大山・三の沢から槍が峰

2005年11月3日
 3日 稲美町5:00 中国道加西IC 米子道溝口IC 桝水が原 文殊堂8:10 8:42 大堰堤9:30 槍が峰南峰10:50 剣が峰11:33  天狗が峰12:10 キリン峠12:23 展望台13:11 文殊堂14:50 鏡ヶ成キャンプ場(泊)
 4日 起床6:30 7:50発 烏が山南峰9:15 烏が山10:05 10:15発 1230P11:140 新小屋峠11:50 鏡ヶ成キャンプ場12:00 蒜山IC 稲美町17:20


 昨年から懸案だった大山南壁の三の沢を詰めて槍尾根に登り、剣が峰を踏むという計画を試みた。
 激しい崩壊のため入山規制が出ている山域なので参加者を限定したものとなった。
 雪のある春先に挑戦したいのでその下見を兼ねての山行に、明宏さんと一典さんの3名、一日では物足りないので、烏が山にも登ろうと言うことになり1泊2日の山行となった。
 稲美町を5時に出発、中国道を伯耆溝口ICで降り桝水が原から大山周遊道路に入る。 蒜山までは何とか雨も降らなかったが三の沢の文殊堂に着く頃には大粒の雨が降ってきた。 暫く様子を窺い小やみになったので雨具を付けての出発となる。
 道路脇の堰堤から三の沢へ取り付く。周り一面ブナなどの広葉樹の林で紅葉の見頃、晴れていたらさぞ素晴らしい景色だが残念。 火山の堆積物のため黒っぽい土壌、雨の度大きく削られるため沢山の堰堤が建設され、最上部には最大の堰堤がある。 最期の堰堤を右岸から越えだだっ広い河原に着く。晴れていれば北アルプスの涸沢のカールの様に南壁が一望できるそうだが生憎の天候で全く状況が確認出来ない。

三の沢 剣が峰
小雨降る三の沢 最高峰の剣が峰

 ガレの中の踏み跡を探すが全く判らない。適当に右上を目指すがガスのため尾根すら見えない、更に右上に登るとぼんやりと尾根らしき灌木が現れる。 次第に傾斜がきつくなり、ガレの中にストックの先が刺さっているのを発見、辺りを見回すと踏み跡が切れ切れに続いているのを確認。 この踏み跡を辿り明宏さんをトップに一典さんが続く、灌木帯の端をガレに沿って登る様になる。途中でガレを右に横切る様に踏み跡が有ったが、先行する二人は真っ直ぐに登っていく、 後に着いて登るが傾斜は更にきつくなる。足許も不安定で灌木を掴みながら登っていくがどう見てもルートから外れているようだ。 どうやら目的の尾根ではなく、稜線直下のガレたルンゼにいるようだ。これ以上登ると更に状況が悪くなる一方、上部の二人に戻るよう伝える。
 確実な踏み跡まで戻ると近くに赤いテープを見つける。コンパスで方向を確認し尾根沿って進む、微かな踏み跡を拾ってグングン高度を上げる。 相変わらずガスのため全く視界無し、踏み跡は更に急になる。上部が少し明るく感じられ稜線が近いことが窺われる。
 周りには岩壁が迫り灌木と草付きの斜面を這い登ると稜線に出た様である。踏み跡は右に行くルートと左下へのルートに分かれる、 明宏さんが右へ偵察に行き、一典さんは正面のルンゼを登る。ルンゼは稜線でキレット状になっており、岩峰に左右を遮られる。 右のルートは稜線を降る踏み跡、正解は左下。一旦降り岩峰をトラバースする様に踏み跡は続いている。これが槍が峰の南の岩峰を巻くルートだろう。 晴れていたら真下に三の沢が切れ落ち高度感満点のトラバースなのだろうが、幸か不幸かガスのため全く判らない。
 ルートは尾根上に戻り、痩せた今にも崩れ落ちそうな脆いナイフエッジを辿る。
 稜線に出ると三の沢側から風が吹き、バランスに気を遣いながら上り下りを繰り返すと狭い天狗が峰の分岐点に到着。 足許に小さな道標が埋めてあるのでそれと判る。ここは、剣が峰に続く主稜線とユートピア方面に降る尾根が交わる所である。 折角来たのだから最高峰の剣が峰の頂を踏んで行こうと稜線を辿る。場所によっては両側ともスッパリ切れ落ちている。 右側(北)は元谷まで一気に切れ落ち、左側(南)も三の沢へ一気に切れ落ちている。一時も気を緩めるわけにはいかない。 更に慎重に進む。一箇所ロープが下がっている場所もあったが僅かな時間で剣が峰の絶頂に到着。大きな台形の山名表示板がある。 記念に写真を取り合うがガスのため写真は上手く撮れていない。ガスと風のためじっとしていると寒い。

槍尾根 天狗
槍尾根を行く一典さん 天狗が峰にて

 下りは更に慎重に行動する。脚を下ろしたところが崩れる事もあり度々肝を冷やす。 天狗が峰を経て槍が峰を過ぎたところで二人の登山者に会う。平日でしかも天気の悪い中登山者に出会うとは思っていなかったが、 このルートも割合登られている様だ。
 なおも降ると突然鉄柱が現れる、これがキリン峠に有る鉄柱と確認。このキリン峠からの降りはさらに崩壊が進み、置く足許から落石が起こる。先頭を行く一典さんに当たらないよう気を遣いながら降る。 下の方から声が聞こえてくる、女性の混じったパーティが登ってくるのだろうが姿は見えない。 踏み跡を目で追いながら慎重に降ると、草付きの斜面が現れやっと窮地を脱した。 ここまで降るとガスも次第に薄くなり、広葉樹林の斜面全体が紅葉した景色が拡がる。
 女性の混じったパーティは、上部の状態が悪いので躊躇している模様。 傾斜も次第に弛み紅葉した樹林帯まで降り振り返るとガスも少しずつ切れ槍が峰からの稜線が望めるようになってきた。 小さなピークを越え暫く降ると東壁が一望できる展望台に着く、ここでバーナーでお湯を沸かし一服する。 ガスも晴れ渡り槍が峰の全体がその姿を現す。遙か高みの岩稜の連なりを見るとよく登れたことだと感心。
キリン 東壁
キリン峠にて 槍が峰から東壁

 ここからも急傾斜のルートを降りやっと鳥越峠に到着。鳥越峠からは一般道、大勢の登山者に混じり紅葉の中をひたすら降り文殊越えから文殊堂へ無事下山。
 昼から天気も回復し見頃の紅葉を見ようと大勢の地元の行楽客で道路は大渋滞。鐘掛け峠から見る大山南壁と紅葉は一度は見てみる価値が有ります。  渋滞を抜け鏡ヶ成到着。

 国民休暇村鏡ヶ成キャンプ場の駐車場にキャンプを張る。シーズン終了のためトイレも水も使えないが我々だけ、 早速食事の準備、一典さんが今回の食事当番、キムチ鍋とビールで盛り上がる。
 車の通る音が少しうるさいがキャンプ場はロケーションも最高、夜空は晴れ渡り星が綺麗でした。 明日は烏が山。天気も期待できそう、早めに就寝。


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