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●第250回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2020年3月22日 (日) 9:30 〜 12:30
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三〜西中島地区
天 候:曇り   気 温=22℃
潮の状況:中潮 満潮時刻=6:30(153cm) 干潮時刻=12:07(70cm)
干潟の状況(十三干潟) :少し露出
参加者: 大人13人
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子、長谷川 厚子 (4人)
出現種:33種

 今月は、1997年1月26日の淀川自然観察会発足以来、雨天決行で実施してきました、「淀川 十三干潟の野鳥観察会」が250回となる節目の観察会です。しかし、新型コロナウィルスの感染が広がり、大阪自然環境保全協会より3月31日までは原則中止にとの指導があり、更に、この3連休中は不要不急の外出は控えるよう大阪府より要請がありました。中止にするか実施するか随分と悩みましたが、参加者から感染者を出さないよう、きめ細かい感染防止策(参加者には当日周知文を配布)を講じることで開催することにしました。
 当日はまず、全員がエタノール液で手洗いしてから現地に向かいました。観察は、参加者が持参した双眼鏡で観察してもらい、やむを得ず望遠鏡で観察する際は、その都度、接眼部とピント部、操作部をエタノール綿で消毒してから観察してもらいました。観察中は、濃厚接触を避けることや、せきエチケットも徹底しました。
感染防止策を全員に周知 (C)観察前にはエタノール液で手洗い (C)望遠鏡のピント部をエタノール綿で消毒 (A)
 観察した野鳥は33種類でしたが、この冬この周辺で越冬した多くの野鳥は、繁殖地に向けて移動したのか少なかったです。
 水辺では、ヒドリガモやコガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、スズガモ、ユリカモメ、セグロカモメなどが残っていました。ユリカモメは頭部が黒くなる換羽中のもの1羽と嘴が赤い婚姻色に移行中のアオサギが観察できました。多かったのはオオバン。カモは年々飛来数が減少していますが、逆にオオバンは増加しています。
 河原では、ツグミ数羽とジョウビタキ(メス)1羽を全員が観察できましたが、オオジュリンとベニマシコは数人の方がチラッと見られた程度で、アオジは確認できませんでした。今日もハッカチョウ(外来種)の群れが河原を飛び交い圧巻で、この鳥も年々棲息域を広めています。
 出現を期待したチュウヒは、残念ながら観察会では飛翔しませんでした。
コガモ・オス (C)キンクロハジロ・オス (B)頭が黒くなりかけたユリカモメ (A)
オオバン (C)ツグミ (C)ジョウビタキ・メス (B)
ハッカチョウの群れ (B)観察の様子@ (A)観察の様子A (C)
 今日は、数羽のツバメが飛翔し巣材の泥を水際で採取する姿や、刈り取られたヨシ原では新芽が芽吹き、堤防でタンポポが咲き始めるなど季節の移り変わりが実感できました。
 上空でさえずるヒバリの鳴き声を聴きながら、250回の思い出などを語り合いながら記念撮影の後、全員で手洗いして250回の観察会を終了しました。
250回の思いを語る (C)参加者とスタッフで記念撮影 (B)観察の後もエタノール液で手洗い (C)
 時節柄、参加いただいたのは全員がリピーターの方で、19年間に亘りほぼ毎回参加いただいている方を含め、事情でスタッフを離れられた方も参加いただきました。
 250 回の間、雨天決行で実施してきましたので、色々な思いがあり一言で言い表すことはできませんが、敢えて言うなら、250回の間、一度も「参加者なし」ということが無かったのが、この 観察会のスタッフ共通の誇りであり、自慢でもあります。
 最後になりますが、今後、継続して「淀川 十三干潟の野鳥観察会」を実施することが体制的に困難な状況になりましたので、残念ですが250回の節目を機に終了することにしました。多くの方々に支えられ、250 回まで開催できたことに深く感謝する次第です。ありがとうございました。
報 告:中野 勝弥(文・写真(A))/和田 太一(写真(B)) /長洲 智子(写真(C))
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●第249回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2020年2月9日 (日) 9:30 〜 12:20
場 所:淀川右岸の西中島のヨシ原とその周辺(大阪市淀川区)
天 候:晴のち曇り   気温=6.5℃
参加者: 大人10人
スタッフ:中野 勝弥、尾形 玲子、長谷川 厚子 (3人)
出現種:22種

 今月は、ヨシが刈り取られた西中島のヨシ原を、ゆっくりと観て・歩きました。今年は例年より広範囲にヨシが刈り取られています。刈り取られたヨシ原では、野鳥は少なかったですが「カヤネズミ」の古巣が数個落ちていました。カニの巣穴もたくさんあり、巣穴にヨシの茎を差し込んで深さや長さを観察しました。刈り取られたヨシの根元には、たくさんの新芽が芽吹いていました。
刈り取られたヨシ原を歩く落ちていたカヤネズミの古巣カニの巣穴を観察
 12月中旬頃より行われていた、樹木の伐採はほぼ終了し、ヨシ原や対岸の景色が開け、素晴らしい光景でした。まだ伐採されていない樹木が数本残っており、行き場をなくしたツグミやヒヨドリなどの野鳥はその樹木にたくさん群がっていました。特にハシブトガラスとハッカチョウが際立ち、その多さに圧倒されました。
伐採後の風景ヨシ原が開けて見えますハシブトガラスの群れ
切株に止まるハシブトガラスハッカチョウの群れ野鳥観察風景
 今日は、刈り取られたヨシ原とその周辺を中心に観察しましたので、確認した野鳥の種類は少なかったですが、ヨシ原には多くの生き物が棲息していることが伺えました。機会があれば生き物の活動が活発になる時期に、お越しいただくと、今日とは違った生き物の賑わいを観察していただけるかと思います。寒い中、参加いただいた皆様、お疲れ様でした。
報告者:中野 勝弥(文・写真)
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●第248回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2020年1月12日 (日) 9:30 〜 12:00
場 所:大阪市東淀川区 淀川右岸の淀川大堰 〜 柴島の船着場
天 候:くもり   気温=9℃   参加者: 18人 (大人=17人、乳幼児=1人)
スタッフ:中野 勝弥、和田太一、尾形 玲子、長谷川 厚子 (4人)   出現種:29種

 2020年の観察会のスタートは、淀川右岸の淀川大堰周辺でカモ類などの水鳥を中心に観察しました。
 事前の天気予報が芳しくなかったので、参加者は少ないだろうと予想していましたが、予想に反し、集合場所の阪急柴島駅には、用意していた配布資料が足りなくなる程の参加がありました。
 淀川全体が見渡せる淀川大堰と阪神水道企業団の取水口、柴島の船着き場の3か所で水鳥を観察。 観察したカモの種類は、ホシハジロやキンクロハジロなど潜るカモが殆どでしたが、パンダに似た美しいミコアイサのオスが複数羽観察でき、参加者の皆さんには大人気。メスも複数羽観察できました。今日のトピックスは、観察会初記録のクロガモのメスが、阪神水道企業団の取水口の対岸、遠くにキンクロハジロ数羽の中に1羽混じっていました。クロガモというから黒い色をしていて、一緒にいるキンクロハジロのオスと間違えてはいけないので、図鑑を使ってメスの特徴などを解説しながら、全員に望遠鏡を覗いてもらい観察しました。このカモ、本来は外洋性のカモで、淀川の様な淡水域で見られるのは極めて珍しいです。カモ以外の水鳥は、鉄橋で羽を休めるカワウの群れやカンムリカイツブリ、オオバン、イソシギ、ユリカモメ、セグロカモメも観察できました。
パンダに似たミコアイサのオスオスに比べ地味な色のミコアイサのメス淡水域では珍しいクロガモ(メス)
カンムリカイツブリ鉄橋で羽を休めるカワウの群れ船着き場での観察の様子
 今日は、予想もしなかったクロガモが出現し、新しい年のスタートに花を添えてくれました。参加者の皆さんには、美しいミコアイサのオスを初め、色々な淀川の水鳥を十分に堪能いただけたのではないかと思います。
報告者:中野 勝弥(文)/和田太一(写真)
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●第247回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年12月8日 (日) 9:30 〜 12:20
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 西中島河川敷公園
天 候:はれ  気温=17℃
潮の状況:中潮、満潮時刻= 4:56 (潮高:101cm)、干潮時刻=10:19(潮高:82cm)
十三干潟の状況:中位に露出
参加者: 8人 (大人)  スタッフ:中野 勝弥、尾形 玲子 (2人)
出現種:31種

 毎年12月の観察会では、モズの「はやにえ」をさがしています。例年、バッタ類など数個体の「はやにえ」が見つかりますが、今年は「毛虫」の「はやにえ」1個体しか見つかりませんでした。2人1組になって「はやにえ」が刺さっていそうなピラカンサの樹などを入念に探した結果です。1週間前にスタッフ2人で下調べを行いましたが、その時には「はやにえ」は見つからず、今年はダメかと半分諦めていただけに、1個体だけでも見つかって安堵しました。実物の「はやにえ」を初めて見たという方が何人かおられました。「はやにえ」の他、「カマキリの卵のう」や「イラガのまゆ」、「ミノムシ」も見つかりましたが、例年に比べて少ないように感じました。
毛虫のはやにえチョウセンカマキリの卵のうイラガのまゆ
 「はやにえ」さがしの後、ヨシ原周辺で越冬する冬鳥を観察するため、西中島河川敷公園へ向かいました。
 途中、淀川の本流全体が見渡せる所でカモなどの水鳥をさがして観察しました。対岸の中津側を望遠鏡でのぞくと、ヨシ原の水際に30羽程のカンムリカイツブリが帯状に浮かんでいるのが確認できました。
 十三側の水際には、カルガモやヒドリガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、スズガモ、オオバンが比較的近くに集まっていました。しかし、逆光のため、いずれも黒く見えて(シルエット状)識別が難かった中で、カンムリカイツブリやユリカモメの白さが際立っていました。今月もマガモやホシハジロは確認できず、この付近のカモが年々少なくなり淋しい状況が続いています。
カンムリカイツブリユリカモメスズガモ(メス)
 河原に目を移すと、草むらでカワラヒワやジョウビタキの姿があり、ウグイスの地鳴きも聴こえましたが、一部の方がチラッと姿を見られただけで、はっきりと姿を確認できませんでした。ヨシ原のオオジュリンもヨシの茎に止まっている姿や飛び出す姿は、何回か目にしましたが、直ぐにヨシ原の奥に姿を隠してしまい、はっきりと姿を確認することができません。オオジュリンを観察していると、ヨシ原遠くの上空に猛禽類が飛翔している姿を見付けました。遠くて識別に迷っていましたが、幸いにも野鳥の写真を撮影されている方が近くにおられ、画像を見せていただくとチュウヒでした。今年もこのヨシ原にチュウヒが飛来していることが確認できました。
 驚いたのは、ハッカチョウの大群です。河原の灌木数本に分かれて群れで止まっていました。確認できる範囲で、ざぁ〜と数えたところ60羽位が確認できましたが、もっと多かったかも知れません。この河原でこんなに多くの群れを見たのは今回が初めてです。河原に群生しているノイバラの実を群れで食しているようです。
 今日はなぜか、普通に見られるムクドリの姿が殆ど見られませんでした。もしかしたら力関係で、このハッカチョウの群れが影響しているのでしょうか?
