パタゴニア

四国の山/山行記録


◆ 一ノ森〜剣山〜次郎笈  ’99.11.20〜21
明石海峡大橋が開通以来、初めて淡路島を縦貫して剣山に登った。

貞光までは順調だったが、それからの山間の道が曲者で、見ノ越しに着いたのは、リフトの営業が終了した後のことだった。
気を取り直して、日の暮れた暗い中、剣神社の階段を西島へ向けて出発。
四国の山は初めてだというのに、よりによって日が落ちてから登らなくても・・・、と思いながら歩を進めるうちに西島着。
頂上小屋の新居さんに前もって聞いたとおりに進む。
頂上小屋に着くと、宿泊の人はほとんど夕食を終えていた。

この小屋での驚きは何と言っても、風呂があったことだ。
遅く到着したおかげで、ゆっくりと入ることが出来た。

翌朝は、一ノ森から日の出を見るため少し早起きする。
一ノ森から見ると剣山よりも次郎笈のほうが堂々としている。
その間には遠く三嶺が見えている。

一ノ森より次郎笈、三嶺
一ノ森より次郎笈と三嶺遠望

剣山へ戻り、次郎笈をピストン。
再度、剣山頂上に戻り大剣神社、西島を経て見ノ越着。

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◆ 剣山・天狗塚  ’00.10.07〜9
祖谷谷・久保から、イザリ峠を経てお亀ヒュッテ泊、三嶺のはずが・・・

前夜のうちに(10月7日)瀬戸大橋経由、
東祖谷山村青少年旅行村キャンプ場へ。

東祖谷山村、青少年旅行村
三嶺ロープウェー問題で注目の青少年旅行村

翌日(10月8日)、天気予報のとおり、朝食を摂ると直ぐにポツリポツリ雨が落ちてきた。どうせ天気が悪いのなら、朝のうちに見ノ越から剣山に登り、その後久保からお亀ヒュッテまで行くことに予定変更する。

見ノ越は雨にもかかわらず朝早くから沢山の登山者で、駐車場はほとんど一杯だ。
剣神社の階段を西島へ向けて出発。朝ということもあり、日帰りらしいやたら軽装の人が目に付く。
小屋に着いて二度目の朝食。その後しばらく、夏前に改装されたという奥の土間で新居さんと談笑。

頂上ヒュッテ 新居さん
頂上ヒュッテの新居さんと

自炊室付近が改装され『随分きれいになったな〜』と思ったのも束の間、それどころか風呂が大きくなったらしい。

折角と思い
頂上に行ってみたが、展望は皆無。
早々に下山する。西島からは誘惑に負け、リフトの手を借りて見ノ越着。

今回の本来の目的地の三嶺登山口、久保へ向け車を走らせる。

久保から林道に入りしばらく車を走らせると、
登山口に着いた。

西山林道・天狗塚登山口
天狗塚登山口

登り始めると一本調子の上り坂がひたすら続いている。1476bピークの辺りで一段落するものの、傾斜は更にきつくなっていく。なおも進むと、少しずつ辺りの林の木々の高さが低くなってきたようだが、何分、この道を歩くのは初めてだし、折からの雨模様で地図を広げて見ても自分の居る位置をなかなかうまく把握できない。そのうち辺り一面シコクザサに覆われた場所に出た。
「やっとイザリ峠だ」
こう思ったところに油断があったのだろう。

その後、間もなく実際にイザリ峠に着いた時、その分岐をお亀ヒュッテの方に進まなければならないのに、全く正反対の天狗塚に向かってしまった。

そのうちお亀岩が見えてくるはずと思いながら気ばかりあせって進んでいると、着いたところは―
な、な、何と・・・、天狗塚頂上だった。

それまでにも道を間違えて牛の背の方に行っていた為、天狗塚の標識を目にした時には頭の中はパニック状態に。
気を落ち着けてイザリ峠へと引き返すことに。
まだ早い時間だったので辺りが明るかったことが救いで、何とかイザリ峠まで戻ってこれた。

イザリ峠では方向をよく確認のうえお亀岩へ向けて道をとる。天狗塚へ向かう道にはなかった赤いテープがこの道が正しい道であることを証明していると感じ、安堵の気持ちで一杯になりながらお亀岩に向かった。

お亀ヒュッテに入り込むと、10人の先客があった。それぞれ夕食が終わった頃、観音寺から来た6人パーティーの方に誘われ、しばし楽しく過ごす。しかし、天候はと言うと、日付が変わった頃には、これまでの雨に加え風も強くなってきたようだ。

翌朝になっても風雨はおさまっていない。それどころか更にひどくなっている様にも感じられるくらいだ。相生からの3人パーティーの方に三嶺まで一緒にと誘ってもらうが、自信がなかったので断らせてもらった。三嶺登頂断念を決意、小屋で少しゆっくりした後、小屋に泊まっていた大阪からの単独行の人と共に久保の登山口に向けて出発。

始終雨の中、三嶺登頂はならなかったものの何とか無事下山した。

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◆ 三嶺〜天狗塚  ’00.11.03〜4
土佐側から新装の三嶺ヒュッテ泊、三嶺、天狗塚へ

早朝、自宅を登山口の高知県西熊渓谷へ向けて出発。
光石の駐車場に着くと、下の駐車場はもう一杯だ。かろうじて一台分のスペースを見つけ駐車。腹ごしらえをして、いざ出発!!

