山 の 小 わ ざ

雪   山   編


注.下記の掲載は、新井裕己(@TUSAC)氏が2001年12月に山スキーMLに投稿されたものを、氏の許可を得て掲載しています。
 また、文章内で山行とは、冬季槍ヶ岳北鎌尾根縦走を指しています。
かなり極限状態(?)ですが、参考になる部分が多いと思います。
 また、氏は実験的に色々のテクを実践し、日々変化しているものなので、これは<現在の意見>と言うことで、実践に際しては、氏が責任を負うものではありません。

 目  次
●ガスボンベ
●雪山での寝方(服装)
●食  料
●ヘッドランプ
●スノーシュー
●V B L
●テントと外張り
●ロ ー プ
●G P S
●無  線
●携帯電話・気象
●電  池

  

●ガスボンベ

いろいろな団体の計画書などを読むと、燃料の使用量にはかなりの格差があることが分かります。
最低が1人1日80ccで、最高が250ccでした。
単純な暖房以外はやはり人数に比例して多くなると考えられます。
では、節約のポイント次に記します。

◆濡れ物の乾かし、暖房はお湯アイロンで
 直火にかざすより全然効率がいい。
水は比熱が高いですから、人肌程度にぬるくなっても十分乾かしに使えます。
1Lのプラティパスに入れれば、全面使えますから、かなり効率がいいです。

◆水作りは鍋周りの結露を拭くこと
 小さな化学繊維系のタオルは必須です。
テント内の結露も拭けます。

◆火は強くしすぎない
 鍋の横に火が漏れているのは無駄ですので、なるべく中火以下で使用。

◆お湯ブースター
 イソブタンが多いボンベはガスの沸点が高いですから、缶を暖めてやらないとパワーが出ません。
250缶がピッタリはいるコッフェルに1cm分のお湯を入れて、それにズボっとつけてやればバッチリです。
 このタイプで一番使い勝手がいいのはユニフレームのチタンのだと思います。
小さいほうがブースターにピッタリです。 一度暖まれば十分です。
 長時間すると、今度は気化熱で冷えてきて水が凍ります。
さらに暖かいままのコッフェルを床にそのまま置いておくと、床の雪が溶けてボコボコになります。
 この技を使えば、ガス缶を抱いて寝る必要もないですし、ホワイトガソリンより弱いとか感じることもほとんどないです。
 重量効率は悪いですが、使い勝手と缶全体の温まりやすさを考えると、500缶よりは250缶のほうがいいと思います。

◆暖房は赤熱させる
 青い炎のガスを直接つけているより、金属を赤く赤熱させたほうが暖かいです。
コールマンの専用のや、もち焼き網・ステンレス布なんかがいいですが、スノーピークの場合ゴトク部分を広げないで火をつけるとゴトクが赤熱して暖かいです。
 後はなるべく蒸気を出さないように必ずフタをしながら飯を食べることです。
ゆっくり噛みながら食べたほうが、食事による体温上昇が高いはずです。

◆結 論
 今回の実験の結果、2人で水を5L作って、行動中用に1人1L、夕・朝食用に3L使って、濡れ物をほとんど全部乾かして、暖房用に弱火でつけっぱなしにしていても2人で1日1缶は使いませんでした。
 沢沿いで標高が低いときは、暖房は使わず、水も作らなかったので、その時は2人で半缶くらいでしょうか。
なので、かなり贅沢に使っても3人で1日1缶あれば十分かと。
内容量が230gなので、1人1泊大体80gってところでしょうか。
単独行で1泊なら110gで予備日ビバークも大丈夫だと思います。
 ガス缶のタイプですが、現存の冬期用はプロパンの割合を増やしたり、缶の内側に紙を巻いて気化を促進したりしてます。
 結果としては、お湯ブースターを使う限り、どれでも問題ないようです。
実感としてはプロパンの多いスノーピークはちょっとキカンボウという感じ、プリムスのTはちょっと弱いかなと。
 EPIのパワープラスが一番安定していたように感じました。
EPIのエクスペディションは−20度程度なら容量少ないですし、必要ないと思います。

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●雪山での寝方(服装)


 今回の1週間の山行で使用したザックは43L。荷物は15kg弱です。
僕の軽量化の最大の武器はシュラフの小ささだと思います。
 0度までのPHDのミニマス480gを使って、アラスカ−30度でも快適に寝ております。
Y田は小さいのでISUKAのAIR150というフードなし380gのシュラフを使ってます。
 一時はシュラフカバーとインナーシュラフだけでやってたんですが、極軽量シュラフを使えば、そのセットより軽いし小さいんです。
 一番のポイントは日ごろから寒さに強くなっておくことでしょう。

