2005・12・30  「Underground Heaven vol.1」  GALMA  町田WEST VO papa

師走も下旬に入った頃、一通の「召集令状」が届いた。中身は「Underground Heaven
vol.1」と銘打ってある。実は、この召集令状、長いトンネルを抜け、やっと始動の第一歩が印されようとしているあるバンドの召集令状。このバンドの前身が2003年の5月(町田PLAYLAND)6月(大宮HEARTS)のたった2回の公演を最後に、タワレコインディーズ週間売り上げ第1位のランクをかなぐり捨て、自由な音楽を求め、不遇の時をくぐり抜けて再度浮上して来てくれた待ちに待ったバンド『GALMA』。「Blue Land」という前身バンドのメンバーが一旦は離れながら、また紆余曲折を経ながらここに軌跡を同じくしてくれた事も自分にはうれしい。自由な音楽の表現には、ライブ場の一括借り上げが欠かせないとの精神で、今回GALMAリーダーの責任で貸しきったとのこと。全て自分達のやり方でやるという新しい挑戦。]が当初、自前のやり方から出発したのと同じく、自分達の音楽に他人の意向を寄せ付けず純粋なものを表現したいとする気概も見逃せない。2005年の締めくくりのライブは、来年にもっと芽吹くだろう小さな芽を見つめる事になった。
 町田WEST VOXは、JR町田駅(交差する小田急町田駅)から北西に約500m。東名からは横浜町田ICを下りR16→R246→町田街道へと入ると20分ぐらいで来る。ライブは4:30op5:00stの早い始まりなので、2時ごろにはすぐ横のパーキングに入ったが、PM7:00までの営業とのことで、駅に近いパーキングに止めなおす。3時半ごろ、下見を兼ねて行ってみた。地下1階のW-VOXは、エレベーターしか降り口がなく、この時間その降り口には楽器が置かれていて、なんだか閑散。寂しいエレベーターをB1に降りると、中からリハの音源が聞こえるのでドアを開けてみると、出演のバンドの方がこっちを向きながら演出の打ち合わせをしている。頭を突っ込んだ方にステージがあることが入場してわかった。GALMAリーダーKITAHARA氏には会えなかったが、場所も確認でき帰ろうとすると地上へ上がる階段が斜めに上がっている。何歩が行過ぎればわかる位置だったのに、初めての時はいつも隠れている楽な道。
 4時半にライブ場に行き、階段を降りると、B1扉前には受付のスタッフ。どのバンド目当てで来たのかと聞く。中に入ると、キャパ200ぐらいでスタンディングフロアも2段構造に後ろが高くなり、椅子も最後尾に並んでる。すでにバンド関係者や沢山の人が中におり、バンドの脇の大きな柱の間を利用してバンドのCDも置かれてる。その脇がいいスポットに思えたのでマイチェアーを設置した。ステージは30cmぐらいの高さで中央部は角のように前部へさらにせり出している。
 5時過ぎ、「What's That Mean?」と言う謙遜を先取りしたようなバンドの公演が始った。実はGALMAマネージャーAwake氏が触発されて、Jのライブ仲間と立ち上げたバンドらしい。言い出しっぺがリーダーとなったとのことでAwake氏は自バンドのリーダー兼GALMAマネージャーの2足をわらじを履く。「どういうこと」と言う疑問にはすでに手を打ってあるらしい・・「What's That Mean?」。何の曲を演奏されたのかわからないが、たぶんJのナンバーか。日本全国Jのライブだけは欠かさないツワモノ。演奏はダイナミックな音楽であった。Awake氏はギターで、飛び跳ねるほど熱演であったが、本人は腕をごまかす為のアクションと謙遜。ベースは、GALMAベースの団長が担当。友情出演と言うには、このお二人はYOSHIKIとTOSHIにも似た同郷(高校)かつ]ライブに憧れ東京に出て来た運命共同体。今日のライブのトップバッターとしては、マネージャ業の盛り立て部分でもよし、本業のライブ演奏者でもよしの熱演であった。
