)
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●第142回 淀川自然観察会 「たんぽぽの観察」〜たんぽぽの秘密をさぐろう!
日 時 :2019年4月21日(日) 9:30〜12:30
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸、十三野草地区付近の堤防と河原
天 候 :晴れ  気温:26.5℃(終了時)
参加者 :30人 (大人=10人 中学生=13人 子ども=7人)
スタッフ:石倉 潤子、尾形 玲子、垣井 清澄、中野 勝弥、長原 邦男、溝渕 順子 (6人)
 今年と来年にかけて5年に1度の「タンポポ調査2020」が行われます。「タンポポ」は、誰もが知っているようですが、意外と知らないことが、たくさんあります。今日は、子どもたちにも楽しめるよう、クイズや実験などをしながら「タンポポ」のみに限定して観察しました。地元の中学生13人も「タンポポの学習のため」観察会に参加してくれました。
 オリエンテーションの後、クイズに挑戦!全員で答えの予想をしました。クイズは全部で6問です。
クイズ−1:本物のタンポポはどれ?(4つのイラストから正しいタンポンを選ぶ)
 ⇒ 観察と根を掘って確認
クイズ−2:カンサイタンポポはどれ?(タンポポの写真からカンサイタンポポを選ぶ)
 ⇒ 観察で確認
クイズ−3:タンポポの花びらは、 @1枚 A5枚 B100枚位 C200枚位
 ⇒ 観察で確認
クイズ−4:花茎の先に切り込みを入れると、@内側に丸くなる A外側に丸くなる B変わらない
 ⇒
実験で確認
クイズ−5:花茎が一番長くなるのは、@ つぼみのとき A花が咲いているとき B綿毛のとき
 ⇒ 観察で確認
クイズ−6:種の散った花茎を水に浸けると総苞は、@上を向く A水平になる B下を向いたまま
 ⇒
実験で確認
 答えを予測した後、堤防北側斜面にある「カンサイタンポポ群落」と十三大橋近くの河原にある「セイヨウタンポポ群落」に向かい、答えの観察と次の観察などに使う花や花茎、種を採取しました。先に「カンサイタンポポ群落」へ。まず、つぼみ・花・種(綿毛)の付いている株をさがして、カンサイタンポポの花の特徴やそれぞれの位置関係を観察してクイズの答えを確認して記録しました。種を採取してセロテープで資料に貼り付けた後、「セイヨウタンポポ群落」に向かい、同様の観察を行いましたが、ここでは「カンサイタンポポ」と「セイヨウタンポポ」の花を比べて違いを観察しました。花茎は、セイヨウタンポポの方が太く草笛作りに適しているので、ここで採取しました。
クイズに挑戦カンサイタンポポの観察(堤防斜面)セイヨウタンポポの観察(十三大橋付近)
 荷物置き場に戻りクイズ−4とクイズ−6の結果を確認しました。
【クイズ−4の結果】
 1本目のビンに入れた花茎は、外側に丸まっています。これを見て皆さんビックリの様子です。次に2本目のビンに入れた花茎を見ると、全く変化が見られません。どちらが正解か皆さん迷われている様です。2本目のビンには、海水が入っていました。
【クイズ−6の結果】
総苞は少し開いた程度です。結果が出るまでには、少し時間がかかりますので、前日の夕方に採取したものを見てもらいました。なんとビンを上から覗くと、総苞は星状に広がっています。皆さん、これにもビックリされた様子でした。
外側に丸くなった花茎星状に開いた総苞実験結果を確認する様子
 休憩時間を利用して草笛に挑戦しました。始めは中々音が出ないので、苦戦されていた様子でしたが、何回も挑戦してほとんどの方が、音が出るようになっていました。大人の参加者も真剣でしたし、音が出なかった中学生2人は、観察会終了後も熱心に挑戦していました。
 後半の観察は、摘んだ花や採取した種を詳しく観察します。子どもたちには、少し難しい子がいるかも知れませんので、希望により、野草で自由に遊ぶ班とクイズ−1の答えを確認するため「タンポポの根っこ」を掘る班、引き続き観察する班の3班に分けることにしましたが、中学生以外の殆どは「タンポポの根っこ」を掘る班に集中しました。
 観察班は、小花の枚数を数えました。「カンサイタンポポ」は1人で、「セイヨウタンポポ」は1つの花を2人で小花を、台紙に貼り付けて数えました。その結果をそれぞれ報告してもらい、集計した平均値は、「カンサイタンポポ」=
68.6枚、「セイヨウタンポポ」=92.0枚で、「セイヨウタンポポ」は、「カンサイタンポポ」の1.34倍であることが分かりました。両面テープを貼り付けて台紙を作成しましたので、小花を貼り付ける際、両面テープの片方を剥がすのに手間が掛かり大変だったようです。次回に向けての検討課題です。小花の枚数を数え終わった時、「根っこ掘り」班が帰って来ましたので、全員でクイズ−3の答えを確認しましたところ、正解者はありませんでした。全員の方が花茎の上の頭花(総花)を花びらだと思っておられたようです。小花を虫眼鏡で観察してもらい、パネルを使って詳しく解説して、花びらではなく、1枚の花であることを納得してもらいました。残念ながら、ここで全問正解者はなくなりました。
 続いて、資料に貼り付けた「種の柄」を物差しで測ってもらい、測定結果をそれぞれ5人の方からお聞きし、集計した平均値は、「カンサイタンポポ」=5.2mm、「セイヨウタンポポ」=9.8mmで、「種の柄」は、「セイヨウタンポポ」の方が長いことが分かりました。また、資料に貼り付けた種の大きさをそれぞれ比べてもらい「セイヨウタンポポ」の方が小さい(軽い)ことも分かりました。掘り出した「タンポポの根っこ」を見て、クイズ−1の正解を確認し、再度、クイズの正解や実験結果などを確認、観察を終了しました。
 その後、雑種タンポポの話や「タンポポ調査2020」への参加協力のお願いをして、観察会を終了しました。
 「タンポポ」にどっぷりと浸かった半日でしたが、参加いただいた皆さん、楽しんでいただけたでしょうか。そして、何か新しい発見などがあったでしょうか?最後までしっかりと観察してくれた中学生の皆さんありがとう。
小花を台紙に貼り付ける種の柄の長さを測定タンポポの根っこ堀の様子
 当初、「タンポポの根っこ」堀は、クイズの答えの確認のため、スタッフ1人で掘る予定にしていたのですが、たくさんの希望があり、少し驚きました。多分子どもたちは、野草遊びを希望するだろうと考えていただけに。
 子どもたちには、普段、目にすることのない土の中は未知の世界で、興味があるのでしょうか?
 「タンポポ調査2020」は、来年も続きますので、「たんぽほの観察会」も内容を少し改善して、来年も実施しようと思っているところです。
報 告:中野 勝弥(文・写真CD)/長原 邦男(写真CD以外)
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●第141回 淀川自然観察会 「ツクシ」つんで・「ノビル」をほろう!Part-U
日 時 :2019年3月31日(日) 9:45〜11:00
場 所 :淀川左岸の大淀野草地区付近の河原
天 候 :曇りのち晴れ  気温:15℃(終了時)
参加者 :2家族5人 (大人=2人 子ども=3人)
スタッフ:中野 勝弥、垣井 清澄 (2人)
 3月17日の観察会は、途中から降雨となり、「ノビル」ほりを体験していただけなかったので、今回、3月17日に参加いただいた、ご家族を対象に北区の淀川左岸「大淀野草地区」の河原に場所を替えて「ノビル」ほりをしました。 場所を替えたのは、ここの河原には、大きなノビルの群落があり、鱗茎(球根)も大きく、土も比較的軟らかいことから、子どもでも比較的「ノビル」が掘りやすいのではと、思ったからです。
 9時45分に阪急中津駅に集合して現地に向かいました。現地に到着すると早速、親子でノビルを探しました。子どもたちはノビルを探すと匂いを嗅いでノビルかどうかを確認していました。今日参加してくれた子どもたちは、17日の観察会でノビルの匂いや味を体験したので、覚えているようです。ノビルを見つけると、ショベルを使わず親子で協力して、根元の太い部分を掴んで引き抜くと、土の中から白い大きな鱗茎が出てきました。泥だらけになりながら親子で、一生懸命ノビルを引き抜きました。次にショベルを使って根の周りを掘ると、たくさんのノビルの鱗茎が出てきて、お母さんも子どもたちも大喜びです。持ってきたビニール袋は、たちまち一杯になりました。親子で「ノビル」ほりを楽しみ、親子とも、いい体験ができたようです。子どもたちの顔には笑顔が溢れていました。
楽しそうにノビルを掘る親子 たくさんのノビルが掘れましたノビルで一杯になったビニール袋
 大淀野草地区の河原では野草が、白、黄、ピンク・・・など様々な色の花を付けており、もう春の様相を呈していました。観察会は11時頃に終了しましたが、子どもたちは、その後もタンポポの花を摘んだり、河原に寝転ぶなど、それぞれ自由に過ごしていました。これらの行動を見て、自然の中で何の制限や課題なども与えず、子どもたちの好きなように自由にさせてあげるも、子どもたちにとっては貴重な自然体験になるのではと、ふと思い付きました。
気持ちよさそうに河原で寝転ぶ子どもヒメオドリコソウの群落摘んだタンポポを手にするこども
 この観察会の開催を急遽思い付いたのは、昨今、日常生活の中で、子どもたちが土(泥)に触ったり触れたりする機会は殆どなくなりました。そこで、この「ノビル」ほりをとおして、子どもたちが泥だらけになることが、できるいい機会だと思ったからです。今日、子どもたちが泥だらけになりながら、楽しそうに一生懸命「ノビル」をほっている姿を目にして、「ツクシ」摘みよりも、むしろ子どもたちにとっては、「ノビル」ほりの方が新鮮で楽しいのではないかと思えました。急な開催で参加者は少なかったですか、参加者の皆さんと親しく交流ができ、今までに体験したことのない充実した観察会でした。 
報 告:中野 勝弥(文)/垣井 清澄(写真)
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●第141回 淀川自然観察会 「ツクシ」つんで・「ノビル」をほろう!
日 時 :2019年3月17日(日) 9:30〜11:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の新北野付近の堤防
天 候 :曇りのち雨   気温:11度(終了時)
参加者 :11家族32人 (大人=16人 子ども=16人)
取 材 :1人(「ザ・淀川」編集部 )
スタッフ:石倉 潤子、井上 和歌、大串 英俊、尾形 玲子、高井志磨子、中野 勝弥、長谷川 厚子、溝渕 順子
 淀川周辺は、早朝より小雨模様。集合時には雨は止んでいましたが、今にも降り出しそうな空模様。そんな状況の中で観察会を開催しました。
 現地に到着。絵本で「ツクシ」の説明と現物の「ノビル」を全員が手に取り、匂いを嗅いだりしたあと、堤防の斜面でツクシ摘みをしました。堤防の斜面には、たくさんのツクシが顔を覗かせていました。親子で楽しくツクシを摘んでいましたが、途中から雨が降り出し、雨足が強くなって来ましたので、高架橋の下に避難して雨が止むのを待ちましたが、高架橋の下は風が強く、まるで冬のような寒さでした。
絵本でツクシの説明ツクシ摘みの様子−@ツクシ摘みの様子−A
 調理担当のスタッフは、このような事態に備え、暖かい「味噌汁」を準備してくれていました。寒い中での味噌汁は格別で有難かったです。具はノビルの葉と「ふ」が入っており、「ふ」を初めて口にするという方が何人かおられました。観察会の始めにノビルの匂いを全員に覚えてもらいましたので、味噌汁を口にした何人かの子どもたちから、「ノビルの匂いがする」という声がありました。今日、予定していた野草料理や淀川の野草の話などをしながら、雨が止むのを待ちました。
ノビルの味噌汁雨宿りの様子観察会のまとめの様子
 しかし、雨は一向に止む気配はありません。折角、味噌汁で温まった身体も冷めて、子どもたちが体調を崩しては大変ですので、待つのはこれが限度と判断して、11時頃観察会を終了としました。摘んだ「ツクシ」や掘った「ノビル」などで、野草料理も味わっていただこうと準備を整えていただけに、残念な結果になってしまいました。野草料理の材料として事前に用意した「ヨモギ」と「ノビル」は、希望される方にお持ち帰りいただきました。もう一つ、参加いただいた半数近くの方は「ノビル」を見たことが無いとのことでした。ノビル堀を体験していただけなかったのも残念でした。来年、「ノビル堀」を体験していただける観察会を検討してみたいと思っているところです。その節にはご参加ください。悪天候の中、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
報 告:中野 勝弥(文・写真)/ザ・淀川(写真)
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●第140回 淀川自然観察会 「冬の河原で虫をさがそう!」
日 時 :2018年12月16日(日) 9:30〜12:10
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の十三野草地区
天 候 :くもり
気 温 :@:7.5℃(開始時)  A:10.5℃(終了時)
参加者 :12人 (大人=7人 子ども=5人)
講 師 :松下 宏幸 (大和川自然観察会 代表)
スタッフ:尾形 玲子、中江 正幸、中野 勝弥、長谷川厚子(4人)
 数日前までは雨の予報で気温も10℃を下回まわっていたので、参加者は少なかったですが、元気な虫好きのこどもたち5人が参加してくれました。観察は、数か所で虫をさがし、虫たちの冬越しの様子などを観察しました。
ジャコウアゲハのさなぎコガタルリハムシカマキリの卵のう
ミノムシ緑色をしたガ類の幼虫ビワコカタカイガラモドキ
堤防の斜面や石垣:最初に見つけたのは、ジャコウアゲハのさなぎ。さなぎは、雨風に耐えられるよう二本の糸でしっかりと固着されていました。草むらでコガタルリハムシなどのハムシ類や、ヒトリガの毛虫(毒はない)が見つかり、カップレンズに入れたコガタルリハムシを観察すると、鮮やかな瑠璃色が綺麗でした。石の下や土の中には、ゴミムシダマシ(幼虫)やハサミムシ、昆虫ではありませんが、ミミズナメクジイシムカデなどが見つかりました。ここでは、ジャコウアゲハの成虫の姿と、なぜ幼虫が「ウマノスズクサ」を食草にするのかを説明しました。
河原のピラカンサの樹の周辺:ここでは、家族単位で虫をさがしてもらいました。どんなものを見つけたかを発表。見つけた場所に誘導してもらい観察しました。多かったのはカマキリの卵のう。今年は、ハラビロカマキリも見つかりました。小さな穴のあいた卵のうが数個ありました。これは寄生バチがカマキリの卵に卵を産み付けるためにあけた穴と松下さんから教えてもらいました。幼虫は、卵のうのどこから出てくるか?のクイズと、卵のうから出てくる幼虫は、まるで魚のような姿をしている旨の説明をしました。次にたくさん見つかったのがミノムシ。「えほん版・ファーブルこんちゅう記」を使ってミノムシの一生を説明しました。メスは「みの」から出ることなく、一生「みの」の中で過ごすという説明を熱心に聞いてくれました。ミノガになって出てくる様子を家族で観察したいと、ミノムシを持って帰られた方もおられました。他にもヨコバイ(セミの仲間)やイラガのマユ、ガの幼虫に寄生バチが卵を産み付けマユになったものなどが見つかりました。