◆技術的なポイント
 まず重要なのは地面からの冷えです。 雪の上で寝ているときはこれが本当に重要。
 マットはウレタンが軽くて暖かくていいんですが、なんせかさばる。
Zレストは結構いい線いってますが、やっぱりサーマレストのULがベストです。
 エアマットを長らく使ってたんですが、やっぱり中で寒気が対流する。
これが問題で、冬の使用には余り適しません。 エバニューは軽くて最高なんですけど。
サーマレストは全身用は必要ないでしょう。 2/3で十分。
 まずテントの床面に薄い銀マットを敷きます。
真ん中に敷くと端は身体乗っていないので、テント袋でもロープでもスリングでもなんでもいいので、とにかく並べてその上に、下半身用に空にしたザックを敷きます。
 アウターの上下は脱ぎます。 これは結構濡れているからです。
 濡れ物をシュラフの中に持ち込むと、体温で蒸発してそれをシュラフが吸います。
シュラフも暖まっていれば、シュラフも外に出そうとして、シュラフとシュラフカバーの間に蒸気が溜まります。
 テント内が暖かければ、ゴアのシュラフカバーのおかげでそれは外へ出て行きますが、やっぱり結露します。
なので、シュラフカバーの中に大量に結露してしまいます。
 これは避けがたい。 ゴアじゃ無理です。
ディアプレックスは結露しないらしいんですが、ディアプレックスのシュラフカバーは試作品のみで市販されてません。
 ということで、寝ている間に着乾かすものは最低限にしたほうがいいです。
着乾かすのは起きている間に、シュラフの外でやるべきです。 食事中とか、汗をかかないなら行動中とかです。
 翌日も確実に濡れることが分かっているアウターは、お湯アイロンである程度乾いていれば、完全に乾かす意味がないので、シュラフ内には入れません。
 代わりにこのアウターをザックの上に敷きます。
うまくたたんで敷けば、足先から太腿分くらいのマット代わりになります。

◆上 半 身
僕の方法だと床より5cm以上は高いところで寝るのが理想なので、アタマも高くせざるを得ません。
 ということで、今回はアタマの部分にブーツを並べました。
革のゴアテックスのシングルブーツで行ったんですが、これの濡れはほとんどありませんでした。 
 しかし、朝は多少凍るので、従来はシュラフカバーとかに入れたと思うんですが、これも朝一でお湯プラティアイロン技を使えばどうせ溶けるので、そこまで靴を暖めておく必要はないと思います。
 一応靴の中が凍らないように、なんか(食糧とか、ゴミとか)詰めておくといいと思います。
それをアタマ部分にならべて、その上から腰部分までかかるようにサーマレストを敷きます。
 一番冷えるのが腰部分です。
ここにはエバニューのエアマットを1/3に切ったものを重ねます。
前述の通りエアマットは直接冷たいものと接していると、中で空気が対流してかなり冷え込むのですが、サーマレストの上に重ねれば、そういう欠点もありません。
 サーマレストのULは薄くてちょっと寒いという方は、エアマットを重ねるといいと思います。
ただ、必要な大きさのエアマットというのはなかなかなくて、特に軽いエアマットは現状モンベルとユニフレーム位しかありません。
 エバニューは軽くて最高に使いやすかったんですが、今や売っているのを見ません。
しかも切り裂くためには、全身用のから1つしか取れないので、結構勇気が要ります。
 このエアマットを背中から腰にかけて敷くと、全身が床から5cm以上浮いた状況になります。
これで床からの寒さというのは完全に防げると思います。
とにかくあるものは敷いてしまうことです。

