REPORT 7

 2007・04・08   TOUR 2007 『SHOCK TREATMENT』HEATH(Lynx)  papa

2日前まで当日は行けそうにない。そう話していたら相棒さんライブ場に予約のキャンセルを入れてしまった。前日になってOP17:30ST18:00には間に合わないけれど、7時ごろには会場に行けそうかなと段取りをあれこれ算段、遅れるけれどと言うと「行けない言うからキャンセルしたよ」と言う。そんなことで予約を取り消して当日券で行くことにした。チケ買う前にHEATHのライブ済んでないか尋ねて、判断しよう。
 ちぐはぐな時は、慣れた難波の道もいつもの角を通り越して、「宗右衛門町」通りに入ってしまった。テレビでここに風俗の「無料案内所」がたくさん出来て、商店街が困ってると言う話をつい最近見たところだ。なるほど度派手な電蝕看板を掲げて、華々しく営業していて、食いだおれの人形のように店頭にはジュリアナみたいに扇子を動かす人形が置かれている。客引きのお兄さん達が店頭に立ち並ぶ通りを、人や歩行者に接触しないようたいへん。
 MUSEには7時半に着いた。1階入口の案内板には「TOUR 2007 『SHOCK TREATMENT』」のタイトルと参加バンド及び「20周年」のステーッカーを斜め貼りしてある。3階チケの窓口、現在は3バンド目で、HEATHのLynxはまだとのこと。階段を上って4階のライブハウス入り口へ。「どのバンドで来られたのですか」と店員さんが聞きながらチケを切ってパンフを渡す。ホールは真っ暗だったが、混んでる状態ではなく前進が出来た。相棒はHEATH前へ進んだようだったが、俺は反対側壁際へ。そのバンドは8時01分までやって終った。疲れているのでぼんやりと眺めていたのでなんと言うバンドかも不明。カーテンが左右から閉められ、バンドを熱心に応援していたファンが最前を離れて、次のバンドのファンと入れ替わる。若い人が最前に張り付き、その後ろへも人が並んでゆく。次もビジュアル系最近売り出しのバンドのファンかなと思った。Lynxもドラム・ギターが抜けて、Vo.とHEATH二人で現在活動をやっている。メンバーが欠けた分をヘルプで補うにしても、勢いある状態ではない。そう考えると次のステージを待つファンはLynxでないように見えた。8時19分、幕間の楽器の調子合せもととのって、ホールのライト・音楽が静かに消えてゆく。幕は閉まったままの中で、演奏が始った。何十秒かの音だけの演奏がホールへ響いて、やがて幕が開けられると、薄いスモークに虹色の照明が映えて、Vo.やHEATHの演奏が開けた。
明るいステージにVo.のあか抜けしたはつらつとしたアクションが繰り出される。去年2/20,4/17のここMUSEでのLynxのライブでは、華やかさのない暗い沈んだステージだったが、様変わりしたように明るい感じ。変った原因は、Vo.のイメージから受ける全体のステージ印象にあるようだ。メンバーの欠けた状態や今までのイメージの先入観で、若い女の子がステージ前に入れ替わるお客の動きで次はLynxではないとタカをくくってしまった自分の読みがはずれ、進化したLynxが自分の予想を超えてステージに立っている意外な状況、何かうれしい。HEATHは皮パン、黒シャツ、腰ベルトは2段で銀鋲、肩からのベルトもХの銀文字入りのいつもの奴。首飾りも銀輪をあしらったMARS仕様。髪は何もしてない自然な状態。顔の化粧も目のクマ張りをやめて、いたって自然な姿。Vo.も皮パンにベルトには銀板3枚、ベージュのブレザーのようなさらさら上着に胸元飾り縫いのホワイトシャツ。白いシャツに対比する顔の表情が明るく、生き生きと見える所がステージ全体の印象を作っているように見える。以前の厄病神の暗さじゃなく七福神の明るさがあるように見える。1年を経てあか抜けしたような感じ。1曲目はパンチあるややゆったりテンポの曲。曲にあわせるVo.のジェスチャーも、ぎこちなさもなくスムーズな流れ。終ってVo.『オー、楽しもうぜ』。2曲目もVo.のジェスチャーが曲になじんで、曲のイメージを強く印象づける。「スィ、ティ、バラー」(曲名も歌詞も分からないので、聞いたままの感じ。たぶん本来の歌詞から大はずれの言葉になってるだろうが・・)という相唱が入るところでは、HEATHもマイクに飛び込み、力を込め髪を振るわせる。『お前を、抱きしめて』という歌詞が一際聞こえてきた。ヌードを漂わせ、胸を前に突き出し、揺らしながらのウォーク。相唱が最後繰り返され終わる。Vo.がドラム前に置いたペットボトルで水補給。3曲目、『ウァー』のかけ声で速い曲回し。曲の間にHEATHが2言だけのかけ声を何回か入れる。