クスノキの幹に巻いた「こも」:今年も日が余り当たらない樹と日が当たる樹の2か所に、観察会の3週間前に「こも」を巻きました。「こも」を外して樹の幹に付着している虫を観察した後、地面に敷いたシートに「こも」を棒でたたきシートに落ちた虫をさがして観察しました。まず、「こも」を日の当たらないところに巻いた樹。幹には、虫は見当たりません。シートには藁くずばかりが目立ち一見なにもいない様に見えましたが、目を凝らしてさがしてみると、藁くずに紛れて非常に小さな虫が動いています。種類は少なかったですが、ウンカカメムシゾウムシクモ類が見つかりました。非常に小さな虫でしたので、子どもたちは虫眼鏡を使って観察していました。続いて、同じ方法で、日の当たるところに巻いた樹を見てみると、こちらは樹の幹、シートともたくさんの虫がいました。先の樹と虫の種類はほぼ同じですが、個体数はこちらの方が断然多いです。こちらでは、緑色をしたガの幼虫と思われる芋虫がたくさん見つかりました。同じ種類の樹に「こも」を巻いても、日当たりの良い方に巻いた方が虫は多く集まるようです。
水際の堆積物の下:堆積物をめくるとたくさんの生き物がぴょんぴょん飛び跳ねます。甲殻類のヨコエビの仲間ヒメハマトビムシです。この様子を見て子どもたちは喜ぶかと思いきや全員が「気持ち悪い」との声。これは意外でした。ぴょんぴょん飛び跳ねるのが収まったので、ザトウムシを探しましたが残念ながら見つかりませんでした。
ヨシの茎の虫探し:ヨシの葉鞘を剥がしてヨシの茎に付着している虫探しをしました。子どもたちは、最初「何もおらへん」と言っていましたが、ヨシの節付近に付いている、茶色の薄ぺらいもの(カイガラムシの仲間でビワコカタカイガラモドキ)が虫だと伝えると、子どもたちは「これが虫?」と驚いていました。この虫は、この冬このヨシ原で過ごす野鳥の大切なエサになっていることを説明しました。ヨシの茎の中からはメイガ(幼虫)が見つかりました。もう1か所、草原でバッタ類などを探す予定をしていましたが、ヨシの虫探しが終わった時点で、時計の針が12 時を示していましたので、虫探しはここで終了としました。子ども目線で次々と虫をさがしてくれるので、あっ〜という間に時間が経ってしまいました。講師の松下さんは、見つけた虫の同定に大忙しでした。移動の途中などで、オンブバッタナナホシテントウも見つけました。
堤防での観察(ジャコウアゲハの説明)ピラカンサの樹で虫さがしカマキリのクイズの様子
樹の幹に付いている虫をさがす「こも」に潜んでいた虫をさがす漂着物の下の生き物をさがす
 今回の観察会では、スタッフは、虫が居そうなところに案内するだけで、虫さがしは全て子どもたちに任せました。その方が、子どもたちにとっては、虫を探す楽しみがあり、新たな発見や感動することがあるかも知れません。昨年は、参加した子どもがカマキリの卵のうを持ち帰り、春にカマキリの幼虫が卵のうから出てくる様子を観察し、感激していたとお聞きしました。今日も「この虫僕が見つけた」と自慢げに話してくれる子もいましたし、寄生バチにやられたカマキリの卵のうを見つけた子どもは、松下さんに教えてもらったことを嬉しそうに皆に伝えていました。この様に、今日参加してくれた子どもたちにとっては、良い体験だったのではないでしょうか。
 また、機会があれば今日、各スタッフが説明したことを実際の目で確認、観察してみてください。きっと新たな感動などに出会えるかも知れません。今日は寒い中、ご参加いただいた皆さんありがとうございました。
 今日の観察会で、今年予定していた観察会は、全て終了です。来年もよろしくお願いします。
報 告:中野 勝弥(文)/松下 宏幸(写真@E)/溝渕 順子(写真)
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●第139回 淀川自然観察会 「トノサマバッタのジャンプの秘密をさぐろう!」
日 時 :2018年10月7日(日) 9:30〜12:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の十三野草地区付近の河原
天 候 :はれ
気 温 :30℃
参加者数:4家族15人(大人=6人 子ども=9人)
スタッフ:垣井 清澄、中江 正幸、中野 勝弥、長谷川 厚子、松下 宏幸 (5人)
 今月は小学生以上を対象に「トノサマバッタのジャンプ」に注目し、他のバッタに比べトノサマバッタは、なぜ遠くまで飛べるのかをバッタの身体の作りなどを比べ、その秘密をさぐることを観察会の目標にしました。
 台風25号が接近し悪天候の予報でしたので一時、開催が危ぶまれましたが、当日は幸いにも、台風が通過し、天候も回復しましたので、予定どおり開催することができました。9月の観察会では、例年に比べバッタの個体数が少なかったので、子どもたち全員が観察に必要な「トノサマバッタ」が確保できるかどうか、少し気がかりでしたので、9月とはコースを変え、阪急電車の鉄橋手前の河原からバッタを捕りながら広い階段前の河原に向かいました。
 河原に到着。堤防下で、トノサマバッタの見分け方を説明した後、全員で観察用のトノサマバッタ捕りをしました。鉄橋前の河原や堤防の斜面でバッタの飛ぶ姿があり、数分も経つと子どもたちから「トノサマバッタ、ゲット!」の声があがりました。子どもたちは網を振りかざし、数人が1匹のバッタを追いかけ、捕まえると嬉しそうな顔をしています。たくさん捕まえた子どもは、まだ捕まえていない子どもに、あげている微笑ましい光景も見られました。保護者のみなさんも、子どもたちのために真剣にバッタを捕っておられます。子どもたちの虫かごをのぞいて見ると、観察に必要なトノサマバッタが確保できているようでしたので、トノサマバッタ以外のバッタも捕りながら、この場所を移動しました。
 広い階段前の河原に到着。河原や堤防の斜面で引き続き予定の時間までバッタ捕りをしました。9月同様、河原ではバッタが少ないですが、堤防の斜面ではバッタが飛び交っていました。子どもたちは、余り飛ばないオンブバッタやショウリョウバッタ捕りよりも、よく飛ぶトノサマバッタを追いかける方に興味があるようです。
今日の観察会の説明資料でトノサマバッタの特徴を確認堤防の斜面でバッタをさがす
バッタを追いかける子どもたち@バッタを追いかける子どもたちAお母さんも真剣にバッタ捕り
 バッタ捕りが終わると、家族毎に捕まえたバッタの名前(種類)を調べ記録表に記録しました。全員が階段に集まって、今日捕まえたバッタを全員で確認。捕まえたバッタは、トノサマバッタ、クルマバッタモドキ、マダラバッタ、ショウリョウバッタ、アカハネオンブバッタ、コバネイナゴ6種類。なぜかオンブバッタは、翅の赤いアカハネオンブバッタばかりでした。
 いよいよ、今日の観察会の目的である、「トノサマバッタがなぜ遠くまででとべるのか」の秘密をさぐりました。
 まず、それぞれトノサマバッタを手に、後ろ脚の関節の脛あたりに、逆に曲がるもう一つの関節があることを確認しました。慣れた子は直ぐに確認できましたが、慣れない子は確認するのに手こずっていましたが、家族で協力しながら、何とか確認できたようです。他のバッタも同じ方法で確認し、その結果を記録表に記録しました。逆に曲がる関節が確認できたのはトノサマバッタだけでのようでした
 続いて、それぞれのバッタの体長を計測して、逆に曲がる関節のあるバッタと、ないバッタを飛ばしてみて、その飛距離を比べてみました。一番遠くまで飛んだのは、勿論トノサマバッタ(メス)で19.3m。実に体長の297倍も飛びました。次いでマダラバッタ(オス)の4.3mで、体長の143倍。子どもたちも挑戦してみましたが2.4mと身長(1.29m)の1.7倍で、バッタとは比べものにはなりません(子どもには翅がないので、単純には比べられませんが)。
 陸上競技の走り幅跳びや三段跳びでも、遠くまで跳躍するには、踏み切り時の力強さが重要であることと同様、バッタも遠くまで飛ぶには、力強いジャンプ力が必要です。トノサマバッタが遠くまで飛べるのは、他のバッタには見られない、逆に曲がるもう一つの関節の存在が、力強いジャンプ力を生み出しているのかも知れません。
捕まえたバッタの種類を資料で調べるこれからの観察方法を説明トノサマバッタには逆に曲がる関節がある
このバッタはどの位とぶのかな飛距離を測定子どもたちもジャンプに挑戦
 今回の観察会は、バッタの観察が主で、バッタ捕りは従で企画したのですが、こちら側の対応のまずさもあり、結果的には逆になってしまい少し残念でした。小学生になれば、バッタを捕って楽しむだけではなく、少し観察の方にも目を向けて欲しいと思っています。子どもたちが観察に目を向けてくれるためには、どうすればよいのかが私たちに課せられた大きな課題だと思っています。参加された保護者の皆さんのご意見も伺いながら、できることから改善していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【 今日、確認したバッタ以外の虫たち 】
キリギリス類:ホシササキリ、ウスイロササキリ、ツユムシ
コオロギ類:エンマコオロギ、シバスズ
その他:ハリカメムシ、ハマベアワフキ、ナナホシテントウムシ、ヒメコガネ、ツマグロヒョウモン、アカタテハ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ
報 告:中野 勝弥(文)/垣井 清澄(写真)
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●第138回 淀川自然観察会 「ちびっこあつまれ・バッタとあそぼう!」
日 時 :2018年9月月23日(日・祝) 9:30〜11:30
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の十三野草地区付近の河原
天 候 :はれ 気温(10:40時点) :31℃
参加者数:11家族28人(大人=12人 子ども=16人)
スタッフ:石倉 潤子、中江 正幸、長洲 智子、中野 勝弥、長谷川 厚子、和田 太一 (6人)
サポーター:溝渕 雅子、溝渕 順子、岡本 篤・樹(8歳) (4人)
 今回はタイトルの通り4〜6歳のちびっこ限定で開催しました。「観察」が主目的の当会は、今まで小学生以上を対象に観察会を企画してきました。ここ数年、未就学児や低学年の子どもたちの参加が増え、小さな子どもをもつ保護者から、子どもを自然とふれさせたいが、どこに連れて行けばよいか分からないというような声をよく耳にしました。幼少期の自然体験は、子どもが成長の上で重要であると言われています。子どもたちの自然体験の場をつくることや、参加した子どもの意識や行動などの変化に気づき、保護者の皆さんの「子育て」の一助になればとの思いから、この観察会を企画しました。

 現地に到着、観察会の説明の後、グループに分かれ約30分、親子でバッタ捕りをしました。バッタは乾いた環境の方が多く出ます。この日は雨上がりの為か、あまり良くないコンディションでしたが、子どもたちはショウリョウバッタやトノサマバッタ等、次々にバッタを捕まえていました。バッタの他にも、コオロギやテントウムシ、アカテガニ等、いろいろな生物を捕まえている子どももいました。子どもたちは動くものには目がないですね。今回の観察会では、全員がバッタに触れるようになって欲しいという狙いもあったので、事前にバッタに触れるかどうか等を聞いておきました。触れない子どもたちには、スタッフが注意を払い対応するようにしました。初めは恐々触っていた子どもも、怖くないことが分かると、みんなバッタ捕りに夢中になっていました。
@バッタ捕りの様子-1Aバッタ捕りの様子-2Bバッタ捕りの様子-3
C嬉しそうにバッタを見せる男の子D触れない子にはスタッフが優しくサポートE捕まえたバッタを見せる女の子
 バッタ捕りの後は、バッタの飛ばしあいです。手作りのスタート台から、ショウリョウバッタやオンブバッタ等の「とんがり」頭のバッタを飛ばし、次にトノサマバッタ等の「ぼうず」頭のバッタを飛ばしました。ぼうず頭のバッタの中には、長距離を飛んで行くバッタもいて歓声があがりました。子どもたちの首にかけられた、「とんがり」と「ぼうず」の2種類の記録用メダルに、それぞれの飛距離を記録しました。小学生を対象とした場合は、飛んだ飛距離で上位のみ表彰していましたが、今回は小さな子どもたちなので、一人ひとりが今日の体験を記憶に留められるようにと、飛ばしあい後、飛距離を記録した賞状を全員に渡して表彰しました。
Fバッタをスタート台に乗せてスタートGどの位飛んだかなH飛距離の測定と記録
I表彰の様子-1J記録メダルと表彰状K表彰の様子-2
 今回の観察会は、募集後すぐに定員になってしまいました。定員を増やしたくてもスタッフの人数にも限りがあるので、運営を補助するサポーターを募集したところ4名の方が引き受けてくれました。ネイチャーおおさかの関係者の方2名と、いつも熱心に観察会に参加してくれる8歳の男の子とお父さんの親子1組です。バッタ捕りのサポートや飛距離の測定などを補助してもらうことで、定員を増やすことができました。最後に、全員でサポーターの皆さんにお礼を伝えた後、記念写真を撮り観察会を終了しました。この観察会を契機に子どもたちが生き物に興味を抱いてくれることを願っています。

 小さな子どもを対象にしていたので、全体での説明の中で、昆虫に対する詳細な解説はしなかったのですが、終了後、バッタの生態や種類の見分け方等、熱心に質問される保護者が多く、とても嬉しかったです。親を通じて子どもたちに伝わっていくことを願っています。

 観察会の終了後、静かになった草原にチョウゲンボウ(昆虫などの小動物を食べるハヤブサの仲間)が降り立ちバッタを捕まえていました。バッタの敵は子どもたちだけではありませんね。
Lバッタを捕らえるチョウゲンボウM草むらに潜むオンブバッタNマダラバッタ
報 告:長洲 智子(文・写真)/中野 勝弥(写真ABDIJKN)
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●第137回 淀川自然観察会 「夕日をバックに乱舞するツバメのねぐら入りをみてみよう!」
日 時 :2018年8月11日(土) 18:00 〜 20:00
場 所 :豊中市柴原5丁目の赤阪下池
天 候 :くもり 気温:34℃(集合時)、30℃(解散時)
参加者 :9人(大人=6人、子ども=3人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥、長谷川 厚子、和田 太一
ねぐらに集まったツバメの数:およそ7千羽
 18時集合。ツバメが集まるまでの20分程、大阪モノレール柴原駅の階段下広場で「ツバメのまちがいさがし」をしました。用意したイラストに子どもたちは、間違いを次々にさがしてくれました。次いて「ツバメクイズ」を子どもたちにも理解できるよう、怪我をしたツバメ(幼鳥)の仮はく製や10円硬貨、ツバメの卵殻を使ってツバメの身体の作りや子育てについて解説。その後、ツバメのねぐらとなる赤阪下池へと向かいました。18時45分頃、現地到着。
A まちがいは何か所ある?(イラスト)B 怪我をしたツバメ(幼鳥)の仮はく製C ツバメとウズラ(中)の卵
 今年は直接、観察場所の高台には向かわず池を半周し、ツバメが止まるヨシなどを見ながら19時頃、高台に到着。既にツバメは集まり始めていました。5分も経つと次々に湧き出すように集まってきて上空はツバメだらけ。上空を舞うツバメが少なくなると今度は、池全体が真っ黒になり、次々にヨシに止まりだします。今までグリーンだったヨシが見る見る黒に変化し、池全体にツバメの鳴き声が響きわたります。19時25分頃、ほとんどのツバメがヨシに止まりました。この間の様子は、迫力があり圧巻で、双眼鏡がなくても肉眼でハッキリと、子どもたちも観察することができました。
D 上空を乱舞するツバメE 望遠鏡をのぞく4歳の女の子F ヨシに止まるツバメ
