久しぶりのRa:INのライブ。チキンジョージも久しぶり。今日のライブはネット中継があると聞く。メンバーも張り切っているかもしれないが、勝手違った感じもしているかもしれない。以前はリハが終わり、会場外待ちのファンの入場が始る頃、メンバーは腹ごしらえにライブハウスを出てくる。大体どの会場も常にそうであったが、今日はネット中継、開始時間を大幅にずらす事は出来ない窮屈を思っているかもしれない。どんな変化が起こってくるのか、ネットを意識した変化、ネットをもろともせず我が道を行くのか、ちょっと興味もある。
今回のライブ参戦は、フィフティ・フィフティであった。気持ちはXのライブに集中してゆこうと言う意識が、ここしばらくあるので情報は確認していたが、参戦までは意識が動いていなかった。それを押したのが、しずえさんという、Ra:INを当初より応援している人からの連絡であった。「Ra:INのライブ、どうされますか」と言うメールが相棒に、チケット発売前に届いた。その人の顔は、Ra:INのかつての西日本ツアーが、大阪近辺から岡山、松江、大田とあった時、暑い夏の頃のそのライブの松江の会場にまで見られ、ツアーを追っかけられたのには驚いた。お家を聞くと埼玉の奥の方という。東京方面から西日本ツアーに参戦しても、普通は新幹線沿線までだろうと言う私の常識を破った彼女には、すごいの一言とファンとしての気負いでは負けたかなの思い。それ以来、ライブハウスで会う時は、話は出来なくとも合図はするようになっていった。そんな久しぶりの強烈なファンの仲間に会えること、松江の暑い夏の熱風の中、数人しかいない待ち人の同志として待った頃の熱い思いを掻き立ててくれる顔に、合図を送りたくての参戦となったのであった。
4時大阪を出て5時ごろにはライブハウス近辺に到着。チキンジョージ近辺の駐車場は、民間100円Pしかなく、チキンジョージ前に4台駐車の適頃なPがあるが、前に、“空いてるラッキー” と止めた駐車料金、べらぼうに高く二度と止めないことなっているので、少し離れたいつもの大きな100Pに向かった。しばらく来ないうちにビルの建設が始っていた。手前当地域でも駅前の大きな駐車場が閉鎖となり、ビル建設のようだが、消費税10%が影響しているのかも。ビル建設には消費税がかかるので、10億の建物なら1億の消費税、しかも法案成立以後の契約から課税物件となるので、敏感にオーナー等は動いているのかもしれない。神戸の山手の坂道を下って、再び上がりながら一日最大1800円へ止める事にした。が前方に最大1600円、ハンドルを通りに切り直しそこへ吸い込まれた。
チキンジョージは、まだ閑散としていて、待ち人もいないようだった。こういう時はトイレを済まして、その辺で時間つぶしとなるが、今日のコースは、生田神社のいつものトイレを借りて(西門を入ってすぐ)、ライブメモノートを神社入場門隣の東急ハンズで買って・・・出て来たところで、生田神社の入り口門があるのなら、ここから入って戻ろう となり、急遽神社の境内へ、参拝目的なく正面鳥居から入らせて頂いた。正面鳥居の右側へ延びる路地上の空中看板には、中華街 と書かれてあり、あの有名な神戸中華街になるのか、興味もなく行った事もなく分からない。正面から見る本殿への景観は立派なものである。前方、大きな入場門の脇にある一株の梅の花も咲き始め、全体が朱色の建築群で占めらている空間は、心躍らす空間でもある。今日は西門近くの境内のホールで、女子高校の卒業記念パーティが開かれていて、ちょうど会が掃けて帰途に着く華やかな女高生が境内を通り過ぎる事も、春への華やかさを演出していた。
西門から外に出て、チキンジョージ入り口横の喫茶店「THE MID
DINER」に入る(写真では、アイスクリーム標識の向こうに見える喫茶店)。開場6時半までしばしの休憩。地下1階がチキンジョージのライブ場。しばらくすると、5時28分、階下の方からライブリハの低音の響きが聞こえてきた。喫茶店にもBGが流れているが、響きが体感できるわずかな振動、大きなボリューム音が階下コンクリート壁面を通過して音心だけとなって届いてきたような音と振動が上ってきた。と言うことは、ライブ最中は、この状況が喫茶店をひっきりなしに襲っている事になる。「うるさい!」という騒音問題が案ぜられる所だが、なるほどそれはないかという現象がもうじき起こってきた。5時51分再び階下のライブ音響が響き上がってきて、椅子を通して振動してくる。喫茶店の音質とは別途、異質な音源を作って伝わってくる。注文は「ふわふわ卵のカレー」とかいうメニューを頼んでみた。「ふわふわ」というイメージ、卵がどんな感じになることを言うのだろうか と興味本位にひかれた。出て来たのはカレーにオムレツのトローとしたのがかかっていた。綿のような卵、さらには綿菓子のような卵の状態をイメージしたのは、勝手すぎたか。「とろーり卵のカレー」「マイルド仕上げの卵カレー」など名前には工夫もありそうだが、味は工夫を凝らしたうまい品物であった。階下のリハ音は、すでに止んでいる。6時5分喫茶店のバック音楽、どこかで聴いたような音楽かなと気付いた。相棒にも、これXとちがう と話して聞き耳立てると、『DAHLIA』のToshIの歌声が流れている。不意打ち的に予想だにしない形で聞こえてくると、面食らってしまう。喫茶店も、今日のお客はどんな筋の人が来るか、よーく読んでのBGM。なかなか商売上手。チキンジョージ、何回も来たがここの喫茶店へ入った記憶もなしで、大体高そうだから敬遠していたのだが、そういう営業方針ならまた利用させていただこう。10分その曲は終わった。続いて流れて来たのが『Say
