2006・10・21 「こけら落とし?コアラ脅し!…GIG」 Club ADDICT IKEBUKURO   papa


4月のLADIESのライブの時も、三浦霊園にお参りした。相棒には今回もお参りをしたいと前から言われている。費用節約の為、大阪を早く出て湘南海岸を通って三浦半島に入るコースを思っていたが、東名パーキングで寝過ごしてしまい、横横道路を走るハメになった。マメ藤が風景の大半を被い、ジャングル化した山の景色を通りながら、かつての横須賀はR16号にある遂道のトンネルから想像すれば、交通の難所の先にあったが、この横横道路のお陰で、格段に交通の便が上がったはず。思えば館山もR27にかかるいくつもの遂道の先にあり、館山道が現在建設中であることを思えば、地理的には似通った歴史を通っているのかもしれない。東京湾アクアラインが川崎木更津間に完成しているが、館山道が完成すれば、三浦半島と房総半島を結ぶ東京湾外環道路(勝手な私の想像)が、久里浜金谷間(渡し船で35分、アクアラインの半分の距離で両半島最短距離)に必ず出来るはず。そうなれば東京でのライブは、三浦から館山へ抜けて東京に入るコースに変るんだろう。館山に帰ったYOSHIKIがその道路を通って、hideのお墓参りに来るかもしれない。造反組みの平沼さん(愛知博の公式テーマソングをYOSHIKIに依頼した当時の建設大臣だったと思うが・・)が自民党に復帰して、またYOSHIKIとお食事などして、東京の夢を語る話になって、東京湾外環道路が大東京圏構想にはなくてはならない話になって、じゃ俺が経産省の大臣になったら考えるよって言う話になって行くかもしれない。国の東京湾環計画が東京湾Xプロジェクトと名付けられ、完成した道路が日本の窓口東京、いわば日本の窓口東京湾岸に最初に架かる道路を記念して“XJAPAN LINE"と名付けられたら・・・横横道路を通れば、hideミューの3本の旗がはためくミュージアムの遠景が思い浮かび、遊びの好きなhideへの思いがさらに想像を膨らませてしまう。この道路は横須賀hide道路。
 穏やかな日差しの三浦海岸。中ほどには、hideが亡くなって三浦半島にそのお墓が出来たと報じるワイドショーの場面に映っていた、たて長の白いマンションが輝く。いつも記憶の中にはワイドショーの遠景の目印としてそのマンション、その後ろにはモヒカンに刈られた2つの山肌が思い浮かぶ。それらは、ただ三浦半島に出来たというhideのお墓を始めて探しにいったとき、偶然三浦霊園かな?と最初に行き先に選んだ霊園をR134「引橋」三叉路をさらに南へ、「松輪」交差点の三浦霊園の看板を入ってしばらく行くと広がる視界の遠景、間違いなくこの霊園だと感動した遠景の中に、燦然と輝くマンション。俺が死ぬ間際に見るであろう走馬燈の1場面に必ず出て来る場面。霊園の駐車場は9時過ぎと言うことで空っぽ。「満員で止めるとこがないわ、何処へ止めようかな」と後ろで寝ている相棒に、びっくり冷やかし。全く普段着のだらしない格好で、車もなければ誰もいないはずの安心感で、hideのお墓に向かった。先に階段を上がった相棒が、そのまま消えず、階段上で手招きしてる。「YOSHIKIが来てる?まさか!!」なんて車で言ってた冗談が、何かの異常に化けたらしい。階段を上がると手前のゴミ置き場に数人、hideのお墓にはホースを持ったおじさん。「うわー、hideのお父さんお母さん、掃除に来られてる」と察知した。行くべきかどうすべきか思案、タイミングなのでお参りすることにした。ゴミ置き場を軽く会釈、お墓に近づくと、お父さんも気付かれて、手を休め、挨拶から何処から来たとかの話となり、気安く話に応じてくれる。腰の低い、愛想のいい、話がはずむお人柄。写真もどうぞどうぞと進めてくれる。こういう愛想の接点が、瞬間にhideが育った環境に思い至らせてしまう。おおらかな環境、がみがみ言わないのびのび環境。お母さんにもご挨拶すると、手を休めにこやかにお話をしてくれる。その話の中には私の常識を超えた度量の広さが感じられ、hideの抱かれた家庭環境にあこがれを抱いた。偉大な仕事をしたhide、その仕事の大部分は彼の才能に拠ると思えるが、その才能は育った環境に芽生えているように強く感じた。何回も何回もお墓を訪れて、初めてお父さんお母さんにお会いした。それ自体感動ですが、そのお人柄に触れるとさらに嬉しさがこみ上げる。今日お参りして、本当によかったと思った。お父さんが『40分後にはお掃除は終りますから』とおっしゃったので、ギャラリーの写真は掃除後の写真。顔を拭いてもらった朝のhideのお墓、僕らには気持ちを拭いてもらったようなさわやかな印象が残った。