 過激な雄たけびのバンドも有り、歌も清楚な「きらぼし」と言うバンドもあり、時間も経過して、8時50分頃遂にGALMAが登場。『行きまっせ』の合図に客の「イエーー」の呼応、ノリのいい演奏が始った。ベースの刻む低いリズムが口火を切り、間歇的に覗き込むギターの騒擾音。その後ろにドラムの打音が重なって、次第にリズム感のある旋律を全開してゆく。ベースがすばやく持ち場を移し旋律に勢いを吹き込んで行く。2〜3分の演奏。2曲目ベースが手拍子の音頭を催促、スモークが立ち込めるステージ右手奥より、ボーカルが出て来る。GALMAのボーカルは次回からで、今日はヘルプのSynapseボーカルkyФ≠Ziさんが務めてくれる。中央に出てきて大きく手を広げ、上向きヘドハンのサングラス顔。声量いっぱい押し出し、小刻みなギター伴奏の走る中をゆったりと通り過ぎる。なんと言う曲か、観客はかけ声を相唱し、曲は転がり続ける。5分ぐらいの曲(「Blue Land」ではないだろう??)。終ると「ハイ、ハイ、ハイ・・・」とボーカル・客の掛声交互。薄暗いステージの中、スポットライトの光線をさえぎるものを映し出して、目の下覆面のリーダーの打ち合わせる顔がボーカルに近づいて軽くうなずくと、次の曲が始った。『Love& Fear』と曲名をマイクを通す。シンセの壮大なテーマソングが響き、大きなリズムを何回か打つと、急にギターの快速音が走り出す。曲にフェントをかけた様な展開のこの曲は、ボーカルの入り方もフェント気味に滑り込み、この絶妙なタイミングは面白く、好きな1曲。展開部のギターの頂上を駆ける伴奏やアラビア風の音楽にも聞こえる部分があって、好きな曲の2年半ぶりのナマにスカッとしたもの感じた。次『Strange Heaven』の息を抜くような伴奏が軽快なノリを作ってゆくと、ボーカルも客も踊り出してゆく。CDの方は、やや重く感じて軽快さはないが、今日はテンポよく踊り出してくる。やはり終ると「かっこいい」とか思い思いの掛声が上がった。この調子の続きで『Masquerade』が始る。これもCDでは重い感じで進んでゆくが、今日はリズム感がノリノリ、前曲と同じ踊り出すテンポで始り出した。ベース、ギターも頻繁に持ち場を移動、自らも楽しんで踊りながらの演奏に見える。曲間では伴奏に合わせ両腕の上下、最後はヘドハンに変貌してゆく。曲感が、ライブができる喜びに満ちているように感じられる。終ると『ギター、チューニング中ですよ、場をつないでゆきましょう・・どうですか、最終組?みなさんもあさっては来年ですよ(反応薄い)あれ、あれ?(客席から「そうですね」あれ(「そうですね」)』。ボーカルの名前が客席から呼ばれたのか、ジェスチャーでかえして『セイ、セイ、セイ!』。次のイントロに入る。ギターが音階を上下に振ってドラムが割り込む、べースも加わり何の曲がわからない間に、『Rusty Nail』の歌いだし。もう会場は振り出す右手を踊らせ合唱。曲が進むにつれ、興奮のボルテージが上がり続け、モッシュも起こり最後の方はステージからダイビングも行われ、]に飢えた爆発が起きたよう。ダイビングの勢いが自分の前の人に及び、大きく後ろに体勢をのけぞった足が、私の足を踏みつける。ビデオの撮影が自由だったのでそれに気を取られてた不注意もあったが、狭いフロアではちょっとはみ出た声援だったかも知れない。モッシュのスカタンもあって、危ない部分もあった。曲はこの後何曲が続いた(2回目かもしれないが『Blue Land』も演奏された)が、ビデオの撮影はここで終ってしまった。メモもなく日も経ち、記憶はもう残ってない。もし主催者撮りのビデオが送られてきたら、この続きを付け足したいと思う。久し振りに楽しいライブであった。今年の飛躍を期待したいところです。


間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m