いきなり現れたのが堂床キャンプ場。昨日、雨が降ったとはいえ水量の多さ、その水によってこれまでに上流より流されてきたと思われる土砂の多さ。これはこの谷の奥深さを物語っていると感じた。
八丁ヒュッテまでは思いのほか時間がかかった。
その後もいくつ橋を渡っただろう。しかし、登山道の傾斜はなかなかきつくなってこない。それも、さおりが原分岐を過ぎた辺りから徐々に増して来た。

八丁ヒュッテ フスベ谷、サオリが原分岐
八丁ヒュッテ サオリガ原への分岐点

ところが、空腹とも相まって、やっと稜線の彼方に空を仰ぎ見れる辺りまで来た頃には、足が言うことを聞かなくなってきた。
何とか歩を進め、当面の目標場所としていた最終水場が現れたので昼食に。

水場
青ザレ上部にある最終水場
稜線間近
もうすぐ稜線だ!

ここから稜線までは目と鼻の先で、稜線に出ると大勢の人が居る場所が目に入った。そこはまさしく念願の三嶺山頂だ!今日のところは、あとは直ぐそこに見える小屋へさえ行けばいいので、日帰りで下山して行く人たちを尻目に、頂上で長居する。小一時間は居ただろうか。
少し淋しくなってきたので、そろそろ小屋に向かうことにする。

三嶺ヒュッテ 三嶺ヒュッテ内部
新築の三嶺頂上ヒュッテ

この小屋は11/1に改装なったばかりで、ここに泊まることも今回の山行中楽しみにしていた事の一つだ。その小屋は想像以上の代物だった。
まず、入口のドアーを開けてびっくり、木の匂いがプンプンしている。更にもう一つ中の引き戸を開けると真新しい小屋がそこに広がっている。なんと素晴らしい。何人か休んでいる人はいるが、宿泊するうちでは一番乗りだったようで、一階の一番奥に陣取る
その後徐々に人は増え、各々話に花が咲いているようだった。

一方、その間にネットで知り合ったKOMさん達がこの付近でテントを張るはずなので、小屋を出て探しに行くことにした。テントは直ぐ見つかった。恐る恐る声をかけると、そんな心配をよそに皆さんは快く内へ迎えてくれた。ご馳走にも預かりとてもうれしい思いがしたのと同時に単独行では味わえない団体での山行の良さを見た思いがした。彼らのテントから外へ出てみると、祖谷谷には素晴らしい雲海が広がっていた。
いったん小屋に戻り、夕陽を撮るべく頂上へ向かった。夕陽はあまりきれいには見えなかったが、しばらくはその余韻を味わった。

稜線を流れる滝雲

辺りもかなり暗くなってきたので小屋へ戻ろうかと思っていた時、カヤハゲ方面からひとりの人が登ってきた。
「こんな遅い時間に・・・」
と思ったが、その人はこの辺りのことなら百も承知、地元物部村のKさんだった。
今日お世話になる頂上ヒュッテは徳島県の管轄なので関係ないそうだが、高知県のお亀ヒュッテの改築はKさんが中心となって村役場在職中に手がけられたらしい。

小屋では場所が隣同士になったと言うこともあり翌朝までに、この辺りのいろんな話を聞かせてもらった。明日、団体で登って来る婦人グループに三嶺について解説してあげる為、来られたそうだ。

10時頃には就寝しただろうか。しかし、何人かの人が小屋を出入りする際、少し騒がしかったようで、未明に目が覚めてしまった。時間は、まだ3時だ。

ところが小屋の外へ出てみると、満天の星空とその明かりに照らされた四国の山々や谷を覆う雲海。そこには素晴らしいモノクロームの光景が広がっていた。これなら夜中にもかかわらず小屋を出入りする人がいて当然だ。変に納得する。事実、辺りにはこの光景に見入っている人が何人もいた。見とれている間に時間は4時になってしまった。

「早く朝食を済まさなければ。」
ノロノロしてると日の出に間に合わなくなってしまう。なんとか6時過ぎには小屋を出ることが出来た。それでも決して早すぎることはなく、東の空は既に明るくなってきた。とりあえず頂上手前のピークで三脚を立てて日の出を待つ。山で見る日の出は何度見ても、その度にいつも荘厳だ。頂上へ向かい再度写真を撮る。雲海や稜線上を流れる滝雲が素晴らしい。

滝雲 三嶺山頂にて
三嶺山頂から見る朝の様子

小屋に戻り、小屋前でKさんと記念の写真を撮り、お亀ヒュッテへ向け出発。
三嶺頂上へ来てみると、もうガスがかかり先ほどのような見晴らしは得られなくなっている。朝には見えていた西熊山〜天狗塚への縦走路だが、今はガスの中で何も見えない。結果的に、これ以後、三嶺山頂を見ることはなかった。

西熊山山頂でも展望はなし。お亀岩まで来てもガスは晴れそうになかったが、天狗塚まで足を伸ばすことにした。一度、お亀ヒュッテに立ち寄りピストンする格好だ。天狗塚山頂からは眼下に広がる牛の背は少し見えたが、やはり、三嶺は見えなかった。

イザリ峠付近から天狗塚
天狗塚と牛の背への稜線
お亀ヒュッテと西熊山
お亀ヒュッテと西熊山

後は、来た道をお亀ヒュッテへ引き返し、カンカケ谷を下り堂床、更に光石駐車場へと戻り無事帰宅した。


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