 ツバメの鳴き声が少し弱まってきたので道路側に移動し、街路灯の明かりの下、ツバメがヨシに止まっている姿を観察しました。ツバメとの距離が数メートルと非常に近いので、ツバメを驚かせないよう静かにそぉ〜と観察。たくさんのツバメが白いお腹を見せてヨシに止まっている姿が観察できました。子どもたちも、その姿がはっきりと確認できたようで、満足そうな顔をしていました。19時45分頃、駅に向かい20時頃、観察会を終了しました。参加された皆さんからは、迫力のあるねぐら入りが見られ感動したとの感想をいただきましたが、欲をいえば、曇り空で夕日をバックにした美しいねぐら入りが、ご覧いただけなかったのが、少し残念で心残りでした。ここのねぐらは、1haにも満たない小さな池に1万羽近くのツバメが集まりますので迫力満点で、更に、ツバメとの距離が近いので、双眼鏡がなくても肉眼で十分に観察できますので、大阪府下のどのねぐらよりも子ども向きです。今日参加された、ほとんどの方が肉眼で観察されていました。来年もこの時期に計画したいと考えていますので、子どもたちの参加をお待ちしています。
報 告:中野 勝弥(文・写真ABCE)/和田 太一(写真@DF)
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●第136回 淀川自然観察会 「淀川のヨシ原でカニを釣ろう!」
日 時 :2018年7月15日(日) 9:00 〜 12:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸にある西中島のヨシ原
天 候 :はれ 気温:35℃(10:30のヨシ原内の水たまり)
参加者 :12家族34人(大人=17人、子ども=17人)
スタッフ:石倉 潤子、大橋 隆、尾形 玲子、關 美奈子、垣井 清澄、中野 勝弥(6人)
 ヨシ原のカニ釣りは、大変人気があり毎回、参加者が多い観察会です。子どもたちが安全に楽しくカニが釣れるよう、水たまり周辺のヨシを刈りに、スタッフが何度か現地に足を運び準備を整えました。西日本各地に降り続いた記録的な大雨は、各地に大きな被害を与えています。ここ西中島のヨシ原も大雨の影響でヨシ原全体が水に浸かり、カニの生息も危ぶまれていましたが、幸いにも、近日は晴天が続いたため、水位が安定して、前日までは大きなカニが多く動き回っていましたので、予定どおり観察会を実施することにしました。
たくさんのカニがいる西中島のヨシ原ヨシが刈られた釣り場周辺水に浸かった釣り場周辺
 そして当日、集合場所の大阪メトロ西中島南方駅には、早めに来られた参加者が次々に受付を済ませてバケツや資料などを受け取り、通行を妨げないように端で待機し、定刻に現地に向け移動しました。直接現地に来られた参加者と合流し、ヨシ原の入り口に近い日陰になった新御堂筋の高架下でオリエンテーション。スタッフの自己紹介やクイズを交えて今日の注意事項とカニの釣り方を丁寧に説明しました。その後、ヨシの茎にタコ糸を結び、先にえさとなる「たくわん」を取り付けて釣り竿を完成させてから、班に分かれてヨシ原の釣り場へ向かいました。途中の水路は、淀川大堰からの水量調整で驚く程に水位が高く、かなり増水していることが伺えました。生い茂る草をかき分け釣り場に到着しますと釣り場周辺は予想していた以上に水位が高く水浸しの状態でした。
駅前に集合された参加者の皆さん日陰でオリエンテーション釣り竿が出来上り準備完了
釣り場に向かう背の高い草をかき分けて釣り場に向かう釣り場に到着
 水分補給をした後、「カニ釣り」のスタートです。例年ですと大きなカニが水際にたくさんうごめいているのですが、今年はなぜか?小さなカニしかおらず、また予想以上に数が少なく、見つけたカニにエサを近づけてもなかなか食いつかず参加者も戸惑い気味です。ところが、刈り取ったヨシの下にはたくさんのカニが潜んでいるのを子どもたちが見つけ、手づかみで捕まえていました。いっぱい捕れたねと子どもたちに話しかけると「お父さんが捕まえてくれた」と自慢げに答えてくれます。つまりお父さん方がカッコいいところを子どもに見せるチャンスなのです。30分程、カニ捕りを楽しみましたが、手元の温度計を見ると35℃を示していましたので、カニ捕りはここで終了。1匹も捕れなかった家族は、たくさん捕れた家族からカニを数匹もらって観察用に確保し、多く捕れた家族は、カニをバケツに3匹程度残し、小さいカニは元に戻して、新御堂筋の高架下に移動しました。
さぁ〜 カニ釣りに挑戦!ヨシの下に潜むカニを捕まえる子どもたくさんのカニが入ったバケツ
 蒸し暑かった釣り場に比べここは、大阪メトロの電車が通る際、かなりの騒音が響きますが、日陰なので風の通りもよく過ごし易いです。ここでは、配布資料を参考に捕ったカニの名前とオス・メスを調べて甲幅を測定して記録し、カニの大きさ比べをしました。同じ大きさの子どもが複数人いたので、測定に誤りがないかどうか、スタッフが用意した「ノギス」を使って測定したところ、記録は、1位 クロベンケイガニのオス 3.1p。2位 クロベンケイガニのメス 3.0cm。3位は、2人が同じ大きさだったので、じゃんけんで勝ったクロベンケイガニのメス 2.9cmを3位としましたが、クロベンケイガニのオスの記録も3位とし表彰することにしました。スタッフが賞状を作成する間、観察会のまとめとして、紙芝居を使って、ヨシの浄化力やヨシ原が果たしている役割などを、クイズを交えて解説しますと、子どもたちも静かに熱心に聞いてくれていました。賞状が出来上がり、入賞者に、賞状と手作りのメダル、淀川のシジミで作ったスタッフ手作りのストラップを授与した後、全員で日の当たる場所へ移動して記念写真を撮り、観察会を終了しました。
物差しでカニの甲幅を測定紙芝居でヨシ原の話上位入賞者を表彰
 昨年は、9月に行いましたが、台風が来た影響で気温が一気に下がったため、カニの動きが悪くなってしまったということで、今年は7月の開催に戻しました。以前は、誰もが参加しやすい当日の受付制にしていましたが、3年前に100人近い参加者があり大変だったこともあり、今回もスタッフの都合がつかず、少人数での開催を余儀なくされたため安全面などを考慮し、事前申し込み制にしました。嬉しいことに募集してすぐに定員に達したので、キャンセル待ちも受け付けました。参加者には、他の観察会や自然体験を色々とされている親子、あまり自然体験したことがなくこれから体験したい親子など様々な方々が集まり、一緒に泥だらけになって楽しんで、発見して、興味がわいて帰られます。継続は力ですので、できましたら観察会のサポーターに親子でなって、更に一歩深く活動にご協力いただけたらと望んでいます。観察会は、参加されるとそれを記録とする事で自然保護につなげることができます。このヨシ原を未来に残し、カニなどの生き物が暮らせる豊かな自然環境は、私たちの手にかかっているのかも知れません。という思いでスタッフは常に活動しています。とはいえ、参加してくださるだけでも大変嬉しいですので、これからもよろしくお願いいたします。猛暑にも関らず、ご参加いたただいた皆様ありがとうございました。
報告:關 美奈子(文)/垣井 清澄(写真)
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●第135回 淀川自然観察会 「干潟の生き物ウォッチング」
日 時 :2018年5月27日(日) 10:30〜12:45 (13:30)
場 所 :大阪市福島区の淀川左岸にある「海老江干潟」
天 候 :くもり 気温:28℃ 水温:34.9℃ 塩分濃度:3‰
潮 位 :中潮 干潮時刻:11時43分 (潮高:39cm)
参加者 :34人(大人=13人 子ども=14人 中学生=7人)
スタッフ: 大橋 隆、關 美奈子・名那子、中野 勝弥、長谷川 厚子、和田 太一、垣井 清澄、中学生の引率の先生2人 (9人)
 海老江干潟は、十三干潟とともに淀川に残された貴重な自然の干潟。この干潟の特徴はコンクリートの塊などの石がゴロゴロしており、その石の下から多くの生き物が見つかる。十三干潟と比べると生き物の種類数は、あまり変わらないが、個体数は圧倒的に海老江干潟の方が多い。今回は淀川区の中学生と先生(2人)が「干潟の学習」のため参加された。
 初めて干潟を体験するという参加者が半数以上おられたので、「干潟とはどういうところか」、「どんなところにどんな生き物がいるのか」を子どもたちにも理解できるよう紙芝居を使って分かり易く説明。
 今までに何回も当地で観察会を開催しているが、大きな怪我ではないが毎回怪我をする子どもが出る。共通しているのは、案内に記載した服装ではなく半袖・半ズボンで潮干狩りに行くような服装。だれよりも早く生き物をさがしたいのか、観察前の注意事項を全く聞いていない。今回も紙芝居が終わり、注意事項を周知しようとしたところ、怪我をしそうな子どもが見受けられ、怪我をしてからでは遅いので参加者全員に厳しく注意事項を周知した。
ゴロゴロと石が転がる「海老江干潟」紙芝居で干潟の説明熱心に説明を聞く参加者
 いよいよ生き物さがし開始。6歳以下と7歳以上(2班)、中学生の4班に分かれて、主に生き物の多い石の下を中心にさがした。6歳以下の班は見通しの良いところで、泥に足をとられながらもイシマキガイや大きなヤマトシジミなどを見つけた。 7歳以上の班はヨシ原や、漂着物の下でクロベンケイガニやカワザンショウガイ、ヒメハマトビムシを。石の裏に産み付けられたたくさんのイシマキガイの卵のうやウナギの稚魚なども見つけた。子どもたちは泥だらけになりながら楽しそうに干潟の生き物をさがしていた。参加者の皆さんは干潟には多くの生き物がいることを実感されたようだ。
生き物探しの様子(6歳以下の班)生き物探しの様子(7歳以上の班@)ヨシ原で生き物探し(7歳以上の班A)
大きなシジミ見つけたぁ〜手の平で動くカワザンショウガイ石の裏にはイシマキガイの卵のう
 今年もシジミによる水質浄化の様子を観察。今までは淀川の水を入れただけのビンとシジミを入れたビンの水を比べていたが、今回はビンに入れるシジミの数を変えて(@1個、A5個、B10個、C20個以上)20分後と生き物さがし終了後の2回、水の変化を確認。20分後に確認したところ、Cは少しきれいになっていたが、@〜Bは変化が見られず。 生きものさがし終了後(55分経過)確認するとCは、はっきりと変化していたが、Bは少し変化が見られ@とAはほとんど変化が見られず。このように生き物の数(個体数)が多いと水質浄化能力が高いことを実感してもらえたと思う。
 次いでアサリの水管を観察して浄化の仕組みを観察。二枚貝の水管を初めて見るという方も多かったようだ。スタッフから水質浄化の説明を受け仕組みも分かり、二枚貝が水質浄化に大きな役割を果たしていることを理解されたと思う。
シジミによる水質浄化の様子(20分後)シジミよる水質浄化の様子(55分後)ビンを比べて変化を確認
 シジミの水質浄化の観察後、子どもたちにも分かるように「潮の満ち干」の説明をした後、紙芝居を使って干潟の生き物が果たしている役割や干潟の大切さ、干潟は人間だけではなく「地球を旅するシギやチドリ」にとってもなくてはならない場所であること。そして大阪湾の干潟の現状などを紹介し今日の観察会のまとめとした。
 最後に今日の気象条件(天候、気温、水温、塩分濃度)と、見つけた生き物を報告し配布資料に記録。見つけた場所は帰ってからこの資料を参考に、どこで見つけたかを思い出してこの記録表を完成させてほしい旨を伝え、12時45分に観察会は一旦終了し自由解散とした。
紙芝居で観察会のまとめ見つけた生き物を記録する小さな子ども真剣に記録
 観察会終了後、引き続き中学生と希望者で今日見つけた生き物の名前調べと、よく似たケフサイソガニとタカノケフサイソガニの識別に挑戦。その棲息状況も調べたがタカノケフサイソガニは見つからなかった。中学生の皆さんはカニをつかむのが初めての様でつかむのに悪戦苦闘。終了後も引き続き、親子で生き物をさがしている何組かの家族が見られた。
 13時30分、心配した怪我もなく、全てのプログラムを終了。見つけた生き物は全てスタッフが元の場所に戻しました。参加いただいたみなさんお疲れ様でした。また、どこかでお会いできるのを楽しみにしております。
【 今日見つけた干潟の生き物 】
・巻貝の仲間:
イシマキガイ、カワザンショウガイ(2種類)
・ 二枚貝の仲間:
ヤマトシジミ(1種類)
・カニの仲間:
ケフサイソガニ、モクズガニ、クロベンケイガニ、アシハラガニ(4種類)
・エビの仲間:
テナガエビ、ユビナガスジエビ(2種類)
・フナムシの仲間:
フナムシ、イソコツブムシの仲間(2種類)
・ヨコエビの仲間:
ヨコエビ類、ヒメハマトビムシ(2種類)
・フジツボの仲間:
ヨーロッパフジツボ(1種類)
・ゴカイの仲間:
カワゴカイ属、カニヤドリカンザシゴカイ(2種類)
・魚類:
アベハゼ、ニホンウナギ(2種類)
報告:中野 勝弥(文)/垣井 清澄(写真)
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●第134回 淀川自然観察会 「ちびっこあつまれ・みずべであそうぼう!」
日 時 :2018年4月29日(日・祝) 12:30〜15:00
場 所 :大阪市都島区の「大阪ふれあいの水辺」
天 候 :はれ 気温=26℃ 潮位=大潮 干潮時刻=12:34
参加者 :10家族29人(大人=15人 子ども=14人)
見学者=2人
スタッフ: 石倉 潤子、大橋 隆、杉本 知恵子、中江 正幸、中野 勝弥、長谷川 厚子、松下 宏幸(大和川自然観察会)
 今回の観察会は、4歳〜6歳児とその保護者に限定して親子で楽しく水辺に親しんでもらうことを目的にした。
 保護者の皆さんには、日本自然保護協会のホームページ(しぜんもん)に4回にわたって連載された「子育てとしぜん」を事前資料としてお配りし「自然体験は子どもにどんな能力をつけさせることができるのか」を理解してもらうための参考にしてもらい、観察会までに一通り目をとおしてもらうようお願いした。
 子どもたちには、単なる水遊びに終わることのないよう、ちびっこでもできる「うどんの七味」程度の簡単な観察も組み入れ、全体を4つのステップに分けて、子どもたちが楽しめるように観察会を進めた。
【 第1ステップ:水辺で自由に遊ぶ 】
 オリエンテーションの後20分程度、何の課題も設定せずに家族単位で、それぞれ自由に水辺を親しんでもらった。第2ステップに入る前、知り合いの中学校の先生が投網で魚の調査をされており、投網に入った魚を子どもたちに見せてもらった。ボラやカワヒガイ、カマツカなどが入っていた。ここには魚もいることが分かったと思う。
水辺で自由に観察する家族
【 第2ステップ:課題を与える 】
 年齢別に4グループに分かれて、スタッフが子どもの人数分を用意した泥の中から貝をさがし、さがした貝を白いトレーに入れてもらった。子どもたちは泥だらけになって一生懸命、貝を探していた。泥の中にもたくさんの生き物がいることを実感してもらうのがこのステップの狙い。
泥の中から貝を探す子どもたち
【 第3ステップ:関心度を探る 】
 さがした貝を子どもの自由な発想で2〜4に区分けしてもらった。ほとんどの子どもたちは形(二枚貝と巻貝)で分けていた。大きさで分けている子もおり、水辺で貝を大きい順に並べたり、小さな貝を集めて山のように積み上げている子もいた。5歳、6歳の子どもは区分けしたトレーに水を入れ貝の歩く様子や水を吹き出す様子をじっくりと観察する子もいた。保護者のみなさんは自分の子どもがどのように区分けするか興味があったのではないでしょうか?このステップでは、子どもたちの性格や個性が溢れていた。そのようなことや何に興味や関心を持っているかを探るのが、このステップの狙い。
大きい順に貝を並べている女の子プラケースに引っ付いて動く巻貝水辺を歩くイシガイ
【 第4ステップ:子どもの行動などに変化がみられたか? 】