 先月確認できなかったツグミの姿がありました。しばらく木の枝に止まってくれていましたのでジックリと観察することができました。来年になると地面で採餌する姿が見られるようになるでしょう。
 解散予定の西中島河川敷公園手前のヨシ原で少し待っていると、数羽のオオジュリンがヨシの見やすい所に止まってくれ、ほぼ全員がその姿をジックリと確認することができ、今までのモヤモヤが一気に吹き飛んだところで、観察会を終了としました。観察会のまとめをしている最中、シジュウカラが現れ花を添えてくれました。
ハッカチョウの群れツグミオオジュリン
 今日は、今年最後の観察会でしたが、昨日の寒さから一転して12月とは思えないような、ぽかぽか陽気の中での観察会でした。モズの「はやにえ」は1個体と少なかったですが、31種類の野鳥と出会えることができ、1年の締めくくりの観察会としては、まずまずだったように思います。
 観察会のまとめでは、モズの「はやにえ」の新たな学説の紹介や雪国では「はやにえ」が高い位置に刺さっている年は豪雪。低ければ小雪。と占っていることを例に、古くから人の生活が生き物の行動を参考に深く関わっていることなどを話して、正午過ぎに西中島河川敷公園の手前で、観察会を終了しました。
 参加いただいた皆様お疲れ様でした。来年は、1月12日(日)、淀川大堰周辺での「カモ観察」からスタートしますので、来年もよろしくお願いします。
モズのはやにえ探し十三干潟からの対岸の眺め野鳥観察の様子
報告者:中野 勝弥(文・写真)
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●第246回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年11月10日 (日) 9:30 〜 12:30
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 柴島実験干潟
天 候:はれ  気温=19℃
潮の状況:大潮  満潮時刻= 5:41 (潮高:127cm)  干潮時刻=11:34(潮高:71cm)
干潟の状況:十三干潟=露出せず  柴島実験干潟=大きく露出
参加者:4名 (大人)  スタッフ:中野 勝弥、尾形 玲子、長谷川 厚子 (3人)
出現種:27種

 11月に入っても日中は20℃を超す日が続き、今日も少し汗ばむ様な日和でしたが、この冬十三・西中島のヨシ原周辺で、冬を過ごす多くの野鳥と出会えることができました。
 先月確認できなかったカモ類は、個体数は少なかったですが、対岸(中津側)にスズガモとキンクロハジロ、右岸水際などでヒドリガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモが見られ、カンムリカイツブリやオオバンも確認できました。潮が引き始めた十三干潟では、10羽のハマシギの小群に出会えるという幸運がありました。また、カワウの不思議な行動を目にしました。本流の中央付近に数百羽のカワウの大群が横一線に帯状に浮かんでいました。一斉に潜って囲い込み漁でもするのかと暫く観察していましたが、そんな様子は全くなく、ただ浮かんでいるだけでした。こんな大群が一体何をしていたのでしょうか?
ヒドリガモオナガガモオオバン
ハマシギの小群帯状に浮かぶカワウの大群カワウの大群
 色づき始めたヨシ原に目を移すとスズメの大群が群れており、オオジュリンの姿も何回か確認することができました。十三干潟周辺の河原ではハッカチョウが飛び交い、柴島実験干潟に向かう途中、ジョウビタキが何回も姿を現しました。いよいよ冬鳥で賑わうシーズンの到来を感じました。参加いただいた皆様お疲れ様でした。
ハッカチョウジョウビタキ(メス)上空を観察する参加者(柴島実験干潟)
報告者:中野 勝弥(文・写真)
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●第245回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年10月13日 (日) 9:00 〜 12:00
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 柴島実験干潟
天 候:くもり  気温=24℃
潮の状況:大潮  満潮時刻= 6:24 (潮高:151cm)
干潮時刻:12:08(潮高:58cm)
参加者:9名 (大人=7人 小学生=2人)
スタッフ:中野 勝弥、和田太一、尾形 玲子、長谷川 厚子 (4人)
出現種:22種
 昨日の台風19号の影響か今日の淀川は溢れんばかりの水量。いつもと違って濁った水が勢いよく流れている。流木なども次々と流れてくる。カラスの群れが集まった流木も流れてきて、「カラスの小舟」といった感じ。いつもは河原で群れているカラスが、何か餌となる漂着物でも流れてくるのか、今日に限っては本流の水面にたくさん群れていた。
今日の淀川は溢れんばかりの水量ノビタキを探しに柴島実験干潟に向かう流木に集まるカラスの群れ
 そんな光景を目にしながらノビタキとの出会いに期待して柴島実験干潟に向かう。途中、ショウドウツバメの小群やアリスイ、キビタキの幼鳥、カワセミなどに出会うが、残念ながらお目当てのノビタキには出会えない。時間を掛けて出会えそうな何箇所かのポイントを探したが、結局出会うことはできなかった。この時期にノビタキと出会えなかったのは最近では今回が初めて。ノビタキとの出会いに期待して参加された方もおられたようで、申訳ない気持ちで一杯です。
 モズは6個体を確認したが、渡ってきて間もないのか、独特の高鳴きはまだ聞かれなかった。来月には縄張りも確定して高鳴きが聞かれるようになるだろう。
 今日は全体的に野鳥の種類も個体数も少なく少し期待外れのように思う。昨日の台風が影響しているのでしょか?
 参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。
イソヒヨドリアリスイキビタキ(幼鳥)
報告者:中野 勝弥(文・写真)/和田 太一(写真)
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●第244回 淀川十三干潟の野鳥観察会・水たまりの生き物を探そう!
日 時:2019年7月14日 (日) 9:00 〜 11:00
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸、新北野地区の河原
天 候:小雨のち曇り  気温=29℃(終了時)
参加者:11人(大人=6人 子ども=5人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥 (2人)
 毎年、梅雨の時期になると、淀川の河原には水たまりができ、オタマジャクシやアメンボウ・ゲンゴロウなどの水生昆虫などが見られることから、7月は「水たまりの生き物」を観察しています。
 今年は梅雨入りが遅く、まとまった降雨も少なかったためか10日(水)の下見では、河原は干上がり小さな水たまりが1か所だけでしたが、その後まとまった降雨があり、当日は、水たまりが大きくなっていました。水たまりが大きくなり探す範囲が広くなり、初め中々生き物が見つかりませんでしたが、目を凝らしてさがしてみると、ゲンゴロウやアメンボウ、オタマジャクシの姿が見られます。子どもたちは、まるで競争の様に次々と生き物を見付けて捕まえていました。アメンボウやゲンゴロウは動きが素早く捕まえるのに苦労しましたが、1時間程で、ヌマガエルのオタマジャクシ(大きなものには後ろ脚が生えていました)、アメンボウ、ハイイロゲンゴロウがたくさん見つかり、個体数は少なかったですが、マメゲンゴロウ、トンボ類やイトトンボ類のヤゴ、ユスリカの幼虫、ミミズ、イトミミズなどが見つかりました。オタマジャクシやアメンボウ、ハイイロゲンゴロウは、カップレンズに入れ拡大して特徴などを全員でジックリと観察した結果、次のようなことが分かりました。
・オタマジャクシ:ヌマガエルのオタマジャクシの尾には黒い斑がたくさんあり、眼は寄り眼でした。
・アメンボウ:肉眼では、肢は4本のように見えますが、小さな前肢が2本あり肢は6本です。
・ハイイロゲンゴロウ:酸素を吸い込む時は水面に上ってきてお尻を上に向けて吸い込んでいました(ガムシは、頭を上に向けて吸い込むので、酸素の吸い込み方を観察するとゲンゴロウ類かガムシ類かが分かります)。
ヌマガエルのオタマジャクシ生き物さがしの様子アメンボウ
 私たちが生き物さがしをしていると、少年野球の指導者の方や通行人の方が、「何をしているのか?」と聞きに来られ、「オタマジャクシやゲンゴロウをさがしている」と答えると、全員の方が「そんなもん、こんなところにおらへんやろう」と信じてもらえず、実物をお見せするとビックリされていました。 まさかこんなところにオタマジャクシなどがいるとは、誰もが思いませんよね。昨今、水田が減少し郊外へ行ってもオタマジャクシやゲンゴロウなどの水生昆虫を観察するのは難しくなりましたが、大都市大阪のど真ん中で、このような生き物と出会える淀川は、大都市に残された貴重な自然空間といえます。機会があれば是非、淀川を覗いて見てください。
 「水たまりの生き物」以外にも、ジャコウアゲハの幼虫の食草となるラッパの様な独特の形をした「ウマノスズクサ」の花の作りを観察したり、子どもたちに人気のある「クロベンケイガニ」捕りも、淀川本流の水際で楽しみました。天候が芳しくない中、参加いただいた皆様お疲れ様でした。
報 告:中野 勝弥(文/写真)
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●第243回 淀川十三干潟の野鳥観察会(淀川の汽水域を観て・歩こう!)
