2005・4・28     TRAX 鹿鳴館 SECRET LIVE   papa

行けそうにもない日程を無理にこじ開けて、パッと行ってサッと帰ってくる。こんな芸当は衝動買い(衝動見ですね)の心理と同じで、買う(見る)ことの満足感と同じく行って帰るそれだけのばからしさにも何がしかの満足がある。仙台に行ってからは、東京は途中の都市の感覚、6時間のドライブ。高速の深夜割引にかかるように家を出発。これだけで片道10650円が7450円となる。
 5時オープンまでにチケの引き換えを済まそうと、4時に鹿鳴館に行った。鹿鳴館の入口に来ると、一部分どうも改装した感じに見える。「鹿鳴館」のイルミネイションやその背景が真新しいように見える。誰もいない時なので目新しく感じる印象なので、改装したかどうかは定かでない。B1で声かけると、部屋の奥からお姉さんが出てきて、事情を言うとすぐにチケを持ってきてくれた。当方の名前と電話番号までしっかり書き込んである。チケにも5時オープン5時半スタートとスタンプしてあるのに、横の掲示板には本日のライブ出演者(SECRET BAND、femto、SMOKY CHILD 、BLACK TICKET)の告知にopen17:30start18:00と書いてある。半時間すでにパニクっている。鹿鳴館での手違いは全てパニクると言う言い方が一番しっくりする、あの日のつり銭パニック以来ね。1時間の空きになったので、鹿鳴館から阪を下って見た。「カフェテラス うめ」があった。頭には東京ヤンキース 梅 が浮かぶ訳で入ってしまう。そこの有線のクラッシックがなぜかYOSHIKIのシンフォやETUによく似てるように感じられた。ほんとに似てるのかそっちを聞きすぎたのか。5時前に行くと、やっぱり入れない。5時半だって。下からリハの音源が駆け上がって来ている。路上待ちで、5時半前になると待つ人も出て来たが、いつもの数ほどではない。半過ぎ入場。私は指定席に向かったが相棒は2列目右端通路側。ステージ前にはステンの柵が真新しく取り付けられている。確かなかったはずで前列2列ぐらいの以前のシートが取り払われて手すりになったようだ。天井も幕のひだのほこりがなく、照明のアングルにこびりついていた蜘蛛の巣がきれいに掃除されている。改装というには大げさだが、やっぱり手直しがあったみたい。5/4に鹿鳴館25周年イベントがあるのでその準備のうちかも。目立たぬような手直しは昔の面影を残す為か費用を渋った為か。25年間変る事ないこのライブ場のシートが、館主の経営方針を教えてくれてるように思う。
 6時、幕の中で音がしたかと思うとすぐに開演となり、SECRET BANDの演奏。間近で見ると全然そう思えないので、まさかTRAXとも思えず、前座のバンドぐらいに思っていた。ボーカルも太縁のめがねをかけてるし、着てるTシャツにも「TEENAGE MILLIONAIRE」とプリントしてある。そういう目で見ると普通のバンドが出てきたように、見えてしまう。あまり乗れない曲のテンポにボーカルのしゃきっと行かない生ぬるい歌い方。情報ではTRAXが出る筈だが、まさかオープニング??やっぱしGEORGEの前ぐらいだろう、それにしても名前がないし・・・SECRET BABDなら今やってるし・・・確かにドラムはローズの面影があるなぁ。顔立ちが似てるという感じがあったが、渋谷駅のポスターではギター持ってたし(本当はドラムらしい)・・・、懐疑しつつ、違うだろうがほぼ支配的で、気分的にアンテナを閉めた視線で聞いていた。3曲目で『TRAXです。先日発売の・・」という短いMC(まだ買って聞いてないので、知らないわけで)。おーいこら!なんで一番最初にそれ言わんの、正念入れて聞いたのに・・と後の祭り。遠い所に行っていた感覚を戻すのと、なんで・・・最初から・・えっ・・まさか・・・と疑問と不思議と虚を突かれたショックを立て直すのにこの1曲が終わるまでの時間がかかった。とたんに感覚のスイッチが入って、体が向いてゆく。場内のその雰囲気が伝わったのか、ボーカルタイフーンもめがねをはずし、曲調も攻撃的なサウンドに変わった。ドラムのパワフルタッチのドラミング。全体として太い音量、攻撃的で、ボーカルもアクションを激しく起こして躍動的な歌い方に変わった。ややラップ調な歌い方をそのサウンドに乗せてゆく。5曲目ベース(あと、アタックとクリスマスがいるがどっちだ?)の間の差し込みがいい。ローズの躍動感がいい。ローズのテクニックを見ていると、確かに渋谷のYOSHIKIがポーズしていた右にスティックを差し出してるポーズが出て来る。瞬間そこで曲の休止が入るような部分で、そのポーズで一瞬の静止。YOSHIKIのティーチがここに出てるのかと思った。全体の叩く躍動性が、YOSHIKIの躍動感とどこか似てるようでもあり、奥まったドラムの遠い位置を全体眺めると、YOSHIKIの体の運びに重なるように動いてるようでもあり、これはローズ自らがドラムのポーズとして、ビデオとかで研究した成果かもしれない。最後、]のクロスを高々とポーズして、とどめの一打を打って終った。4・5曲目はいいリズムで、ややラップ調に歌ってるように思った。テンポもよく、いい曲だと思った。どうしてもドラムに注目が行った。ローズは体の大きな人で、パワフルなドラムであり、力強い音が出ていたように思う。ステージ初めより、カメラマンとビデオ撮りの人が場内を動いていた。あまり多くない観客のすき間を移動しながら、ステージを撮り続けていたが、プロモに使うのかも知れない。どこかにライブ場のその映像が必要になって、急遽そのためのライブが設定されたというシナリオ?。TRAXの公式HPにもライブのことが出ていないのは、本来の客を呼ぶライブではなかったと言うこと。SECRET BANDと当日の告知にも明かさなかった所から思うと、他に目的があったライブと言う印象が強い。6時20分ごろ終了。次のバンドがステージに立ってる途中に、TRAXのベースが客席に出てきて相棒の通路反対側のシートをのぞいてすぐに立ち去った。カメラマンやビデオの人の落し物を探しに来たのかと思ったが、やってるバンドの最後の曲の中ほどで再びベースが出てきて相棒の席の通路向かいの席にすわってステージを見ていた。曲が終ってメモでうつむいてる一瞬に相棒が消えた。ベースには気付いていたらしく、ステージが終って席を立って後ろに行く先に、ローズが立っていたのを発見。即後ろへ走ったとの事。「ローズさんですか、頑張って下さい」と声かけて手を差し出すと、『がんばります』と言って握手をしていただけたとの事。この機転が、この前の三木谷社長の時といい、間髪を入れないのが感心。俺ならどうしようか、と停滞にまず陥るのだが、見たら体が動くと言うのはスポーツ神経の鈍さから行っても理解に苦しむ行動パターン。場慣れの呼吸が出来上がってるに違いない。


間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m