2003・12・28 TAIJI復活LIVE 目黒鹿鳴館 「音風 〜otokaze〜 まつり Vol
1」 papa
当日は、朝からこの上ない快晴の天候。上京する東名の富士山は、裾野まで雪化粧のメイク。澄み渡った大気に凛とそびえる姿は、今日のステージの主役の晴れ姿にも見えた。快晴の空から降り注ぐ太陽光が海面に輝いて反射し、あたかも華やかなステージを海上につくっていた。夕暮れ、お正月の風情も見せる目黒鹿鳴館界隈。気もせいて会場には早めの4時20分に着いた。
先日(12/20)お会いした方々と談笑してる間も、みんなやっと来たライブの瞬間の期待に顔をほころばし、どの顔も笑みがもれていた。5時過ぎには、歩道車道寄りに、長い列が出来ていた。5時20分10番刻みの呼び込みで、入場開始。私にとっては初めての入館。]の鹿鳴館ビデオの中に入って行く思いがして、感無量。が、館内は案外と小さい。しかも映画館のように固定椅子があつれえられている。通常のライブ会場とは似つかわしくない。スタンディングは、かぶりつきと通路、座席後ろの空間だけのようだ。とてもキャパ300ぐらいとは思えない。以外と言う驚き。こうして長年営業されてきたオーナー、ふと思い出したのが切符売り出し(11/28)の半パニック。チケ引き換えにお金を受け取るおじさんの手際の悪さ、お釣もすんなり出てこず、半パニ。その人がオーナーかどうか知らないが、個性ある館主にどんな人物だろうか詮索の下心がふと芽生えた。
6時20分。音風まつりオープニングアクト、エレクトリックブースのライブが始まる。3曲やってVo.が「今日という日を楽しもう」と言うと、音風Dr.も兼ねてるサトウヒデキが「盛り上がってゆこう、ピース」とか割り込んでくる。また2曲ほどやってVo.と
Dr.の「仕切りするな」とか「MCバトル負けてる」とか笑わしてくれる。「ここで会ったのが運命、出会いを大事にしてね」と1/7と2/10のライブの告知。すかさずDr.「ドラムはみなの目の届かないところにいるので、言わなければわかってくれない。趣味は原付で飛ばすこと」とはさむ。「あと2曲です」と(7)軽快な曲。(8)『リンク』と言う曲を披露し「ありがとうございました。アンケートよろしく頼みます」とライブ終了(7時)。
セット入れ替えは、ステージ幕が張られ、中の様子がうかがえない。しかしそれが返って、期待のライブが始まる気運に満ちてる時は、想像をかきたて、ギター一つの調整音でも耳をそばだてる。7時48分。遂に幕は開いた。明るい照明ライトの中、先ず飛び込んでくるのが中央右位置のTAIJIの出で立ち。カーウボーイハットにサングラス。黒のニットシャツに紐飾りレザーズボン。金ビョウ装飾2段ベルト。少し前かがみでギターを抱えてる。「カッコイイー」の一言。スリムでニヒルな黒のスターで登場。左手にベースGON。中央にVo.がこおどりしながらタンバリンを振っている。まん中奥にDr.、その左(GONの後ろ)にシンセのフラニ。TAIJI右にもギター(アンプで見えてないが)。リズム感ある曲の入りであった(『Get
it your heart』)。2曲目(『Do it your
self』)、TAIJI、大きく両手を広げ、ステージ前でアピール。GONとの2人弾き合せ。ボリューム大音量の中、高音のボーカルの声が通ってゆく。TAIJIは、曲に体を合わせ、くねらせ、リズムに乗せながら弾いている。終了と同時にTAIJIのMC。『はじめまして。あまりにもテンション上がって・・・。最初のスタートを切ったライブハウスで、ライブできること、嬉しい・・。美しい方がいっぱい・・』とにこやかに、メンバー紹介へ。『ドラム、HIDEKI。スーパーギタリスト、GENチャン。ピアノ、鍵盤、ドレッーシーな方、furaniさん。ボーカル、顔が似てるといえば似てるんですけど・・兄弟で・・音楽一緒にやってて、ここに一緒にいるとは思わなんだ。Masayoと言います。何か言って、GONちゃん』と振ると、GON「俺らの兄貴、TAIJI」と紹介。『立て続けに2曲やりましたけど、1月にレコに入って、皆様に聞いてもらえる』とMC。終わるとGON「皆も一緒に歌ってね、ワンー、ツー、スリー、フォー」3曲目へ。大胆なリズムを打ち始める、TAIJI、on
ステージの如く中央で熱く演奏。GONの太い声が曲に乗る。こぶしを突き上げては、場所変へ、TAIJIと合わせ弾き。客も体を上下に小刻みに揺れながら、乗ってきている。高い金属音のギター音が、気付のように曲に緊張を持たせ、ハーモニーも組み込まれたいい演奏であった(『STAND
BY
