MEMBER'S PAGE YOSHIKI(6)
]が、紆余曲折を経て最終5人になったのは、不思議というほかない。その中でもHIDEは、たぶんYOSHIKI個人の魅力に惹かれて入った。どんな魅力があったのかはHIDEも良く分からない。が入ってしまった。HIDEもYOSHIKIも自分のバンドを維持する為に、お互い自分のバンドに来ないと誘ったこともあったが、そのときは、自分のバンドが順調だったりして、誘いには応じなかった。 HIDEがYOSHIKIから『とにかく見に来てくれ』『1回見てくれ』って言われたんで「じゃあ会うしかないな」と思って、恐る恐る横浜に]を見に行った。恐る恐るという表現になるのは、HIDEは]のことは知っていたが、「わりと、うさんくさかった」。「はたから見てても、やっぱ真面目にやってるロックバンドからしてみたら、“テレビにでやがって”とかって思わざるを得ないような部分はありましたよね」。さらに]のことをよく言う人っていうのに、それまで会った事がなかった。だから「そうなんだー」と思ってた。対バンでHIDEのサーベルタイガーも、]以外のバンドとはほとんどやっていたが、]だけなかった。ライブハウスの人が「やめとけ」というし、「素行が悪いからっていうのと“暴れる”っていうのがいちばん」の理由らしいが、「やめとけ」と。 「そんな感じでけっこう恐れてた]」を見に行った。「そしたらライブ始まったらもう・・・何でしょう、もう・・・。ガンダムみてーな超合金みてーな格好して、パイプが背中から生えてるヤツはいるわ、ヨシキはウニ頭だわ。トシはもう、なんかもう、よくわかんない。なんか超合金ロボ、合体ロボみてーだったし。それで『オラ!テメーラ!』とかいってるわりには、客席の上にQ太郎のぬいぐるみというか、風船が浮いてて、『オラ、テメーラ!Q太郎を粗末に扱うなよ!』とかワケのわかんないこといってるんですよ!“何だコイツ〜!”とか、そういう感じで」あったらしい。結構HIDEのバンドも血吹いたり派手なパーフォマンスを繰り広げてたはずなのに、そのHIDEがびっくりしたというんだから、よっぽどひどかった!と言うか予想を越えてたステージだったんだろう。「で、僕もそれに度肝を抜かれて、何だかんだ見てたんですけど。最後はヨシキが観客席にダイビングして終わっちゃったんですけどね。で、みんな今よりも全然真っ白な白塗りなメイクだったから、表情つかめないんで・・・」。たぶんとんでもないとこに来たなと思ったに違いない。で、ここで帰ればよかったんだが(見たんだから)、帰らずに「一応、楽屋に会いに行ったんですよ。そしたら向こうから、外人の子供みたいのが『どぉもー』とかいってトコトコ歩いてきたんですよね。それがヨシキだったんですよね」