横須賀から池袋までは首都高湾岸線から首都高5号池袋線に入って約1時間で到着。首都高を降りると途端に時間のロスが生じる。今回のライブハウスはLADIESの知り合いのライブハウスのこけら落としと言うことで、はじめての場所。池袋東口のパルコとビッグカメラの間の通路を左へ入ると近いらしい(とチケの簡易地図から読み取れる)。一旦頭にインプットされると、そこを突き進むのが性格か、変更がきかない。パルコとビッグカメラ間の通路へ入る横断歩道には、信号機もない。ひっきりなしの大勢の人の通行、ぜんぜん途切れない。反対側から出てくる車は、お構い無しにその人の流れにゆっくり突っ込んでゆく。それが分かるまでだいぶ待った。いくら待ったって人は途切れないこんな交差点、入ろうとするほうが間違っているが、変更がきかない思考回路はいつまでも待っている。やっと通過した横断歩道、その先の道もあふれた路上の放置自転車で車1台が通れる広さ。何とか抜ければ閑散としている。路地裏はこんなもの、ソープランドの風俗の看板が上がってる。後で考えると明治通り豊島区役所前から入ればすぐだったのに、チケの地図は駅から来る人の為に便利なように書いてある。
 場所的に見当をつけてこのあたりだろうと100Pに入れた。お目当てのライブハウスは道路を挟んでちょうど反対側にあった。表は閑散としている。18:30オープンなので、すぐ前だし、6時10分店の前に出向くと、小さな立て看板が出されていて、sold outの文字も入ってる。向こうの線路際にある公園(池袋駅前公園)で待ってくださいとの事。公園にはまだ人は集まっていない。公園についてしばらくすると、10番単位で整列がコールされだした。空振りのコールが多く、コール後人がほとんど動かない場合が目に付く。コールに入った当方104,105番を含む10番内の人も少なかった。コールが一巡した頃6時半となり、先頭から10番単位で50m先のライブハウスへ遠足が始った。道路からビル平面の外壁に設けられた入口を入ると500円・チケ・パンフ、そこは小さなドリンクカウンターと休憩場所の空間、その先重い防音扉を入ると、人一人が通れる通路が5mほど奥に向かってホールにつながっている。キャパ300位の広さで、四角いホール、ビルの天井の高さのやや低い天井。ステージは幕なしオープン。後ろの方、柱の陰に落ち着いた。40分頃から低い音楽がかかりだしたが、話し声の方が勝っている。スタート7時も過ぎ、楽器のためし弾きがちょっとして、12分、LADIESのテーマ音楽、トランペットの消音がなまめかしくとどろく。Georgeが両手を上げ交差して右奥から出て来る。ドラムのひとしきりの激しい打ちっぱなしがあって、1曲目『SEX,SEX&ROCK'N ROLL』が始った。いきなり後半部分の曲を持ってくるというのは、今までにないパターン。ライトに照らし出された百の顔は、少しこわばってるようにも見え、なんか顔が大きくなったように白く輝いている。Georgeは痩せたように見える。NAOは人の影でよく見えない。ドラムはヘルプの「カツジ」という名前のドラムだが、全然奥まって暗くて見えない。2月28日、突然のJUNの脱退宣言。脱退後初の4月の公演は脱退前から決っていた公演を、とりあえず消化すると言う面があった。今回は脱退後のチーム建て直しを経ての初ライブ。彼らの心理の動きが気にかかる。そんな心配をよそに、激しく1曲目から何かを振り払うようにお家芸のSEXナンバーを打ち上げたところを見ると、モヤモヤを一気に晴らして、楽しいライブへ一気にダイビングする強い意志が感じられる。Georgeの激しく狂う演奏が、圧倒してゆく。
