2006.02.20 HEATH(Lynx)大阪MUSE papa
久々のheathのライブ。Dというバンドが主催するイベントにheathのLynxがゲスト出演らしい。大阪ヨーロッパ村は雨に打たれ肌寒い。17:00open17:30startの早い開始なので、4時半にはMUSE3階に到着(MUSE入口は4階で3階より上は立ち入り禁止)。140前後(136to144)の持ち番で、1番〜120番までは2階から3階への階段に並ぶように張り紙がされてたので、2階踊り場に移動。若い女の子達が20人ぐらい階段や踊り場に休んでいる。50分ごろにはどんどん押し寄せてきて、混雑状態になったので、55分コールが開始された。慎重に最初は2番づつのコール、30番ぐらいでしばらく止んで、また始った。次第に番号の入場者が少なくなり、自分達が入る頃には5番単位であった。4階入口でチケ確認とどのバンドに来たのかという質問。「Lynx」はなんて読むのか正式には知らんが、あてずっぽうで「リンクス」と答えたが、間違ってもいなかったようだ。ドリンク500円と引き換えに分厚いパンフをもらい、ホールに入る。最後尾のビデオ撮りや照明調音機材のブースの脇に陣取った。相棒は入った瞬間、もういない。
今日出演のバンドは、いわゆるビジュアル系らしく、イケ面で化粧もばっちり、衣装も凝ってアキバ系も入っているような・・・どうりで会場はスタート時点で満員状態、しかもファッションに身を包んだ若い女性ばかり。キャパ500位のホールに男性は10人もおらず、ましてや年配者は我輩のみ。厚かましくバンド関係者か保護者ずらを装った。5時半、ステージを隠すカーテンにスモークが漂い、ライトが落とされると、幕が開き、33分激しいストロボとテーマ音楽のリズムの中、メンバーが登場。パンフから推測するとサディという男性4人組のバンド。ステージ最前に置かれてるスピーカー(SP)に乗ってアピールとあおりをジェスチャー。その間「アィ、アィ、アィ・・」のかけ声が2分ほど続く。黒いブレザー着流しのボーカルは、左手を高々と上げる歌いポーズで、絶叫・あおりの刺激に会場は手くね、八の字手送りで応えてく。3曲やって51分終る。次のバンドまでの待ち時間、フロア前半分はスタンディング、後ろ半分は座り込み。激しい音楽のBGと話し声が重なってにぎやかかびすましい。5分ほどドラムの入念なセット音がしていたが、6時7分、カーテンが開くと過激な歌の中にメンバーが登場。スモークに数種のカラーライトが差し込み、華やかな演出。Scarという男性5人組バンド。ボーカルは早速右手上げの縦揺れを誘って行く。ボーカルのさわやかなボイスが、すがすがしいステージを作り、かけ声も歌中に織り交ぜ、会場はバリ島の手踊りの様相。3曲目は激しいヘドハンからかけ声・雄たけびで終る。MC「最高の夜をありがとう・・・」と低音のささやくMCに拍手も湧き、うまく会場の心をつかんでる。4曲目は聞かせる曲。「ありがとう」で26分終る。将来性を感じるバンドであった。
42分カーテンが開くと、lynchのメンバー登場。男性4人のバンド。会場は頭上に上げた両手の手拍子、後ろまで及んできている。ボーカルのかけ声に会場も応じて、かけ声の中に歌が混じり、フロア前半分は激しいヘドハンに振り乱す髪が炎のように上がっている。2曲目も歌の間にまにかけ声を多様、3曲目に至ってはかけ声だけで1曲終った。4曲目は、一転重厚なリズムの中にボーカルを聞かせる曲。5曲目は、客席のかけ声を要求。歌は少しで、かけ声とまねき手の呼応。最後の曲も、激しくヘドハン、手上げのリズム合わせ、かけ声と手の振り出しで掛け合ってゆく(・・・最近の人気ライブは、こういうライブになってきていると納得)。7時07分終了。
7時28分遂にheathのLynxの順番が来た。照明が落とされると、カーテンが閉まったままの音楽が流れ、幕内には薄ライトが透けている。しばらくして幕が開き、男性4人のメンバーが登場。メンバーはVo.ISSAY、Ba.HEATH、Gu.SAY-ICHIROU、Dr.MATAROU。1曲目は、Gackt風ボーカルの、直立姿勢のやや体を震わす歌い方。heathは左右前後に激しく動き、ボーカルとの合い唱にマイクに突っ込んでゆく。両目の下には青白赤の3本の線が渡されて、髪もややばさばさ感でインディアンの襲撃をイメージ。会場は、曲の激しさとは正反対に、見える範囲では棒立ちのアクション無しの立ち聞き状態。