REPORT 5
2004・6・26 RA:IN 大阪南堀江Knave&2004 6.28 京都磔磔2004・7・12&
2004・7・12 Ra:IN名古屋アポロシアター papa
2004・6・26 大阪 南堀江 Knave papa
感覚的にRa:INと聞けば、今日も遅くなるかぁと思ってしまう。事前情報によれば、9時過ぎの出演。じゃ、早くても9時半。7時40分自宅を出発。雨も落ちてこず、予報はいい方に狂ってる。8時40分頃着いたんだろうか。いつものPに車を休ませ、角を曲がってknave前の通りを近づくと、会場前に久し振り、見覚えのあるご家族の姿。“まゆちゃん”一家もknave前に到着した所であった。折に触れ会うことも多く、最近入院されていたと聞いていたので、お元気になられてライブに来られるまでに回復されたんだとうれしく思った。GIGやHideメモリアルの話などして待ってると、真向かいの居酒屋から、Ra:INのメンバーが出て来る。気がついたPATAが、まゆちゃんに近寄り『今から、やりますからね』とやさしく声をかけると、2つの顔がにこやかに和んだ。お母さんのお話では、メモリアルの日、まゆが来てないとの事でPATAから電話があったとの事。PATAの心配が晴れた笑顔は、優しさに満ちていた。
9時40分、Ra:INのセッティングが始まってるとの事で、エレベーターでB1へ。エレベーターを開けて待ってくれていたのが店長拓也君。車椅子の幅ぎりぎりのエレベーター、B1に降りると、開いた扉の先にはもう店長が待ってくれている。去年4月のRa:INの公演以来、旧心斎橋knaveを通して会っているが、Ra:INのメンバーにも気に入られ可愛がられてる基は、この気使いにあるのかも知れない。私共とも久し振りであったが、覚えていてくれてるみたいだった。
ライブ会場は満員状態で、入るとフロア全部が座って待つ人で埋め尽くされていた。確かkyoさんTell
Meさんも来られてるはずだが、指の包帯(目印)を探すには薄暗く困難な込み具合。まゆちゃんはなるべく前、PATAの前に進めたようであった。Hideが一生懸命支えていたまゆちゃんの気持ち、今はその支えのない状態で頑張っておられることを思うと、体調が良き時にしか来られないライブの位置を優先してあげて欲しいとの願いが募るのである。BGには、笛の曲目が流れていた。9時50分、ボリューム大きく別の曲に変わるや、民謡のような歌声。ステージにスモークが満ち出し、その中Ra:INのメンバーが各々の持ち場に現れ、機材の調音に後ろ向き姿。54分、ドラムの破裂音がとどろき、1曲目の演奏。しばらく聞けなかった音の感触は思い出したが、曲目は何だったかうろ覚えのどれか不明。いっせいにフロアから立ち上った人影に、PATA,Michiakiの頭が頭の向こうにかすかに揺れている。音のダイナミックさから、その演奏風景の全容は想像できた。すき間を求めて身じろぎ。続いて2曲目。ドラムの圧倒的な音量が、場内を圧倒している。PATAが首で調子を取っている。Michiakiのかがみ腰ポーズの弾きスタイル。区切りが来れば、PATAの手上げポーズ。そして曲の繰り返しへと続いてゆく。照明はまばたく。3曲目、連続的なドラム音から曲の力強さが持ち上がり、音量・ボリューム感が増してくる。重厚な音質、Ra:INメンバーの揺れる演奏と相まって、その力強さがみなぎっている。中央で2人弾き合いセッション。重厚大音量の旋律を作り出している。終るとPATA『まいどー』。客「お帰りー」。一瞬の静寂と暗闇の中、Michiakiの機材(何ちゅうたかな?)から繰り出されるゆがんだ人工音?、高尚な雑音?。はき清めるようにドラムの音量に吸い寄せられ、リズムが構成されてゆく。真っ暗いステージに回転灯が回り出し、ギターが入ると、照明がスローに、時にすばやく、場内、暗くなったりやや明るくなったり、曲の進み具合に合わせてゆく。終るとPATA『サンキュー』続いてMC『戻って参りましたRa:INです。久し振りです、今年もよろしく。今さら言うのもなんですが』と言って、コップ水(酒?)を口に。