日 時:2019年5月12日 (日) 9:00 〜 12:10
天 候:はれ   気 温:24℃(集合時) 32℃(終了時)
潮の状況:小 潮  満潮時刻:2:02(潮高:128cm)  干潮時刻19:19(潮高:39cm)
十三干潟の状況:柴島実験干潟=少し干出  十三干潟=干出せず
塩分濃度:柴島実験干潟=12‰  十三干潟=14‰
参加者:23人 ( 一般=8人 そよご会員=15人 )
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子、長谷川 厚子、大串 英俊 (5人)
出現種:24種
 今月は、「ネイチャーおおさか」の自然観察インストラクター養成講座の修了生の「そよごの会」との共催で、阪急千里線の柴島駅をスタートに、淀川大堰から下流に向け十三干潟までの約3Kmを駆け足で見て回りました。この間には実験干潟や自然の干潟、広大なヨシ原などがあり、「大阪府レッドリスト2014」の生物多様性スポットのAランクに選定されており、四季を通じて多くの生き物と出会うことができます。淀川汽水域の河川環境を考える場合、新淀川と淀川大堰の誕生を頭に入れておくことが大切ですので、そのことを少しお話しした後、淀川大堰周辺を観察しました。 今日の淀川大堰は、水位調整のためか左岸側の1つのゲートが開かれており、流れ出た水流の周りには、界面活性剤と思われる大量の泡立ちが見られます。大堰の直ぐ上流には、阪神水道企業団と大阪市の柴島浄水場の取水口がありますが、堰の両端には、魚が堰を越せるように、魚道があり右岸側の魚道で大きなコイが遡上しようとしていましたが、中々遡れないようです。同じようにボラの姿もありました。遡上できない小魚をコサギが狙っていました。
駅前でオリエンテーション淀川大堰へ向かう淀川大堰で観察
魚道を遡上しようとするコイ魚道を遡上しようとするボラ魚道で小魚を狙うコサギ
 チョウゲンボウやハッカチョウを見ながら柴島実験干潟へ。潮の状況が悪いのと観察場所が狭いので、上流側と下流側に分かれて観察しました。柴島実験干潟は干潟再生事業として、2004年に河川敷を掘削して、その際発生した掘削土を使って下流の海老江地区を埋め立てて、同時に二つの実験干潟が誕生しました。干潟が少し干出していましたので、ケリやコチドリ、イソシギ、キアシシギ、バンなどが観察されました。干潟については、和田太一さんから午後の講演会で「大阪湾の干潟〜大都市の干潟で暮らす生き物たちの現状と保全の課題〜」と題し、解説していただきました。
チョウゲンボウ実験干潟の上流側から観察実験干潟の下流側から観察
 実験干潟下流のJR京都線の鉄橋下付近で再合流。塩性植物の「シオクグ」やヨシとオギを観察した後、ヨシをかき分け迷路のような小径を歩いて西中島のヨシ原へ。一人では怖くて中々歩けませんが、今日は人数が多いので大丈夫。新御堂筋までの間の低水敷は樹木が繁茂して、まるで林のような様相。時折ウグイスの鳴き声が聴こえて来ました。新御堂筋を越えた少し下流に古い水道橋が撤去された橋脚が残っており、新淀川が開削された当時の川幅と、その後、拡幅された川幅の変化が見て取れました。少し開けたところで対岸を眺めているとコアジサシ数羽が水面に飛び込む姿が見られ、一隻のモーターボートが疾走していました。西中島のヨシ原には、無数のカニの巣穴が点在し、絨毯を敷き詰めたようにグリーン一色のヨシ原が鮮やかです。西中島河川敷公園は、バーベキューを楽しむ人々で大賑わいでした。
 十三干潟は、干潟が干出しておらずシギやチドリの姿は見られませんでしたが、ヨシ原のあちらこちらから、オオヨシキリ独特のさえずりが聴こえ、比較的見易い位置で囀っていましたので、その様子を望遠鏡で観察しました。
 淀川では、乾燥のためか年々生息域が縮小し細々と咲いている、準絶滅危惧種の「ミゾコウジュ」を観察して観察会を終了しました。植物は、最近、生息域を広めている、セイヨウヒキヨモギやナヨクサフジなどを観察しました。
塩性植物のシオクグ水際を歩いて西中島のヨシ原に向かう残された水道橋の橋脚
疾走するモーターボート開けた所から対岸を眺めるグリーン一色の西中島のヨシ原
河川敷公園はバーベキューで大賑わいオオヨシキリの囀る様子を観察準絶滅危惧種の「ミゾコウジュ」
 淀川は、人間にとっても、生き物の生活の場所としても大切な場所です。人間は飲料水として淀川の水を利用していますが、今日見たように「原水」には界面活性剤が含まれているのが現状で、どうすれば日常生活の中で、少しでも減らすことができるのかを一度考えてみるのも必要ではないでしょうか。今日見た実験干潟は、「淀川の汽水域に生活する生き物や渡り鳥の餌場・休息の場として重要な干潟の保全・復元」を目的に造成されましたが、多くの人間がシジミ採りなどで、この実験干潟に立ち入り、渡り鳥を追い払っているのが現状です。また、年中モーターボートが疾走し、冬季カモ類を追い払ってもいます。淀川全域が大阪府の鳥獣保護区に指定され、「大阪府レッドリスト2014」の生物多様性Aランクに選定されていますので、人間と生き物との共存の在り方を考えるには、先ず、現状を観ていただこうとの思いから、この観察会を企画しました。参加いただいた皆様お疲れ様でした。是非感想などをお聞かせください。
報告:中野 勝弥(文/写真)/今枝 紀夫(写真@ABGIJKM)
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●第242回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年4月28日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:はれ   気 温:20℃
潮の状況:小 潮  満潮時刻:4:42 (潮高:1200cm) 干潮時刻:− (−)
十三干潟の状況:干出せず
参加者:10人 (大人=9人 子ども=1人)
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子、長谷川 厚子(4人)
出現種:21種抱卵の交代に帰って来たツバメのオス
 今月は、十三東本通商店街(通称:つばめ通)で、ツバメを観察した後、十三干潟を経て西中島のヨシ原に向かいました。
 今年、ツバメが帰って来たのが昨年より早く、古巣の補修(3か所)も3月下旬には終わり、順調に行けば今頃、親ツバメがヒナにエサを運ぶ様子が観察できる筈でしたが、その後、何かアクシデントでもあったか3巣とも抱卵中でした。
 ツバメを驚かせないように巣の遠くから抱卵中の様子を暫く観察していましたが、ツバメのオスが抱卵の交代のためか巣の近くの電線に止まりましたので、邪魔をしないようにその場を立ち去りました。淀川の河原では、数羽のツバメが飛び交い、十三干潟では巣材の泥を集めている姿が見られました。つばめ通以外のどこかでも巣作りをしているのでしょうか?
抱卵中のツバメ望遠鏡を覗く女の子干潟で泥を集めるツバメ
 上空では、ヒバリやセッカがさえずり、響きわたっていました。チョウゲンボウも上空高くを舞っていました。ヨシ原のあちらこちらからオオヨシキリの「ギョギョシ・ギョギョシ」という独特の鳴き声が聞こえてきますが、枯れたヨシとオオヨシキリとの色が同化して、中々姿は確認できません。やっと望遠鏡で捉えて参加者の皆さんに見てもらうとした途端に飛んでしまうという繰り返しでした。西中島のヨシ原に向かう途中、ムクドリやツグミが地面で採餌している姿があり、西中島河川敷公園は、バーベキューを楽しむ人々で大賑わいです。
 西中島のヨシ原は、この冬刈り取られたヨシが芽生え、まるでグリーンの絨毯を敷き詰めた様に鮮やかです。ヨシが成長すると、中々辿り着けない淀川の本流から対岸や下流を暫し眺めました。素晴らしい光景が広がっていました。大都市、大阪のど真ん中に、こんな自然空間があることに驚き、騒々しい街中とは別世界で、淀川の素晴らしさを再確認しました。
ヨシ原を歩くグリーン一色の鮮やかな芽生え西中島のヨシ原から対岸を眺める
報告:中野 勝弥(文/写真BEF)/和田太一(写真)
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●第241回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年2月10日 (日) 9:30 〜 12:20
場 所:淀川左岸の大淀野草地区 ( 大阪市北区 )
天 候:くもり   気 温:9℃
参加者:14人 (大人=13人 子ども=1人)
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子 (3人)
出現種:29種
 今月は、ベニマシコとの出会いに期待して、十三大橋を渡り対岸の大淀野草地区に向かいました。
十三大橋を渡り切った南詰のヨシ原で、ヨシの茎に付着した虫を啄むオオジュリンの姿があり、その中に数羽のツリスガラが混じっていました。その姿を確認したのは、残念ながらスタッフの一人と参加者の少数でしたが、何かいい予感を感じました。
 大淀野草地区に到着すると、地面で採餌するスズメの群れと愛想の良いジョウビタキが出迎えてくれました。少し先に進むと、予感が的中したのか、アキニレの種を啄むベニマシコのメスを発見。枝が被さっていて参加者の皆さんは、どこにいるのか居場所を探すのが大変なようでしたが、居場所が分かると、その周りにも種を啄む数羽のベニマシコがいました。暫くすると色鮮やかなオスが見やすい所に出てきてくれました。ベニマシコを見るのが初めて、という方が何人かおられたので、望遠鏡でその姿を観察してもらい、その色鮮やかな美しさに感動され、全員でベニマシコを堪能することができました。ここでは、4羽 (メス3羽、オス1羽) のベニマシコを 観察しました。その後、大淀野草地区を一回りし、水たまりで水浴びするオオジュリンや上空を飛翔するチョウゲンボウ、カワラヒワ、ツグミ、ホオジロ、ジョウビタキ、モズなど29種類の野鳥と出会えることができ、最後にもメス1羽とオス1羽(若)のベニマシコが出現して、観察会を締めくくってくれました。
オオジュリンツリスガラ(オス)ジョウビタキ(オス)
ベニマシコ(メス)ベニマシコ(オス)カワラヒワ
 野鳥観察の後、昨年に続き今年も「ノビル」堀りをしました。ここの「ノビル」は土壌がよいのか?根(球根)がラッキョ位の大きさがあります。参加者の皆さんは、根の大きさにビックリしながら、ノビル堀を楽しんでおらました。持って帰られた「ノビル」は、どのように料理されたのでしょうか?今後の観察会の参考に機会があれば、是非お聞きしたいと思っています。
掘り起こしたノビルの根−@ノビル堀りの様子掘り起こしたノビルの根−A
 この冬、全国的に冬鳥の飛来が少ない傾向にあり、事前の情報では、ここ大淀野草地区でも例年に比べ野鳥は少なく、特にベニマシコと出会える確率も低いとのことで、前日まで、参加者の皆さんにべマシコを見てもらえるかどうか不安でしたが、今日は全員の方にジックリと堪能してもらえることができホットしています。
 しかし、種類こそ昨年と同じ29種類を確認しましたが、個体数は昨年より随分、少ないように感じました。
 また、「大淀野草地区」を一回りして、「大淀野草地区」の荒廃を目の辺りにしました。ここは、大阪の玄関口、JR大阪駅から徒歩で僅か十数分の所にあります。これからも、ここに来ればベニマシコをはじめ多くの生き物と出会える場所であって欲しいと、つくづく思いました。寒い中、ご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。
報告者:中野 勝弥(文)/和田 太一(写真)
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●第240回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2019年1月13日 (日) 9:00 〜 12:20
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の西中島のヨシ原〜淀川大堰
天 候:晴れ   気 温:12℃
潮の状況:小潮  満潮時刻 = 12:06 (潮高:113cm)  干潮時刻 = 4:50 (潮高:45cm)
干潟の状況:柴島人工干潟 = 中程度に露出
参加者:10人 (大人)
スタッフ:中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子、長谷川 厚子 (4人)
出現種:36種
 今月は、大阪メトロの西中島南方駅に集合し、十三干潟周辺では見られなくなった、カモの群れや美しいミコアイサのオスとの出会いなどに期待して、淀川大堰に向かいました。
 西中島のヨシ原では、今年もヨシ刈りが始まっています。その様子を見た後、柴島人工干潟に向かいましたが、鳥影がほとんどなかったので、ここでの観察は早々に切り上げ、淀川大堰に向かいました。途中、淀川大堰手前の水管橋にチョウゲンボウのオスが止まっており、全員でその姿をバッチリと観察することができ、一気に観察会が盛り上がりました。
ヨシ刈りが始まった西中島のヨシ原鳥影のない柴島人工干潟チョウゲンボウ
 淀川大堰のゲート付近には、ホシハジロやキンクロハジロなど900羽程の群れが浮かんでおり、群れの中や周辺には50羽弱のカンムリカイツブリも混じっていました。遠くて見にくかったですが、対岸には2羽のミコアイサのオスも見られ、十三干潟周辺では見られない光景です。
 ここでの観察は逆光のため、シルエット状で色合いがよく観察できないので、上流の船着き場に移動し、観察することにしました。ここでも淀川大堰と同じくらいのカモの群れが浮かんでおり、ミコアイサのオス(3)・メス(2)も混ざっており、オスの2羽は双眼鏡でもハッキリと確認できる距離まで近寄って来てくれました。こちらは順光でしたので、その美しさが一際、際立っていました。観察会終了間際には、対岸遠くの枯れ枝にオオタカの成鳥が止まっているのが見つかり、3台の望遠鏡で、全員がその姿を確認することができました。
