東床尾山、西床尾山  

和田山町、糸井小から西床尾山を望む
◆【山行日時】 2001年7月1日  くもり、時々晴れ間も
◆【コース・タイム】

林道・西床尾山登山口=20分=糸井の大カツラ(東床尾山登山口)

=10分=精錬所跡=10分=ログ・ハウス、尾根道分岐=20分=東床尾山山頂

=10分=ログ・ハウス=30分=西床尾山山頂

=20分=甌穴分岐点(=10分=Uターン地点=10分=甌穴分岐点)

=3分=らいでんの滝分岐点(=5分=らいでんの滝=5分=らいでんの滝分岐点)=10分=西床尾山登山口
◆【正味歩行時間】 2時間43分
◆【詳細】
和田山町、糸井川沿いに進むようになると正面に大きな山容の西床尾山が姿を現す。最後の集落、竹ノ内を過ぎると、一旦、地道となるが、すぐにコンクリートの道に変わる。こんなに立派な林道は他に見たことがない。乗用車でも全く心配ご無用だ。
管理棟を右手に見て、不動の滝のさらにもう少し先、西床尾山登山口に駐車。

コンクリート造りの林道を大カツラへ向けて歩き出す。
しばらくすると分岐に出くわすので標識に従い左折。
林道分岐点にある標識
地道となった林道を進んで行くと、やがて巨大なカツラの樹が姿を現す。さすがは天然記念物、なるほど、すごい大木だ。
大木!、糸井の大カツラ
カツラの樹を後にして、辺りの景観とは不調和なコンクリート製の沢を渡ると、東床尾山への登山道となる。
(皮肉にも不調和の極み、すぐにある大きな堰堤上からはカツラ全体を見下ろせる)
東床尾山登山口
自然林や植林帯、裸地帯を進んで精錬所跡を過ぎると本格的な沢沿いの道となり、傾斜も少しづつきつくなってくる。沢が小さくなってくると、やがて、ログ・ハウスと東床尾山山頂への分岐点。
「どちらのコースにしようか?」
少し悩んだが、
雨上がりでもあり沢沿いのコースに少々不安があったことと、時間的に短時間で山頂に立てることから、尾根道の直登コースを選択し、右へ。

少し急登だ。イワカガミ群生地を過ぎ、雑木林の尾根を急登。展望もなく少々きついが、右手に見える鉄鈷山への稜線が徐々に低くなるのを励みに頑張ろう。
再び、イワカガミがあり、尚も登ると傾斜も少し緩くなり、ようやく稜線が近くに見えるようになる。
辺りの木々がなくなり、ヒペリカムの花が現れると、明るく開けた東床尾山山頂だ。
鉄鈷山への稜線 東床尾山山頂
山頂付近に咲く、ヒペリカム
ここの山頂は遮るものが何もなく、広くてとても気持ちいい。

大パノラマ!とは行かなかったが、それでも時折ガスが晴れた時にはその雰囲気は味わえた。また、まわりに咲くヒペリカムの花がなんとも愛らしく、展望のないのを忘れさせてくれる。

眺望が全くないわけではなく、北側すぐ下を流れる出石川に沿って、左から城山と出石町市街地、その右、少し遠くに高竜寺ヶ岳と手前には東里ヶ岳。
城山と出石町・市街地方面 赤石ヶ岳と大江山方面
さらに東にかけての京都府の赤石ヶ岳、大江山や、南の粟鹿山、等の丹波の山々は時折、それも辛うじて肉眼で確認できる程度。
床尾連山を形成する鉄鈷山や西床尾山はすぐそこなので見えるが、西の氷ノ山、妙見山、蘇武岳や北の豊岡市街地、但馬空港は少し遠くなので、当然、見えない。

かなりの時間粘ってみたが、これ以上の眺望を望むのは無理なようなので、あきらめて西床尾山へ。
東床尾山から見る西床尾山
すぐに王子製紙(?)の小屋(使用不能)があり、急坂を下ると、間もなくログ・ハウス。
ログ・ハウスと東床尾山山頂
ログ・ハウスを過ぎると雑木林の快適な尾根道だ。一度、最低コルまで下り再び西床尾山への上りとなる。植林帯の急坂を上るとやがて傾斜が緩くなり、間もなく西床尾山山頂に着く。

山頂にはマツ、スギ、ヒノキなどの雑木が点々として、なかなか静かないい雰囲気だ。そんな中、数組の人たちが三々五々、昼食中。
しかし、眺望は―
元来、パノラマとはいかないようだ。

相変わらずの天候で、見えるのは先ほどまでいた東床尾山や今歩いてきた稜線のみで、その向こうの山々はほとんど見えない。
他の方向も糸井川沿いの谷が樹間からわずかに見える程度で、彼方に播州高原も・・、とは行かなかった。
糸井川沿いの谷を俯瞰 西床尾山から見る東床尾山
少しのんびりした後、下山にかかる。植林帯のかなりの急坂だ。スリップに気をつけながらグングン下る。
やがて左右から沢音が聞こえ出すと傾斜も緩くなり沢に出る。
ずいぶん緩くなった沢沿いの道をもう少し下ると甌穴分岐点。
(左岸にある小さな沢をしばらく詰めてみると、ナメ滝はあったが直径約30cmという甌穴は確認できず)

すぐ下流には、らいでんの滝分岐点があるので、再び左岸の小さな沢を詰めてみる。今度はすぐに意外と立派な滝が現れた。ミニミニ天滝とでもしておこう。
落差10b(もうちょっとあるんちゃう?)
らいでんの滝
分岐に戻り、”らかんの谷”と名づけられた坑道跡や精錬所跡を見ながらの道を下っていくと、やがて登山口の林道に出る。

駐車地点にはベンチやテーブルがあるので、ちょっと腰を下ろして今日一日を振り返り、すぐそばを流れる糸井川の川面でも見ながら物思いにふけって見るのもいいかも・・・。
◆【ワン・ポイント・アドバイス】
眺望に恵まれれば、東床尾山からは素晴らしい展望が得られる。
一方、西床尾山からも展望は無くはないが前者にはかなわない。

植林帯の急な下りでは、スリップ注意。また、何度も沢を渡る機会があり、渡渉時にも注意が必要。

逆コースの場合、西床尾山への登りがきつい。(標識によると、沢を離れてから山頂まで、約40分のきつい登り)

ログ・ハウスは避難小屋のこと。
一部、二階構造で誰でも使用可。荒天時には貴重な存在。数人程度なら宿泊も可。


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