REPORT  9

2005・7・ 20   hide MUSEUM Last Anniversary -5周年ありがとう- papa     


前夜はPM11時大阪出発。途中、睡眠・休憩でうみかぜ公園Pに8時半頃到着。通り過ぎたhideミュー門前には、15人ぐらいの待ち人がいるようだった。この時間でも、うみかぜ公園Pは、第一(hideミューに一番近い)は「満」の表示。第二第三はまだ空いていた。第二の海近くに停め、暑いし車の中でしばし休憩。10時半、そろそろ並びに行こうかと出た。Hideミューの並び具合は、車を出た段階では小高い丘などで見通せない。念願を込め冗談で、何の列も見えない歩き始めの段階で「ホラ、並んでる列が見えてる」と冷やかし、びっくり冗談で進んだ。第一駐車場への入口を右へ曲がると、前方にはhideミューからの列が自転車練習の空き地へりを伝い、テニス練習場との境目を手前に伸びてきているのが見えた。期待を込めて冗談で言っていた「列」は、れっきと出来ている。イベントもなく、開園時にはすっと入れるだろうと予想していたが、5周年でラストアニバーサリーという区切りの7/20日は、みんなにとっても期すもの見えてうれしかった。通常勤務日で、いつも賑わっている自転車や壁テニス、スケボーの人達もまばら、閑散としている。風もほとんどなく、hideミューの旗は、支柱にまつわり、時たまゆらいでいる。その下の大きなhideの上目使いのチェック衣装のポスターも、旗の静止を映して動きをひそめている様に見える。遠く、白く霞がかかった海上には、貨物船の影が点在し、動くか動かない微妙な速度で影を運んでいる。空はうす曇り。海からのそよ風もひんやり心地よく、先入観が猛暑のじりじり暑さを想定していただけに、この裏切りはありがたい。
列の後ろに並んだ位置は、壁テニス南側の屋根付き四角い休憩所がある小高い丘の手前あたり。相棒さんは、さっそく写真と偵察に場を離れた。hideミューの垣根の向こうに見える一部分の物体は大きなイベント用ピンクのエアー熊で、館長が植木に水をやっていたこと、カサブランカさんにあったことなど帰ってきて話した。列は、見る見る間に後ろに伸びて行き、50分ごろには駐車場南の道まで到達したようだった。150人から200人ぐらいの人数か。11時前には、日差しも陰り、旗も支柱を離れて風にひるがえり、首筋を涼風が駆け抜けて行く。風の合間からhideミューにかかり出したhideの曲が気まぐれな風の強弱を受けて、チューニングの定まらないラジオのように聞こえた。もう少し近ければ、もっと楽しくなれるのに、楽しむより聞き耳に注意が多くいった。7回忌のあの寒さに比べれば、なんという明るい待ち風景か。壁テニスに黙々と打ち返してる一人の女性、気候も場所もうってつけの貸切状態、気持ちがいいだろうなぁと思った瞬間、突然列が前へ詰めて動き出す。時刻はちょうど11時。列の前方が見えてて動き出したことは事前に十分わかるはずだったのに、穏やかなよそ見は、事態を突然まで隠していたようだった。直進で前進、左折れで列はすぐに止まった。後ろの列もじゃばらの空間を織り交ぜながら、急いで追いつこうと動いている。一旦止まった列は2〜3人の横幅をもってゆっくりの前進に変った。見慣れたポスターも見える入り口、格子の扉がこれから記憶の中に開いたり閉じたりするのだろうか。入口にはスタッフが出迎えていたが、その傍らで館長が向こう向きで植木に水をやってる最中で、内心水をスタッフに任せて、こっちを向いて出迎えてくれたらファンはさらに来た甲斐が出るのになぁを思った。限界破裂の曲がかかっていた。記念品がもらえるレモショも人があふれている、前進して入館まずはポスターをゲットか、と状況判断に迷ってる間に、見るはずだった熊の事などもう飛んでしまってる。
レモショの混雑振りを見ると、ミュージアムのポスターゲットへ心は傾いた。ゆっくりと列はミュージアムの階段を登った。2階の入口踊り場まで来た時、列は止まって入場制限。5分ぐらいは止まっていただろうか、今まで背中を見ていた前進が、折れ曲がって顔と顔が対面する状態で止まってしまうと案外目のやり場に困る。急に暑さと窮屈さが意識に上って、入口がそこにあっての立ち入り制限、もうちょっとやったのにと恨めしさも加わって、微妙に曇る。hideミューの人影が奥に吸い取られて行くと、入場制限は解除されてやっと入れた。同じ列を並ぶ場合でも、たくさんの人が詰めかけた当然の成り行きにうれしいときもあり困る時もありで、勝手な自分の心理にはあきれる。奥の受付でポスターゲット。入場券を買ってのポスターなので、館内入場をする。よこしまにポスターだけもらってレモショの記念品をもらいに行けたらと思ったが、レモショもグッズを買った上での記念品で、都合のいいことばかり考えてる。その入場から4時まで、私はくじらホールのハート型に並べられた赤いソファーにずっといた。相棒さんはレモショの記念品をもらいに一旦出て、また戻って来たが、私はどこにも移動せずその場所に延々居たのである。