 今日は、風もなく穏やかな気候で、ミコアイサやチョウゲンボウ、オオタカなど多くの野鳥と出会え、年始めの幸先の良い観察会となりました。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。
淀川大堰のカモ類カンムリカイツブリキンクロハジロ
ミコアイサのオス移動中の観察風景船着き場での観察風景
報 告:中野 勝弥(文)/和田 太一(写真)
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●第239回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年12月9日 (日) 9:30 〜 12:15
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 西中島河川敷公園の手前
天 候:くもり   気 温:8℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=8:25 (潮高:146cm)  干潮時刻=13:48(潮高:80cm)
干潟の状況:干出せず(十三干潟)
参加者:14名 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、中江 正幸、中野 勝弥、長谷川 厚子、和田 太一 (5人)
出現種:26種
ヒドリガモオナガガモ・オススズガモ・メス
繁殖羽のカワウユリカモメ水辺の野鳥を観察
 今月は、12月恒例のモズの「はやにえ」探しをしました。昨年、たくさんの「はやにえ」が刺さっていたところを中心に探しましたが、台風21号による高潮の影響で、たくさん刺さっていたピラカンサの樹は、流失したり途中で折れたりしており、残った樹を丁寧に探しましたが見つかったのは、「毛虫」と「頭のない小さなコオロギ類」の2体のみという結果でした。
 淀川本流では、いつものように水面を2隻の水上スキーが走り廻っており、今月も水鳥の姿は少なかったですが、対岸中津のヨシ原の水際で20羽程のカンムリカイツブリ、右岸側の岸近くにヒドリガモやオナガガモの小群とキンクロハジロやスズガモ、ホシハジロといった潜るカモの小群が見られる程度でしたが、右岸側は近距離でしたので、肉眼でもハッキリと観察できスタイルの良いオナガガモのオスが人気でした。その他、目だったところでは、繁殖羽になった美しいカワウや可愛いユリカモメにも人気が集まりました。
 上空を河口方向に向かうカワウの編隊が次々と通過し、2羽のミサゴもゆっくりと何回も飛翔していました。淀川では最近見る機会が少なくなったトビが見られました。
 冬のヨシ原を代表する野鳥のオオジュリン。先月は、鳴き声とヨシ原から飛び出す姿を一瞬確認する程度でしたが、今月はヨシの茎に付着する「ビワコカタカイガラモドキ」を捕食する様子を全員で観察することができました。参加者の皆さんには、ヨシを採取して、オオジュリンと同じようにヨシの葉鞘を剥がして「ビワコカタカイガラモドキ」を確認していただきました。人の手でも中々剥がしにくいヨシの葉鞘を、オオジュリンは嘴で、いとも簡単に剥がすのには、みなさん驚いておられました。ジョウビタキやツグミ、アオジなどの冬鳥も見られ、姿は確認できませんでしたが、ベニマシコの鳴き声が聴かれました。
ミサゴオオジュリンジョウビタキ・メス
河原の野鳥を観察モズのはやにえ「毛虫」モズのはやにえ探し
 今日は、10℃を下回る気温でしたが、幸いにも風がなく、モズの「はやにえ」探しやオオジュリンと同じようにヨシに付着した「ビワコカタカイガラモドキ」探しなどに熱中したためか、さほど寒さは感じませんでした。参加いただいた皆様、お疲れ様でした。来年もよろしくお願いします。
報 告:中野 勝弥 (文)/和田太一(写真)
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●第238回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年11月11日 (日) 9:30 〜 12:00
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 西中島河川敷公園の手前
天 候:はれ   気 温:20℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=9:20 (潮高:148cm)  干潮時刻=14:45(潮高:96cm)
干潟の状況:干出せず(十三干潟)
参加者:5名 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥、長谷川 厚子 (3人)
出現種:23種
キンクロハジロとスズガモ羽を乾かすカワウモズ
チュウヒミサゴ観察風景
 今月は、柴島人工干潟には向かわず、この冬、十三干潟やヨシ原周辺で越冬するカモやオオジュリン、チュウヒなどの冬鳥を中心に観察しました。
 淀川本流では、今日も水上スキーが疾走している影響か水鳥は少なく、キンクロハジロの小群とスズガモ数羽、羽を乾かすカワウ、オオバン程度で、更に満潮時間と重り水位が高くサギ類の姿はありません。先月に比べカモの種類・個体数とも増加しているだろうと期待していましたが、全く期待外れの結果でした。普通に見られるヒドリガモとオナガガモの姿がなかったのが意外でした。
 ヨシ原では、姿は確認できませんでしたが、ヨシ原の奥からスズメの大群の鳴き声が響いていました。時たまオオジュリンの「チュリン」という独特の鳴き声も聴かれ、ヨシ原から飛びあがる姿が何回か見られましたが、遠かったので全身の姿をはっきりと見ることはできませんでした。 他にホオジロやジョウビタキの姿がありました。見難かったですが水際のヨシの根元の茎間には、コガモとマガモが潜んでいました。
 河原では、 数個体のモズが見られましたが、もう縄張りが確定したのか、樹の高い所で高鳴きする姿ではなく、静かに何か獲物を狙っているように見えましたが、今日は「ハヤニエ」は見つかっていません。「ハヤニエさがし」は来月の楽しみですが、昨年たくさん刺さっていた樹は台風21号による高潮で流失しており、見つかるかどうか少し気掛かりです。
 ヨシ原全体が見渡せる西中島河川敷公園の手前でチュウヒの出現を待ちました。待機してから30分程(11:30)が経過した時、対岸でカラスに追われるチュウヒが現れました。その光景は数分程でしたが、カラスから逃れたチュウヒは中津側のヨシ原に姿を消しました。今年もこのヨシ原にチュウヒが飛来しているようです。チュウヒが姿を消すと今度はミサゴが下流から現れ新御堂筋を越えて上流へと飛去しました。
オンブバッタフクラスズメの幼虫ジャコウアゲハの蛹
 今日は、野鳥の出現が予想より少なかったので、昆虫にも目を向けました。野鳥とは反対にポカポカ陽気でしたので、モンシロチョウやモンキチョウなどのチョウ類。背の低い草原では、オンブバッタやトノサマバッタなどのバッタ類、コガタルリハムシなどの小さなコウチュウ類。コセンダングサの黄色い花に集まるハナバチやハナアブ類など、たくさんの昆虫の姿があり、今年もカラムシの葉を食べるたくさんのフクラスズメの幼虫も見られ、1個体だけでしたがジャコウアゲハの蛹もありました。
報 告:中野 勝弥 (文/写真)
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●第237回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年10月14日 (日) 9:00 〜 12:00
場 所:大阪市淀川区 淀川右岸の十三干潟 〜 東淀川区の柴島人工干潟
天 候:はれ   気 温:27℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=10:25 (潮高:148cm) 干潮時刻=15:42(潮高:96cm)
干潟の状況:十三干潟、柴島人工干潟とも干出せず
参加者:9名 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥、和田太一 (3人)
出現種:23種
モズの高鳴きイソヒヨドリハッカチョウ
ノビタキエゾビタキコガモ
 今月は、渡り途中に立ち寄るノビタキなど、との出会いに期待して、淀川に向かいました。
 台風21号による高潮で運ばれてきた漂着ゴミなどは、河川敷公園やグラウンドではきれいに処理されていましたが、それ以外の所は、そのままの状態で、十三干潟の背後の河原では、淀川本流に仕掛けられた「ウナギの仕掛け」が打ち上げられていました。十三野草地区〜西中島河川敷公園一帯では「河川敷フェスティバル」が開催され、様々なイベントが行われ、河原はたくさんの人出で賑わっていました。
 このような状況ですので、この付近での野鳥の姿は少ないのでは、と案じていましたが、樹木の上でモズが高鳴きする姿やイソヒヨドリ、ハッカチョウの姿が見られました。セイタカアワダチソウ群落にノビタキの姿があり、少し時間をかけて観察したかったのですが、臨時駐車場に向かう車やウオークラリーの人波で、集中して観察できる状態で、なくなってきましたので、全員がその姿を確認しただけで、早々にこの場を離れ柴島人工干潟に向かいました。
 途中、新御堂筋とJR京都線の鉄橋との中間辺りのグラウンドの植え込みで、意外にもコサメビタキやエゾビタキ、オオムシクイの姿があり、一部の方はキビタキ(♀)やエナガの小群も確認されました。ムシクイ類の外見での識別は難しいので、鳴き声が聴こえたのでオオムシクイとしました。 これらの野鳥は、森林性の野鳥で、本来の河川環境では見られない野鳥ですが、この周辺の低水敷には、センダンなどの樹木が生い茂り森林化が進んでいる影響か、時たま森林性の野鳥を目にするようになりました。
 柴島人工干潟では、今までにノビタキがよく出現した所を中心に探しましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。お目当てのノビタキは、十三干潟の背後のセイタカアワダチソウ群落で一回のみで、ノビタキを楽しみに参加された方には、少し不満が残る結果になってしまったようです。
 今日は、意外な森林性の野鳥が見られた反面、今まで普通に見られたヒバリやセッカなどの草原性の野鳥は出現しませんでした。最近ではヒバリやセッカの出現頻度が減少傾向にあります。このように野鳥の出現状況の変化から、淀川の河川環境の変化が見て取れ、淀川の河川環境を考える良い機会だったように思いますが、参加いただいた皆さん、如何でしょうか。
 また、柴島人工干潟ではコガモの姿が見られ、十三から西中島一帯のヨシ原は色づき始め、ヨシの根元では、可憐な薄紫色の花を付けたウラギクも咲いており、季節の移り変わりを実感した観察会でもありました。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。来月は、カモの種類や個体数も増えるかと思います。
河原に打ち上げれたウナギの仕掛け観察風景@河川敷フェスティバルの参加者
観察風景A色づき始めたヨシ原ウラギク
報告者:中野 勝弥(文)/和田 太一(写真)
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●第236回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年9月9日 (日) 9:00 〜 11:00
場 所:大阪市福島区 淀川左岸の海老江人工干潟
天 候:雨のち曇り   気 温:30℃
潮の状況:大潮  満潮時刻=6:02 (潮高:170cm) 干潮時刻=12:39(潮高:22cm)
干潟の状況:海老江人工干潟 = 中程度に干出
参加者:6名 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥 (2人)
出現種:16種
堤防上から観察散乱した漂着ゴミ@散乱した漂着ゴミA
鉄塔に止まるカワウ水浸しの河原潮が引き出した干潟
 集合時は本降りの雨。台風21号の通過時の淀川下流域における高潮の状況などを説明しながら雨足の弱まるのを待ちました。暫くすると雨足も弱まったので小雨降る中、海老江人工干潟に向かいました。堤防上から全体を見渡すと、まず目に飛び込んできたのは散乱する漂着ゴミの多さ。この状況を見ただけで、高潮の凄さが想像できました。雨が凌げる阪神高速道路の高架下で下流方向の鉄塔にミサゴが止まっていないか探しましたが、多くのカワウの姿がありましたが、残念ながらミサゴの姿はありませんでした。普段、この鉄塔にはミサゴがよく止まるところです。高潮と昨日からの雨で河原は水浸し。ぼちぼち潮が引き出す時間になりましたので、歩きやすいところを探しながら、ゆっくりと淀川大橋側の干潟に向かいました。
 途中で雨も上がり、干潟は少し干出しカルガモ数羽の姿が見られましたが、お目当てのシギやチドリの姿は見られません。時間とともに干潟が徐々に広がっていきますので、シギやチドリの飛来を待ちましたがイソシギが1度、現れた程度で他のシギやチドリは全く姿を現しません。1時間程経過し、やっと10羽程のシロチドリの小群が飛来し、干潟に降りるかと期待しましたが、降りることなく下流方向に飛去ってしまい、帰って来るのを11時前頃まで待ちましたが帰って来ませんでした。シギやチドリ以外でも、カルガモ・カワウ・ダイサギ・コサギなどが数羽確認した程度と極めて淋しい状況で蒸し暑くなってきましたので、11時頃に12種の出現種を確認し、観察会を終了しました。ところが、解散して30分程するとカワウの大群が押し寄せ、囲い込み漁をする様子が見られ、その後、干潟には20羽弱のシロチドリと5羽のハッカチョウが飛来。もう30分程、終了を遅らせればよかったと後悔しました。こんな悪天候にも関らずシギやチドリとの出会いに期待して参加していただいた皆さんには、大変申訳ない気持ちで一杯です。
 終了後に確認したアオサギ、ハシブトガラス、イソヒヨドリ、ハッカチョウの4種を追加し16種を9月の記録とさせていただきました。
 帰り際、興味深い光景を目にしました。小雨が降っているにも関わらず、70羽程のカワウが一斉に羽を広げています。囲い込み漁で濡れた羽を乾かしているのでしょうか?
