 |
|
西山林道・砂防堰堤のある地点、路面崩落の復旧工事現場が歩行開始地点
今日は日曜日なので作業は休みのようだが、明日は一般的には休日なものの祭日は作業することがままあるので、工事車輌の邪魔にならないよう少し手前の路肩に遠慮がちに駐車する
遥か上方の天狗塚やイザリ峠方面の稜線も見ながら約35分の林道歩きでようやく登山口着
|
|
|
|
登山道を登るようになると、これまでにも増して汗が身体じゅうから吹き出る
ここの登りはなかなかきついのは承知の上だが、この暑さの中での登高は今までになくきつい
1,475手前で出会ったおじさんのひと言がこの上りのきつさを端的に表わしていた
「ここの上りはバカ登りですから・・・」
あえぎ喘ぎ急登すると、1,475
ひと息付くものの、まだまだこれから |
|
 |
|
|
|
やがてブナ林も見受けられるようになるが登山路が急登なことに変わりはない
小さなコブの急登を2、3度こなすと潅木帯となり、さらに急登するとようやく見晴らしが利くようになる
|
|
|
|
 |
|
 |
|
|
|
右手に牛の背に続き天狗塚の三角錐が見えるようになると左手には西熊山も見えてくる
笹原を縫って歩くようになると西熊山の彼方に三嶺の山頂部が顔を覗かせるようになる
思っても見なかった名残のコメツツジの小さな花が目を楽しませてくれ、とんでもない暑さの中、少しは元気をもらえた
イザリ峠でしばらく休んだら、お亀岩へ
地蔵の頭を過ぎ潅木を抜けると再度、西熊山や遠く三嶺、下方の笹原の中にはお亀岩が見えるようになる
そのお亀岩の上に何やらオレンジ色の物体が数個
どうも人のようだが・・・
この山域でこのカラーのユニフォームといえば・・・、そうだ、高知大・ワンゲル部?
いつしかこの物体は見えなくなっていたが、1時間ほどのちには判明した |
|
|
|
お亀岩まで来るとお亀ヒュッテが稜線の右下方、高知側に見える
水取りに行かなければならないが、存分に取る必要があるためここは一旦、今日の宿泊地である西熊山へと足を向ける
西熊山でテント設営したらお亀ヒュッテ下の水場へ向かう
6リットル弱の水を汲み、お亀ヒュッテに立ち寄って見た
外観は去年の台風の爪あとが痛々しいが、使用するに当たっては問題ないようだ
のぞいて見ると、案の定、入り口を入った左の板の間にはオレンジ色のユニフォームを着た数人の高知大・ワンゲル部の若者が居た
(よほど話をしようかと思ったが、歳のせいだろうか何も話を切り出せず小屋をあとにしてしまった) |
|
 |
|
|
|
 |
|
西熊山山頂に戻ったら夕食を摂りながらのんびりする
先ほどたっぷりと汲んできた水には少し訳があった
と言うのも、今日の夕食のメニューのひとつが素麺だったのだ
素麺はゆがくのにも多量の水を必要とするし、白っぽいのを取るのにも水が必要だ
また、ゆがいたあと水にさらすことによって、より美味い一品になる
|
|
|
|
充分に水を使い食べ終わった頃、これまでガスに覆われて全く見通しのない状態だった辺りが晴れてきた
三嶺も姿を現せた
時計に目をやれば日没までは、まだ20分ほどある
大急ぎでカメラを用意し、付近で適当に撮った |
|
 |
|
 |
|
|
|
日の出の時刻は5時前後
4時過ぎに目を覚まし、少し腹ごしらえをしたらテントを抜け出し付近をうろつく
やがて黎明の空に三嶺のシルエットが映えるようになると日の出は間近
想像以上に北側が明るくなりかけたので少し面食らったが、そんなことには関係なく昨日の夕刻の悲惨な状況からは思いもよらぬ素晴らしい朝の光景に
「来た甲斐があった」
ってもの |
|
|
|
昨日の夕刻は見えなかった天狗塚もその頭頂部を覗かせる
牛の背の彼方には石鎚山系が、こちらも思いのほかくっきりと見えている |
|
 |
|
|
|
 |
|
日の出の光景を堪能したら、その足で三嶺への稜線漫歩に出掛けるとしよう
とりわけ、西熊山の北面に広がるシコクザサが魅せる景観は、同じササでもかなり背丈のある氷ノ山等でも見られるチシマザサのそれとは異質のものとも思え、背丈の低さから来る見晴らしの素晴らしさからか見事としか表現のしようがない
やがて正面に三嶺の雄姿を見るようになると、もう言葉はいらない |
|
|
|
 |
|
 |
|
|
|
昨秋の台風による崩落箇所の上部稜線を過ぎ振り返ると、今歩いてきた笹原が見事な景観を見せてくれる
フスベ谷を隔て、白髪山が大きい
やがて到着する三嶺山頂からの光景はもちろん素晴らしく、しばらくのんびりする |
|
|
|
 |
|
 |
|
|
|
西熊山に張ったマイ・テントもはっきり確認でき、やがては昨日、お亀岩に登っていた高知大の彼らを遠くから見たように、西熊山のテント脇に今日はさらに遠い距離である三嶺山頂より再度見た
一時間近くも長居しただろうか・・・、8時前にようやく重い腰を上げ西熊山へ戻る
途中、その高知大の彼らと、ちょうど彼らが休憩中のところを通り過ぎる場面に出くわしたが、今日も話せず挨拶しただけで通り過ぎてしまった
あまりにのんびりし過ぎたか、写真を撮りながらの歩行だったので西熊山に戻るのに一時間半もの時間を費やしてしまった
炎天下の中、早々にテント撤収し下山に掛かる |
|
|
|
 |
|
ずっしりと荷物が肩に食い込むが仕方ない
お亀岩へ下ったら、地蔵の頭へ向け登り返す
ロープもある急登を過ぎたところの小さな露岩から振り返れば、西熊山はもちろん三嶺はさらに遠くになった |
|
|
|
イザリ峠で温存しておいた缶ビールで寂しく今回の山行の祝杯をあげたら、あとは下るのみ
しばらくは笹原を縫って歩くので展望はあるはずだが、三嶺はすでにガスの中
ちょうどタイミングが良かったようだ
潅木帯に入ると激下り
あまりの急坂に、上りで出会ったおじさんの例の言葉をずっと思い出しては納得していた
「バカ登りですから・・・」
そう、あのおじさんはきっと”バカ下り”に耐えかねて、つい登って来る自分にこんな言葉を掛けてくれたに違いないと・・・ |
|
 |
|
|
|
登山口からは林道歩き
ずいぶん高くなった稜線を見上げながらしばらく下ると、ようやく工事現場である駐車地点に出くわした
心配していたとおり今日は工事中
車は詰所の少し下方に駐車しておいたので迷惑を掛けることがなかった様子に胸をなでおろした
ラフォーレ・つるぎ山でひとっ風呂浴びたあと、葛籠の釜揚げうどん『田舎で暮らそうよ』でうどんをいただきながらお店のご夫婦としばし談笑ののち、帰路についた |