青空天使さんが探してくれたらしいが、いつもはすぐわかる風貌を変えて]のキャップをかぶっていたのでたぶん発見できなかったんだろう。hideの曲を聴きながら、あと2ヶ月でなくなるこのホールやhideミュージアムの事をいろいろ思っていた。去年の11月には、この場所でタキシードウエディングの式典を挙行したことなども思い返され、くじら前での記念撮影時には、肩の力を抜くように館長がしきりに肩を動かして合図していた一場面や5年前の7月20日には抽選であたらなくて25日に初めて来館できた事、その時はたぶん車椅子で決死の覚悟で来た事など、感傷的な場面が次々とよみがえった来た。このミュージアムのお陰で、横須賀へ来る楽しさがあったのになくなるとどうなるんのだろうか。仮に閉館後もhideの墓参りに来ることがあって、この前の道を取った時に更地や住宅展示場に変ったこの場所をどんな思いで見るんだろうか。5年間の思い出となくなる寂寥が交錯していた。ソファーに座りながら、hideの経歴を掲げた黄色いパネルやこのホールをより記憶に残すにはどうしたらいいのかと考えてみた。そしてとりあえずメモをしてみようと思った。hideミュージアムはなくなるが、写真も取れない(写真集が発売されていますが・・・・・)館内の状況を、記憶に再現できるようにメモして、どういう表現が最も記憶に復元可能か考え、次のようなくじらホールの館内メモを書いてみた。

受付を済ますと、その場所からは撮影禁止のホール回廊が回れ右の後ろ側へつながっている。左へ緩やかにカーブを切るように、hideミューの外壁のカーブに沿って、回廊も左へ緩やかにカーブを描いている。右側にはhideの活動の経歴を掲げた黄色いパネル(10パネル)が目線よりやや高く掲げられ、3m巾ぐらいの回廊は約10mぐらい進むと終わる。hideのパネルに目を奪われながら進むので、回廊が途切れる辺りでは、突然と言える具合に大きな白を基調とした空間ホールが突如広がる。視界が広がる前方向こうの壁面には、目を圧倒する巨大な海岸風景の大パネル(目測縦5m×横7m)がはめ込まれ、薄暮の海岸に沈む太陽の長い帯が海上手前に伸びて来る風景、その左には溶岩が海に流れ込み白煙を上げている荒あらしい風景。その手前中央にはこのホールのシンボルのように赤いソファーがハート型に床面に置かれ、hideの息づかいを感じながら、ここに座って周りに配置されたhideゆかりの展示物を概観できるようになっている。ハートを四角く取り囲むようにその四隅の位置あたりに、白の逆四角錐の基台にステージ衣装をまとったhideのマネキンが見上げるようにステージ視線で高く望まれ、海岸大パネルへ向かう3方の基台の中間には、赤黄色を基調とした四角柱(約50cm×70cm×180cm)が配され、hideのスナップ写真が展示されている。驚きをもって周りへめぐらした視線が次に止まるのは、回廊左カーブの壁に包み込まれ最初は目隠しされた、海岸大パネルの反対側に置かれているhide 愛用のキャデラック(だったかな?)通称“くじら”。その大きさ、黒光りするレトロな車体は、床からの小さなライトに照らされてボディやバンパーも行き届いた光りを放っている。床面にはくじらを取り囲むように赤い造花の盛りバラがくじらのステージを作り上げている。回廊の延長にある右壁面には、黄色のパネルの次に船室の窓にも似せた丸ウインドウ(20個ぐらい)の中に、hideの作品のビデオやCDを展示、その先にはhideの中学生ぐらいのギターを抱えた写真が額縁入りで掲げられている。そして海岸大パネル壁面に設けられた次の展示室への入口扉につながってゆく。その扉の上には、hideのイエローハートを抱え弾きポーズのパネル(約縦1m×横2m)。同じ扉は左壁面前の同位置にもあって、中の展示室からの出口扉になっており、扉の真上にはチャップリン風おどけたポーズのhideのパネル。出口扉を出た左壁面すぐに、hide宛ての小包の箱がケース入りで展示され、その先にhide愛用のギターが四角い透明な展示ケースに入れられ壁面にはめ込まれる形で展示されている。壁には計20の展示スペースがあるようだったが、そのうち10本のギターケースがはめ込まれて展示、残りはケースを収める四角い穴となっていた。くじらの奥には、黄色く塗られたH鋼の足場の2階に、hideの勉強部屋が再現されているようだった。勉強机、椅子、パソコンディスプレイや書籍類が見えている。その右には2階から床面まで届くかと言うような、ピンクスパイダープロモ衣装のパネル風スクリーン(約4m×4m)が吊り下げられている。2階に目が行ったところで天井を仰ぐと、ホール天井は空調ダクトの配管(約Φ50cm)が4本、銀色の覆いをまとってくじらから大パネル方向に通されていて、その間には20基の水銀灯が白く輝き、採光のため配管の高さの位置の外壁は1mほどの切り窓が周囲にめぐらされている。