 第1ステップ同様、何の課題も設定せずに家族単位で、それぞれ自由に水辺を親しんでもらった。保護者の皆さんには第1ステップと比べ、子どもの行動などに何か変化が見られたかに注目してもらい、意見交換でその結果を発表してもらった。多くの方からは特に変化は感じ取れなかったとのことでしたが、後半は泥の中に手を突っ込んで、積極的に生き物をさがしていたという方もいた。現地では変化は感じなかったが、帰ってから子どもたちと今日の感想などを話し合ったところ、子どもは親が思っていた以上に貝の動きなどをジックリと観察していたのには驚いた旨の他、多くの方から子どもたちは大変楽しそうだったというメールもいただいた。
その後、子どもたちと大人に分かれて、スタッフが子どもたち全員をお預かりして、引き続き水辺で観察。大人は「子育てと自然」や今日の観察会の感想などについての意見交換を20分程行った。開始から10分程経つと「ガンバレ!ガンバレ!」という子どもたちの大きな声が聞こえてきた。 後から担当したスタッフに聞くと、イシガイの動く距離を競い、子どもたちは、自分の貝を一生懸命応援していたとのこと。子どもたちのこの貴重な体験は、子どもたちの脳裏から消え去ることはないでしょう。
大人の意見交換では、様々な貴重なご意見をいただいた。
いただいたご意見などの要約は次のとおり。  
■事前資料について
ほぼ9割の方が資料に目を通されたが、半数の方は内容が分かり難かったようです。幼児期に自然体験の多い子は少ない子より「自己肯定感」や「理科の正答率」が高いことは全員の方が理解されているようでした。
■幼児教育での自然体験について
ほぼ9割の方が幼稚園などの幼児教育に通わされておられますが、ほぼ全員の方がカラキュラムの中に自然体験を組み入れて欲しいとは思うが、そのことを積極的に要望したりする気はないとのことでした。
■今日の観察会の感想など
  • 観察よりも興味のある貝を採る方が楽しかった。
  • 貝を採る機会がなかったので良かった。
  • 住んでいるところは田舎だが、貝が採れてよかった。
  • 楽しいことが発見でき刺激になった。
  • 貝を採るだけではなく、子どもが色々と考えられてよかった。
  • 良い体験ができた。
  • 初めは砂と水しかなくこんなところで何をするのかと思ったが、生き物も多く遊びを生み出す力があった。
  • 大阪市内にこんなとこがあると初めて知った。
  • 身近に遊べるところがあってよかった。
  • 同世代の子どもたちばかりだったのが、よかった。
  • このような観察会があったら、又参加したい。
  • 同様の観察会の情報があったら発信して欲しい。(後日、メールでも色々と感想をいただいています)
今日、体験した感想などを帰られたら親子で話し合って欲しい旨のお願いをし、全員で記念写真を撮り解散とした。
今回、4歳〜6歳児に限定した観察会を初めて実施したが、このような観察会の要望が強いことを肌で感じたので、今後も色々と工夫しながら検討したいと思います。
報 告:中野 勝弥(文)/大橋 隆・松下 宏幸(写真)
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●第133回 淀川自然観察会 「ヨモギをつんで草だんごをつくろう!」
日 時 :3月25日(日) 12:30 〜 15:30
場 所 :淀川区の淀川右岸、新北野付近の堤防
参加者 :9家族26人(大人=14人 子ども=12人)
スタッフ: 穴吹誠、石倉潤子、大槻正江、大橋隆、杉本千恵子、關美奈子、田渕敬一、長洲智子、中野勝弥、長谷川厚子(10人)
 前回は午前の開催でしたが、今回は「おやつの時間」に合わせて午後の開催としました。12時半に阪急十三駅に集合してぽかぽか陽気の中、淀川の堤防に向かいました。現地に着くと、先に現地で観察会の準備をしていたスタッフが、参加者を出迎えました。
 まず、参加者の皆さんに、これからすることをイメージしてもらうため、絵本「よもぎだんご」の読み聞かせをしました。絵本のストーリーは、子どもたちが「ばばばあちゃん」と一緒に野に出て、草花を見つけながらヨモギを摘んで「草だんご」を作るという、まさにこれからすることそのものです。子どもたちは熱心に聞き入っていました。その後、4グループに分かれて、草だんこやジャムの材料にするヨモギやスイバなどを観察しながら採取しました。ヨモギの量が足りているかどうかをその都度、計量秤で確認しながら採取されているグループもありました。材料を早く確保したグループは、残った時間でツクシなどを探されていました。
絵本の読み聞かせの様子ヨモギとスイバを採取採取したヨモギの量を計量秤で確認
 採取が終わると、いよいよヨモギだんご作りです。まず、ウェットティッシュと水で手洗い。綺麗になった手でヨモギを水洗い。3回水を替え洗いました。洗ったヨモギを鍋に入れ茹でます。茹で上がると綺麗な濃い緑色に変わりました。これを見ていた子どもたちから「きれいな色に変わった!」と感嘆の声。茹で上がったヨモギを数分間、水に浸してアクを抜いた後、包丁やキッチンバサミで細かく刻みました。これは主に大人が分担。刻んだヨモギをすり鉢に入れ、すりこ木ですり潰しました。最初は子どもたちが潰していましたが、最後の仕上げは大人も全員が協力して潰しました。子どもたちは勿論の事、今日参加された若いお父さんやお母さんでも、すり鉢やすりこ木を初めて体験された方もおられたのではないでしょか?昔はすり鉢やすりこ木を使うのがごく普通でしたが、今ではこんな機会でもない限り滅多に使うことはないでしょう。すり潰したヨモギは、各家族の人数分に仲良く分けました。ここまでの工程は、グループで協力して行いましたが、次の工程からは、各家族毎に行いました。
ヨモギを綺麗に水洗いヨモギを茹でるすり鉢とすりこ木ですり潰す
 人数分の白玉粉が入ったジップロックに、すり潰したヨモギと水を加えジップロックの上からこねて、だんごの生地を作りました。白玉粉が若草色になり、耳たぶ位の固さになったら生地の出来上がりです。子どもの手の平にのせたラップの上に、スプーンでだんご一つ分の生地をとり、丸めました。一つを小さくして数多く丸めている子。数よりも大きく丸めている子。丸形ではなく平たくしている子など、子どもたちは色々と工夫しながら丸めていました。だんごが丸まったら、沸騰したお湯の鍋で茹で、浮き上がってきたら、だんごの出来上がりです。
だんごの生地をこねる丸められただんご(茹でる前)丸めただんごを茹でる
 全員のだんごが茹で上がるまで、少し間が空きましたので、大人の方にはスイバのジャム作りに挑戦してもらいました。作り方は簡単で、スイバをフライパンで少し強めの火で炒め、ドロドロの状態になってきたら、砂糖を加え甘さを調整します。スイバは「酸い葉」という名のとおり酸っぱい味がしますので、砂糖を加えると独特の甘さになります。今日はリッツにのせていただきました。皆さんスイバのジャムを賞味されたのが初めてのようで、スイバでこんなにおいしいジャムができるのかと驚かれていました。
 一方、子どもたちはスイバの葉で10円玉磨きをしました。根気よく磨いていると段々と白くなってきました。更に磨くとピカピカになり、まるで、新品の硬貨と見違えるようです。何人かのお父さんやお母さんも加わわり、 子どもさんと磨き比べをしている家族もありました。そうこうしていると、全員のヨモギだんごが茹で上がったので、きな粉とあんこを添えて全員いただきました。「よもぎだんご」と「スイバのジャム」の他「ヨモギ茶」も味わっていただき、全員で「ごちそうさま」をしました。
ピカピカになった10円玉(左)出来上がった「ヨモギだんご」みんなで「いただきます」
 自分たちが作った「ヨモギだんご」は格別の味だったようで、皆で美味しく、いただきました。 「ごちそうさま」の後、各グルーブの子どもと大人の参加者から今日の感想を一言で発表してもらいました。
子どもの参加者の感想:●ヨモギを食べてみて、期待以上においしかったです。また、食べたいです。●ヨモギだんご美味しかったです。10円玉ピカピカになりました。●だんごおいしかった(全員で)。●スペシャルな体験ができました。
大人の参加者の感想:●道端に生えている草がどんなものか興味がありました。食べてみるとおいしかったです。●店で買ったヨモギだんごよりも香があり、感動しました。●子どもたちがだんご作りの貴重な体験ができ、感謝しています。おじいちゃん、おばあちゃんにも作ってあげたい です。●貴重な体験ができました。自分で作った、だんごは美味しかったです。
 終了後も多くの方から貴重な体験ができ、家族で楽しめたとのお言葉をいただきましたが、単に楽しかっただけに終ることなく、今日の体験を契機に身近な野草や自然に少しでも目を向けていただければ幸いです。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。
報 告:中 野 勝 弥(文)/穴 吹 誠(写真)
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●第132回 淀川自然観察会 「おもしろいぞ!冬の河原」
日 時 :2017年12月17日(日) 9:30 〜 12:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の十三野草地区
天 候 :はれ  気 温:6℃
参加者 :14人 (大人=7人 子ども=7人)
スタッフ: 大橋 隆、尾形 玲子、田渕 敬一、中野 勝弥(4人)
 早朝から風があり、気温も低かったので、参加者も少ないと予想していましたが、小さな子どもから年配の方まで、幅広く参加していただきました。気温は低かったですが、日差しもあり、冬にしては良い観察会となりました。
 簡単なオリエンテーション後、大人には、「マクロレンズ」の使い方を説明、子どもには、「虫たちの冬越し」の話をしてから、虫たちをさがしに淀川へ向いました。
【堤防の石垣】
 ジャコウアゲハのサナギや野草の葉の裏などに、コガタルリハムシやクモなどがいました。
 石垣の上の野草は、昆虫などの姿がまったく見えなくなるほど、きれいに?刈り取られていました。ジャコウアゲハの成虫の姿と、幼虫はウマノスズクサを食することなどを説明しました。
虫たちの冬越しの話を聞く子どもたちジャコウアゲハの説明クイズでカマキリの卵のうを説明
【河原のピラカンサの木】
 幹や枝先に付着したカマキリの卵のう、ミノムシ、アシナガバチの古い巣、モズのハエニエなどを参加者が見つけました。見つけた子どもたちは、付いている場所に、参加者を案内し、さし棒を使って教えてくれました。 絵本などを使いカマキリの卵のうとミノムシの生態について、クイズ形式で解説しました。現物を見た後に、絵本を使って解説したことは、子どもたちの興味を増大させたように感じました。
【船着き場付近の木】
 ここでは、木に付着したイラガのマユなどを探しました。見つけたマユを全員で触ってもらい、マユの硬さを実感してもらいました。何人かの子どもはマユを割ろうと試みるのですが、割ることができず、その硬さにビックリしていました。ミノムシは全体的に減少傾向のようでしたが、この付近には、たくさん付いている木がありました。
【こも巻き @】
 3週間前に2カ所に巻いた「こも(ワラ)」に潜んでいる虫を探しましたが、残念ながら、1つ目のこも巻には、生き物は入っていませんでした。この場所は日陰で日が当たらないのと、巻いている期間が、少し短かかったからでしょか?
 続いて仕掛けたトラップ(紙コップを土に埋めた)を確認すると、ザトウムシが掛かっていました。
【水際の滞留物の下】
 今年は、例年に比べ流木や滞留物が少なく、そこに潜む生き物は少なかったですが、ザトウムシやトビムシ、ゴミムシダマシなどがいました。小瓶に入れたザトウムシの奇妙な姿に、興味を示した子どももおり、足が8本あるのでクモの仲間だと思っていた子どもが多かったので、クモとザトウムシの違いを解説しました。
【小屋の前の草原】
 刈られずに残っている野草がありました。 葉の裏や根元を、目を凝らしてみると、テントウムシやコガタルリハムシなど小さい昆虫がいました。続いて、家族毎に、水辺のヨシの茎を1〜2本程度渡し、ヨシの葉鞘に潜むビワコカタカイガラモドキなどの虫探しに挑戦してもらいました。茎の中からはメイガノの幼虫も見つかりました。この虫たちは、この冬、ここのヨシ原で越冬する野鳥の大切なエサになっていることなどを解説しました。
【こも巻き A】
 2つ目のこもに潜んでいる虫を観察しました。1つ目と同様に巻きましたが、生き物の種類も豊富でした。 カメムシ、クモ、そしてゴキブリなどが潜んでいました。また、こもを巻いたところの樹皮にも、複数の種のクモなどがいました。虫が多かったので、子どもたちの目が輝いていたのが印象的でした。1つ目のこも巻と比べて、日光が当たり、暖かいことが、多種の生き物が入っていた要因と推測しました。
【まとめとふりかえり】
 最後に、今日の観察会で見つけた生き物たちを参加者と確認し合いました。一見すると、こんな寒い冬に虫がいるだろうかと思いがちですが、目を凝らしてさがして見ると、いろんな形態で色々と見つかるものですね。
 子どもたちは、興味のあることに集中すると大人以上に、威力を発揮し、多くの生き物を発見します。いつまでも、自然のことに興味を持って成長して行って欲しいと、思いました。
ジャコウアゲハのさなぎコガタルリハムシメイガの幼虫
■本日の観察会で見つけた生き物
【堤防の石垣】:
コガタルリハムシ、ジャコウアゲハのさなぎ、カメムシ類、ハエトリグモ、ダンゴムシ
【河原のピラカンサの木】:
ハムシ類、ミノムシ、ヨトウムシ、チョウセンカマキリの卵のう、クモ類
【船着き場付近の木】:
ミノムシ、イラガのまゆ、ガ類のさなぎ、チョウセンカマキリの卵のう
【水際の滞留物の下】:
ゴミムシダマシ、ヒトハリザトウムシ、ヒメハマトビムシ
【小屋の前の草原】:
コガタルリハムシ、ナナホシテントウ、オンブバッタ、ハエトリグモ
(ヨシの茎):
ビワコカタカイガラモドキ、メイガの幼虫
【こも巻き A】:
カメムシ類、クモ類、ゴキブリ
※詳細な種名まで、同定できなかった生き物は、類の表示としています。
報 告:大 橋 隆
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●第131回 淀川自然観察会 「トノサマバッタの秘密を探ろう!なぜ遠くまで飛べるのかな?」
日 時 :2017年10月15日(日) 9:30 〜 11:00
天 候 :くもり・小雨  気 温:19℃
参加者 :2家族4人 (大人=2人 子ども=2人)
スタッフ: 尾形 玲子、關 美奈子、田渕 敬一、中野 勝弥、和田 太一 (5人)
 昨日から雨が降ったり止んだりの空模様。こんな天候だと参加者は無いだろう。もし、来られたら、バッタ捕りとバッタ飛ばしは実施し、観察はその後の天気次第ということをスタッフで意識合わせをした直後、携帯に中止か否やの問い合わせが数件入り、雨でも実施できる体制だが、いつ雨が降るかどうか分からない天候なので、参加するかどうかの判断は、参加者に委ねる旨を伝えました。しばらくすると1家族が来られ、続いてもう1家族。他に参加者がないかと定刻の集合時間より5分ほど待ちましたが、他に参加者は、来られなかったので、参加者4人とスタッフ5人の9人で、淀川に向け、いざ出発。
 幸いにも、淀川に着くと雨は降っておらず、簡単なオリエンテーションの後、スタッフも含め全員でバッタ捕り。予想のとおり、気温が低いのと雨でバッタの動きは今一つです。草むらから、小さなオブバッタやマダラバッタ、コバネイナゴは、ピョンピョン飛び跳ねるのですが、人気のトノサマバッタは飛びません。今日に限っては、たくさんの子どもたちが、網を振りかざしてバッタを追いかけ回る光景は見られません。草の根元で潜んでいるトノサマバッタの姿もありましたが、保護色でなかなか見つけにくかったです。それでも、虫かごの中には、数は少なかったですがいつもの種類のバッタは入っていました。
河原の風景草原でバッタさがしバッタどこや?