5曲目、低音の音波が耳に変調を来たすかのような振動を脳に伝える中、Michiakiのインスピレーション感覚のベーステクの披露、そしてドラムが後を引き取り、『Kai』の演奏に入る。スローな曲調、目の前に明るい光が差し込む感じ、気持ちがことほぐ。照明が青、白で止まったまま。ゆったりと流れる時の流れ、大河の悠久の流れを想像してしまう。大海原を渡るそよ風、気持ちが大きく、気力が湧く曲。6曲目は一転、音階を幅広く揺れる曲で、力強さが出ている曲。客も首をしゃくっている。やがて速度が速くなり、2倍の速さでまくし立て、最後昇天の域から,最初のリズムへリターン。場内、縦揺れのリズムを取っている。PATA、Michiakiもステージで体をゆすり、くねっている。点滅荒れている照明、中央に躍り出たMichiakiの力んだベース。終ると、PATA両手上げ、Michiakiベース上げ、客こぶし挙げ、拍手。PATAタバコを灯しながら『えっとね、割と楽しい時間って早く過ぎますので、もっと盛り上がってもいいの!最後の方かも知れないよ』。続いてTETSU『業務連絡。あさってたくたくですんで、もとワンズ、上杉ショウを迎えてやりますんで、ぜひ皆さんよろしかったら来て下さい。近々Ra:INのファンクラブが発足します。公式ウェブがありますんで、皆さん入って下さいね。暑い!。暑は夏いねー』と最後笑わせてMichiakiに振る。『なんか、今年はライブ、やらないようにしてるんですけど、去年やりすぎたんで・・』。TETSU『メンバー紹介、やりましょう。オーイェー、オーイェー、オーイェー、ギターイェー、ギターイェー、ギターPATAイェー、(大音響・拍手)。PATA『末永く、よろしくお願いします』。サンキューPATA-!。 オーイェー、オーイェー、オーイェー、自分で紹介するのもなんだけど、オーイェー、ドラムTETSUイェー、(大音量・拍手)。サンキュー、TETSU-!。 オーイェー、オーイェー、オーイェー、ベースイェー、ベースイェー、ベースイェー、ベースMichiaki-!、(拍手・大音量・こぶ仕上げ)。ベース応えて、パーフォーマンス。そこにドラムが入り、場内暗くなり、軽快なドラム音から、ベース、ギターの合奏へと続いてゆく。軽快なリズム、そこに入る小刻みなギター、Michiaki
ベース頭上にかかげ、曲の終末をアピール。PATAのかき乱すような手弾き、ドラムがリズムを減速してゆく。客、両手こぶし挙げと拍手。まばらなドラムがひときわ強く最後の一撃。PATA、Michiakiは、ステージ鼻で手を振り、TETSUはドラムの腰掛に立ち上がって、手を振っている。48分終了。
すぐにアンコールのかけ声と共に手拍手が始まる。49分、コップ酒(水?)を飲みながら、3人登場。TETSU『アンコール、サンキュー。大阪南堀江サンキュー,(今日出演のバンド名を順次あげ)サンキュー。7/12アポロシアターでも上杉ショウとライブやりますんで、ぜひ皆様来て下さいね。リーダー何か一言。一言でも二言でも』と向ける。Michiaki
『じゃ、今年もよろしく』。TETUS『オーイェー、サンキュー』。アンコール曲に突入。かけ声入る、テンポのいい曲(なんだったかなあ。好きな曲)。何か一言のPATAに続いてMichiaki『サンキュー』。10時56分ライブは終る。ステージ後ろのライブハウス『knave』の明かりが、今頃点灯。少なくなった客の中を、指の包帯の人探したが分からない。まゆちゃんが別室によばれ、PATAがゆっくり話をしたいとの意向。帰って来たお母さん「今日は、京都に泊まられるそうです」。段差を補助してエレベーターから地上へ。ここで7/20の再会が叶う事を約束して分かれた。車に戻り、出ようとしたその時TEL。knave階段から探してた人の連絡。急いで戻り、やっとお会いできた。kyoさんは九州からの来阪。そういうのを聞くと何故か元気が出てきてしまう。わが相棒、「他では負けてるけれど、歳だけは負けないわ」といつもの21歳公言を引っ込めている。いい友達が出来てうれしい
2004・6・26 京都 磔磔(たくたく) papa