アオサギシロチドリ小雨の中、羽を乾かすカワウ
報告者:中野 勝弥(文・写真)
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●第235回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年7月8日 (日) 9:00 〜 11:15
天 候:くもり   気 温:32℃
潮の状況:長潮  満潮時刻:2:43 (潮高:136cm) 干潮時刻:9:32 (潮高: 68cm)
干潟の状況:十三干潟=なし
参加者:4人 (大人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥、和田 太一(3人)
出現種:13種
 前日までの大雨も上がり、4・5月と雨続きだった定例の野鳥観察会は、今月に限ってはその心配はないようです。 まずは先月の定例観察会と同様に淀川近くの公園へササゴイの繁殖の様子を見に行ってみました。先月の観察会では巣と親鳥の姿が見られましたが、今日は残念ながらササゴイの姿はありませんでした。 真相はわかりませんが、巣材に使われていたとみられる小枝が樹の下にたくさん落ちているのが見つかったことなどから、もしかしたら先日の大阪北部地震やここ数日続いた大雨によって巣がダメになったのか、あるいはカラスに襲われて繁殖が失敗してしまったのかも知れません。
 その後、淀川の河川敷に出てみると、グラウンドが水浸しで河川敷の所々に水たまりが出来ていました。参加者とスタッフで小網を持ち、水たまりの生き物を探しました。水たまりの中を小網ですくうと、種類はそれほど多くはありませんでしたが、ハイイロゲンゴロウや小さなマメゲンゴロウ、ヌマガエルのオタマジャクシ、チビミズムシ類、アメンボウ、ヒメモノアラガイなどが見つかりました。
河原に出来た水たまり生き物さがしの様子オタマジャクシ(ヌマガエル)
ハイイロゲンゴロウチビミズムシ類生き物の名前調べの様子
 少し上流側へ移動し、次は阪急電車の鉄橋下あたりの水たまりで生き物を探しました。ここは少し低くなっており、淀川本流の水が増水時に河川敷に流れ込んだようで、泥がたまり歩きにくくなっていました。こちらでは増水で上流から流れてきたと思われるウシガエルのオタマジャクシやブラックバスの稚魚、マツモムシなどが見つかりました。私たちが水辺の生き物を観察していると、すぐ近くでコサギが水際を歩き、小魚などを捕えており、その様子もじっくり観察できました。マツモムシに触ったスタッフの2人が刺されピリピリと電流が流れるような痛さが少し続いということでした。
オタマジャクシ(ウシガエル)マツモムシ @小魚を捕らえるコサギ
 河川敷を少し歩いて淀川本流を見渡せるところまで来ると、本流は潮が引いている時間にも関わらず普段の満潮時よりも更に高い水位となっており、泥水のように濁った水が勢いよく流れていました。そのためか水鳥は水際でカルガモやカワウの姿が少し見られた程度でした。河川敷ではスズメやムクドリの親子連れがよく見られ、親鳥が幼鳥にエサを与えたり、水浴びする様子が観察できました。日が差すと蒸し暑く、鳥影も少ないことからいつもより少し早めに観察会を終了しました。
水際で休むカルガモ増水した淀川本流今日の十三干潟
 今日の淀川の表情は、いつもの優しい穏やかな表情から一転して、怒ったような荒々しい表情をしていました。 このような表情を見るのは、平成25年9月の台風18号による豪雨以来です。その時は本流から溢れ出た水が河原(高水敷)まで走るという今までに想像もしない光景を目の辺りにしましたが、今日参加された方の中にもその時の様子を話されておられ、改めてその凄さと常日頃からその備えをしておくことの大切さを再認識したところです。参加いただいた皆さん蒸し暑い中お疲れ様でした。
【 今日確認した水たまりの生き物 】
※新北野グラウンド横※阪急電車鉄橋下
1.ハイイロゲンゴロウ 10.マツモムシ
2.マメゲンゴロウ11.ユスリカ類の幼虫
3.マメガムシ12.ウシガエルのオタマジャクシ
4.チビミズムシ類13.オオクチバスの稚魚
5.アメンボ
6.イトトンボ類のヤゴ
7.ヒメモノアラガイ
8.ヌマガエルのオタマジャクシ
9.貧毛類
報 告:和田 太一(文/写真)
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●第234回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年6月10日 (日) 9:00 〜 11:15
天 候:くもり   気 温:22℃
潮の状況:中 潮
満潮時刻:4:17 (潮高:138cm)
干潮時刻:10:41 (潮高: 52cm)
干潟の状況:十三干潟=中位に干出
参加者:8人 (大人)
スタッフ:中野 勝弥
出現種:18種
鮮やかなグリーンになった十三干潟周辺のヨシ原
 淀川近くの公園に立ち寄り淀川に向かった。この公園では、ここ数年「ササゴイ」が繁殖しており、今年も葉が繁った高くて見にくい所で巣と親鳥が確認できた。地面にも糞と巣材の枯枝が数か所で落ちていた。来月の観察会では、幼鳥の姿が見られるかも知れない。
見にくい所にあるササゴイの巣ササゴイの巣をさがす地面に落ちていた糞と巣材の枯れ枝
 淀川に出て西中島河川敷公園に向かう。十三バイパス〜阪急鉄橋の間のグラウンドと道路の境に水たまりが何か所かできており、昨年はオタマジャクシなどの生き物がいたのでチェックしたが、まだ水たまりができて日が浅いのか生き物は見つからなかった。来月は色々な生き物が見つかるかも知れない。 阪急鉄橋を越えると、ツバメが低く飛び交いセッカとオオヨシキリのさえずりが響き渡る。特にオオヨシキリの個体数は多く阪急鉄橋〜西中島河川敷公園の間で20個体程度の姿が確認でき、オオヨシキリだらけといった感じだった。淀川でササゴイの姿が確認できなかったのが残念だったが。
河原にできた水たまりオオヨシキリオオヨシキリを観察する参加者
 グリーン一色になったヨシ原は曇り空の中、一際冴え何ともいえない美しさ。河原に目を移すと 先月咲いていた「ミゾコウジュ」のところでは淡黄緑色の「ヤマアワ」が咲き誇り、河原の様相が変わっていた。
十三干潟から見た西中島のヨシ原咲き誇るヤマアワダイサギとコサギ
 今月は、野鳥の種類こそ少なかったが、参加者の皆さんはグリーン一色になった淀川を満喫されたようだった。
報告:中野 勝弥(文/写真)
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●第233回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年5月13日 (日) 9:00 〜 10:15
天 候:雨   気 温:17℃
潮の状況:中 潮 満潮時刻:5:31 (潮高:140cm) 干潮時刻:11:44 (潮高:38cm)
干潟の状況:十三干潟=中位に干出
参加者:6人 (大人=5人 子ども=1人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥 (3人)
出現種:18種
 今月は十三東本通り(つばめ通り)でツバメの子育ての様子を観察した後、淀川に向かい十三干潟と柴島人工干潟で干潟に立ち寄るシギやチドリを観察予定でしたが、十三干潟での観察後頃から雨足が強くなり観察が無理な状態になったことから西中島河川敷公園の手前で終了としました。
 昨年ツバメの子育ての観察は6月に開催しましたが、1回目の繁殖が終わり2回目の繁殖の抱卵中でしたので、今年は可愛いツバメのヒナの姿が見られる5月にしました。事前の調査では今年も昨年と同じ2か所、3巣で子育てをしています。観察開始前に子育ての状況を確認に行ったところ、1巣はカラスに襲われた直後で壊された巣の下には産座が落とされていました。残りの2巣の内1巣に3羽のヒナの姿がありましたが、しばらくすると3羽とも巣立ってしまうという状況でしたが、私たちの観察時には、雨のため戻って来たのか巣には2羽のヒナの姿がありました。もう1巣は、ヒナが孵ってから間もなくのようで、ヒナの姿は確認できませんが、親ツバメがエサを運んで帰って来る度にエサをねだる、か細い鳴き声が聴こえ、小さな嘴が確認できました。
カラスに襲われた巣巣の下に落とされ産座巣立ち間際の3羽のヒナ
 淀川ではセッカのさえずりが響きわたり、ヨシ原のあちらこちらからオオヨシキリのさえずりも聴こえてきました。数羽のツバメが低く飛び交っている姿もありました。雨の中ヒナのエサとなる昆虫を探しているのでしょうか? ツバメに限らず生き物の子育ては、みんな大変だと思います。
 淀川の河原は人影もなくひっそりとしており、対岸梅田のビル街が雨で曇り、ヨシ原のグリーンが一層鮮やかに。河原に目を移すとノイバラの白い花が一面を覆うという、いつもの淀川とはまた一味違った雨の日、独特の幻想的な光景でした。
 河原の片隅に「ミゾコウジュ」の小さな群落があり、淡紫の花を付けていました。以前はこの辺りに何か所かの群落が見られたのですが、今ではここでしか見られなくなり、年々群落が小さくなっているように思えます。環境省と大阪府のレッドリストの「準絶滅危惧種」に指定されているシソ科の希少植物で、シソ科ということで葉をちぎってシソの匂いがするかどうか確認されている方がおられました(シソの匂いがしたそうです)。
ミゾコウジュ(5.11撮影)ミゾコウジュ(5.11撮影)ミゾコウジュを観察
 十三干潟では、干潟が干出しており数羽のコアジサシとキアシシギ、1羽のアオアシシギが見られましたが、望遠鏡や双眼鏡のレンズが雨で曇り、野鳥の色や模様などがはっきりと観察できなかったのが少し残念でした。
 西中島河川敷公園の少し手前の河原では、3羽のカルガモとムクドリの群れ、ハクセキレイが採餌しており、参加者の皆さんが帰られた直後、ここにケリやアオアシシギ、チュウシャクシギが飛来してきました。
 普段この場所は人間が占領していて、このような光景を目にすることは殆どなく、雨ならではの光景で、いかに人間が生き物の生活の邪魔をしているかを再認識したところです。
オオヨシキリ(5.11撮影)アオアシシギ(5.11撮影)野鳥観察風景
 今日は朝から雨の予報でしたので、多分参加者は無いだろうと思っていましたが、こんな天候にも関らず小学3年生の子どもさんを含め6人の方が参加いただいたことにビックリと感謝です。
 1997年1月の野鳥観察会発足以降「雨でも参加者あり」の記録が続いていますが、途切れることなく継続できたことが何より嬉しいです。今日参加された親子のお母さんは、別の観察会に行く予定をしていたが雨で中止になったので、雨でも行っているこの観察会に参加したとのことでした。雨の日には雨の日にしか観察できないことや出会い、感動などがありますからね。参加いただいた皆様、雨の中参加いただき、ありがとうございました。
報告:中野 勝弥(文/写真)