 今までは、よく飛びそうなバッタを選んで、飛距離を競っていましたが、今回、トノサマバッタがなぜ遠くまで飛べるのかの秘密を探るため、まず、捕まえたバッタを種類別に飛ばしてみて、どのバッタがどの位とべるのかを確認しました。やはりトノサマバッタが大きく他のバッタを引き離し、次がマダラバッタ(目測で2m)、ショウリョウバッタ・♂(1m)、オンブバッタ(0.6m)の順で、ショウリョウバッタ・♀とコバネイナゴは、飛ぶというより、スタート台から落ちたといった感じです。
 次いで、バッタの後ろ足に注目して、トノサマバッタの後ろ足と他のバッタの後ろ足を比べてみることにしました。トノサマバッタの後ろ足を見てもらおうとしたところ、男の子から「トノサマバッタの後ろ足は逆に曲がるんやで!」の一言。 これには恐れいりました。トノサマバッタの後ろ足の関節の少し下に、軟らかいもう一つの関節があり、男の子が言うように、ここが逆に曲がります。トノサマバッタの後ろ足は、硬くてガッチリしていて、人間に例えると筋肉隆々といったところです。
 他のバッタの後ろ足はどうでしょうか。
・マダラバッタ:後ろ足は逆に曲がり、足は固く頑丈であるが、身体そのものが小さいので、足も小ぶり。
・オンブバッタ、ショウリョウバッタ♂:後ろ足は逆に曲がるが、足は細く貧弱。
・ショウリョウバッタ♀:♂に比べ足は太いが、後ろ足は逆に曲がらない。
・コバネイナゴ:足は固く頑丈で、マダラバッタより大きいが、後ろ足は逆に曲がらない。
 今日参加された皆さんは、バッタに興味をお持ちの様で、以上の観察から、トノサマバッタが遠くまで飛べる秘密は、後ろ足の関節にあることを直ぐに理解いただけたようです。
 観察の後、子どもたちには、捕まえたバッタを思い思いに飛ばしもらいました。子どもたちは、飛ばしたバッタを元気よく追いかけていましたが、雨に濡れた草に滑り転倒し、一瞬ヒヤリとする場面もありましたが、大事には至らず一安心でした。 
バッタはどの位飛ぶかなバッタの後ろ足を観察飛ばしたバッタを追いかける子どもたち
 いつもは、グングン飛んでくれるトノサマバッタも翅が濡れているのか、持った感じも少し重いようで、飛距離も伸びません。
 バッタ飛ばしの後、バッタが棲める環境の話を少しして11時に観察会を終了したところ、それを待っていたかのように雨が降り出しました。気温が低く、草地も濡れそぼっていたせいか、バッタの姿も少なく、 いったいどこで雨宿りしているんだろうという感じでした。それでも広い河原を元気よくバッタ捕りに駆け回る子どもたちの姿と熱心に説明を聞いてくださった保護者の方々、 楽しかったという感想をいただき、スタッフ一同救われた思いです。悪天候にも関らずご参加いただきありがとうございました。そして、今回見送られた方も、次回機会があれば、晴れた日に広々とした淀川でバッタを観察しましょう。虫が苦手な方も触れられるようになると可愛く思えますよ。
 今日見つけたバッタ:オンブバッタ、アカハネオンブバッタ、ショウリョウバッタ、マダラバッタ、トノサマバッタ、ヒシバッタ、コバネイナゴ
報 告:尾形 玲子・中野 勝弥
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第130回 淀川自然観察会 「ヨシ原でカニをつろう!」
日 時 :2017年9月24日(土) 9:00 〜 11:30
天 候 :は れ
気 温 :31℃(ヨシ原の中)、28℃(新御堂の高架下)
参加者 :10家族27人 (大人=13人 子ども=14人)
スタッフ: 石倉 潤子、關 美奈子、田渕 敬一、中江 正幸、中野 勝弥 ( 5人 )
 「ヨシ原のカニ釣り」は、子どもたちに大人気で、毎年たくさんの参加があり、2年前には百人近い参加者がありました。今年、スタッフが少ないことから、安全面などを考慮し定員30人の事前申し込みにしましたが、早々と、8月末には定員に達し、13家族36人で、9月17日に実施の予定でした。ところが、17日に台風18号が接近し、台風の進路と重なる予報でしたので、安全面などを考慮し中止としました。参加予定者にその旨を連絡しましたところ、「子どもが楽しみにしていたのに残念」との声もありましたので、スタッフと相談の結果、改めて24日に開催することにしました。しかし、台風通過後、気温が一気に下がり、日中でも30℃を越える日が少なくなり、もう秋の気配です。果たして、カニはたくさんいるだろうか?カニの動きは?など、一抹の不安を抱きながら当日を迎えることとなりました。さて、結果はどうだったでしょうか?
西中島のヨシ原釣り場の水溜まりへ向かうクイズで注意事項を伝える
 地下鉄西中島南方駅に集合予定の参加者の皆さんは、集合時間前に集まってくれましたので、直ぐに現地に向けて移動。途中、直接現地に来られた参加者や準備のため、直行していたスタッフと合流。ヨシ原の入り口付近でオリエンテーション。その後、ヨシの茎にタコ糸をつなぎ、タコ糸の先に餌の「たくあん」を付けて、釣り竿を完成させてから、生い茂る草をかけ分けるようにして、釣り場へ向かいました。釣り場に到着すると子どもたちは、一刻も早くカニ釣りに挑戦したいようですが、先ずは、クイズも織り交ぜ、カニ釣りに対する注意事項を伝え、家族単位でカニ釣りに挑戦しました。ヨシ原の中は、風が通らず暑く、4人の未就学児も参加していることから、釣り時間は30分間としました。例年ですと数分もすると「釣れた、釣れた」と子どもたちの元気のよい声が上がるのですが、今年は何故か静かです。懸念していたことが的中したようで、カニも少なく、動きも鈍く、餌をカニに近づけても、なかなか食らいつかず、皆さん苦戦されています。動かないので、手づかみで捕まえている子どももいました。10分程してから、入れ物を見て回りましたが、半数以上の入れ物には、カニが入っていません。これでは、後半の観察ができないので、スタッフが、どこかにカニがいないかと探したところ、参加者の皆さんが楽しく、安全にカニが釣れるようにと、9月3日に水溜まり周辺のヨシを刈り取りました。そのヨシを積み上げてあるところをめくってみると「むっ」とするような熱気があり、その中にたくさんのカニが潜んでいましたので、早速、子どもたちを呼び集めました。子どもたちは、「たくさんカニがいる」と大はしゃぎです。「カニ釣り」が「カニ捕り」に一変で、はじめて、子どもたちの歓声が上がりました。軍手の上からカニに挟まれた子どもが何人かいたようです。幸いにも軍手をしていたので、怪我には至りませんでした。お父さん、お母さんは引き続き、水たまりでカニ釣りに挑戦されていましたが、釣果はあまり芳しくなかったようです。30分間が経過し、確認すると全家族の入れ物には、カニが入っていました。観察用の大きなカニ、2〜3匹程度を残し、それ以外の小さなカニは、元の場所に戻してから、水溜まりを後にし、新御堂の高架橋下に向かいました。
カニ釣りの様子-@カニ釣りの様子-Aヨシの中に潜むカニを探す子どもたち
 新御堂の高架下は、ヨシ原とは違い、風が通り抜け心地よく過ごせます。ただ、自動車や地下鉄の音が耳障りですが。ここでは、配布資料を参考に、釣った(捕まえた)カニの名前やオス・メスを調べ、大きさ(甲幅)を測定して記録しました。
 記録は、3.4cmのクロベンケイガニのオスが1位。2位は、3.3cmのクロベンケイガニのメス。3位は、5人が同じ大きさでしたので、ジャイケンで3.0cmのクロベンケイガニのオスを記録としましたが、記録は例年より低調でした。
 上位入賞者には、賞状とスタッフ手作りの記念メダルを授与し、表彰しました。
 観察会のまとめとして、ヨシ原の大切さなどを紙芝居で解説。子どもたちも熱心に聞いてくれていました。また、参加者のみなさんから、感想をお聞きしました。
 その後、全員で記念撮影。ここで一旦観察会は終了としましたが、今回、高学年の子どもの参加が多かったので、希望者を募り引き続き、カニはエラ呼吸にも関らず、何故、長時間、陸上で暮らせるのかを、カニを手にして「カニの水循環」の観察を行いました。参加してくれた子どもの半数とその保護者が熱心に観察されていました。                      

賞状と記念メダル
家族でカニを計測するヨシ原の大切さを紙芝居で伝える上位入賞者を表彰
 例年、「ヨシ原のカニ釣り」は、カニの動きが活発な、6月下旬〜7月上旬に実施しているのですが、今年はこの時期での日程の調整が付かなかったので、初めて9月に実施しました。今回は、急に気温が下がったためか、カニが少なく、動きも鈍くエサになかなか食いつかず、釣れたカニは僅かでしたが、子どもたちの多くは、ヨシの下に潜むカニがたくさん捕まえられて楽しかったようです。しかし、カニが釣れなくて残念だったという子どもいました。若いお母さんから、カニは変温動物で冬は巣穴に入って冬眠することをこの観察会に参加して、初めて知ったと感想を述べておられていました。数人のお父さんやお母さんには、ヨシの下にはカニがたくさんいるのに何故、水溜まり周辺にカニが少ないのか、動きが鈍いのかについて説明したのですが、そのことを観察会のまとめで、子どもたちにも理解できるよう、分かり易く説明してあげればよかったと反省しているところです。カニ釣りは子どもたちに大人気。来年もカニがよく釣れる時期に企画したいと思います。
報 告:中 野 勝 弥
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第129回淀川自然観察会 「夕日をバックに乱舞するツバメのねぐら入りをみてみよう!」
日 時 :2017年8月12日(土) 18:15〜19:45
場 所:豊中市柴原5丁目の赤阪下池(ツバメのねぐら)
天 候 :はれ  気温:27℃
参加者 :23人 (大人=16人 子ども=7人)
スタッフ: 大橋 隆、尾形 玲子、田渕 敬一、中野 勝弥、和田 太一(5人)
 大阪モノレール 柴原駅の階段下の広場で「ツバメのねぐら」などについて説明した後に、赤阪下池に向け出発しました。家族での参加もあり、子どもたちが予想より多く参加してくれたので、ゆっくり歩いて行きました。
 観察場所の池に到着する前からツバメが見え始めました。「あれもツバメ?」と参加者がおっしゃるので、見るとコウモリも飛んでいました。共同住宅の間を通り抜けると、池全体が見下ろせる場所に到着しました。
 ツバメがヨシに止まるまでの時間は20分程度ということでしたので、すぐに観察を開始しました。
広場で「ねぐら」の説明池全体が見下ろせる場所から観察赤阪下池上空
 池を見下ろす場所から観察していましたが、見上げると上空には数知れないほどのツバメが乱舞していました。上空から流れ星のように池に向かって降りてきてヨシに止まる「木の葉落とし」。水面低く旋回しながらヨシに止まる「流れ」という2種類の止まり方があることを説明しました。 その様子も観察できました。ツバメで覆い尽くされた幻想的な空。目の前を高速で横切るツバメに、参加者も興奮気味でした。やがて上空を舞うツバメが少なくなり、ほとんどのツバメがヨシに止まると、ツバメの鳴き交わす声が響きわたってきました。ツバメがヨシに止まっている様子を間近で観察するために、池の反対側の場所に移動しました。
上空を乱舞するツバメヨシに止まりだすツバメ鳴き交わすツバメ
 日が沈み辺りは暗くなっていました。目が徐々に慣れてくるとフェンス越にツバメの白いおなかの部分が見えてきました。ツバメの鳴き声も次第に聞こえなくなり、ツバメも眠りに入ったようでしたので、観察会を終了としました。最後のまとめで、子どもたちの「見えた!」という感想も聞けました。子どもたちにも楽しめたと思います。大人の参加者もきっと満足していただいたと思います。 この日は、7,500羽ほどのツバメが集まってきたようです。近辺で生まれ育ったツバメ以外もこの小さな池をねぐらとして利用するそうです。多数のツバメは南の国に帰るために移動するので、翌日は違うねぐらに移動するツバメもいます。このような条件が整った環境が維持され、さらに増加し、来年も多くのツバメが戻って来ることを期待しています。
報告者:大橋 隆
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第128回淀川自然観察会 「大阪ふれあいの水辺の生き物をさがそう!」
日 時 :2017年6月25日(日) 12:30〜15:30
天 候 :くもり・小雨  気温:24℃  水温:25.4℃
潮の状況:大潮 (満潮時刻=7:02 干潮時刻=13:51)
参加者 :5家族17名(大人:8名、子ども:9名)
スタッフ: 大橋 隆、尾形 玲子、關 美奈子、田渕 敬一、中江 正幸、長洲 智子、中野 勝弥(7人)
 観察会当日は、朝から雨が降っており、参加のキャンセルが相次いだ中、熱心な5家族のみなさんが参加してくださいました。本当にありがとうございます。
 今回は、子どものころから淀川と親しんでおられ、淀川の生き物や環境に大変お詳しい河合先生に講師にきていただきました。
 まず、先生に投網を打っていただいて、どんな魚がいるかを観察しました。投網を打つのは簡単なようでとても難しいのですが、先生の職人技できれいに円形に網が広がります。先生に魚のつかみ方を教わり、容器に移して観察すると、参加者の方が水辺でつかまえた魚もあわせて10種類の魚が見つかりました。大半はオイカワやカマツカ、カワヒガイといった淡水に生息するものでしたが、汽水域に生息するスズキやボラも見つかり、この場所が海とつながっていることが実感できました。
投網がきれいに開いたよ!先生から魚のつかみ方を教わる みつけた魚を観察
オイカワカマツカカワヒガイ
 砂浜を見ると、何やら黒いものが動いています。イシガイです。時折、水管から水を出しながら、砂をかき分けて、ぐい、ぐいと力強く進んでいきます。なんで、水の底にいる二枚貝が、砂の上を移動しているのでしょうか。ここ、ふれあいの水辺は、下流側の大阪湾の潮の干満の影響を受けて水位が変動しています(海水そのものは上がってきません)。水位が高いときには水の底だった場所が、水位が下がると陸上となり、砂の上に取り残された貝が、水を探して移動しているというわけです。こんな様子はなかなか観察できません。参加者の皆さんも驚きながら、熱心に観察しておられました。小雨が降っていたせいか、貝も元気のように見えました。
 次に、イシガイ以外の貝を探しました。砂をざるでふるうと、たくさんの貝が見つかりました。見つかった貝は淡水に生息するものでした。小さなお子さんには二枚貝と巻貝の種類分けに、高学年のお子さんには大人でも難しいチリメンカワニナとハベカワニナの分類にチャレンジしていただきました。
砂浜を移動するイシガイイシガイの動く様子を観察続いて、水辺で貝探し
見つけた貝を巻貝と二枚貝に分ける先生より貝の見分け方を教わる先生よりまとめのお話し
 このように、ふれあいの水辺で見つかった生物の大半は淡水に生息するもので、十三干潟(ほとんどが汽水域の生物)と大きく異なっていることがわかりました。海からの距離はそれほど変わらないのに、なぜでしょうか。河合先生から、その要因には上流側にある淀川大堰の存在が大きく関わっていること、淀川大堰で貯められた水の大半は、十三干潟がある新淀川ではなく、ふれあいの水辺がある大川側に流されていること、その理由は、大阪の中心部を流れる大川の水質を保つためであること等をわかりやすく説明していただき、観察会のまとめとしました。
 2回連続の観察会で、しかも2回目は雨模様の中、長時間の観察会となりましたが、最後まで熱心にご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

★見つかった生き物
【コイの仲間】
 オイカワ(28尾)、カマツカ(5尾)、カワヒガイ(2尾)、コウライニゴイ(4尾)
【ボラの仲間】【スズキの仲間】【アユの仲間】
 ボラ(3尾) スズキ(1) アユ(死体1)
【サンフィッシュの仲間】【ハゼの仲間】
 ブラックバス(3尾) ヌマチチブ(1尾)、マハゼ(1尾)
【エビ・カニの仲間】
 テナガエビ(3)、クロベンケイガニ(2)
【巻貝の仲間】
 チリメンカワニナ、ハベカワニナ、イボカワニナ?(先生によるとハベカワニナと見分けにくいとのこと)、ヒメタニシ
【二枚貝の仲間】
 カワヒバリガイ、イシガイ、タイワンシジミ、トンカリササノハガイ(貝殻)
報告者:田 渕 敬 一
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第127回淀川自然観察会 「十三干潟の生き物をさがそう!」
2017年5月28日(日)13時〜15時30分 天候:晴れ 気温:26度 水温:28.7度 塩分濃度:5‰ 潮位:中潮 干潮時刻:14時51分(−4cm)
スタッフ:田渕 敬一(リーダー)、石倉 潤子、尾形 玲子、中江正幸、中野 勝弥、長洲 智子(報告)

十三付近の淀川の水辺は、汽水域のため、干潮時刻になると干潟が現れます。
大阪湾に残された数少ない貴重な干潟のひとつで、様々な生き物が生息しています。
5月28日『十三干潟の生き物をさがそう!』を開催しました。参加者は19名(子ども11人 大人8人)です。
初夏の十三干潟と参加者ヨシ原のカニ探し卵をかかえたクロベンケイガニ
 生き物探しでは、ヨシ原、干潟の石の下、みお筋の3か所を中心に、どのような生き物がいるのか探しました。どの子も初夏の青空の下、泥だらけになって夢中で生き物をみつけていました。
石の下には何がいるかな?石の下の水たまりにいたチチブ深い所がある「みお筋」は高学年が担当
 生き物探しのあとは、見つけた生き物をじっくり観察し、どこにいたかなどを振り返りました。
 また、シジミを用いた浄化実験やアサリを用いた水管の観察などで二枚貝による水質浄化を学び、干潟が天然の浄化装置であることを確認しました。
3cmある大きなヤマトシジミシジミを入れたビンの水は透明に変化アサリで二枚貝の水管を観察
 低学年の子どもの参加者が多かったのですが、記録用紙への記入を保護者にまかせるのではなく、自分で書く子どもがたくさんいました。みんな、えらい!