HEATHのベースの弾き姿は、いたっておとなしく、前後左右の揺れに顔はVo.(ドラム)方向へ向いたり、正面を短く見たりで大きなアクションは見られない。『頭の中で〜』『時間の中で〜』と言う歌詞が聞こえる。Vo.がステージ前の客に手を出して握手。次の場面ではスタンドマイクに右手掛け、体は反転ひねりで後ろ向きで激しくリズムを取っている。最初の勢いを最後まで突っ走って終る。暗転。女性の「HEATH!」「HEATHさーん」のかけ声が暗闇を走る。照明がつくとVo.のMC『こんばんわ、Lynxです。大阪、久し振り。どうもありがとう。さっき楽屋でHEATHと話してて、「大阪最高!」と繰り返すと大阪は「イェー!と答えてくれるね。血が熱いね。それじゃ、いかがわしい曲やりましょう。楽しんでいってくれー』で、ヌードダンサー的なアクションで次の曲が始る。4曲目、ヌード的な体の動き、ブレザー背中へ半脱ぎ、なまめかしく動かす体、片足ステージ前スピーカーに掛け、振り向きモンローウォーク、前後への上体のリズム揺れ。HEATHは1ベース人の如く、ドラムを見(左)、右を見、首でリズムを取ってのおとなしい演奏。MCの「いかがわしい」に惑わされて曲の中身よりアクションに注意が向いてしまった。
5曲目Vo.『行くぞー!』とかけ声しながらわずかに微笑む。以前はそんな余裕もなかったのか、ステージで相好を崩すと言う事が全くなかった。今日のステージは、心に余裕があって、自らも楽しんでいる そんな雰囲気がこっちに伝わって明るいステージに感じるのかもしれない。早いリズムの曲、Vo.ブレザーの上着を脱ぎ、ギターの後方に置く(スタッフに手渡したのかもしれない)。胸元に模様編みが入った白いシャツ、Vo.の鋭利な顔づくりに白の華やかさの対比がいい。HEATH、前後移動、手元を見たり、首でリズムを取ったり、首をしゃくり、2〜3歩前後ろへ小規模の移動。『ウォー』で終わる。6曲目、リズムある激しい曲。『ナウ、アイ、ビヨット』(大きく違ってるだろうが、こう聞こえた・・)と繰り返す。HEATH、うつむき、首を大きく垂れて演奏。Vo.ステージで這っている。立ち上がってスピーカーに片足かぶせ、暗転『どうもありがとう』。MC『SHOCK TREATMENTのツアー、来週東京ファイナルを迎えます。大阪・・・。きのう急にスタッフから聞いたんですが、5/31原宿アストロホールミックスライブ決定です。メンバー紹介します。ものすごい声援とものすごい拍手をお願いします。ドラム!・・(名前聞き取れず。どうも女性のドラマーであるらしく、後ろ暗がりなので定かでないが、鋭いドラムテクニックだった)、かわいい奴です。ギター、タイゾー!。そしてLynxメンバーHEATH!。そして僕がLynxVo.の ISSAY。それじゃ最後の曲になります。その「えー』をこの曲につぎ込んでください。イカロス!』。7曲目、『太陽に抱かれ落ちてゆく・・』と歌詞を食み、ゆっくりステージを移動しながら、右手を水平に開け、合図を送り、ジェスチャーで何かを物語り、スピーカーに右足かしげ、体を伸ばして『太陽に抱かれ落ちてゆく・・』と繰り返し歌ってゆく。両腕水平波打つように揺らしながらゆっくり立ち上がる。『太陽に抱かれ落ちてゆく』といかつい視線を投げかけながら、汗で光る顔面に被いかぶせた手のひらを開いて行く。最後、ドラムの最終符の止めのタイミングを計って終る。『どうもありがとう』、笑顔と手を振って控えへ戻って行く。HEATHはその前方をすでに引き上げている。8時54分。
 終って客が動き、帰る人もちらほら。私らも帰り始めて、相棒と合流。顔を見合わせ「今日はよかった」。ホール出口辺りは1列縦隊の帰る人。トリのバンドが残っているはずだが、私らは早く寝ないといけないから帰るとして(笑)、こんなに帰ってしまってもいいの というぐらいの人が一緒に動いてる。Lynxを応援してる若い人が確実に増えた姿を垣間見て、メンバーも揃っての本格活動、期待したい。
 帰りにドリンクを換えに行った。ホールから出て階下への階段前をバリケードテープに添って奥のドリンクバーまで行く。呑みながら辺りを見渡すとMUSE20周年のご挨拶が貼られていた。皆さんも行った方がおられると思いますので、店主より来場者皆様へのご挨拶です。
『ご挨拶  この度OSAKA MUSE(旧名 心斎橋ミューズホール)は 2007年5月11日をもちまして 20年目を迎えることになりました それもひとえに出演アーティスト 各音楽関係者様 そしてご来場頂いたお客様のおかげであると スタッフ一同 深く感謝しております OSAKA MUSE 小関寿幸』  

間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m