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●第232回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年4月8日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:くもり   気 温:10℃
潮の状況:小潮 満潮時刻=7:18 (潮高:107cm)  干潮時刻20:04 (潮高:49cm)
干潟の状況:十三干潟 = 露出せず  柴島人工干潟 = 小さく露出
参加者:12人 (大人=11人 子ども=1人)
スタッフ:尾形 玲子、中野 勝弥、和田 太一 (3人)
出現種:26種
 今日は、桜の花も若葉に変わるポカポカ陽気から一転して、肌寒い週末となりました。 参加者も少ないのではと待つ中、常連さんや買いたての双眼鏡を持った親子などが来て下さり、にぎやかに淀川に向かいました。堤防の一画に咲く在来種のカンサイタンポポとツクシから姿を変えたスギナを観察しながら堤防を下りました。河原の地面で餌をついばむツグミ。来月は渡ってしまい、このような光景は見られないかも知れません。水際には「貝毒注意」の看板があり、シジミ採りの人が全くいないものの肝心の野鳥たちの姿は少ないです。十三干潟の沖に夏羽のカンムリカイツブリ2羽とセグロカモメの姿があったので、小学生の男の子に双眼鏡+望遠鏡で、その姿をとらえることに挑戦してもらいました。
十三干潟カンムリカイツブリ望遠鏡に挑戦する男の子
 野鳥の姿が少なかったので、野草にも目を向けました。開けた河川敷の足元を彩るトゲミノキツネノボタンやムラサキサギゴケ、タネツケバナ等を観察しました。頻繁に刈られる堤防や整地される場所は、乾燥して外来種が多いですが、ここは雨で水たまりができたりして、河川敷本来の環境をとどめているため、在来種が比較的多く、自然な植生を見ることができます。
 先日、Eテレで「スキマに生えている植物は窮屈でなく、むしろ光と水を確保できて良い環境にある」を見て、なるほど!と思ったのですが、ここに生えている植物たちは、仲間とのびのび幸せそうに生えているように見えて、なんだか嬉しい気持ちになりました。
トゲミノキツネノボタン野草を観察ムラサキサギゴケ
 バーベキュー広場前では30羽以上のハッカチョウが飛び回っていました。 JRの鉄橋下脇道から、2月の野鳥観察会ではヒレンジャクがいたことを説明しながら柴島人工干潟に入りましたが、レジャーボート数台が留まっており、その影響か、ここでも野鳥の姿がほとんど見られません。仕方なく人工干潟の上流側に廻りましたが、到着した途端、運悪く上空を雨雲が覆い雨粒が落ち、風が強まってきたため、残念ながらここでの観察を取り止め、長柄橋下に避難、鳥合わせをして終了しました。
 今日はヒバリやウグイスなどのさえずりは聴かれたものの、期待したツバメなどの夏鳥や渡り途中の野鳥とは出会えず、初参加の方には申し訳のない少し寂しい内容でした。それでもあちこちに春の訪れが感じられました。冬に逆戻りしたような中、参加してくださった皆さんお疲れ様でした。
カワウ観察風景キジバト
報告:尾形 玲子(文)/中野 勝弥・和田太一(写真)
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●第231回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年3月11日 (日) 9:30 〜 12:00
場 所:淀川左岸 大淀野草地区の周辺
天 候:はれ   気 温:13℃
参加者:10人 (大人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、關 美奈子、長洲 智子、中野 勝弥 (5人)
出現種:29種
ホオジロベニマシコオオジュリン
水をのむヒヨドリとスズメ、ツグミツグミモズ メス
 淀川自然観察会は、淀川の右岸で実施することが多いのですが、今回は左岸での観察会でした。阪急十三駅東口に集合し、赤い色の野鳥「ベニマシコ」との出会いに期待して、十三大橋を渡って左岸の大淀野草地区へと向かいました。橋の上から淀川を見ると水面には、少数のヒドリガモやキンクロハジロなどの姿がありました。目を上に向けると、一つ下流側のアーチ型をした橋にカワウが2羽止まっている姿もありましたが、水上スキーが疾走している影響か、全体的に野鳥は少なかったです。
 橋を渡ったところは、昔からの淀川の原風景が残る場所で、十三干潟では殆ど見られなくなったヤマトオサガニは、ここでは健在である旨を説明しました。
 川沿いに歩いて行くと、地面に降りてきたスズメやドバトに交じって、ツグミの姿がありました。
 水たまりの近くにツグミだと思われる、たくさんの羽が散乱していました。そこからしばらく行ったところで、スズメを追うチョウゲンボウを間近で見たという参加者がいらっしゃいました。散乱していたツグミの羽はチョウゲンボウの食痕だったかもしれません。チョウゲンボウがよく止まっているのを見かけるという場所の周辺を探しましたが、残念ながら今日は、その姿はありませんでした。
 さらに足を進めると、ヨシの中からオオジュリンやホオジロ、ジョウビタキ、モズなどが突然現れますが、カメラや望遠鏡を構える間もなく姿を消してしまいます。
 川沿いの道では、大きな望遠レンズ付きのカメラを持った人たちにすれちがいます。狙いは、赤い鳥のベニマシコのようです。念願が叶ったのか、川沿いの道から少し奥に入ったブッシュの中で見にくかったですが、ベニマシコのペアが比較的長い時間留まっていました。ほとんどの参加者が赤い姿を見ることができたようです。
 本来、ベニマシコは山の野鳥で、20年前頃には淀川の下流域で、その姿を目にすることは余りありませんでしたが、10年前頃から年々分布域が拡大し、淀川の河口部でも確認されるようになっています。分布域が拡大している要因は定かでありませんが、淀川の河川環境が年々森林化しているのも、一つの要因かも知れません。野鳥の観察をとおして、淀川の自然環境が変化していることも気を付けて見たいと思います。
 今日はぽかぽか陽気で、ヒバリやウグイスのさえずりが聴かれ、オオイヌノフグリやヒメオドリコソウ、ホトケノザなどの野草も花を咲かせるなど、一気に春到来といった感じでした。参加いただいた皆さんお疲れ様でした。
十三大橋上より観察淀川の原風景が残る十三大橋南詰ベニマシコの観察
報告者:大橋 隆(文)/長洲 智子(写真)
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●第230回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年2月11日 (日) 9:30 〜 12:00
天 候:曇り   気 温:10℃
潮の状況:若潮  満潮時刻=7:46(潮高:110cm)  干潮時刻=10:39(潮高:104cm)
干潟の状況:柴島人工干潟=少し露出
参加者:3人 (大人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥、和田 太一 (4人)
出現種:36種
ヨシ刈り後ヒレンジャクアオジ
 今月は、地下鉄御堂筋線の西中島南方駅に集合し、西中島のヨシ原と柴島人工干潟に立ち寄って、淀川大堰周辺でカモを中心に観察しました。
 西中島のヨシ原はヨシ刈が広範囲に進み、刈り取られたヨシの束が所々に立てかけられていました。
 柴島人工干潟に向かう途中の灌木に、スズメやツグミが群れで止まっている姿や地面に降りている姿を何回か目にしました。先月までたくさん残っていたピラカンサの実はほとんどなくなり、僅かに実の残った樹の周りには、ヒヨドリやツグミ、ムクドリなどが群がっていました。
 柴島人工干潟の入り口付近で、幸運にもレンジャクに出会いました。ツグミやムクドリとは少し姿の違った野鳥が1羽いました。よく見るとレンジャクですが、尾羽の先の色が太い枝に被って確認できません。しかし、胸から腹にかけて黄色の卵形の斑があるのでヒレンジャクです。今年は各地で飛来の情報がありますが、まさかこんな所で出会えるとは思いもしませんでした。 暫くすると、尾の色を確認することなく飛び去ってしまいました。この辺りではホオジロやアオジの姿も確認できました。
ミコアイサのオスミコアイサを観察中淀川大堰のカモの群れ
 淀川大堰では現在、耐震補強工事が施工されており、工事の影響でカモの群れが見られるかどうか不安でしたが、幸いにも休日で工事は休工でしたので、右岸側でホシハジロやキンクロハジロを主体とした700羽程の群れを見ることができました。カンムリカイツブリも30羽程が混じっていました。遠かったですが、対岸の導流堤の上には、多くのヒドリガモの他カワウやカモメ類が休んでいるのが確認できました。水面では、ホシハジロやキンクロハジロの群れに混じり少数のマガモやオカヨシガモ、ヨシガモメス1羽の姿がありましたが、望遠鏡で確認するのが精一杯の距離でした。ここでの観察を終え、更に上流の船着き場まで足を延ばしました。柴島浄水場取水口手前辺りにも大きなカモの群れがあり、少し距離があったので望遠鏡で丁寧に群れを見てみると、数羽のミコアイサのオスとメスの姿がありました。オスは際立つ白さと眼の周りが黒いことから、パンダに似ているので、パンダガモとも呼ばれています。その美しさを望遠鏡でジックリと観察しました。
 今月は、十三干潟周辺では見られなくなったカモの群れや記録の少ない、オカヨシガモやヨシガモ、ミコアイサにも出会えました。更にヒレンジャクと出会うという思いがけないおまけもありました。これからも年に一度位は淀川大堰周辺でジックリとカモを観察したいと思います。参加いただいた皆様、寒い中お疲れ様でした。
報告:中野 勝弥
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●第229回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2018年1月14日 (日) 9:30 〜 12:00
天 候:曇り   気 温:9℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=8:02(潮高:114cm)  干潮時刻=11:09(潮高:99cm)
干潟の状況:十三干潟=中位に露出
参加者:15人 (大人=10人 子ども=5人)
スタッフ:石倉 潤子、尾形 玲子、杉本 知恵子、關 美奈子、田渕 敬一、長洲 智子、中野 勝弥、和田 太一 (8人)
出現種:29種
モズのはやにえはあるかな?オナガガモユリカモメ
ノイバラの実を食べに来たツグミチョウゲンボウ観察風景
 2018年最初の野鳥観察会は、柴島人工干潟までは足を延ばさず、十三干潟周辺でじっくりと観察しました。いつも参加してくださっている常連の方々と、先月の「おもしろいぞ!冬の河原」の観察会に参加してくれた子どもたちとで、にぎやかな観察会になりました。
 淀川の河川敷に出て、まずは先月の観察会で見つけたモズのはやにえが、どうなっているかを探してみました。ピラカンサの木に刺さっていたバッタやコオロギなどのはやにえは、いずれもなくなっていました。モズがちゃんと後で食べに来たのでしょうか?