Ra:INのライブは通常遅くなるが、磔磔でのライブは例外。ライブ会場の門限でRa:INワンマンといえど開演後2時間の9時頃には終了のはず。今日は、時間通りに行かなくてはならない。会場に到着すると、6時半開場の呼び込みが始まった時だった。磔磔のチケ順からの入場。ぴあ139・140は遥か先と思っていた。急にぴあ100番からの呼び込み。40分には入場していたと思う。酒蔵(?)を改造した様な古風立派な木造のライブハウス、年季が入った風情に年季の入ったRa:INのライブは似つかわしい。ソールドアウトのぴあ、会場は満員状態になった。
7時9分、今までのBGが民謡風に変るにあわせて、客席後ろの2階階段から降りて来たメンバーがステージへ。7時10分、強烈なドラム音で始まった。うろ覚え忘れはイカンと思い、来る前少し聴きなおしたが、その時以来、疑問が生まれていた。今、演奏始まったのは、たぶん『Kai』(?)。26日、雄大な時間の流れ・大河の流れを想像させてくれた“あの曲”とはたしかに違う。あの曲を『Kai』としたのは“誤解(しゃれも含む)”であったようだ。壁べりの木製の腰掛椅子に皆と同様、立ち上がると、TETSUの長髪が躍動し、規則正しくリズムを取って波打っている。曲の中ほど、PATAがステージ中央に躍り出てアクション。仰向きざま髪を振り上げ、すばやく右手をつき上げる。2曲目は『Ambush』(?)か。CDで聞く洗練された音とは違って、ライブの音量はダイナミックな上にベース、ギターの張り出し方が違う事もあり、微妙に曲感が異なる。ライブは音の爆発・暴走だー!とひとりごと。観客を波打たせている怒涛の音量に、なにか照明だけが取り残されて、瞬きもせず定点をじっと照らすだけ。ステージで動いているのは3人のプレイヤー。3人の激しい動作がこの音量を作り出し、照明は知らん顔の体。3曲目は『Horizon』(?)か。Michiakiがステージ前の仕切り机に上がり、熱演。小刻みに動く体のあらゆる部分が、渾身の演奏白熱の感情をまき散らしている。終ると拍手。PATA[『どうもありがとう』。4曲目は、Michiakiの音作り。その間TETSUはコップ水、PATAは一服のタバコ。高尚な雑音・ゆがんだ人工音は、息抜きの音遊びかも。1分弱の音遊びは、早めに切り上げられたようで、ドラムが割ってはいると掻き消えた。2基の薄黄照明だけに落とされた薄暗さの中、4基の回転灯が暗い場内を赤くゆらつかせている。・・・突然、胸に微振動。携帯を押さえる。振動はない。携帯のバイブさえ判別しにくい振動がRa:INのライブ。しかし確かに振動感。再度当てると電話だ。場内では、自分のもしもしも聞こえない。椅子を降り、外へ。昼間の用件が今頃かかってきた。屋外には、ライブの音量があふれ出ていた。これでは、門限が決められても仕方あるまいと思えるほどの“近所”には大騒音。磔磔入口庇上の土塀が崩れていたが、先日の台風よりこの大音量の振動の方が原因くさいか・・・戻ると、先ほどまで立っていた椅子には、もう人が立っている。荷物があるのでその場の床平面でステージを向いた。背の高い男性客が前を取り囲み、すっぽり谷間の峡谷からは峠の向こうの音源のみ。雑用で気分が途切れ、視界も途切れると、冷めてしまった。頭は、電話の用件の事が巡り出す。
7時38分小休止。PATA『京都の皆さん、お久し振り。この蒸し暑さの中、いかがお過ごしでしょうか。Ra:INです。(喚声)元気あるんだなぁ』。暫くして、低音波の耳穴を妙に刺激する音源。ドラムが入って、ゆったりとした曲の流れ。これが“誤解”した雄大なイメージの曲。旋律を辿っていると、やはりゆったりとした気持ちになる。終ると、静かな拍手。自然と拍手がでるような心に染み入る曲である。次の曲は、軽くリズムを取る曲。頭の中では3曲目のタイトルが浮かんだが、同じ曲のはずがない。やや混乱で分からず。するとこれまでの曲目が、自信なくなって来る。遊び、遊び、気楽に行こうぜと気を取り直す。冷めた気分が余計な雑念を生じさせた。ステージでは荒れ狂ってる演奏、客が共鳴し大波となって乗りまくっているのに、照明と自分だけが止まっている心境。8時04分終了。