ME』)。『もう1曲、やっちゃおうかな』「TAIJIさーん」と声かかる。TAIJIのギターが鳴り出し、GONのボーカルが続いてゆく。向きを変えながら、リズムを取って弾いているTAIJI。ステージ前の客は、完全に全員同じ動きに同化し、上下の揺れを波打っている。にこやかに笑顔が見えるTAIJI(『20th
Century
Boy』)。終わると「タイジー!」のかけ声。『サンキュー、呼びたい人はどんどん呼んでください』。MasayoMC「次、ラストになります。(今日もらった)CDの曲が3人の曲で・・」「次は何時」との声に何か返事をし出したが、しどろもどろで振り向いてしまう。『取り戻そうよ』を一呼吸おいて紹介。Vo.が中央で歌い、ギターに集中するTAIJIの前に、GENギターがステージ前に出てきて一人弾きのパーフォーマンス。5分ぐらいの曲であった。「タイジー!」の声援に、ステージ前へ出てきて『以前は人の上を飛んでいた』「飛んでー」『飛んでいいの?』とTAIJI。『では一番重い人』とGONに向く。『曲もいっぱいあるわけじゃなく、ここまで来た。入院していたんだけど、皆に支えられてここまで来た。鹿鳴、たまたま電話したら、たまたま空いていて・・・皆に会えることが出来て嬉しいです。』「イエー!」と客。GON、客に「ベース引いてる姿、見たいでしょ」と問いかける。大声援。TAIJI、自分のベースを肩からかける。一同シーンとして待つ。時を置いて、皆が待ち望んだTAIJIのベースの弦がはじかれた。ギターの弾き姿よりも起き上がった姿勢で、水を得た魚のようにTAIJIの手が弦をはじいてゆく。すばらしい。客は、ほとんどが言葉を失って黙々とTAIJIのベースに集中している。ベースの音だけが、大音量で暴れている。ベースなら、俺はこんなに元気になれるんだというTAIJIのメッセージが、ひしひし伝わってくる今日一番のライブシーンであった。私も、ただただ見つめた12〜13分の圧倒されたベース演奏。TAIJIの復活を強く印象ずけるすばらしいステージ。見た目少し細い体力であれだけの演奏を見せてくれた客には、未来の完全復活のステージに願いを馳せた人も多いはず。終了して、TAIJI、GON軽く抱き合う。満足の演奏であったんだろう。それは体力の許す限りの演奏であったに違いない。『また会いましょう』と舞台裏へ引き下がって行くTAIJIの足取りは、限界に挑戦したことを物語っていた。8時35分であった。
8時55分再び幕が開き、TAIJI、GON、furaniの3人が舞台にいた。演奏に入って『First
Small
Song』『100円玉の勇気』。そして『たくさんの想い出がある曲で、皆と分かち合えること嬉しいです。TAIJI詞、GONが作った曲『想い、ありがとう』と言う曲、聴いてください』とTAIJIボーカルで歌いだす。「も一度、二人で手をつなごう。あの頃のように、語り明かそう。遠く、遠く、どこまでも遠くへ、歩いてゆこう、地平線はるかかなたへと続く、この道を。たとえ、たとえ、傷つき疲れても、こころに感じ合えればそれでいい。夜空に光る星を数えて、月夜に照らされた・・・もしも、もしも、2人の夢が叶うその時に・・誓い合った想いにありがとう・・・分かち合う夢、すべての人たちに心からありがとう。すべての想いに心からありがとう」(不確かです)と歌い終わると『ありがとう』とTAIJI。次の曲『Voiceless
Screaming』の演奏に入る。終わって『どうもありがとうございました。これから活動していく上にあたって、こういうものやってゆきたいとか、音風バージョンというですか』「最高!」のかけ声。『ありがとう。いろいろ病気やら、社会で生きていく上であるわけで、いつのまにかアルコールに逃げていった。アルコール依存症にびっくりしたよ。小学校から飲んでいて、気がつけば肝硬変一歩手前。その好きなお酒、この半年一滴も飲まずに続けている。お酒は逃げでしかなかった。・・・避けていたけれど、受け入れて、残ったのが音楽。言葉を作り、音楽にかかわれること、私は本当に幸せと思っている。・・日記を書いてるが、あんな現実にすぐ戻すまいとして・・・・そこでシークレットゲストは天国にいるHIDEと言うことでみなで歌おう』と挨拶。『ちょっと待って』と準備をいうと「待てないー!」と客。15分ぐらいの後、エレクトリックブースのメンバーも一緒に『ROCKET
DIVE』『ever
free』を、TAIJIとエレクトリックのボーカルとで歌う。客も一緒に歌う。『最高の夜。また会おうぜ』と呼びかけ、9時40分過ぎ、大成功のライブは終わった。
間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m