 淀川にはキンクロハジロ・オナガガモ・ヒドリガモなどのカモが少数浮かんでいるのが見られました。十三干潟は干潮時で少し出ていましたが、ユリカモメやハクセキレイが見られたぐらいで、ヨシ原ではオオジュリンの声が聞こえましたが姿は見えず、チュウヒも飛びませんでした。河川敷の野草地区では、耳を澄ますと「フィッ、ホッ」とベニマシコの声がよく聞こえ、一瞬でしたが姿も見られました。ツグミが草原の中を何羽も飛び回っていたので観察すると、河原に生えているノイバラの実を食べに来ているようでした。上空をチョウゲンボウやミサゴが飛ぶ姿が見られました。
 観察会のスタート時は、晴れ間もあって少し暖かかったですが、途中から雲が出てきて少し肌寒くなりました。野鳥観察をしている間に女性スタッフが準備してくれた、温かいぜんざいをみんなで談笑しながらいただいて解散としました。
 今回の観察会は、カモ類をはじめ水鳥の数がとにかく少なく、淀川がとても寂しい状況でした。かつての淀川の十三・中津付近は、ホシハジロなどのカモの群れが水面を覆いつくすぐらい越冬していた場所でしたが、水上スキー等が一年中走り回るようになってからは、安心して休める場所でなくなったのか? 上流の淀川大堰付近や下流の矢倉海岸付近へと群れが移動してしまいました。
 それらの場所でも最近は越冬数が減少していて、カモたちが安心して越冬できる場所は、どんどん減少しているようで心配です。来月は淀川大堰の辺りを見に行く予定にしていますので、カモの群れが見られることに期待したいです。
報 告:和田 太一
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●第228回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年12月10日 (日) 9:30 〜 12:00
天 候:晴れ   気 温:14℃
潮の状況:小潮  満潮時刻=14:17(潮高:125cm)  干潮時刻=5:50(潮高:37cm)
干潟の状況:十三干潟=露出せず
参加者:15人 (大人=12人 子ども=3人)
スタッフ:尾形 玲子、中江 正幸、中野 勝弥、和田 太一 (4人)
出現種:25種
河原の風景はやにえ エンマコオロギはやにえ オンブバッタ
はやにえ コバネイナゴはやにえ トノサマバッタはやにえ探し
 今日は、柴島人工干潟へは向かわず、阪急十三鉄橋〜西中島河川敷公園の手前までの数スポットで野鳥を観察し、その移動の間で「モズのハヤニエ」をさがしました。
 モズのハヤニエは、昨年イナゴ2個体しか見つかりませんでしたが、今年は、エンマコオロギ、オンブバッタ、コバネイナゴ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタの5種類のハヤニエが見つかりました。11月26日に2人で下見を行いその時は、エンマコオロギ、ショウリョウバッタ、キリギリス(今日は無くなっていた)の3種類でしたが、今日のように多くの目でさがすとたくさん見つかるもので、もう少し時間をかけて丁寧にさがすと、もっと見つかったかも知れませんね。モズのハヤニエを初めて見たという方が何人かおられました。3人の子どもたちは、カマキリの卵のうやミノムシ、アシナガバチの古巣なども見つけていました。
 今日は、珍しく水上スキーが走行しておらず水面は穏やかでしたので、先月よりカモなどの水鳥の個体数が増加しているかと思いましたが、逆に少なく、常連のカルガモやヒドリガモはなぜか見られず、ヨシ原のオオジュリンも、例年に比べ少し少ないように思えました。
 河原の草原では、ホオジロのメスやセッカが双眼鏡でも確認できる距離にしばらく止まってくれたので、その姿をジックリと観察することができました。樹木の高いところに止まるツグミやヒヨドリの姿もありました。
 西中島河川敷公園手前のヨシ原全体が見渡せる開けたところで、鉄塔に止まるたくさんのカワウやヨシ原のオオジュリンなどをゆったりと観察しながらチュウヒの出現を待ちましたが、残念ながら観察時間内では、チュウヒとは出会えませんでした。
 今日は、たくさんのモズのハヤニエが見つかった反面、期待した程の野鳥との出会いはありませんでしたが、風もなく穏やかな天候のなか、のんびりと野鳥や生き物さがしを楽しみました。
報 告:中野 勝弥
オナガガモのオス水鳥を観察鉄塔にとまるカワウの群れ
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●第227回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年11月12日 (日) 9:00 〜 12:30
天 候:晴れ   気 温:20℃
潮の状況:小潮  満潮時刻=− 干潮時刻=8:19(潮高:51cm)
干潟の状況:十三干潟=少し露出 柴島人工干潟=露出せず
参加者:20人 (大人=17人 子ども=3人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥 (3人)
出現種:27種
水面に浮かぶカモの小群コガモツグミ
ハッカチョウイソシギダイサギ
 先月、カモはカルガモの1種類だけだったが、今月は5種類(ヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ)が増え、マガモとスズガカモが揃えば、いつもの顔ぶれが揃うことになる。男の子が水面に浮かぶカモの数を数えると60羽程であったが、これから個体数も徐々に増えてくるだろう。冬羽のカンムリカイツブリやオオバンもカモに混じっていたが、カモメ類の姿はなぜか見られなかった。
 先月見られなかった、ツグミやジョウビタキが見られ、オオジュリンがヨシ原に潜り込む姿もあった。姿は残念ながら見られなかったが、ベニマシコの鳴き声も聴かれ、十三干潟や柴島人工干潟周辺は、いよいよ冬鳥で賑わうシーズンを迎えた。
 河原の所々で、マユミやピラカンサ、ノイバラの実が熟し、ナンキンハゼの紅葉も深まり、赤い色が際立、深まる秋を実感した。これらの木々の多くは、野鳥が糞として落とした種が生育したのでしょう。これらの木の実は、冬を乗り切る野鳥たちにとって貴重な食物源となる。センダンやナンキンハゼなどの木々にはヒヨドリやムクドリ、キジバト、ハッカチョウが群れ、木の実を啄んでいた。木々にとって野鳥は、種を遠くまで運んでくれる大切なパートナだ。このようにそれぞれがお互いに助け合いながら、後世に命を引き継いでいる。
 一方虫たちは、冬越しの形態になるのはまだ少し早いのか、エンマコオロギの寂しげな声が聞え、オンブバッタがピョンピョン飛び跳ねる姿、綺麗な色をした、たくさんのケムシがカラムシの葉を食べているのを子どもたちが見つけた。毒を持っているかも知れないので、触らないようにと注意したが、帰ってから昆虫に詳しい方に画像を送ってお聞きしたところ、このケムシは「フクラスズメ」というヤガの仲間の幼虫で、毒は持っていないとのこと。ジャコウアゲハの新しいさなぎは1個体見つかったが、カマキリの卵のうなどは見つからず。
 今月は、木の実や虫たちにも目を向けたことから、色々と見どころの多い観察会となった。観察会に参加すると、今まで気づかなかったことや考えたことのないことが、生き物などから、学ぶことや考えさせられることが多々ある。参加された皆さん、今日はどんなことに気づかれましたか?
 観察会は、楽しかった・良かっただけに留まらず、そんなことに気づく大切な機会でもあると思っている。
報 告:中野 勝弥
マユミナンキンハゼフクラスズメの幼虫
野鳥観察の様子マユミの実の観察フクラスズメの観察
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●第226回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年10月8日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:晴れ   気 温:28℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=8:37 (潮高:178cm) 干潮時刻=14:28 (潮高:68cm)
干潟の状況:十三干潟、柴島人工干潟 とも干潟は露出せず
参加者:6名 (大人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥 (3人)
出現種:24種
イソシギカルガモアオサギ
色づき始めたヨシ原ノビタキノビタキを観察
 10月の観察テーマは、「渡りの途中に立ち寄るノビタキなどをさがそう!」です。
 淀川に着くと、渡り途中と思われる、十数羽のヒヨドリの小群が、飛翔したり樹木に止まったりを繰り返す姿が飛び込んできました。樹木の高い所に止まって甲高い声で鳴き交わすモズの姿も目立ちます。まだ、縄張りが確定していないようで、十三干潟周辺では4個体が鳴き交わしていました。
 川面に目を移すと、いつものように2隻のモータボートが走り回っており、右岸の船泊で、イソシギやカワウ、カルガモが休み、ヨシ原で1羽のアオサギが潜み、対岸左岸の水際をダイサギが飛翔する程度でしたが、突如、カラスに追われたハヤブサが通過し、ハヤブサの姿を追っていると、上空遠くを飛翔するオオタカの姿も見られ、姿が消えると、今度はミサゴがダイビングする姿を、短時間のうちに3種類の猛禽に出会える幸運に恵まれました。
 今月も先月同様、潮の状況が悪いことから、十三干潟周辺での観察は、程々にして柴島人工干潟に向かいましたが、途中ショウドウツバメの小群に何回か出会いました。しかし、動きが早く双眼鏡に捉えることが難しかったようですが、水路近くのヨシ原で、30羽程の群れに出会い、何とか尾羽の形や色彩を見ることができ、ツバメとの違いを観察することができました。ショウドウツバメとの出会いは久々です。
 十三から西中島にかけてのヨシ原は、色づき始め、先月とは様相が変わり、段々と冬に近づいていることが感じとれました。また、一部の区間で、水際の樹木などが伐採され、ヨシ原が開けて見易くなっていました。これから、この場所でのヨシ原の野鳥が見易くなるでしょう。
 西中島付近の河原一帯は、イベントやバーベキュー、スポーツをする人で溢れかえり、普段いた野鳥たちは行き場を失ったのか、ムクドリやスズメ、カラス、ハクセキレイの姿すらありません。
 柴島人工干潟でもモズの姿が目立ちましたが、ここでは、十三干潟周辺で出会えなかった、今日の目玉「ノビタキ」を中心に探しました。ノビタキのいそうなポイントを何か所かを周りましたが、中々見つかりません。ここで見つからなかったら諦めようと向かった、干潟下流の道路側の草むらに入り探すと、我々の願いが通じたのか、少し遠かったですが2羽のノビタキの姿がありました。1羽のノビタキは愛想がよく、比較的高い見やすい所に何度も止まってくれ、10分間程全員でジックリと観察することができました。一時は、見つかるかどうか不安でしたが、全員が観察できてホットしました。
 もう一つの目玉「ウラギク」の開花は、まだ少し早いようで、これは来月の楽しみとします。
 今日は、夏に帰ったような暑い日でしたが、ご参加いただいた皆さんお疲れ様でした。
報 告:中野 勝弥
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●第225回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年9月10日 (日) 9:00 〜 11:00
天 候:晴れ   気 温:28℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=9:32 (潮高:164cm) 干潮時刻=15:26 (潮高:74cm)
干潟の状況:柴島人工干潟 = なし
参加者:9名 (大人=7人 子ども=2人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、和田 太一 (3人)
出現種:12種
観察風景森林化した河川敷ダイサギ
 9月の野鳥観察会のテーマは「干潟に立ち寄るシギやチドリを観察しよう! (秋編)」ということで、まだまだ暑さが残る時期ですが、鳥たちの季節はすっかり秋で渡り鳥たちも移動を始めています。今回は西中島南方駅に集合し、柴島人工干潟までのコースを歩いて野鳥を探しました。
 淀川河川敷に出ると、BBQや野球をする人々でにぎわっており鳥影は少なかったですが、グラウンドの近くの芝生に降りているスズメの群れを見つけて、フィールドスコープで観察すると、ギョウギシバの穂を突いて種子を食べている様子がよく観察できました。
 柴島人工干潟に向かう途中にはセンダンなどの木があちこちに育っていて木陰が出来ていました。暑い河川敷の中で木陰に入るとちょっと涼しくて助かりましたが、しかし数年前にはこんなところに木なんてあったっけ?という木もあって、最近になって生えたものも多いようです。本来なら時々起る洪水などの攪乱によって環境がリセットされるはずの河川敷ですが、ダムや堰、河川整備などによって洪水が起こらなくなった河川敷は、ほったらかしにしておくとどんどん森林化が進みます。そうした河川敷の林では渡り途中の小鳥が見られたりして、それはそれで面白いのですが、でも本来の川の姿を考えるとあまりよくない姿なのかもしれません。