8時15分。大歓声を受けてメンバー再登場。大歓声の原因は、上杉昇も出てきていた。元ワンズのボーカルで紅白にも出たらしいので、根強い人気が今も続いているらしかった(無知で申し分けない)。坊主頭にライダーメガネ。すでに音楽が始まっているが、ステージで飛び跳ねたりうろついたりで、歌い出さない。音楽は、何回も堂々巡りをしてるような繰り返し。やっと歌い出したものの、ぼそぼそ歌って1曲目終了。「上杉ー!」とかけ声。上杉『次の曲は、Ra:INと上杉昇の合体した曲でしかないんだが、今日が最初で最後かもしれませんが・・』と言って歌い出したのが、テンポのあるいい曲。ステージ周りはタテ乗り大揺れ。フロア中央で、急にあたり構わずぶっ飛びステップで踊り出す今風兄ちゃん。回りの人にぶち当たろうが、我が領域を踊り場と決め、3m範囲の円内を、ぶっ飛びステップで回転している。この曲は歌と演奏がマッチして、乗り乗りのいい曲であった。大喚声「上杉ー!!」とあちこちで吠えている。上杉を知らない自分もちょっと興味が出て来る1曲であった。客の一言に(上杉)『全然バテバテじゃねえよ』と言い返してる。『次の曲も、これから先、聞けるかどうか分からないな。Mr.PATA!』と紹介して歌い出したのが、なんなんと『CELEBRATION』。HIDEの歌い方にそっくり(声と歌い方)。この瞬間、上杉昇は自分と関わりあうアーティストになってしまった。HIDEが戻って歌ってるような錯覚さえするライブ場、上杉ファンHIDEファンが共に合体してもう大荒れ。冷めてた気分がテンションアップ。続いての曲はMichiakiのベース音が曲を走り出し、PATAの長いギターの引き伸ばし音がかぶさる。ドラムが追いかけて、HIDEの『DOUBT』。HIDEの押しつぶし声が、ここにも突然出てくるとは予期せぬ出来事。あのHIDEのライブの再現のような感覚。PATAは昔とった杵柄だがTETSUやMichiakiが何事もなく淡々と演奏してる姿には、プロとしては至極当然のコピーかもしれないが、我が目には2人への見方が変ったぐらいのまなざしに変った。うまかったし非常によかった。大声援が静まると(上杉)『京都はいいなぁ(初めて?!の声)。別に札幌、来てくれてもいいんだけど(札幌でも上杉のライブあるので)。札幌で一緒に遊ぼうよ。自分もこれから活動してゆくし、Ra:INも活発に活動しますんで・・・なつかしい曲やります』と次曲を始めた。聞いたような曲でもあったが、詳細不明。これもいい曲であった。終ると『挨拶遅れたけれど、俺は上杉昇だ。俺は、お前らのことは大好きで・・・言った事ない事話そうか。音源だ!。この続きは札幌。商売上手になってしまった。あのう、直接話しかけないで下さい。有名なやつ、行きます』。そして始めた曲もいい曲であった。終ると、大部分が1本指の右手突き上げ。ドラムが助走をつけスピードを上げる。限界で破裂してライブは終った。20時54分。アンコールの声はでなかったが、手拍子でアンコールを催促。暫くして「本日の公演は終わりました」のアナウンス。「あぁー」と言うため息が漏れたが、人の動きは出口に動き出した。9時であった。
2004・7・12 名古屋アポロシアター papa
6時半開場であるので、6時過ぎアポロシアター前に到着。入口付近を中心に30〜40人の開場待ちの人影。6時10分ごろより整理の順列が指示される。B1の入口から順に並べていくライブいつもの風景。ただその間の取り方が変で、「40番以降の方おられますか」というから、階段に並んだ。チケは181・182である。しばらくして「40番台、50番台の方」というのでまた外に出る(はっきり言ってよ)。太閤通り南側に面した「新栄町」交差点すぐ西側に位置するライブ会場(名古屋新栄郵便局東隣)、人通りも多い。歩道の道路側に並ぶように指示される。地下1階から2人並びで地上へ上って、歩道を東へ列は続いた。待ってるとTETSUさんが階段から普通に出てきて、東へ。しばらくするとPATA,Michiakiさんが来られて通って行かれた。