◆服  装
アウター以外あるものは全部着ましょう。
今回の僕の服装ですが、下からいくと、
・インナーソックス(クールマックスの極薄・靴ズレ防止用)
・中厚ウールパイルソックス(スマートウールなど)
・ゴアテックスソックス・ブリーフ(サーマスタットのミッドウェイト)
・アンダーウェア下(サーマスタットのエクスペディション)
・フリースズボン(ポーラ200)
・アンダーウェア上(ジオラインのエクスペディション)
・マイクロフリース(MHWのオゾンジャケット・windblock仕様)
・インナーグローブ(極薄の化繊)
・フリースマフラー(ポーラ200)
これに
・アウター上下(フェニックスのディアプレックス)
・ヘルメット(giroのナイン・耳当て付き)
・ウールグローブ(シンサレート付き)
・アウターグローブ(雪掻き用ゴム手袋)
をつけて行動です。
寒いとき用に、目出帽(ヘルメットの下にできる極薄のもの)を持ちます。
標高の低い暑いときはフリースの上下を脱ぎます。
−10度くらいまでしか下がらなければ、フリースは上下ともR1とかもっと薄いものに替えます。
どうしてもフリースはかさばるので、厚手のものなら着っぱなし、そうでないなら極薄がいいと思います。
 テントを張ったら、まずヘルメット・アウター上下を脱いじゃいます。
・帽子(かなり深いもの・パイル地)
・ダウンインナージャケット(モンベルのUL)を着ます。
 水作り中や飯の間に、濡れている手袋を懐に入れて着乾かします。
ソックスも濡れているようなら乾いたものに交換して、懐(脇・股がベスト)で乾かします。
寒くはなくても、テント内ではなるべく早くシュラフに下半身を入れたほうがいいです。
 前述した通り、料理や乾燥等でテント内が暖まっているときにシュラフを着乾かさないと、なかなか乾かないからです。
どうしても朝にはシュラフも結露で濡れますので。
 例の名著(アメリカの)には、朝一でシュラフを乾かせと言ってますので、やってみましたが、凍る一方であまり乾きませんでした。
 シュラフカバーの中の結露を飛ばすにはいいですが、朝の辛いタイミングで外に出るよりは起きたらガスつけて、室温をあげて着乾かしたりお湯アイロン(朝飯のスープでもお茶でも十分乾きます)を使ったほうがいいと思います。
 食後にお湯アイロンで乾かし大会を始めます。
雪が直接ついているようなものはお湯アイロンでドンドン乾かします。
 このときにプラティの小さいのが大活躍します。 アウターはどうせ濡れますので、完全に乾かす必要はないでしょう。

◆寝る準備
まず、上述のマットなどを敷きます。
帽子で目・耳を覆って、鼻先までかぶります。マフラーをグルグル巻きにして首・アゴ・下唇まで覆います。
高所帽なんかだと目・鼻が覆えないのでニットタイプがいいでしょう。
 余裕があれば、チューブ型のネックウォーマーもするといいと思いますが、汎用性を考えるとフリースマフラーは便利です。
 インナーグローブは締め付けが強いので、これは着乾かし用にズボンのポケットにでもいれて、お湯アイロンで乾かしたウールグローブをして寝ます。
 寝る前にビタミンE配合のハンドクリームをして寝ると、結構が良くなるはずです。 プラセボ効果ですね。
とにかく暖めるべきは首とアタマです。
シュラフとシュラフカバーの口を直径10cmくらいに絞って、鼻と口だけ出して寝ます。
 絶対に呼気がシュラフ内に入ってはいけません。
シュラフがビショヌレになってしまいます。
 僕の場合は、背がデカいので、ゴアライトなんかだとアタマか足がテントの壁にくっついちゃいますが、これで完璧に安眠出来ます。
 寒い人はお湯アイロンにつかったプラティパスを湯たんぽにしたり、ホッカイロを足に貼り付けたりするといいと思います。 象足もいいでしょう。
 それでも寒ければ、なるべく隣の人とくっつくことですね。 それでもダメなら何か食べる。
なるべく食事誘発性体熱産生(DIT)の高いものがいいと思うので、タンパク質がベストですね。
そうなるとプロテインバーを懐に隠し持っておくのがいいかと。
これでもダメなら、シュラフの中綿量の多いものにするしかありませんね。
 とにかく寝るときは濡れたものを着ないことが重要です。
動くときはソックスを濡らさないようにしましょう。 ゴアソックスは本当に便利です。
 北鎌は−15度でかなりの強風が吹き荒れてましたが、全く寒いとは感じませんでした。
ちなみに上記のシステムで行けば、行動時にザックに入っている衣料はダウンインナーと帽子、替えのソックスとグローブだけです。これで軽量化は万全です。

◆ま と め
・首とアタマ
・エアマット2枚重ね
・濡れ物をシュラフに入れない
・着乾かすのはテント内温度の高い時に

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●食  料

◆行 動 食
 やっぱり重量当たりのカロリー考えたら、脂肪分が高くないとだめですね。
となるとやっぱり油せんべいがベストだなあ。
 GI(グルセミックインデックス)が高いものと低いものを組み合わせるのがベストだと思うので、練乳チューブとかスニッカーズのファンサイズとかも持ちます。
 ロクスノの記事によると、皆さん100〜200gといったところですが、僕は結構食べるほうなので150gくらいでしょうか。
ドンキホーテで売ってる100円のお菓子が100gくらいなので、それと小物をチョコチョコと。
 それと、VAAMは欠かせません。朝1袋。