2曲目は『Wild One』。百、にや付く素振りでアロワナのように口を不意に開けては下あごで受けている。象徴的な何かを想像するように、思わせぶりに、客との認識の違いはさしてなく、客も思い描いてはにや付きながら、想像の中に思い描いてゆく。お色気、なまめかしく、つかみのムードはセクシーに滑り出している。MC『あれ、踊っている、久し振りに、お前ら。出来たばかりのこけら落とし。・・・そこら壊してもって帰ってください。ライブ、楽しんでください』。3曲目『不明(情報に寄ればBLACK WORD)』。4曲目『SEX DRIVE』。セクシー気分のドライブ、スピードを思いっきり上げたように場内、乗ってきた。「DRIVE,DRIVE,DRIVE」のフレーズ、ハチ切れるような勢いで場内のコーラスが打ち上げられる。百、舌を出して口の周りをなめ回す。頭かかえてよろよろ。5曲目『HOT LADY』。「腰のあたりが・・・誘惑してるぜ。HOT LADY」、その曲にはその曲の心地よいフレーズとさびがある。曲が始ればそのさびが頭の中で先行し、実際の曲がそこを通過する瞬間、楽しさが倍増。場内のコーラスの同調は、そんな瞬間の歓喜にも似てる。Georgeの髪が舞い上がってる。NAOがステージ鼻で演奏。終ってHyaku、MC『何ヶ月ぶりか。すまないなぁ。もっといろいろやる事があって、毎日、枕濡らす日々だった。お客さん、来てくれるかどうか、わかんない。来てくれて・・・。でも、いろいろふんぎりがついて頑張ってゆこうと思ったりして・・・バカヤロー、俺達には時間がない・・・』。6曲目『身も心も』。バラード的な・・いや、説得してる?くどいてる?。楽しく頂上を走っているのが、急に神妙な雰囲気に変って、おどけすぎて、ちょっと場を繕うそんなバラード雰囲気。場内も神妙に。7曲目『地獄のドライブ』。最初の入りが特徴的なので、すぐ分かる。また走り出せるっていう感じ。8曲目『JET COASTER』。Georgeが両手上げる。さあ、行くぞーっ。曲名のような勢いの演奏が始って行く。「オレもキミも」or「キミに落(堕)ちて」が突っ走る曲調に急停止のように入り込む。この曲が終ると、NAOのギター演奏が始り出し、ベース、ドラムが入ってボーカルのない演奏が5分ほど続く。Hyakuは休憩で控えに消えている。演奏が終ってHyakuも登場、始った9曲目『GET A THRILL』。後半部分の嗚咽の叫びが心を捉える。10曲目『Access』。「アクセスしたい」、誰かを見初めて、自由にアクセスできれば・・・そんな願望が夜の妄想へ。終るとGeorge 『行くかっ。行くぞー、コラー!』でベースが先鞭をつけて、11曲目『Dance!!in the back』。これが始るとライブも全開沸騰。「Dance in the back」のコーラスが会場もろとも一体化。LADIESの象徴的な1曲のように思う。12曲目『Shoot it!!』。前曲のコーラス一体化がここでも「shoot it」に再現される。「スイッチひとつで・・」が効果的に曲のイメージを盛り立てる。13曲目『不明』。14曲目『Damage』。「口唇合わせ、探りあう」「目が覚めたら、底無しのダメージ」。娘から「今日はライブがあるから」と真面目に聞いてるお母さん、娘がどんなライブに行ってるか、分かればびっくり、でも参戦すればアンタもハマル?。健全な願望・妄想、たまには乱れてみたい脳内ベッドで。
15曲目『Little Red Corvette』。LADIESの曲のほとんどが、歌詞の言い回しが日常会話的な物語のように歌われてゆく。歌の朗読とでも言うぐらい、喋りまくって歌っている。その中に、音楽に乗った、心を捉えるフレーズが差し込まれ、強く印象づける。この曲の「愛を乗せてー」と歌うこのフレーズ、一度聞けば、そのフレーズはいつまでも残ってゆく。終ってドラムの簡単な紹介。『カツジ!』。JUNにも引けを取らないドラム。しばらくはドラムを入れずヘルプで行くみたいだが、いくつかのライブを重ね、LADIESの音や雰囲気やメンバーとの相性など、いずれなくてはならない存在に化した時、正式にメンバーに加わるように思う。その時は元祖メンバーにとって喜ばしく、新曲発表やCDの発売・ツアーが計画されるはず。JUNのような、味ある色がほしいところ。16曲目『HEY GIRLS』。後半の最後を彩るメゾレー何連発、ランチキな曲回しがいよいよ。怒涛のようにまくし立て、エンディングに突入してゆくこの最後の何曲かは、LADIESならではの掛け合いソングの醍醐味と言ってよい。乗りまくる客、ステージは最後の体力勝負。17曲目『NIGHT TO NIGHT』。Hyakuの表情、疲れと放心気味。ステージ最前のスピーカーに乗って、天井に手を付いている。