その切り窓からは、外の青空やhideミューのひらめく旗がソファーからちょうど望まれる。ソファーに座った位置から眺めたくじらホール概観は、ざっとこんなものであろうか。4体のhideのマネキンには回廊側から左回りにチェック柄が2体、黄色のブレーカー、迷彩服となっていた。その迷彩服のかたわらには、天井からサルのしっぽの様な太いロープが床に届くぐらいに垂れ下がっている。なんとギターのピックを重ね合わせたものらしくとんでもない数のピックの作品。また海岸大パネルの左右には50cm巾の黄色の縁取りが縦に描かれていて、パネルをテレビ大画面に見たてたように両側にスピーカー6個ずつを黄色の中に組み込んで描いてある。描いた絵ではなく本物のスピーカーかも知れないが、座り込んだら立つのもおっくうで確認できなかった。赤いソファーには、常時10〜20人が腰掛けていて、ホール内も常時50〜60人がいると言う盛況。hideのにぎやかな楽曲も絶え間なく流れていて、人の多さに展示物の一つ一つが異彩を放って輝いていた。次回の来館時には、さらに細部や次の展示室、経歴パネルのメモなど閉館までに記録できるものは出来るだけ記録しておこうと考えてる。
 4時になって、次の予定もあるので出ることにした。えらい長く居たもんだが時間はあっという間に過ぎた。冷房が効いていて少し体が冷えたようだったが、外の暖かさはちょうど暖かい部屋に入ったような気持ちよさ。海風に誘われて、海岸岸壁沿いに車に戻る事にした。hideミューを出る階段を降りて少し行くと、相棒が知り合いの杏&Aiさんに出会った。今から気合入れが行われるので待ってるという。またTAIJIのライブでよく出会うコスプレの彼女達がpapaさんと声をかけてくれた。泰祷さんと直人さん(違ってたらごめんね)。白いなびかせヘアーに鋲やボタンを打ち込んだ黒皮コスチュームはかっこいい。メンバーを集めに行ってるというリーダーの人がグループをまとめて来た。リーダーはEDのホームページにリンクを張ってくれてるAKIYAさんという人で、紹介も受け名刺も頂いた。杏さんのお友達かと思っていた人は、実は娘さん(Aiさん)で学校休ませて来たというお話。赤いヘアーにコスプレした娘さんの付き添いではなく、自分が引っぱってきたという気迫が感じられ、学校でAiさんのお友達がうらやましがるのも納得。気合入れはギャラリーの写真のように行われた。今まで会場では聞くともなく聞いていたが、ちょっと身近な人もいて少し注意深くみていた。リーダーが発声の音頭をとり続いて順にメンバーが自分の好きな]メンバーを叫んで行く。いい気合入れであったし、リーダーも気さくな人であった。
 5時前にうみかぜ公園を出たと思う。首都高湾岸線を約1時間走って、品川のYOSHIKIの紹介のレストランへ。6時過ぎに着いた。船員のユニフォームを着込んだ店員さんが桟橋風店先に待機してくれていた。駐車場も広く、海辺の水路に面した回りは高層ビルが立ち並ぶ、きれいなレストラン。予約は8時であったが、もうOKとの事。レストランの奥の桟橋には今からディナークルーズ(所要2時間)に出るレディクリスタル号が停泊中で、お客を乗せていた。レストランでの注文は事前にYOSHIKIデザートを含む一番安いコースにしてある。6時半、レディクリスタルは汽笛を発し、出発して行った。こちらもコースのものが出てきて順次舌鼓を打ってゆく。最初は料理の写真を撮っていたが、お客が混んできたのと暗くなってフラッシュが店内に発光するので、迷惑になるかと思いやめてしまった。まあ、田舎者の珍しがりという視線も感じないわけでもなかった。目当てのデザートはホワイトチョコで周りを垣根風に囲い、中が2層のクリームケーキになっていた。特別と言う意味では、YOSHIKIが紹介したデザートと言う以外、特別な驚きはなかった。うまかったのはもちろんで、食用バラも飾りにくっ付いていたので、「食えねぇ」なんて言わずに食べてみたが味はあまり感じなかった。これでデザート食ってみたいと言う好奇心は一応満足できた。ただこのとき出てきたハーブティはなかなかこくのある味わい深いものであった。飲む前のハーブの香り、飲んだあとに口に広がるシナモンのようなさわやかな感覚、これはお奨め。デザートの写真は、店員さんが撮ってくれた。予約時、大阪から行くと言うと何かのコースのサービスの写真だが、今回は大阪からと言うことで特別撮らせて頂くとの事で、喜んではみたもののちょっとピンボケに写っていた。所詮はサービスという気持ちだけを汲んでおこう。8時過ぎ、食事は終った。約2時間、ディナークルーズの2時間とよく似た所用時間。クルーズもスタンダードで¥11000円(プレミアム¥14000円、エグゼクティブ¥25000円)。〆て2人で¥10400円だったが、あと倍出せばクルーズも楽しめると言うこと。そんな余裕はないが・・。後は大阪に直行。


間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m