半過ぎから呼び込み開始。6時55分で80番台の人が入場。7時開演のはず。階段には人影も少なく、10番毎の呼び込みも少し途切れる。しばらくして「190番までの方」という呼び込み(そりゃ、とばし過ぎ。いいかげんな・・)。なるほど、7時には心配しなくとも全員入れる時間配分だ。7時過ぎには、全員がホールに入ったようだ。中は、ゆったりとした満員状態。ロック系BGが流れ、薄暗くスポットライトが足下をしっかり照らして、開演待ち姿はくっきりしている。女性8割、残り男性の具合か。7時10分、BGが鳴り止んだが、すぐにボリュームがさらに上げられた。真っ暗だったステージに薄ライトがつく。ステージに登場したのは「IN
Stant
Monk」というバンド。「インスタントモンクです。前座をやらしていただきます。よろしくお願いします」。男性3人、ボーカルなしのバンド。3曲やってMC「栄の路上で毎日ライブをしています。知ってる人、いますか?。見かけたら声かけてください」。そしてテンポのいい2曲をやり終え、「次は、皆様お待ちかねのRa:INの登場です」と言って、39分終了。薄暗いステージ、5名の男性がうごめいて片付けとRa:IN機材のセッティング。ロック系のBG。50分には、ギターの調音、ドラムの試し打ち音。55分には完了の様子。重い伴奏を伴うボーカルの歌声が、やがて叫び調子になり、過激なライブの雰囲気が場内のテンションを高めていく(KISSのよな・・・)。
8時36分、ロックの伴奏に民謡の歌声。37分、3人が出てきて持ち場で楽器の相性を体になじませた。ドラムの破裂音が客の視線を跳ね返して『KAI』が響き渡る。Michiakiは突っ立ち姿。PATAはうつむき加減の引き姿。TETSUは、髪を揺らしながらリズムに泳いでいる。静かな入りの伴奏、しかし音量は前座をしのぐ大音量。ステージ中央に進んだPATA、右手を回転、腰かがめての力奏。2曲目は『Horizon』。同じリズムが刻まれる中、Michiakiが寄ってPATAとの背合わせセッション・・のはずが、PATAのタイミングが合わず、スカタンの様子。すぐPATAが目くばせ、Michiakiが中央に出て、しっかり背合わせセッション。PATAの早弾き突入、首振り、仰向き、揺らぎが客の揺れへと伝わってゆく。3曲目、ドラムの力強いリズム、滑り込むギター。Michiakiがステージ鼻で一段高の弾き姿。終ると拍手。PATA『ありがとう』タバコタイム。TETSUコップ水。Michiaki『お久し振りです、Ra:INです』。そしてMichiakiの音の芸術が始まった。今日は、リズムを規則的に作ってる。毎回その日の出来合いで出てくる具合で、出す側、受ける側の心理状態が音の評価を分けて行く。1分ぐらいのミステリアスサウンド。ドラムが割ってはいるや、赤い回転灯が回り出し、大きなリズムの中、ギターが旋律を入れてくる。同じ調子のリズムを刻んで終わりを迎えた。突然、長い歌声、民謡のような歌声、ドラムが低く底を突く音、PATAの2連ギター、Michiakiも体を揺らしながら、中央に出たり、ステージ前でのび上がったり。ドドン、ドドンと大地を突き上げるリズム。後半は小刻みなリズム、テンポを上げてきた。PATA、2連ギターを挙げての終わりポーズ、重くて上がりきらず、顔の位置までが精一杯の姿。一瞬の静寂に忍び寄る不穏な音波、耳の鼓膜を異様に震わす得体の知れない怪物の接近、叫び声、廃墟の幽霊音、鳥の驚き羽ばたきのドラム、・・そしてドラムの区切り音が響いて、あの雄大な曲が始まった。今日はベース音が効いている。ギターが辿る旋律が、すがすがしさを作り出して、雄大な夢想へといざなってくれる(時刻は8時50分)。終るとMichiaki『暑くて、死にそうです。一回休憩してから、上杉に移ります。最後まで楽しんでね』。Michiakiのベース、PATAの引き伸ばし音、そして軽快なリズムを走り出す。『On
The
Border』か。CDとはまるで別曲のような勢いがある。弾みのある、生きた音楽の感触。次『Ambush』。物凄い音量でCDの曲感をはるかに凌駕。ドラムもアドリブの乗りで、早いうち回しの勢い。ドラムのほとばしるはつらつ弾きの中へ、ギターが旋律を乗せてゆく。ベースの短い効果音。最後にはそれぞれが大同団結した本流となって、大瀑布を浴びせかけてくる。スピードがあって、勢い込んで、燃え盛って炎上、大陽炎を天に吹き上げている。最後の大音量。PATAが両手を挙げて拍手を催促、再びギターでTETSUドラムとの打ち止めへ。PATAの引き伸ばしに、いつ入ろうかとTETSUのみつめる前かがみの表情、2人の駆け引きが一瞬の場面を静止した空間に置き換える。後ろ向きのPATAの表情も、TETSUの打ち下ろすタイミングのスキを探る、果し合いのバトルの機微を読むかのような相打ちの表情だったのだろう。次の曲は、前曲の反動か、行進曲のような印象。中ほどでは、ドラム音にPATAのギターが寄り添うかの様な調子。3人、大合奏で締めくくりへ。渾身の最終美を放って、PATAが手をあげ、礼をして去っていった。9時14分第一部終了。