「Hey Night to Night」が場内一体化にコーラス、それがフェイントになって次のフレーズが際立つように印象的に歌われる。18曲目『ROCKING HOUSE』。『Dance!!in the back』と同じくLADIESの特徴的ナンバーか。ロッカーの溜まり場、場末のひなびたライブハウス、いきがってかっこつけて、ぶいぶい云わしてるそんな自分達の当時を、思いっ切りアピールするように「オレたちゃいつももめごとだらけで いきがって来たぜ 好き勝手やりたい放題し放題 苦情は聞かねーぜ」と言い放つ歌詞に共感が湧く。「ロッキンハウス」と勢い曲のスピードで大同団結、声も動きもこの言葉に集約される。19曲目『GET DOWN』。なぜかこの曲の歌詞は何処にものっていない。メリハリ、勢い、凄まじいロックの過激さ、ぜひ口ずさみたいが、歌詞冊子には「GET DOWN 」と繰り返し、はんこ文字で印刷されてるだけで歌詞がない。Hyakuのつぶし・だみ声、図太い・がなり声が曲にマッチして、非常に重量感がある。Hyakuの透き通る高音が一転、この曲に関してはだみ声・つぶし声。太く重量で押し出すように、濁流化する。スピーカーの最頂部に乗って、天井に頭を頭突きしている。メンバー、演奏が終ると楽器を置いて、楽屋に戻る。Georgeは上げた両手を交差して下がって行った。8時37分。
 すぐにアンコールと手拍子。40分出て来る。静かに『Wonderful Tonight』を歌う。しみじみと、情感込めて・・・こっちは聞き入ってしまう。終ると、いつもぱらぱらの拍手。聞き入った余韻に浸り過ぎて、そのタイミングを逃してしまう。ぜひ、HyakuとLADIESに伝えたい。良すぎて拍手が出ない!。1曲のみで、46分終る。
 50分出てくる。Hyakuが「カツジ」のライブの告知を簡単にする。大塚かどこかでするらしく『カツジ、見に行って』と。『俺達の予定は12月29日。(他は)他人様のライブに前座で出てる。Toshiが見たいな。・・・オレ、何か云った?ぽうっと云った?』。何の話の連結のなく、Toshiの名前が出てくる。なんの症状か分からないが、LADIESのメンバーが一人欠けるという事態の経験、かつてXJAPANのメンバーが欠けたその事態を、今身を持って実感して大変さが分かった?。「大変さ」は、営業面よりも自分達の精神面の落ち込み・ショックに、想像以上のダメージを受けたのかもしれない。Hyakuの述懐『枕を濡らす日々』だとか『お客さん、来てくれるだろうか』とか『ふんぎり付いて、頑張ってゆく』とか、いつになく弱音が漏れたが、Hyakuのやけ食い(で、太った?)、Georgeの痩せ方は、この事態の異常さを物語る。1曲目『MANIAC LOVE』。「IN BED」というコーラスがこの曲のアクセント。2曲目はおはこ『SWAPPING PARTY』。待ちに待ったクラッカーの打ち上げタイムがやっと来た。なんじゃこりゃと始めて見たとき思った。最初の1発目、後ろから見る限りはクラッカーの打ち上げは少なかった。まばらという感じ。後ろの方はほとんどない。くもの巣のような豪華なものも少ない。スワップはクラッカー打ち上げて楽しもう の雰囲気がやや引いた感じ。JUNの事が影を落としているのかも。オープン時刻に集まる出足も遅かった様に思う。熱気は微妙に変化してる。『〜タイム』は1、クレイジータイム、2、駅長タイム、3、ブルースウィルスタイム、4、ゴッドタイム(?)。終ってHyaku『楽しかったぞ。年末にまた会おう。これからもよろしく』と言って下がる。9時03分終る。Georgeの恒例、尻まくりがあった。後ろからは見えないが、3列目の相棒には、いつものぷるんとしたでん部がやや垂れて見えたらしい。心労は肉の張りをもパワー減。LADIESのいつものライブ時間より少なく、2時間に満たない。ドラムの練習がきつかったかな。とりあえずライブは無難にクリアした。メンバーの心理は、まだ傷が癒されていないように感じた。いつもの明るさ・奔放さがない。湿ったLADIESでは、明るいセックス曲が映えない。からっと明るく、年末は来るファンの1年の憂さ晴らしも兼ねるので、カラッカラッに乾いて、明るく、打ち上げてもらいたい。

間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m