 今回の観察会の目的は「大切な役割をする干潟の生き物たち」を観察することでした。思い思いに何か感じ取ってくれたようです。

 6月25日には、『「大阪ふれあいの水辺」の生き物をさがそう!〜水辺の生き物ウォッチング 』を予定しています。
 大阪ふれあいの水辺は、淀川の水が毛馬水門から分流する大川の水をとりいれた人工の水辺ですが、それぞれに生息する生き物を比較し、淀川が抱える問題点などを生き物の視点から考えたいと思います。

干潟の大切さを紙芝居で学ぶ
【観察できた生き物】( )内はみつけた場所
《 巻貝の仲間 》
・イシマキガイ(石の下)
・カワザンショウガイ(泥の上)
《 二枚貝の仲間 》
・コウロエンカワヒバリガイ(石の下)
・ヤマトシジミ(泥の下)
《 カニの仲間 》
・モクズガニ(石の下)
・クロベンケイガニ(ヨシ原)
《 エビの仲間 》
・テナガエビ(みお筋)
《 フナムシの仲間 》
・イソコツブムシの仲間(石の下)
《 ヨコエビの仲間 》
・ヨコエビ類(石の下)
《 フジツボの仲間 》
・ドロフジツボ(石の表面や下)
・ヨーロッパフジツボ(石の表面や下)
《 ゴカイの仲間 》
・カワゴカイ属(泥の中)
・カニヤドリカンザシゴカイ(石の表面)
《 魚類 》
・マハゼ(みお筋、石の下)
・チチブ(石の下)
・ウナギ(石の下)
・ボラ(みお筋)
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第126回淀川自然観察会 「ヨモギをつんで草だんごをつくろう!」
 春の淀川の堤防では、様々な植物が芽吹きます。3月26日(日)、淀川河川敷(大阪市淀川区新北野付近の堤防)で、ヨモギの若葉を摘んで、草だんごをつくりました。参加者は親子など32名。参加した子どもたちは皆、よもぎ摘みも草だんごづくりも初めてということでしたが、春の香りいっぱいのおいしい草だんごができました。
 当日の様子を紹介します。
 まずは子どもたちに「よもぎだんご」の絵本の読み聞かせをしました。子どもたちが「ばばばあちゃん」と一緒に、野に出て春の草花を見つけながらヨモギをつみ、だんごをつくるストーリーで、参加者には絵本と同じことを体験してもらうことになります。子どもたちはみな真剣な表情で、絵本の世界に入っていました。読み聞かせの後は、4グループに分かれて自己紹介をしてから、堤防で材料となるヨモギをつみました。ヨモギの他にも、ジャムにするスイバの葉をつんだり、ノビルを掘ったりしました。根っこの白い球根がでてくる様子が楽しかったようで、スコップを使ってのノビル堀は、子どもたちに大変人気でした。
子どもたちに絵本の読み聞かせ草たんごの材料ヨモギを採取スイバやノビルなど身近な野草も観察
 いよいよヨモギだんごをつくります。まずは手洗い。ウェットティッシュで汚れを落とした後、更に水をかけて洗い流しました。きれいになった手で、今度はヨモギを洗います。3回水を替え洗いました。洗ったヨモギはお湯でゆでます。お湯に通してさっとヨモギの色が変わる様子をみんなで観察。ゆでたヨモギは包丁でこまかく切り、すりこぎですりつぶします。ヨモギをするのは子どもたちの仕事。すり鉢を押さえる役、すりこぎでする役、それぞれ協力しながら取り組んでいました。
採取したヨモギをきれいに洗うヨモギを茹でるすり鉢とすりこぎでヨモギを潰す
 すりつぶしたヨモギは、白玉粉を入れた厚手のビニール袋に入れ、少しずつ水を加えながらビニール袋の上からよくこね生地をつくります。白い粉が若草色になり耳たぶくらいの硬さになったら、生地の完成。手で直にふれないよう、ラップをのせた手のひらの上に、スプーンで1つ分の生地をとり丸めました。なかにはハートの形など、形を工夫する子どももいました。だんごができたら、ゆでて、お好みであんこやきな粉をまぶしてできあがりです。ヨモギの他にも、スイバを使ったジャムをつくりました。スイバは熱を加え炒めるとどろどろになります。「酢い葉」の名の通り酸っぱい葉なので、そこに砂糖を加えるとジャムができます。大人も子どもも、葉からジャムができる様子を真剣に見つめていました。
 完成した草だんごと、スイバのジャムをのせたクラッカーを、いよいよ試食。自分で採ってつくった団子は格別のようで、おいしいとあちこちで声があがりました。
練りあがっただんごの生地ラップを使って丸めただんごだんごが浮き上がると出来上がり
出来上がっただんごの味は?簡単にできるスイバのジャムクラッカーにジャムをのせる
 最後にみんなで「ごちそうさま」をしてから、子どもたちに感想を聞きました。グループの代表として4人の子どもたちが前にでて元気に発表してくれましたので、紹介します。
8 歳男の子おもちができておいしかった。うれしかったです。
10歳男の子つんだヨモギで作って食べたらおいしかったです。
6 歳男の子よもぎをつんでおいしかったから、またここに来たいです。
4 歳女の子おいしかったです。感想を発表する4歳の女の子
 今回、事前申込制で定員は25名でしたが、募集開始の早い段階で定員になったため、32名まで受付けました。それでもキャンセル待ちもでる反響があり、野のものを採って料理して食べることに、関心をもつ子どもや親が多いことを実感しました。
 草だんごづくりの観察を企画するにあたり実践例を調べたのですが、室内など設備の整った場所で調理する事例は多くありましたが、設備のない野外での事例はあまりありませんでした。
 淀川自然観察会が下見と試作、打ち合わせを重ねて考えた秘伝の!?レシピです。レシピと作り方のポイントをまとめましたので、みなさんもぜひ挑戦してみてください。
 スタッフ:大槻 正江、大橋 隆、尾形 玲子、杉本 知恵子、田渕 敬一、中野 勝弥、長洲 智子(報 告)
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第125回淀川自然観察会 「淀川十三干潟のカモウォッチング」
日 時 :2017年1月22日(日) 9:30〜12:00
天 候 :雨   気 温:5℃
参加者 :7名 (大人)
スタッフ: 石倉 潤子、尾形 玲子、杉本 知恵子、關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥、和田 太一
出現数 :29種
雨に煙る梅田のビル街
 1997年1月26日、淀川の右岸にある十三干潟で発足した「淀川自然観察会」は、この1月で20周年を迎えました。それを記念し、当時を振り返りながら、同じ場所・スタイルでカモを中心にじっくりと野鳥を観察することにしました。
 予報よりも早く雨がパラつき、あいにくの天候の中、集まってくださった皆さんと現地へ向かいます。20周年の挨拶と観察の流れ、流行中の鳥インフルエンザへの注意事項を伝えて、今日出現する野鳥の種類数を予想してカードに記入してもらいました。
 12月の観察会で見つけた、堤防斜面の石垣にあったジャコウアゲハの蛹を探しますが、見つかりません。雨風で吹き飛ばされてしまったのか、それとも鳥などに食べられてしまったのでしょうか?