◆朝 夕 食
 今回は朝はインスタントラーメンです。
値段が高いほうがうまいので、そうするほうがいいですね。
水が少ないとまずいので、がんばって多めに。 結構いいのはとろみ好麺。
とろみのあるものは覚めづらいので暖まります。
 今回はフリーズドライのラーメンの具を入れましたけど、かなりおいしくなるので、いいかもしれません。
栄養価的には意味ないでしょうけど。
 夜はアルファー米1人1合と、フリーズドライの丼モノ。
うまかったですけど、ちょっとカロリー的に低すぎるかなあ。
 酒は持たなかったんですけど、行動食と兼用のツマミ系のもの(ナッツとか)を夕食前後につまんでました。
 スープ系も冷めづらいポタージュとかとろみのあるものがいいですね。
コーヒーやお茶などのカフェイン系は末端の毛細血管を細くするのであまりよくありません。
 ホットレモンでビタミンCが1000mgとれるのを愛用してます。 すっぱくて疲れが取れる感じ。
 前から考えてるのは、ここでプロテインパウダーのチョコ味をうまくつかえばホットココアっぽく飲めていいんじゃないかと思っているのですが、今飲んでるのがたまたまストロベリー味だったので、今回は断念。
 ビタミン剤は重要。 マルチビタミンとビタミンBコンプレックス・C・E当たりを飲みました。
こんなもんで、1週間で3kg痩せました。 これくらいなら許せる範囲かな。
 今回は軽量化と燃料節約を考えて、アルファー米にしたんですが、昔に比べてかなりおいしくなってます。
今までは普通の無洗米とかだったんですけど、手間暇と燃料考えたら、アルファー米のメリットは大きいですね。
 いつもはアルファー化パスタを愛用してます。
エスプレッソパスタってやつですね。 これはうまいし安いし早いし、非常にいいです。
丼モノだけだと飽きる人には是非。 カロリーも今回のより高いでしょうし。

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●ヘッドランプ


 長くなるので、結論だけ。
ナショナルのリチウムLEDヘッドランプ最高。
テント内では終始つけっぱなしでした。
 寒いところはアルカリ電池じゃダメです。
となると単4使ってるLEDはダメですね。

●スノーシュー


 デナリアセントが最高です。
今回スノーシュー初めて使ってみましたが、S川さんが山スキービンディング使わないで、スノーシュー使いつづける理由が分かった気がします。
 僕のスタイルだとスノーシュー+スキーというのは結構アリですね。
山によってはアイゼンの代わりになるので、アイゼンの代わりに持てばいいのかもしれません。
スノーシューの歯でもクラスト斜面や垂直に近い木登り、さらには爪を引っ掛ける岩のクライミングもできました。

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●V B L


 懸案のVBLですが、今回は右足だけビニール袋を履いてみました。
 欠点から先に。
・足が滑る
かなり滑ります。
やっぱりこの滑りがいやなら専用のVBLソックスを買うしかないんでしょうね。
・破ける
 普通のスーパーの半透明のでは破けます。
破れたカカトのところからバリバリ汗が流れ出るので、そこが濡れます。
これはいまいちでした。
 そこで、今回はインナーソックスの中にフットパウダーをかけて、インナーソックスの上にビニールを履いてみたんですけど、これは前よりよかったと思います。
 暖かかったかといわれると…、うーむ、よく分かりませんでした。
何もしてない左足も暖かかったので。
 理論的には非常に魅力的ですので、もうちょっと研究してみます。
特にゴム手袋使いの僕としては、何とかうまい方法にたどり着きたいので。
ゲレ靴のインナーの蒸れも何とかしなきゃならない問題です。
 今回はアウターグローブ(愛用の雪掻き用ゴム手袋)を落としてしまって、ウールグローブでラッセルしてました。
岩のクライミング部分ではやっぱり指先に穴が開いてしまったんですけど、左右の手袋を逆につけることでしのぎました。
2倍の耐久性ですね。 最後には両側に穴が開きましたけど。
 ウールグローブとインナーグローブだけでは、当たり前ですが、水を吸ってきれーにカチンコチンに凍りました。