 柴島人工干潟に着くと、まだ潮が高く干潟は全然現れていません。草原を抜けて本流側へ出てみると、対岸にダイサギとコサギがとまっていて、スコープで観察しました。そのあとシギ・チドリ類を期待して柴島干潟を上流へ歩いていきましたが潮の引きが遅く、最後になってダイサギが水際に出てきたのとイソシギが水際を飛ぶのが観察できたぐらいでした。
 全体で12種と観察できた種類は少なかったですが、暑い中ご参加くださった皆様、お疲れ様でした。来月にはさらにたくさんの鳥たちが観察されることを期待しています。
報 告:和田 太一
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●第224回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年7月9日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:くもり   気 温:30℃
潮の状況:大潮  満潮時刻=6:24 (潮高:155cm) 干潮時刻=13:12 (潮高:27cm)
干潟の状況:十三干潟 = 小さく露出
参加者:13名 (大人=8人 子ども=5人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、關 美奈子、中野 勝弥 (4人)
出現種:13種
ササゴイの説明ササゴイの巣を探すササゴイの親鳥
ササゴイの巣立ちビナ抱卵中の巣巣の下に落ちていた卵殻
 今月は、地元中学校の先生や生徒さん7人を含め総勢17人で、淀川近くの公園でササゴイ(サギの仲間)の子育ての様子を観察した後、淀川に向かい河原にできた水たまりの生き物をさがして観察しました。
 昨年の営巣木に今年、ハシブトガラスが営巣したためか、ササゴイの営巣範囲が広がり、おまけに樹木の高い枝や葉が繁り見にくい所に巣を作っていることから、観察は、少してこずるのではないかと心配でしたが、中学生たちは、巣や巣の近くにいる親鳥、巣立ちビナを次々と見つけていました。巣のある樹木の下には、白い糞の塊が落ちていて、その中に濃い水色をした卵殻や食べ残したエサのカニや小魚が混じっていました。巣の中で抱卵している様子も望遠鏡でとらえ、全員で確認できました。
 今年は、空梅雨のようで、雨が降っても続かないので、水たまりができてもすぐに干上がってしまい、河原では水たまりがほとんど見当たりません。そんな状況でしたが、今日の観察コースに小さな二つの水たまりがありました。その一つ、十三バイパス近くのグラウンドと道路の境目に僅かな水たまりがあり、何もいないだろうと期待せずに覗いて見ると、何やら小さい生き物が動く姿がありました。よく見るとオタマジャクシです。早速、小網を出して全員がオタマジャクシすくい。一つの容器に集めるとたくさんのオタマジャクシが見つかりました。他にハイイロゲンゴロウやユスリカの幼虫、ゲンゴロウ類の幼虫などが見つかりました。こんな所でオタマジャクシが見つかるとはビックリです。もう一つは、十三干潟手前の草むらに水たまりがありました。ここでもオタマジャクシの姿がありましたが、他の生き物は見つかりませんでした。
 阪急鉄橋近くの水際で、たくさんのクロベンケイガニ。早速、中学生はカニ捕り。カニ捕りは、小さな子どもたちだけではなく、中学生にも人気のようです。捕まえたカニの中に脱皮直後のカニがおり、脱皮直後のカニの身体は軟らかいことを、実際に触って実感してもらいました。
 先月同様、今月も野鳥の姿は少なかったですが、十三野草地区付近では、オオヨシキリやセッカのさえずりに加え、たくさんのキリギリスが鳴いていました。
 今日参加してくれた中学生は、街中の公園で野鳥が繁殖しているのを見たり、小さな水たまりでオタマジャクシを捕まえたり、実際に生き物に触ったりしたことで、各自それぞれに、新たな発見などがあったのではと思うところです。
 これを契機に身近な生き物や自然環境に目を向け、関心を持ってもらう契機になればと思います。
 暑い時期ですので、当初は11時頃に終了する予定でしたが、中学生の皆さんが熱心に観察してくれたので、終了予定が1時間程遅くなりましたが、中学生の皆さんが参加してくれたことで、暑さを忘れ、活気に溢れた観察会になりました。
 蒸し暑い中、ご参加いただいた皆さん、大変お疲れ様でした。
水たまりがの生き物探しオタマジャクシなどカニ捕りの様子
報 告:中野 勝弥
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●第223回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年6月11日 (日) 9:00 〜 11:15
天 候:雨のちくもり   気 温:25℃
潮の状況:大潮  満潮時刻=7:22 (潮高:148cm) 干潮時刻=14:07 (潮高:19cm)
干潟の状況:十三干潟 = 中位に露出
参加者:12名 (大人=10人 子ども=2人)
スタッフ:大橋 隆、中野 勝弥、和田 太一、尾形 玲子 (4人)
出現種:14種
電線にとまるツバメ巣作り中(5月30日作成)完成した巣で抱卵中のツバメ
巣材の泥を集めるツバメ巣を補修するツバメ観察風景
 今月は十三東本通商店街(通称:つばめ通り)でツバメの子育ての様子を観察してから、十三干潟に向かいました。1995年に地元の方が作られた「ツバメの巣マップ」を配り、オリエンテーションを始めたところ、急な通り雨。いっとき雨やどりをして、騒がず広がらぬよう留意しながら商店街に入りました。
 ツバメは1回目の子育てを終え(2つの巣で11羽が巣立つ)、2回目の抱卵中。店の軒下の完成した巣を望遠鏡で観察した後、5月に撮影した巣作り中の写真を見せて比べてもらいました。ヒナや餌やりの姿を見ることはできませんでしたが、親ツバメはおよそ5分に1回餌を運ぶことや、口を開けて飛びながら虫を捕ることなどをスタッフから聞き、2人のお子さん連れのお母さんが感心されていました。また更地に下りて泥や枯れ茎をくわえて巣に戻る様子も観察できました。
 淀川に向かうと街中の喧噪とは離れ、しっとりと涼やかな気配。まるで緑の絨毯を敷き詰めたように冴えたヨシ原が広がり、心が洗われる景観です。
 河川敷の草むらの中から干潟手前のビワの実をつつく2羽のハッカチョウやムクドリの群れを観察。水に浮かぶ野鳥が対岸以外にいない中、セッカのさえずりやオオヨシキリの鳴き声が響きます。ヨシの茎に止まってさえずるオオヨシキリの口の中が鮮やかな赤色をしていることを確認しました。カワウやコアジサシ3羽が横切り、水路に着くも鳥の姿は少なくオオヨシキリの声が支配するのみでした。虫と植物が大好きで終始元気な4歳の男の子は、シジミ採りに夢中になりました。先月に続き今月もお子さん連れのご家族が参加されました。子どもさんが加わると、大人の参加者もサポートしたり、昔体験した野草を使っての遊びを披露するなど、観察会全体の雰囲気が和みます。テーマ別の観察会にはたくさんの子どもたちが参加してくれますが、野鳥観察会にももっと子どもさんの参加が増えればいいなぁ〜と、思うこの頃です。
 今回は産経新聞の取材があり、7月中旬木曜朝刊の連載記事「淀川を行く」の「淀川の干潟」に関する執筆の参考にされるそうです。さて、十三干潟と野鳥、観察会をどう感じられ、どういう記事にされるのでしょうか?とても楽しみです。
鮮やかな緑のヨシ原ビワの実を啄むハッカチョウヨシに止まってさえずるオオヨシキリ
報 告:尾形 玲子
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●第222回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年5月14日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:はれ   気 温:26℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=8:18 (潮高:134cm) 干潮時刻=15:05 (潮高:21cm)
干潟の状況:柴島人工干潟 = 中位に露出
参加者:10名 (大人=8人 子ども=2人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥、和田 太一 (4人)
出現種:25種
潮が引いた柴島干潟ハマシギの群れオオヨシキリ
ハッカチョウハシブトガラス観察風景
 今月の野鳥観察会は春の渡りのシギ・チドリたちとの出会いを期待して柴島人工干潟へ向かいました。西中島南方の駅から淀川河川敷に出ると、河川敷はバーベキューを楽しむ人々や駅伝大会のランナーでにぎわっていました。鳥の姿も少なく、とりあえず柴島干潟にまっすぐ向かいました。
 柴島干潟では最初は潮が高く干潟がまだ干出していないため、まずは下流側の淀川本流沿いまで出て水鳥を探しましたが、水鳥の姿は無く、石積みの隙間にクロベンケイガニが隠れているのを見たりしました。その後、オオヨシキリを探して草むらの中の道を歩き、柴島干潟の上流側へと出ました。干潟に出てすぐにカワセミが現れ、獲物を狙って水中にダイブする様子が観察できました。上空ではキリッ!キリッ!とコアジサシが鳴き、私たちのすぐ近くを飛んでくれました。少し干出した干潟をフィールドスコープでのぞくと、少し離れたところにハマシギ34羽の群れやキアシシギがエサをとっている様子が見られました。ハマシギの群れは飛び立つと一斉に旋回し、とても綺麗でした。ヨシ原ではオオヨシキリが盛んにさえずり、観察している場所のすぐ近くで3〜4羽が縄張り争いをしているようで、ヨシのてっぺんにとまり、大きく口を開けてギョギョシ!ギョギョシ!と鳴いているのがよく観察できました。
 その後、長柄橋までハッカチョウを見に行ってからまた下流側へと戻り、ハマシギやコサギ、木の上でラブラブなハシブトガラスなどを観察し、まとめをして終了しました。
 柴島人工干潟では干潟にヨシやヒメガマなどの抽水植物の群落が年々勢力を強めて広がってきており、シギ・チドリが餌を採れる開けた干潟の面積がどんどん狭くなっています。そしてシジミ採りの人間が一年中大勢入るようになり、さらに本流では水上スキーが走り回っている状況で、シギ・チドリや水鳥たちが安心して採餌休息できる環境ではなくなっています。近年淀川汽水域全体で干潟環境の悪化と人間によるオーバーユースが進んでおり、このような状況が続けば渡り鳥のシギやチドリは近い将来淀川では見られなくなってしまうかもしれません。人間だけではなく水辺の鳥たちもちゃんと利用できる干潟環境を維持管理することがなんとかできないものでしょうか。
報告:和田 太一
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●第221回 淀川十三干潟の野鳥観察会
日 時:2017年4月9日 (日) 9:00 〜 12:00
天 候:雨のちくもり   気 温:17℃
潮の状況:中潮  満潮時刻=5:57 (潮高:103cm) 干潮時刻=12:03 (潮高:53cm)
干潟の状況:十三干潟 = 小さく露出 柴島人工干潟 = 大きく露出
参加者:3人 (大人)
スタッフ:大橋 隆、尾形 玲子、中野 勝弥、和田 太一 (4人)
出現種:33種
ヒドリガモ水浴びするハッカチョウアオジ
カンムリカイツブリ夏羽真っ赤な嘴のアオサギユリカモメ夏羽
 集合時には小雨が降っており、淀川の堤防に到着すると雨も上がりましたが、人影も少なくひっそりとした感じがしました。その分、ヒドリガモやカルガモが河原に上がり、野草の新芽を啄んだり、オオカワラヒワの群が野草の種を啄み、ハッカチョウが河原にできた水溜で水浴びをしたりと、普段とは一味違うリラックスした野鳥の姿を見ることができました。
 上空には、ツバメが飛び交い、ヒバリやセッカのさえずりが、どこからともなく聞こえ、静かな河原で際立っていました。更に、2羽のアオジが枝に止まり、まるで別れを惜しむかのようにさえずっており、しばし耳を傾けました。
 水辺に目を移すと、相変わらずモーターボートが走り回っており、カモなどの冬鳥は、めっきり少なくなっていましが、夏羽になったカンムリカイツブリや嘴が真っ赤な婚姻色になったアオサギ、頭巾を被ったように頭部が黒くなったユリカモメ、移動中と思われる30羽程のダイサギの飛翔が見られました。ヨシ原上空を独特のV字飛翔するチュウヒの姿も久々に見られました。曇り空を背景にいつもより色彩が鮮やかで観察しやすい印象です。
 ツバメ以外の夏鳥の姿は見られませんでしたが、バラエチィに富み見どころの多い観察会だったように思います。
 植物の方に目を移すと、堤防や河原ではタンポポ、カラスノエンドウを始めとした野草がたくさん咲いており、タンポポやトゲミノキツネノボタンなど黄色い色をした花が緑の絨毯に映えていました。
 普段の生活の中では、なかなか気づくことができませんが、季節は着実に移り変わっているようです。
報告:中野 勝弥
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