 河原に下り阪急電車の鉄橋の下からホシハジロの目の色の違いによるオスとメスの見分け方やユリカモメ、オナガガモなどを観察。雨でレンズも曇りがちです。上流に目を移すと地面にツグミの姿がありました。
オナガガモのペア鉄橋の下からカモを観察ホシハジロのオス(目の色が赤い)
 発足当時は樹木もまばらで川面が見渡せ、びっしりとカモが浮かんでいたとのこと。視野が煙るなか、前方の枯れた草地でヒドリガモが10数羽集まり野草の新芽を一心についばんでいます。人のいない雨ならではの光景で、緑の糞も確認。川面にはオオバン、キンクロハジロ、ホシハジロの群れにまじりスズガモも。川岸のヨシの茂みにオオジュリン。河川敷の草むら〜低木の上〜砂利道とカワラヒワ数羽が移動。干潟の中州に隠れているバンのおしりを見た後、樹木から鉄塔へと飛翔し、カラスに威嚇されるオオタカを確認。川岸からベニマシコの声も聞こえてきましたが、残念ながら姿は確認できず。ここで道を引き返すと、ヨシが刈り取られて開けた地面で、多くのカワラヒワが鮮やかな黄色の羽を見せてくれました。
河原で新芽を啄むヒドリガモの群れキンクロハジロのペアヨシに付着した虫を食べるオオジュリン
 風雨が強まり霰まじりの中、雨がしのげる場所をお借りして鳥合わせ、29種類の野鳥を確認。29種類以内を予想された3人の方に賞品を授与。その後、女性スタッフが準備してくれたぜんざいをいただきました。寒い中での暖かいぜんざいの味は格別でした。
 雨が上がり、記念写真を撮影し、鳥インフル対策として靴底の泥落としと消毒を済ませ、終了としました。
女性スタッフが準備してくれたぜんざい鳥インフル対策として靴の裏の泥を拭うその後、更に消毒用スプレーで洗浄
 今日、参加いただいた皆さんは、顔なじみの方ばかりで、厳しい天候のため、ゆっくりと当時を振り返りながらの懇談はかないませんでしたが、久しぶりにお会いしてお話しでき、嬉しかったです。ご参加くださった皆さん本当にありがとうございました。
 今日のような悪天候にも関わらず参加してくださる皆さんや多くの子どもたちの笑顔に励まされながら、何とか20年を迎えることができました。後、何年続けられるかは定かではありませんが、20年を契機に初心に立ち返り、1日でも長く活動できるように努力したいと思っているところです。
 この1年休止していました「淀川十三干潟の野鳥観察会」を4月の第2日曜日から再開します。野鳥観察を中心に四季折々の自然にも目を向けます。諸事情で今回お越しいただけなかった方のご参加もお待ちしております。
報 告:尾 形 玲 子
【 今日観察した野鳥:29種類 】
1.ヒドリガモ 2.カルガモ 3.オナガガモ 4.ホシハジロ 5.キンクロハジロ 6.スズガモ 7.カイツブリ 8.キジバト 9.カワウ 10.アオサギ 11.バン 12.オオバン 13.イソシギ 14.ユリカモメ 15. オオタカ16.モズ 17.ハシボソガラス 18.ハシブトガラス 19.ヒヨドリ 20. メジロ 21.ムクドリ 22.ツグミ 23.スズメ 24.ハクセキレイ 25.カワラヒワ 26.ベニマシコ 27.ホオジロ 28.アオジ 29.オオジュリン
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第124回淀川自然観察会 「冬の河原のウォッチング」
日 時 :2016年12月11日(日) 9:30 〜12:40
天 候 :はれ  気温:11℃
参加者 :10人
スタッフ: 大橋 隆、尾形 玲子、關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥、和田 太一 (7人)
モズスズガモ
 今回は、虫たちの冬越しの様子の観察を中心にモズのハヤニエやカヤネズミの古巣さがし。さらに野鳥観察を加え盛沢山。今年、定例の野鳥観察会を休止していたので、野鳥観察会に参加していただいていた、数人の方とも久しぶりにお会いすることができた。今日は、風もなく日差しもあることから寒さは、さほど感じられない。
 まず、堤防斜面の石垣で、2本の糸で石垣に固着しているジャコウアゲハの蛹が見つかる。蛹はなぜかこの一個体のみ。ジャコウアゲハの蛹の傍で、細かい砂のようなもので作られたスズバチの巣も見つかり観察する。
ジャコウアゲハの蛹堤防斜面の石垣での観察風景スズバチの巣
 阪急電車の鉄橋前の草原では、12月にも関わらずオンブバッタやコバネイナゴがたくさん飛び跳ねているのには驚いた。動きは秋ほど活発でないことから、間もなく死んでいくのだろうか? センダンの木にはチョウセンカマキリの卵のうが見つかり観察していると、モズの声が聞こえてきた。モズは電線に止まったり、看板に止まったりした後、しばらくすると十三の街中の方に飛び去った。例年ハヤニエがよく見つかる川沿いをハヤニエをさがしながら十三干潟に向かう。途中、イラガの繭、ミノムシ、チョウセンカマキリの卵のう、白い綿のようなふわふわとした卵のうのようなもの(クモ類?)が見つかるが、モズのハヤニエは残念ながら見つからない。今年、この辺りで縄張りを持つモズはいないのかも知れない。
チョウセンカマキリの卵のうイラガの繭ミノムシ
モズのハヤニエをさがすクモ類?の卵のうのようなものイラガの繭やミノムシを観察
 淀川の本流が見渡せる開けたところで野鳥を観察。水際の近くで、ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、オオバン、ユリカモメ、イソシギなど。少し離れたところで、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモなどが小群で。対岸近くでカンムリカイツブリなどを確認する。野鳥観察の後、水際にヨシや流木が滞留していたので、下に降りて、滞留物の下の生き物をさがす。滞留物をめくったとたん、たくさんの小さな生き物がぴょんぴょんと飛び跳ねる。ヒメハマトビムシで名前にはムシがついているが、昆虫ではなくエビやカニと同じ仲間の甲殻類。大きなクロベンケイガニも流木に潜んでいた。クモによく似たヒトハリザトウムシも数個体見られた。滞留物の下に温度計を差し込んで測定したところ、外気より1.5度高い12.5℃を示していた。驚いたことにカンタンも潜んでいた。
 今日の観察会のもう一つの目玉であるカヤネズミの古巣をチガヤ群落に入ってさがす。しばらくすると「ハヤニエ」が見つかったとの声。アキニレの枝先にイナゴが2匹刺さっていた。この近くでカヤネズミの古巣も見つかり、少し離れたところでもう一巣、2個の巣が見つかった。時間を掛けてさがせばもう2〜3個見つかったかも。
ハヤニエが見つかったよ!イナゴのハヤニエカヤネズミの古巣
 オオジュリンの採餌する様子を観察するため十三干潟に向かう。残念ながらオオジュリンは現れなかったので、参加者全員にヨシを渡し、ヨシの茎と葉鞘の間に何か付いていないかをさがしてもらう。ほとんどのヨシには小さな茶色いもの(ビワコカタカイガラモドキ)が付着しており、これがオオジュリンなどの大切な餌になっていることを説明。死骸だと思っておられた方もおられたが、潰すと体液が出てきて、生きていることを実感されたようだ。
これから、ヨシに付いている生き物さがしビワコカタカイガモドキ観察会のまとめの様子
 今回、多くの生き物と出会うことができ、観察をとおして、後世に子孫を引き継ぐため、進化の過程でいろんな工夫がされていること。また、それぞれの生き物が、単独で生息しているのではなく、それぞれが何らかの繋がりを持ちながら生息しているという、命の繋がりを知ることができたのではないだろうか。
【今日の観察会で出会った生き物たち】
〇 野鳥:ヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、イソシギ、ユリカモメ、セグロカモメ、ミサゴ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ (28種類)
オオバン
〇 昆虫(冬越しの様子)
・卵で:チョウセンカマキリ
・幼虫で:スズバチ(巣)、イラガ類(繭)、ミノガ類(ミノムシ)
・蛹で:ジャコウアゲハ
・成虫:オンブバッタ、コバネイナゴ、カンタン、ビワコカタカイガラモドキ、アザミウマ
〇 その他の生き物:ヒメハマトビムシ、クロベンケイガニ、ヒトハリザトウムシ、ゲジ、クモ類?の卵のう
報 告:中 野 勝 弥
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第123回淀川自然観察会 「淀川で“ひっつきつきむし”をさがしてあそぼう!」
日 時 :2016年11月5日(土) 9:30〜12:00
天 候 :はれ
参加者 :5名 (大人:3名、子供:2名)
スタッフ: 關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥 (4人)
アレチノヌスビトハギ
 今回は、淀川の河原で見られる“ひっつきむし”を観察しました。“むし”といってますが、昆虫ではなく、服にひっつきやすい植物の種のことです。虫取り用の網を持参された参加者がおられ、ひやりとしましたが「虫もいれば捕まえたい」とのことで、一安心しました。
 前半はひっつきむしが“ひっつく”仕組みの観察をしました。今回は7種(オオオナモミ、イガオナモミ、アメリカセンダングサ、コセンダングサ、ヒナタイノコズチ、アレチヌスビトハギ、チカラシバ)のひっつきむしが見られました。例えば、豆のような形をしたアレチヌスビトハギは、「荒地盗人」という不名誉?な名前が由来になっていると言われていますが、その表面に細かい毛がたくさん生えており、それが服にくっつきます。顕微鏡で見ると、毛の先がフック状に曲がっていることがよくわかり、参加者の方も驚いておられました。チカラシバは、種の根本から生えている長い毛の表面に短い毛が生えており、これが、ひっつきます。名前からわかるように、茎がとても強くちぎれにくいため、2人で茎を引っ張り合う「ちからしば相撲」で遊びました。
オオオナモミ(左)とイガオナモミ(右)チカラシバ相撲イガオナモミ
 後半は、ひっつきむしの標本作成と、ひっつきむしを使ったゲームをしました。
 「魚釣り」は、スタッフが手作りしたフェルトの魚を、イガオナモミの種を“えさ”にして釣りました。優勝した4歳の男の子は、1分で13匹も釣りあげました(将来は釣り名人確実?!)。「ダーツ」の的はタオルとフェルト、矢はイガオナモミの種です。ちょっとの工夫で楽しいゲームができました。
 「標本作製」と「宝探し」は大人が挑戦しました。「標本作成」は、子どもが魚を釣る都度、嬉しそうに持ってくるので、集中してできなかったため、帰ってから標本を完成してもらうことにしました。「宝探し」は、イガオナモミ、オオオナモミ、チカラシバ、ノイバラの4種類の中から1分間にイガオナモミを何個探すかを競うゲーム。説明が悪かったのか、勘違いをされていたのか、探されたのはすべてオオオナモミのみという散々たる結果になってしまいました。
魚釣りダーツ宝探し
 今日観察した植物はほとんどが外来種です。子孫を残すため、動物にひっつくことによって種をより広く散布するというしたたかな戦略をもっているわけですが、これ以上広がらないようにすることが必要であることをお伝えして、観察会を終了しました。
報 告:田渕 敬一
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第122回淀川自然観察会 「バッタの観察会」
日 時 :2016年10月2日(日) 9:30〜12:00
天 候 :くもり  気 温 : 31℃ ( 終了時 )
参加者 : 11人 ( 大人 =5人 子ども = 6人 )
スタッフ:尾形 玲子、關 美奈子、田渕 敬一、中野 勝弥、和田 太一、松下 宏幸 ( 6人 )
 昨年までは「バッタの運動会」のタイトルで、捕まえたバッタの名前調べと、飛距離を競う内容でしたが、今年は観察を中心に実施しました。
 前半は、2〜3家族にスタッフ2名が付き、草地や砂地などいろいろな環境の場所に誘導し、生息するバッタの種類や体の色が違う事を説明しながら、グループでまとまってバッタ捕り。
 その様子は例年と変わりなく、親子でバッタを追いかける光景は、微笑ましい限りです。特に子どもたちは、よく飛ぶトノサマバッタを捕まえるのに夢中です。
いつもながらのバッタ捕りの様子。どんなバッタを捕まえたかな ?
 後半は休憩後、全員にクイズ< @ バッタの目はいくつ? A 呼吸するのはどこで? B 耳はどこ? C のどちんこの有・無 D オンブバッタの後ろばねの色は? >を出題し、配布資料に予想を記入してもらいました。
後半はクイズからスタートクイズの内容 ( 5問 )
 その後、グループ毎に、捕まえたバッタの体の作りをルーペ(虫眼鏡)で観察しながら、クイズの答えを確認。そして、配布資料の検索表を見ながら、見つけたバッタの名前しらべを行いました。
 バッタが口から出す体液を血液と思い、つかむのを躊躇する子どもさんもいましたが、皆さん真剣な表情で、バッタには目が5つあることや、お腹の動き・気門が20か所もあること、オンブバッタには、透明な翅と赤い翅がいることなどを、実際に目で確認して、驚いておられました。翅を広げるのが難しく、悪戦苦闘している子どもさんもいましたが、このようにじっくりとバッタを観察することは、皆さんにとって、貴重な体験だったのではないでしょうか。
(今日見つけたバッタ類:オンブバッタ、ショウリョウバッタ、マダラバッタ、クルマバッタモドキ、トノサマバッタ、コバネイナゴの6種類。その他:クサキリ、コカマキリ、オオカマキリ等)
答えを予想する子どもたちスタッフはパネルを使って説明虫眼鏡で観察する男の子
クイズ @:トノサマバッタの複眼と単眼クイズ AとB:トノサマバッタの気門と耳
 その後全員で、クイズの答え合わせと解説をしました。問題が難しかったためか、全問正解者は男の子1名のみ。この子には「バッタ博士」の認定証を渡してあげればよかったのではと後で思いました。そして子どもたち全員に、参加記念として、トノサマバッタの正面顔写真を渡しました。
 まとめとして、この時期珍しいバッタの6令幼虫を見せながら、トノサマバッタが卵から生まれて羽化するまでを、ボードを使い簡単に紹介して終了しました。
クルマバッタモドキの翅(はね)の模様透明な翅のオンブバッタ赤い翅のオンブバッタ
 実際に目にするものを観察するのが、観察会の本来のあり方ですが、生き物の一生を伝えることで、季節により成長・変化している生きものを想像し、実際にその姿を目にすることがあれば、さらに自然に触れ合う楽しみが増えるのではないでしょうか。
 雨に当たらず幸いでしたが、蒸し暑い中、参加して下さった皆様、本当にお疲れさまでした。
長雨と台風のせいか、今回はバッタの数が少なく感じられました。淀川の河原がバッタにとっていつまでも棲みやすい環境であることを願っています。
報告 尾形 玲子
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第121回淀川自然観察会 「水辺の生き物ウォッチング in 大阪ふれあいの水辺」
日 時:2016年9月18日(日)
未明から降雨となり、午後の降水確率が80%であることから
やむなく観察会は中止としました。
今日の大阪ふれあいの水辺の様子です。
ふれあいの水辺はJR桜ノ宮駅から徒歩ですぐ砂浜は、降雨のためか人影は全くなし
人影のない砂浜には、10羽ほどのカモが休息していました
石垣の隙間から顔をだすクロベンケイガニ未整備の「自然再生ゾーン」ワークショップで検討中
万全の準備をしていただけに、中止になって残念です。
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第120回淀川自然観察会 「ツバメのねぐら入り観察会」
日 時 :2016年8月13日 18:00〜17:45
場 所 :豊中市柴原5丁目の赤阪下池
天 候 :はれ  観察時の気温:31℃
参加者 :12人(大人)
スタッフ:尾形 玲子、長洲 智子、中野 勝弥、和田 太一
 18時に大阪モノレール 柴原駅に集合。駅前の広場で配布資料にもとづき「ツバメのねぐら」などについて、30分程説明した後、赤阪下池に向かう。駅から赤阪下池までは徒歩で約20分弱。
 18時50分頃 観察場所に到着。池全体が見下ろせる場所から観察開始。もうたくさんのツバメが集まりだしていた。
駅前の広場でねぐらなどの説明ねぐらとなる赤阪下池池全体が見下ろせる場所から観察
 しばらくすると、どこからともなく湧くようにツバメが集まってきて上空を乱舞。その光景は壮観。特に夕日をバックに乱舞する光景は、形容のしようがないような美しさ。19時10分頃にはピークに達する。上空を乱舞していたツバメが流れ星のように次々と池に向かって降りてくる。19時15分頃になると上空を乱舞するツバメの姿はほとんど見られなくなる。水面低くを流れるように旋回するツバメが多くなり、ヨシに止まりだす。19時20分頃には、ほとんどのツバメがヨシに止まり、ツバメの鳴き交わす声が池全体に響きわたる。まるで、さざ波が押し寄せてくるように聞こえてくる。ここのねぐらは、ツバメとの距離が非常に近いので、ツバメがヨシに止まっている姿が肉眼でも十分に観察できる。ここでの観察は、19時25分に終了し、道路側からフェンス越にツバメがヨシに止まっている様子を観察するため道路側に場所を移動。
夕日をバックに乱舞するツバメ池低くを旋回するツバメヨシに止まりだすツバメ