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●テントと外張


 今回は軽量化のためにライペンのゴアライズ2だけでいったんですが、やっぱりシングルウォールテントの欠点がモロに出ました。
 結露がゴアの内部で止まって、そこで凍りつくので、外壁がどんどん氷の壁になっちゃうんです。
3日くらいなら気にならないレベルですけど、6日目位には、テントが元の倍の体積・重量に。
最終的には6人用テントと同サイズでザックの半分くらいを占めるまでに至りました。
これは致命的です。
 ガスの直火で溶かして乾燥させようと思っても、さすがに無理でした。
ゴアの3層構造の2層目と3層目の間で凍るので、ドンドンナイロンが浮いてきて、見た目にも最悪に。
 ついでに出入り口のジッパーも凍りつきます。
火で溶かさないと外に出られないというのも困りモンです。
ということで、やっぱり冬期の長期間の場合は、外張りは必要だなあと。
 となると、ゴアに外張りだと重くなるので、従来型のフライを置いていって外張りというほうがいいですね。
逆に結露をガマンするということならば、ゴアじゃないシングルテントのほうが軽くていいでしょう。
やはりテントも使い分けないとだめだということですね。
 もちろん、シングルウォールテントは設営・撤収が楽ですから、いいことも多いわけですけど、今回のはさすがに閉口しました。
大き目のテント袋もっていっててよかった。

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●ロ ー プ


 今回は7mm40mロープを使いました。
一回僕がリードでアイゼンが壊れて、10m級の墜落しましたけど、おかげさまで大丈夫でした。
 懸垂だけに使うなら、もっと細くていいと感じました。
リードは絶対落ちないで、フォローが落ちるくらいなら、もっと細いロープでも問題ないでしょう。
どうせ本チャンじゃリードは落ちちゃダメなわけですから。
 ハーネスは軽量化のために長いテープスリングをシットハーネス状に巻きつける技でこなしました。
デカイ墜落でも特に問題はなかったです。
すぐつけられるので、使うとき以外はポケットに入れておいたのですが、快適でした。
 懸垂下降のときも特には問題を感じなかったので、ベルトだけの簡易ハーネスよりもいいと思います。

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●G P S


 電池がもったいないので、記録しつづけないで、休憩のときだけ電池をいれて、緯度経度情報だけ使いました。
地図はカシミールで緯線経線を入れて印刷しておいたので、一発で現在地が分かりました。便利です。

●無  線


 ケンウッドのTH−F7を買っていきました。 ラジオがマルチバンドで入ります。
 簡易防水だし、2バンド同時受信ができるし。
AMラジオのアンテナが内蔵されている分だけでもVX−5よりいいと思います。
 充電池フルに充電して、予備の電池は持たなかったんですが、ラジオ用途だけで、発信はしなかったんで電池は1週間余裕で持ちました。
停滞とかし始めると結構使うので、ちょっと心配ですが、予備電池なしでも大丈夫そうです。
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●携帯電話・気象


 北鎌平あたりは受信状態でアンテナ3本たつんですが、使えませんでした。
i−modeで天気図や概況がわかる時代なのにもったいない。
槍平はどっちもバッチリでした。
 ちなみに入山前に国土環境株式会社のHPから、週間気圧配置予想図と週間予報支援図をプリントアウトしていったので、ほとんど完璧に予想通りの天気になりました。
 実際に天気図は山では一枚も書かなかったんですが、ラジオの各地の天気予報から、逆に概況を予測する方法でドンピシャでした。

●電  池


 液晶を使わないモードで撮影したんですが、やはり寒さで電池のもちが極端に悪かったです。
下山したら、その電池はまだまだ使えたので、やはり使う時は電池を暖めていないとダメですね。
 GPSの電池はリチウム単三なので、寒冷地でも全く問題なし。
無線・携帯はテント内でしかつかわなかったので暖めて使ったんで問題なし。
 最近のリチウムイオンの2次電池は−20度くらいの寒さには強いですから。
 やはり問題はニッケル水素のデジカメです。
もっとちゃんと暖めないとダメみたいです。
 そうなるとサンヨーが開発した単三2本と互換のある二酸化マンガンリチウム一次電池がベストですね。
しかし高いし、充電はできんし。
 両方持っていくのがベストですかね。
 ニッケル水素はいいんですけど、自己放電率がメチャ高ですし、メモリー効果もあるので、放電機がないといまいちですよね。
 ということで、さらにこれに高度計付き腕時計があるので、もうコンパスも天気図用紙もいらない時代になっているわけです。
 もうちょっとしたら地図付きGPSがもう少し賢くなるでしょう。
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