2曲目は、長身のボーカル、マイクをハンドに換えて、ビートの激しい曲のリズムにアクション交えて歌う。短いボーカルのMC『こんばんわ、始めまして。リンクスです』も入れ、heathもややヒッピー風長髪での激しい動きの演奏。ベスト風の上半身にネックペンダントが胸元に光ってる。しかし客は、小さく体をゆすって突っ立って聞いている。3曲目も激しい曲であった。曲間には、会場から『heath!』『ひーちゃん!』のかけ声が上がっていたが、ここでも終ると『heath!』のかけ声があちこち上がる。ボーカルMC『どうもありがとうございます。楽しんでいただけてますでしょうか。初の大阪で次も4/17、大阪来ることに決定しました。楽しく遊ぼうよ。最後の曲です。イカルス』。最後の曲も激しい曲。ステージライトは点滅しステージの演奏も激しのだが、会場の雰囲気がどこか物足りない。heathも突撃体勢で弾いているのだが・・。Lynx前の3バンドの雰囲気に慣れた感覚がそうさせるのか、ボーカルのやや厳つい冷めた視線か、曲の激しさに比べ冷めた会場のミスマッチ。今日感じた最近の人気バンドの傾向から、オーソドックスな攻め方になってしまって、客を乗せられないのか。大阪初登場Lynxに今日のお客さんは、どう対応したらいいのかまだわからないからか。たぶん次のメインのDは、最高の盛り上がりになることを考えると、やや沈んだバンド演奏になってしまった。激しいだけでは物足りない。客を乗せ、沸騰させて狂わせる。この壁を超えなければ、若い世代は満足しない時代になったか。音楽世代の変遷を感じたライブは7時50分に終った。
8時11分、黒いカーテンの表にストロボ光線が輝く。イベント主催の本命バンド“D
”の登場。どういうバンドか興味も湧く。カーテンが開くとステージ後ろに王冠風のイラストを描いた大きな幕が掛けられ、そのまんにDの装飾字体を入れてある。男性5人組のバンドで、ボーカルは騎士風の肩袖無し黒衣装、両手には黒のロング手袋。主人公のように顔面左片側は髪を垂らして隠れてる。その他もメイドドレス風(アキバ系?)に統一(してあるように見えたが、前がなかなか見えない)。早速に、会場は顔の前で8の字くねくね運動。なんと言うのか最初のバンドから起っているこの手の動きは・・クリオネの舞?。2曲目は、手を激しくすれ違い交互、歌の節毎に手の動きが変化する。ボーカルはよく通る声で、かけ声も挟み、聞かせる所はきっちり歌ってるように見える。3曲目は激しいヘドハンの曲。最後尾の辺りでも起こって、俺がひじ掛けてる照明音響ブースの仕切りの板が、それに手を沿えるヘドハンの力に引き倒され、前に傾く。慌ててスタッフが中から飛び出し、俺も力一杯に元に戻す。終るとMC『祭り場にようこそ。大阪初出動ですが、リンクスはじめ、完売ありがとうございます。最後までごらんあれ』。次が始り、ゆったりと手踊りしてるかと思えば、激しいヘドハン、そしてクリオネが無数に踊り出す。体を半身開いて両手を上で広げる。真っ直ぐ上げた両手を打つ。右肩を入れ、ガッツポーズから左回転こぶしを跳ね上げる。そんな動作が歌と共に繰り広げられて行く。5曲目はこのバンドにとってはバラード。6曲目は激しい曲ながら聞かせる歌い方。7曲目は、マイクスタンドを天井にかざし、前に差し出し、肩車で歌うも、バンド的にはバラードの範疇。7曲目ラストは激しいヘドハン、全身ぶったぎりで始まり、右手パーの手を前でつかみ、クリオネ、下から上へ両手を上げてバンザイ崇拝。「うぉー、うぉー、うぉー」と頭上両手打ち、広げて前つかみ、広げて「うぉ、うぉ、うぉ」前つかみ、両手打ちをセットで何回も繰り返してゆく。その間ボーカルがハヤシ立ててゆく。5分ぐらいやっていた。曲調が戻ってクリオネ。53分終る。すぐにアンコールのかけ声が湧きあがる。
最初からMUSEホールが満員のDというバンドのイベント。最近のはやり・傾向を映し出しているのだろか、ステージ客席が一体となって自己主張の動作を伴い、楽しくダンスに酔って行く。若い女性がするからかわいいが、これを男性がすれば違和感は否めない。女性だけの女性の為のバンド。バンド男性メンバーはホストになっておもてなしの気持ちになって、アキバ系「ご主人様、お帰りなさいませ」の女性版「お嬢様、今夜はご一緒に楽しい夜を」のノリか。音楽よりも雰囲気、歌よりもかけ声・動作、イケ面ビジュアルホスト性が若い女性の心をつかんでいるように見えた。
間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m