 ツバメを驚かせないようにそぉ〜とフェンス越に観察。辺りは暗くなり、始めは見にくかったが、目が慣れてくるとヨシにたくさんのツバメが止まっているのが確認できた。この様子を「ヨシに白い花が咲いているよう見える」と例える参加者もおられた。今まで響きわたっていたツバメの鳴き声も段々と低くなり、ツバメも眠りに入ったようだ。こんな小さな池に1万羽近いツバメが集まってくるのだから、ここのねぐらは凄い。僅か30分程であったがツバメショーを堪能した。このねぐらに集まってくるツバメたちが、南の越冬地に無事、辿り着くことを願って、19時45分 観察会は終了した。
報告者:中 野 勝 弥
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第119回淀川自然観察会 「ヨシ原でカニを釣ろう!」
日 時 :2016年7月3日(日)9:00〜11:00
天 候 :くもりのち晴れ  気温 (高架下):32℃
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸 西中島のヨシ原
参加者 :39人( 大人=16人 子ども=23人 )
スタッフ:石倉潤子、尾形玲子、杉本知恵子、關美奈子・佳那子、田渕敬一、中野勝弥 (7人)
 昨年は、90人を超える参加者があったため、今回は100人が来ても大丈夫な様に、釣り場のヨシを広く刈るなど、万全な準備をしました。ところが、当日は、西中島南方駅南改札口には集合時間5分前になっても20人程で、予想していたより少ない人数。出発間際に若干増え、予定の時間どおり現地へ向け移動。現地受付の中学生と合流して40人弱の参加者で観察会はスタートとなりました。先ずは、スタッフ紹介の後、注意事項を伝え、カニが泡をふく理由をクイズ形式で答えてもらい、カニを釣った時は、容器に少し水を入れることを理解してもらいました。続いて、釣り竿の作成です。ヨシの茎を竿に、釣り糸となるタコ糸と餌のたくわんを結んで、釣り竿を完成しました。ヨシの生い茂る迷路さながらの小路を通って、2週間前にスタッフが整備しておいた釣り場へ移動。到着後、ブルーシートに貴重品以外の荷物を置き、日が照ってかなり暑くなってきたので、水分補給の休憩。スタッフから簡単な釣り方の説明を受けて、いよいよ、待ちに待ったカニ釣りの開始です。
観察会はクイズからスタートカニが多く棲む西中島のヨシ原ヨシ原で一番多いクロベンケイガニ
 参加者は皆、水中に潜む大きなカニを探して方々に散らばり、中には水溜まりの周りでだけでなく、大きなカニの巣穴に餌を垂らして釣りを始める人もいましたが、なかなかカニが餌に食いつかず難しい様子でした。しかし、時間が経つにつれ、子ども達の「釣れた〜!」の歓声と共にカニが次々と釣れ上がって、例年のように「うちのお父さんが釣ったの」と得意げに話す子どもも現れ、お父さんのいいところを見せる絶好の機会なので「頑張れ〜」と応援したくなりました。暑さも段々と厳しくなり、疲れた幼児には、スタッフが傘をさして日陰を作り、扇子で扇ぐなどしている間に、あっという間に30分が経過してしまいました。子ども達に負けじと、カニ釣りに挑戦する保護者の皆さんは真剣そのものでした。
 測定に必要な大きいカニ2〜3匹を残し、他はその場にカニを解放してから、受付時に渡した、赤と緑の番号札を回収して全員の安全を確認後、日陰で風通しの良い新御堂筋の高架橋下へ移動して釣ったカニの測定です。ブルーシートにまた荷物を置いて、受付で配った資料を出してもらい、カニの種類やオス・メスの区分、カニの甲幅を測定し記録。昨年は、4.9cmのハマガニが1位でしたが、今年の1位はクロベンケイカニ(オス)4.0cmで、2位と3位は、3.3cmのクロベンケイガニ(オス)がタイとなり、ジャンケンで順位を決定しました。3位までの入賞者には、表彰状とメダル、スタッフ手作りのカニのストラップをプレゼントしました。
 観察会のまとめとして、ヨシの浄化力や特性、ヨシ原の役割など自然環境の大切さを紙芝居で説明して終了しました。また、昨年同様、中学生には観察会終了後も残ってもらい、カニの生態と呼吸の仕方などをレクチャーして解散しました。
釣ったカニを測定1位の女の子を表彰入賞の記念メダル
シジミの貝殻で作ったストラップ入賞者のみなさん紙芝居を使って観察会のまとめ
 今日参加されたほとんどの方は、迷路のようになった夏のヨシ原に入り、カニ釣りをされたのは初めての体験ではなかったかと思います。この体験を契機に、生き物や身近な自然環境に関心を持っていただくキッカケになれば、これほどうれしいことはありません。暑さ厳しい中、参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。 
報 告; 關 美 奈 子
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第118回 淀川自然観察会 「干潟の生き物ウォッチング in 十三干潟」
日 時 :2016年6月5日(日)12:30 〜 15:00
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟
気象状況:天候=曇り 気温=22℃ 水温=25.4℃ 塩分濃度=7‰(パーミル)
潮の状況:大潮 満潮時刻=6:23(159.4cm)  干潮時刻=13:04(-1.1cm)
参加者 :19人( 大人=7人 子ども=12人 )
スタッフ:尾形 玲子、杉本 知恵子、關 美奈子、關 名那子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥、 和田 太一 ( 8人 )
 干潟の生きものウォッチングのパート2として、十三干潟で干潟の生き物観察会を行いました。前日の夜から降っていた雨も、観察会が始まる前には上がり、観察会が実施できました。
 観察の準備をした後、干潟に入る前に淀川で汲んできた水に、干潟で採れたシジミを入れてどんな変化が起こるかを実験することにしました。結果は観察後に確認します。
 干潟の観察は小学3年生以下のグループと、高校生と大人のグループに分かれて行いました。干潟の足元には山椒の実ほどの大きさの巻貝がたくさんいて、手のひらにのせて虫眼鏡で動いている様子を観察しました。ヨシ原の中にはカニがたくさん隠れており、小さな子どもたちも必死にカニを捕まえ、カニの体のつくりを観察していました。干潟に転がっている大きな石をめくると、ハサミに毛の生えた大きなカニが隠れていたり、フジツボが付いているのが見つかりました。浅くなった澪筋で水の中を網で掬うとエビやハゼがたくさん採れました。高校生と大人のグループは中洲にも渡り、淀川の本流につながる澪筋でも生き物を探しました。
干潟が大きく露出した十三干潟水はどのように変化するかな?ヨシ原に入ってカニさがし
カニやエビの観察/足は何本あるかな?浅い澪筋でエビや魚さがし大人の参加者は、中州に移動
 観察を終えて、見つかった生き物を参加者と確認すると、水槽にたくさんのカニやエビ、大きなハゼなどの魚が入っていました。最後にシジミの実験結果を確認すると、最初は少し濁っていた水が、シジミが吸い込んで浄化したことで、とても澄んだ水になっていました。干潟は水をきれいにしたり、渡り鳥のシギやチドリたちの大切な中継地にもなっていることを紙芝居で紹介し、大阪湾では少なくなってしまった干潟の大切さについて参加者の皆さんに考えてもらいました。
みんなで見つけた生き物の名前調べ水は透き通るように変化しました!紙芝居で観察会のまとめ
≪今日見つかった生き物≫ ( ):海老江干潟で見つかった種類数
巻貝の仲間:2種類(2) 二枚貝の仲間:2種類(3) カニの仲間:3種類(3)
エビの仲間:2種類(1) フナムシの仲間:1種類(3) ヨコエビの仲間:1種類(2)
フジツボの仲間:1種類(2) ゴカイの仲間:1種類(2) 魚類:5種類(3)
受け口をしたハゼハサミに毛のある大きなカニ石の裏にはフジツボや巻貝などが付着
 今年は干潟の観察会を2回連続で行い、下流側の海老江干潟、上流側の十三干潟とで棲んでいる生き物の違いを見ました。共通する生きものもいましたが、海老江干潟では石の下にカニが多く、十三干潟では澪筋にハゼやエビが多く見つかったなどの違いがありました。
 今回の干潟観察会は「第9回大阪湾生き物一斉調査」に参加しており、海老江・十三とも観察会で見つかった生き物は一斉調査のデータとして報告します。「第9回大阪湾生き物一斉調査」の結果発表は、9月22日(秋分の日)に大阪市立自然史博物館において開催されます。発表会では、各地での調査結果の他、今年の調査テーマ「フジツボ」に関する解説もされますので、こちらの方にも是非ご参加ください。結果発表会の詳細は、後日、淀川自然観察会のホームページでもご案内します。
報告者:和 田 太 一
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第117回 淀川自然観察会 「干潟の生き物ウォッチング in 海老江干潟」
日 時 :2016年5月22日(日)12:30 〜 15:00
場 所 :大阪市福島区 淀川左岸の海老江干潟
気象状況:天候=はれ 気温=30℃ 水温=32.1℃ 塩分濃度=1‰(パーミル)
潮の状況:大潮 満潮時刻=6:45(145.8cm) 干潮時刻=13:21(16.7cm)
参加者 :41人( 大人=22人 子ども=19人 )
スタッフ:尾形 玲子、杉本 知恵子、關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥、和田 太一 ( 7人 )
大きな○○○ウナギフジツボ類○○○シジミ
海老江干潟では一番多いカニ石がごろごろしている海老江干潟ハゼの仲間○○○
 紙芝居で、干潟ってどんなところ? 干潟にはどんな生き物がいるのかの話から観察会はスタート。そのあと、参加者は4グループに分かれて生き物探しと観察。干潮時刻に近いことから干潟は大きく干出している。 干潟の表面や石の下、漂着物のあるところ、ヨシの根元、水際など様々な所を回り生き物を探す。特に、参加者の皆さんに人気があったのは、石の裏と下。石をひっくり返すと、「わぁ〜いっぱいいる!」「小さいのがうじゃうじゃ動いている」などの小どもたちの声。石の裏にはフジツボ類やゴカイの仲間がたくさん付着し、ヨコエビの仲間や小さな巻貝などもたくさんいる。カニを見つけると子どもたちは捕まえるのに必死。もう一つの人気スポットは水際。水際で網をすくうが、潮が大きく引いていて、なかなか魚は網に入らない。しかし、水際の石の下でエビ類やハゼの仲間が見つかり、予定していた40分程の時間は、あっという間に経過。子どもたちは、もっと探したいというような表情だったが、とりあえず休憩して水分補給。
観察会は紙芝居からスタート石の隙間にも生き物が!石の裏にもたくさんの生き物が!
ドロの中も探してみよう!石の下にはカニがいるよ!!魚は採れたかな?
 休憩のあと、みんなで探した生き物調べを予定にしていたが、子どもたちから、もっと探したいという強いリクエストがあり、生き物調べをするグループと、引き続き生き物探しをする二つのグループに分かれる。生き物調べのグループの大半は大人だが、数人の小どもたちも参加してくれ、質問するなど熱心に話を聞いてくれた。生き物探しに行ったグループから小さなウナギが採れたと持って来てくれ、さらに、もう一匹、女の子が、大きなウナギが見つかったよと、嬉しそうな顔で見せに来た。
 生き物調べが終わったあと、全員集合して、今日見つけた生き物をチェックリストで確認。はじめは一見何もいないように思えたが、21種類の生き物が見つかりビックリポン。採取した生き物を元に戻して観察会を終了した。
このカニの特徴はどこ?引き続き、生き物を探す子どもたち今日見つけた生き物の確認
 一口に「淀川の干潟」といっても、ちょっとした環境などの違いで、そこに生息する生き物にも違いがあり、それぞれの干潟に特徴がある。その違いを干潟の生き物を通して感じてほしいと、今年、海老江干潟と十三干潟で連続して開催することにした。この二つの観察会を一つの観察会として、今回の観察会は前編とし、主に干潟とは何か。干潟にはどんな生き物が棲息しているのかを知ってもらうことを目的にした。今日、観察した海老江干潟は河口からおよそ4.8Kmで比較的海に近く、石がごろごろと転がった泥質の干潟。今日確認した生き物の多くは、石の表面や裏、石の下の小さな水たまりで見つかっている。
 次回6月5日に十三干潟で実施する観察会は、後編として、生き物を観察しながら、干潟の生き物が果たしている役割やこれらの生き物が棲息する干潟の役割などについて考えてみたい。
 十三干潟はどんな干潟だろうか? どんな生き物が見つかるだろうか? 今回参加されたみなさんは、次回の観察会にも参加して、違いを実感してみませんか。
≪今日見つかった生き物≫
巻貝の仲間:2種類 二枚貝の仲間:3種類 カニの仲間:3種類
エビの仲間:1種類 フナムシの仲間:3種類 ヨコエビの仲間:2種類
フジツボの仲間:2種類 ゴカイの仲間:2種類 魚類:3種類
報告者;中 野 勝 弥
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第116回 淀川自然観察会 「春の野草をいただきます〜淀川ランチピクニック〜」
日 時 :2016年4月10日(日)
場 所 :大阪市淀川区 淀川右岸、新北野付近の堤防
スタッフ:石倉 潤子、尾形 玲子、杉本 知恵子、關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥(7人)
 淀川河川敷には食べられる野草がたくさん生えています。
 今日の“淀川ていぼうレストラン” 春のメニューをご紹介!
  • 前 菜:ノビルの酢みそ和え、つくしのつくだ煮
  • スープ:ノビルの葉と豆腐のみそ汁
  • メイン:春の野草の天ぷら(ヨモギ、ハコベ、タンポポ、クローバー、カラスノエンドウ、スギナ)
  • デザート:スイバのジャム、ヨモギだんご
 おいしそうでしょ?
天ぷら料理の品々子どもたはヨモギ団子作りに挑戦出来上がった料理の品々
 今回の観察会は、淀川堤防に生えている野草を観察して、採って、食べるイベントです。あわせて暮らしと身近な自然環境にも目を向けました。
準備や安全管理などを考慮して、20名の定員を設けましたが、締切前に定員に達する反響があり、22人(大人=11人 子ども=11人)の参加者が集まりました。

 いよいよ観察会の始まりです。
 参加者のみなさんは、これからどんなことをするのか興味津々。野草や今日の流れの説明のあと、参加者を4グループに分け、グループ毎に 調理を担当する野草2種をくじびきで決め、野草さがしです。まずは担当分の野草を採集し、さらに8種類の野草(カラスノエンドウ、ハコベ、タンポポ、スギナ、クローバー、ヨモギ、ノビル、スイバ)を観察。大人も子どももみな熱心で質問も多く、予定していた30分程度の時間はあっという間に終わりました。根を土から掘り起こすノビルは子どもたちに特に人気がありました。
グループで採取と観察この野草食べられるかな四葉のクローバーは見つかるかな
 次は調理です。今回、一番の課題が水の確保でした。下見では野草をきれいに洗うのにどのくらいの水が必要かを試しました。その結果、水を替え3回洗い、1グループで計6ℓが必要ということになりました。参加者にも1家族2ℓの水の用意をお願いし、調理などにも使う残りの分はスタッフが用意しました。参加者のみなさんは6ℓの水を工夫しながら洗っていました。ノビルやカラスのエンドウなど洗うのに時間がかかる野草もありましたが、子どもたちも一緒にみんなで洗いました。野草を洗ったら、次は天ぷらなどに調理します。大人の参加者が手際よく天ぷらをあげてくれました。
 その間、子どもたちはヨモギ団子づくりです。元保育士の石倉さんが「ヨモギダンゴ」の絵本の読み聞かせ、その後みんなで丸めました。スタッフの關さんが団子を丸める前の段階まで準備していたので後は丸めてゆでるだけ。子どもたちはラップを使って思い思いに形をつくっていました。
 みそ汁やジャム、団子をゆでるのは、スタッフが手分けして担当しました。

 料理ができたら、みんなで「いただきます」。外で食べる食事は特においしいのでしょうか、おかわりをする子どもたちがたくさんいました。
 「ごちそうさま」の後に、ひとことずつ感想を言いました。「スーパーに行かなくてもおかずがつくれる」と大喜びしていたお母さん、「スギナの天ぷらを気にいってたくさん食べた」という子ども、たくさんの「おいしかった」の声にとてもうれしくなりました。
 最後に天ぷらをした後の油でつくった廃油キャンドルを渡し、淀川の環境とリサイクルなどの話をして終わりました。
工夫して野草を洗いました天ぷらづくり(お父さんも頑張りました)廃油で作ったキャンドル
 私は田舎の出身なので、子どもの頃は田畑とそこで育つ野菜を身近に感じてきましたが、都会の暮らしでは食材は店で購入するものであり、生産の現場にふれることはありません。まして採って食べるという体験もなかなかできません。暮らしの身近な場所で、「自然の恵みにいただきます」、そんな気持ちになってもらえるようなイベントになればと企画しました。
 しかし、さまざまな学びの切り口があると、イベントを通じて感じました。野草は生物多様性保全の上で大きな問題になっていますし、それぞれの野草の由来は日本史の学びを深めます。野外調理は、水の汚れやゴミがどうなるか暮らしと環境問題を意識するきっかけになりますし、さらに災害などの非常時にもこの経験は役立つはずです。
 そしてなにより、採って食べることはとっても楽しい!
 この後、参加者の皆さんが、道端の野草を見て食べ物に見えたら、このイベントは大成功!と言えるでしょう。
報 告:長 洲 智 子
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