◆【山行日時】 2006年1月22日 晴れ時々曇りのち吹雪

宍粟市波賀町戸倉、やまめ茶屋から坂の谷林道を経て三ノ丸を往復した。
当初は氷ノ山山頂までの予定だったが三ノ丸手前の雪原に出る頃から、それまでの穏やかにも感じられた天候は一変、そこまで向かうことは到底無理なこととなった。
避難小屋で休憩し下山に先だちこれからの苦労の暗示は、自身が小屋をあとに少し歩きだすと、つい10分ほど前、小屋内で出会い先にスキー場トップを目指しブナの森方面へ下山して行ったはずの20名の団体が、こちらに向かい長蛇の列をなして立ちすくんでいる姿を目の当たりしたことだった。
彼らの行動はホワイトアウトの状況下で起こり得る『リング・ワンデリング(輪形彷徨)』に他ならなかった。
確かに、天候が荒れたことによるホワイトアウト状態プラス強風で、その後の下山は好天時のようには行かなかったが、慎重にコンパスの角度をあわせ、それとにらめっこしながらしばらく下ると無事、ブナ林帯に出くわした。
とりあえず、ひと安心。ここでシールを外し、再度滑り出す。
しばらく彷徨ったが、やがて正規のルートに戻れ、自身がつけた消えかけのトレースをたどりながら下ると標高1,150メートル付近の大杉を通過、その後、植林帯の入り口に着いた。
かつてはもう少し上部から枝尾根を東へと滑り込んだが、今日は荒天のため往路を慎重にたどる。
苦手の植林帯をしばらく下ったら、登山口に着いた。
あとは1時間強の長い林道下り。新雪の林道は思った以上によく滑ったが羊ヶ滝入り口付近からはあまり滑らず、退屈感は否めなかった。
訳あって、駐車場となったR29、そうめん流し前の駐車場に戻ったのは16時半過ぎだった。
(出発は8時半、小屋での休息は1時間)
荒天下に限らず雪山では充分な知識、装備をもって臨まなければなりません。
なかでも地形図、コンパスはどのような状況においても最重要な必須アイテムです。
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