長尾を歩き始めた頃は再度このルートを下るつもりでいたが、結果的にはここを下ることはなかった。 |
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山頂を見上げながら鉄塔上の露岩を行く |
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山頂より加古川河口部 |
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山頂に着くと、愛好会の人と思われる人たちが社殿前で賑やかに話していた。さいわい南側の展望の利く露岩の上は誰もいなかったので、ここで腰を下ろし大汗をかいた身体を冷やす。
吹き渡る風はひんやりしているが、それでもかなり暖かい。
そのせいかどうか、今はモヤがかかり見通しはあまりよくなく、淡路島や明石大橋も見えないし、もちろん小豆島も確認できない。
いつもならここでゆっくりすればいいのだが、再度登り返す予定なので休息は早めに切り上げ、山頂からは中塚山方面へ下る。 |
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小高御位山(左)を見ながら下る |
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小高御位山より成井集落や志方町を見下ろす |
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岩場の急降下を経ると雑木のコルに達し、少し登り返すと小高御位山への分岐がある小ピーク。
小高御位山では山頂の岩の上に上がってみた。平荘湖や志方町の集落が間近に、また背後には高御位山が大きく見える。
北の尾根に付けられたルートをしばらく下ると、成井登山口にある駐車場脇に下山した。 |
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小高御位山より高御位山を見上げる |
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成井登山口を出発 |
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先日、夜景を見るために久しぶりに利用した志方町成井からのこれからのルートは、高御位山の数ある登山ルートの中で最も歩きやすいルート。整備が行き届いているとの見かたもできるが、穿った見かたをすれば人工的過ぎか。
それでも、登り始めの真っ直ぐな石畳風の階段の突き当りから始まる”けもの道”にルートをとれば、登山路らしいルートを歩ける。(それでも以前に比べれば、ずいぶん整備されていた)
あまり利用する人がいないのか、このコースで出遭ったのは一人のみ。
いかにも重そうなオスプレーのザックを背負った白髪交じりの頭髪と無精ヒゲのこの人は、つい一時間前にもならない高御位山からの下りで何人かに出遭ったうちの一人で、偶然にもここで再会した。
彼の背負ったザックを目にして、「いかにもトレーニングかな。」と感じたのでよく覚えていた。この界隈ではハイキング風の出で立ちや年配の人が大半を占めるなか、歳もそれなりに若かったことと、何といってもここでの”オスプレー”が特に印象に残っていた。
すれ違いざま、お互いがお互いを分かり合った上で、向こうから「頑張りますね。」と声をかけてもらった。
出遭いの挨拶をするのがやっとの市街地近郊の山にあって、この言葉は大変嬉しく、これからの励みにもなる言葉だったのに、大した返事も出来ないままその場を過ごしてまったことを、あとになって恐縮した。
けもの道を登りきると山頂東下の登山路分岐地点。高御位山山頂へはわずか。
山頂で再度、露岩の上に座り込み南をぐるりと見渡せば、先ほどよりも見通しが利くようになっていて、わずかの時間の経過で明石大橋や淡路島の島影も見えるようになっていた。 |
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光る瀬戸内の海(奥の島影が淡路島) |
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高御位山西より桶居山方面西望 |
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当初はこのまま長尾へ下るつもりでいたが、時間に余裕があったのでこのまま稜線を西進し、馬の背から鹿島神社駐車場へ下りるルートで下山することとし、しばらくしたら歩き出す。
雑木の稜線を歩き桶居山分岐を見ると、馬の背分岐の小ピークはすぐ。
そこではボーイスカウトの大勢の子供たちが何やら大はしゃぎ。無邪気にはしゃぐ子供の姿は微笑ましくて、いつどこで見てもいい。
彼らのすぐ西側で休もうと腰を下ろしかけたそのとき、先へ続く道からこちらへ向かってくる見覚えのある一人の人。
「Dさんじゃない!?」
こんな所で出会うとは、びっくりしてしまう。
「正月山行に備え、トレーニングに来たんですよ。」
さすがはDさん。日頃の鍛錬もぬかりなし。
オスプレーの人といい、Dさんといい、工夫次第では近郊の山もすぐにトレーニングの場に様変わり。
ここで出会う人の中では、こちらでもまだまだ若い(つもり)だけに、彼らから得ることは多い。
しばらく、今年の雪の少なさのことや彼の正月山行のことを話したのち、彼は高御位山へ、こちらは馬の背へとそれぞれ歩き出した。 |
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馬の背コース(手前の尾根)と豆崎奥山の稜線 |
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馬の背コース下部より駐車場とチタン製・大鳥居 |
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チタン製の大鳥居のある鹿島神社・駐車場脇へ下ったら、車道を歩く。
長尾の駐車場までは大した距離ではなく、20分ほど。
コースを工夫したことで高御位山山頂に二度立つことが出来た、自分なりにいいトレーニングができた一日だった。 |
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