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<とう もろこしの栽培について>


<種蒔き>
トウモロコシには色んな品種や種類があります。また、トウモロコシはキセニア現象が出ますので違った品種との同時栽培は避けたほうが良いです。お勧めでは ありませんが、回避策の一つとして栽培(開花)時期をずらすと言ったやり方があります。品種が決まれば種蒔きは地 植えでも ポット育苗でも可能ですが、管理はポット育苗の方がやりやすいと思います。

画像1)
・セルトレイに1粒ずつ蒔いていきます。
画像2)
・発芽温度が適温ならば3〜4日位で発芽しますが、発芽温度が低ければ発芽までの日数が長くかかります。
・発芽温度を上げる方法として、畑の小道具(3)で紹介している簡易温室を使って栽培するのも一つ の方法です。
画像3)
・いつまでもちっさい場所では育ちませんので、ポットに移し替えて畑への定植を待ちます。

(画像1)            (画像2)            (画像3)

<倒伏防止>
段々と大きくなってワキ芽や支柱根が出てきます。根元がしっかりしているように見えますが、草丈のわりには根が浅いのでそれだけでは風で倒れちゃいます。 そのため、畝の両端また は途中に杭を打ってその間に横紐を通して補助します。

画像1)
・幼少の頃から風で振り回されますので斜めの支え棒または横紐を張って倒伏を防止します。
画像2)
・根元からしっかりしたワキ芽や
画像3)
・支柱根が出ても、雨などで土が柔らかくなった時や、強い風が吹いている時は倒れやすいので横紐を張って補助してあげます。

(画像1)            (画像2)            (画像3)

<ワキ芽欠き・分けつ>
先の画像2のように株元からもワキ芽(分けつ)が生長してきます。栽培のワンポイントメモ(1)にも書かせていただいたように、昔は養分が取られる取られ ないとの話しがあってややこしかったのです が、このごろは取り除かなくても構わないっと言った種袋への表記が多くなりました。そのため、そのままにしていますが、あまり伸びすぎて日当たりや風通し が悪くなったりするとカットして数を減らします。
(中にはカットして下さいと書かれているのもありますので、種袋に書かれている注意事項を確認してお いて下さい。)
また、ワキ芽が生長し雄花を付けたときは受粉に役立つ事があります。

画像1)
・株元からワキ芽が生長しています。
画像2)
・ワキ芽が生長し、草丈は低いですが雄穂を付けています。(真ん中より下側で雄穂が少しずつ開いているのが分かると思います。)
画像3)
・これは収穫が終わった画像ですが、残しておくと、このように本来の雄穂以外にワキ芽から生長した雄穂も役立つ事があります。

(画像1)                 (画像2)                 (画像3)

<受粉>
茎の中心部よりニョキニョキと雄穂が伸びだし、ほぼ同じような時期に雌穂が生長してきます。雌穂のヒゲ(絹糸)は、一本一本が一粒一粒の実とつながってい ます。受粉はこのヒゲに行う訳で、ヒゲを触ると分かると思いますが何となく粘りがあります。この粘りが無くなると受粉作業は終わりです。また、栽培に際し ては一列より複数列で栽培していた方があらゆる角度から吹いてくる風による風受粉がうまくいきます。受粉作業は自然に任す事が多いのですが、人工授粉であ る程度の事が出来ます。あまりお勧めではありませんが、小生は栽培の様子を見るために通路を歩いていきますが、その際、トウモロコシの茎をポンポン と軽く叩く要領で雄穂の花粉を下に落として人工授粉を行う場合もあります。これはトマトへの人工受粉として応用出来ます。

画像1〜2)
・雄穂(傘が開くようにして花粉を落とします)と雌穂(先っぽから雌しべを出してきて受粉に備えます)
画像3)
・ヒゲの一本一本が雌しべとなっています。

(画像1)            (画像2)            (画像3)

<除房>
雌穂は1株に複数付きますが、1番上の雌穂が最もよく肥大します。続いて2番果となります。2番果となると、なかなか雄穂からの受粉が難しいので不稔(粒 無し)になったりします。そのため、収穫は1番果が多いです。まぁ〜最初は欲張らずに1番果だけに集中し、2番果はうまくいけばいいなぁ〜って気持ちで作 業をした方が楽だと思います。また、それ以 外の雌穂はヤングコーンとして利用します。取り除く際には茎に傷をつけたりしないようにして下さい。
(1番果のみで余分な雌穂は取り除くと言ったトウモロ コシもありま すので種袋の説明に従って作業して下さい。)

画像1)
・粒が綺麗に入らない現象で「不稔」と呼ばれる。
画像2)
・余分な雌穂として取り除いたもの(除房と呼ぶ)で、
画像3)
・ヤングコーンとして利用します。

(画像1)            (画像2)            (画像3)

<収穫>
雌穂の膨らみも良く、ヒゲが茶色っぽくなってきたら収穫の合図です。すぐにもぎ取らず、先端を少し剥いて実の出来具合を確認します。もし、早いようでした ら皮を元通りに戻して収 穫を待ちます。収穫は糖分がのっている朝一番に行い、出来るだけ早く調理して頂くのが美味しいトウモロコシの味わい方です。またこの時期、同時に虫や鳥た ちにも知らせていますのでトウモロコシ君の保護も忘れずにして下さい。

画像1)
・先端を少し剥いて粒の出来具合を確認します。
画像2)
・出来具合に問題なければ収穫します。
画像3)
・収穫待ちのトウモロコシはカラスやカナブンにやられないように水切りネットなどで保護します。

(画像1)            (画像2)            (画像3)


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