集中して聞いていた為か、足腰の痛みが急に湧き出してきた。休憩は、気のゆるみに乗じた疲れの付け込み時間。げんなりとして体をもてあます。横長のライブ会場の中央に、段差高の後部フロアー。その手すりが後部フロアーの最善席。3m後ろには長いカウンター。背もたれにはいいが、背の高い人が来ればステージは隠れてしまう。が、楽を取って背もたれてしまうのである。
9時27分、暗転の中にRa:INの3人が出てくる。続いて上杉が、何事が叫んで出てくる。静かな曲の入りから、上杉の体がステージ上でみなぎっていく。体を動かし、マイクに身をあずけ、祈る姿。両手を前へ差し出し回転、横ゆすり、うわむき黙祷。ライダーめがねの顔を正面に正視、見据えた目つきで力強く歌い出す。京都と同じ曲だろうが、メリハリつけた、気合の入った歌い方。正視姿から、手をあげ、回し、感情を入れて歌っている。「ナッシング・・・」と歌ってるように聞こえたが・・。ステージでのタテ乗りが客に伝染してゆく。手招き、あおりポーズ、強烈なリズムの中、叫び調子の歌声。終ると『お気に召しませ、ませ、ませ、ませ・・お気に召しませ、ます、ませ、ましたか』。3曲目、感情入れたいい曲。次に移る前に『次の曲は、今後やって行くかどうか・・単独ではわからないが・・Ra:INとならやってゆけるかも・・・。PATAさんに無理を言ってやってもらいました。CELEBRATION』。PATAの柔和な弾き笑顔が印象的だった。『オー、ベース、Mr.Michiaki!』の紹介。呼応してMichiakiのパフォーマンス。上杉、持参のペットボトルの水を坊主頭の上から、なくなるまで掛け流す。ベースが引き始める。突然、打ち切りのポーズ。『しゃべる予定だったんだ。こないだ京都に行ったときに、僕の大事なCDを落とした。(CD店で)探したがないので店に注文しに行ったがない。聞きたい音楽も聴けない邦楽シーンを、お前らどう思う?。とりあえず、売れてる売れてないに拘わらず、いい音楽はいいので、こうして淘汰されてゆくのもどうかと・・・。次の曲も、そんな思いで作られた曲・・』。『DOUBT』の低音に響くリズムがなんともいえない。前曲にも増して、皆、大乗り大ハッスル。上を下への大騒ぎの手振り、こぶし上げ。10時03分『DOUBT』終る。興奮の中、シマヘビの話?『コーラ、そんな安いっぽいもの・・・』とか言ってるが聞き取れず。『ああ、そういえば俺は、知ってる人も多いけれど、]JAPANのHideの横須賀出身、学校も同じです。PATAさん]JAPANは・・Hideの作る曲はすばらしいと思って、彼の曲を歌い続けて行かなければ行けないと思っています。その割には、歌詞を覚えられなくて、Hideが覚えとけよと言われてるみたい・・・Hideの曲を歌っていると、気付けば]JAPANのPATAがそばにいるじゃないか。この世でもあの世でも、いっぱい思ってる人がいるので頑張りましょう。なつかしい曲、やりましょう』。そしてやった曲、いい曲であった。拍手、こぶし突き上げ。上杉ステージを下がった後、Ra:IN3人が少し演奏。終ると、前列の人と手を付き合わせPATA『頑張れ』と言って終った。10時13分。すぐアンコールの手拍子、遅れてかけ声が湧き上がった。2〜3分、手拍子が続いたが、BGがかかり、場内照明が灯りだすと、手拍子も静まり、出口に向かう流れができて行った。なおも可能性を求めて立ち止まっていたが、スタッフがマイクや機材の片付けに取りかかりだした。18分諦めた。
間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m
