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「このまま倒産させてなるものか・・・。」
藤田社長は緊急幹部会を招集、社長権限による、全社業務の無期限停止命令を発表した。
鳴り物入りでの創業から一転して、突然の強引な業務停止決定に対する
投資家連からの責任追及は厳しく、操業再開に向けた取締役会の活動は、
水面下での行動を余儀無くされた。
しかし創業から僅か数ヶ月、開発中の製品の市販までに必要な道のりはあまりにも遠く、
財源確保のメドが立たないまま、疲労だけが蓄積していく。
そしてついにその日はやってきた。資金の枯渇である。
藤田は一時的に再興取締役会を解散し、各個人単位での資金調達活動に移行する旨を告げた。
藤田、西の孤独な戦いが始まった・・・。
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私財の全てを経営再建のために注ぎ込んだ二人には、
その日のパンを手に入れることさえできなかった。
困窮を極める生活の中、互いに希望だけを抱き、
藤田は村田銃一丁を手に厳寒の八甲田に分け入り、
西は単身渡米、LAのチャイナタウンに再スタートを踏み出した。
遠く離れた場所で戦う二人、しかしその視線の先には互いに同じものを捕らえていた。
無論一日も早い会社再興、そして、これからの世界を担う強化人間を
世に送り出すことである。
必ず訪れる「いつか」を信じ、
今日も藤田はカンジキで雪を蹴り、西は中華鍋を振り続ける。
二人の辞書に「絶望」の二字は無い。