雪彦山(岩稜と尾根歩き)
賀野神社より

賀野神社より岩峰群を望む
◆【山行日時】 2001年9月29日  晴れ
◆【コース・タイム】
林道・登山口=12分=虹ヶ滝=5分=展望岩=10分=地蔵岳山頂=18分=大天井岳山頂

=20分=雪彦山・三角点=15分=鉾立山山頂=45分=虹ヶ滝=10分=登山口
◆【正味歩行時間】 2時間15分



◆【詳細】
賀野神社上部、林道・登山口から虹ヶ滝、地蔵岳経由大天井岳。三角点、鉾立山と歩き、虹ヶ滝、登山口へ戻る。

林道脇、東屋の少し下方に登山口はある。(遊歩道標識あり)

ここからでも遠くには七種山方面、また、すぐそこには地蔵岳の岩壁が立ちはだかるように見えている。一度下り、すぐに植林帯を登るようになるのでしばらく展望はお預けだ。

ユースホステルへの分岐を二度過ぎると周りには自然林が現れ、やがて虹ヶ滝に着く。

この滝は名前と現物のギャップの大きな滝で、命名者には失礼ながら
「どこが虹やねん!?」
と思ってしまう。(確かに、もう少し上流には、ここよりは立派な滝もありますが・・)
虹ヶ滝
登山路脇からの虹ヶ滝
虹ヶ滝を後にすると、これからはこのルートの核心部。大天井岳までは岩場が続き、気が抜けない。まずは岩場のある小さな谷を詰める。ロープや鎖もあるが、とりあえずは頼らなくても登れそうだ。

展望岩まで来ると緊張も一息つき、これまでお預けだった展望が一気に開けるので岩の上でゆっくりしよう。

ここは地蔵岳をすぐそこに見上げる場所で、登攀者は手にとるように見え、かけ声は勿論、アブミやカラビナの音も聞こえてくる。

一方、目を遠くに転じると東には笠形山や南東に七種山。更に彼方、今日は六甲や淡路も見えているようだ。
七種山塊 地蔵岳の岩場
展望岩から七種山塊 地蔵岳の岩場
この先も岩場が続き緊張が続く。やはりロープや鎖はあるが頼りすぎず、三点支持を基本に補助的にこれらを利用しよう。

やがて地蔵岳への分岐。地蔵岳へは余分に緊張感を味わいたい人にはおすすめ。
(三点支持の出来ない人はダメ!)

狭い山頂からは先ほどの展望岩も真下に見え、今まで見上げていた不行岳の岩壁もここからは真横に大きく見える。
地蔵岳で 展望台を見下ろす
登攀を終え一服する人 地蔵岳から展望岩を俯瞰
分岐まで戻り、もうしばらく岩場と苦闘すると、ようやく尾根道と合い、天狗岩を右手に見るとやがて立派な祠の建つ大天井岳山頂だ。
明神山 大天井岳
大天井岳で印象的な物はこの二つ、明神山の山頂部と派手な標識
北面の展望はこれから向かう三角点〜鉾立山のみだが、南面の展望は何から挙げていいかわからないくらい素晴らしいので堪能しよう。

南遠くには瀬戸内海に浮かぶ家島本島、男鹿島や淡路島。明石大橋や六甲の山並みも見える。東にかけては笠形山から千ガ峰への稜線。

下を見れば坂根集落が箱庭のようだ。

中でも特に印象的なのは、特徴的な山頂部を見せる明神山だ。小明神を従えた姿は風格を漂わせている。

幾重にも重なり合った山並みは、しばし時間の経つのを忘れさせてくれるに違いない。

ゆっくりしたら三角点へ向かおう。

この先、鉾立山の先までは尾根歩きだ。

虹の滝への分岐を過ぎ小さなアップダウンを繰り返しながら進む。安富町・関、鹿ヶ壷への分岐を過ぎ、植林帯の急な上りを登ると雪彦山三角点。
三角点
雪彦山三角点
あいにくここは植林帯の真っ只中なので展望はないが、この先しばらくは快適な尾根歩きを楽しめる。ただ、難点は展望が皆無に等しいこと。

やがて雑木が現れると下り坂となり、上り返すと鉾立山。ここは尾根上では唯一、展望が利く場所で、西から北にかけての展望が得られる。
後山〜三室山 鉾立山 北望
後山から三室山への稜線 鉾立山の標識 北には三ノ丸、氷ノ山や
鉢伏山、藤無山
植林に遮られ見える範囲は限られているが、遠く氷ノ山や鉢伏山はそれとわかる。西には岡山との県境の山々と真北、間近にはアンテナを林立させた暁晴山が見える。

展望を楽しんだ後、下山にかかろう。峰山への分岐手前で南、明神山方面がわずかに見えるが、眺望はここで見納めだ。
山頂より南望
最後の眺望
明神山と大天井岳、地蔵岳
尾根を外れると植林帯をグングン下り、沢沿いとなった道を更に下るとやがて虹ヶ滝に戻る。

登山口まではのんびり歩いてもそう時間はかからない。林道から見える景色で再度余韻を楽しんだら家路につこう。
◆【ワン・ポイント・アドバイス】
このルートは虹ヶ滝へのショートカットの道で、有料駐車場やキャンプ場からの登山道を経て登ることを思えば随分楽に虹ヶ滝へ到達できる。

二つのメリットあり。
1.駐車料金(普通車、500円也)が不要。
2.時間短縮。

詳細のとおり、虹ヶ滝から尾根までは岩場が続くので油断は禁物。
ロープ、鎖はあるが頼りすぎず三点支持を守り通過したい。

大天井岳からは見えない北側遠方の展望だが、鉾立山まで足を伸ばすと、西の後山から北、氷ノ山や鉢伏山、藤無山まで見える。


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