Anything』。6時半開場前の半時間、今日の客筋のご利用の誘引を集中的にバックミュージックに流して、呼び込みをかけている所だが、中でかかっているだけでは入ってこないと分からない。外まで流して呼び込みたいところだが、外で聞けるのに喫茶店に入る必要ない。中はしっかり音楽を流し、外へは途切れ途切れに聞こえる音量で誘い込むと言うその兼ね合いで行くのがよろしいかと。いや失礼、人の商売によけいな口出しを。階下のライブ中の騒音は、そのお客の喫茶店利用増という効果が期待でき、持ちつ持たれつ騒音問題は起こらないと言えようか。残念ながら、Say
Anythingの途中で、6時15分となり、チキンの前に並ぶ事にした。料金は¥1480円。カレーは850円ぐらいだった。やっぱりちと高い。外に出るとチキンの入り口から路地の壁伝いに大勢の人が並んでいる。しずえさんは、列の反対側のところで待たれていた。合図をして近寄って、話す事ができた。Ra:INのライブは、ここしばらくは東京近辺しかなく、当方の意識の変化もあり、東京まで出向く事もなくなっていたので2年ぶりぐらいの再会であった。にこやかに話をして、楽しんだ。またチキンの入り口に、僕らと同年輩の御夫婦が不安そうな様子で立っておられる。姫路から来られた御夫婦で、神戸新聞の募集に当たって来られたとの事。ロックのライブは初めてで、まずチケットをどうしたら良いのか、その不安が感じられたので、相棒が、ガードの置かれた入り口から中に入って、階下の受付で聞いてこられたらどうですか と教えてあげた。すぐに「外で待っててください」と言われたと戻ってこられた。話の中で、期待して来られたのに、やかましいだけかも知れないなぁ とよけいなことを言ってしまった。初めてと言うので、つい事前の予防線のつもりだったが、これまたよけいな口出しをしてしまった。
6時40分、チキンジョージの女性スタッフが出て来て、整列の準備にかかった。「入り口付近から20番以降の人は後ろへ下がってください」と言い、「1番から2列に並んでください」と言って、後ろへ整列を進めて行った(当方は1・2番だったので最前に整列)。44分、整列を通し終え、前に戻ってきて「しばらくお待ちください」と言って、入り口に置かれたガードの柵を退け、列の少し後ろ建物の横へしまいこみ、戻ってきて、45分番号順の入場が開始された。B1までの階段を、方向的には周り階段のように降りて、ライブハウス入口前の小さな受付窓のような所を通して、チケとドリンク500円を渡し、半券・ドリンク券・パンフを受け取ってハウスホールに入った。相棒はいつもの最前PATA前へ、当方は後方のリラックスできそうな壁際へ。ホールに入って目に飛び込んだのは、ステージから客席側へ花道が作られている事。ステージ高(50cmぐらい)で巾1.5m長さ3mぐらいのステージが客席側へ延びている。Ra:INのライブでは初めての装置だが、しばらく来ないうちにステージ設営が変わったのか、本日のネット中継の特別仕様なのか、変わった趣向へ進化しつつしようとしているのか、うーん、分からない。チキンジョージは、2〜3年前新装になって、こけら落としもRa:INがやったように記憶してますが、鉄筋コンクリートの大きなビルの地下1階にライブハウスがあって、梁の形が虹のようなアーチ型に造られ、斬新なイメージがある。ステージと客席とを分ける辺りにひとつのアーチ、客席の中ほどに次のアーチが設けられ、その客席のアーチに背もたれできるように自分の位置を定めた。普段はホールに置かれてるアルミ製の丸テーブルが壁際に並べられ、ちょうど良い荷物置きやドリンクの置き場となった。丸テーブルには「テーブルに座らないでください」との張り紙。張り紙の下側に、何かマジックで書いてある。全てのテーブルではなく、いくつかに書いてあるその文字を覗くと「こわれちゃう〜」「まがっちゃう〜」「すぐまがっちゃう〜」など、思いつきざま、気まぐれ書きをしてある。この字体、このニュアンスからすると、整列担当のスタッフが出す雰囲気とぴったしの遊び心かと思えた。
ハウス内は、音量を押さえながらも激しさを感じるロック音が流れ、ステージ上の機材は、鳴りをひそめ、やがて来る出番のかけらの光線を反射している。ステージ上空のライトもオフの鈍いともしび。ステージ後方の壁面には、ライブハウスの主張のネオンサインが、この時間、一番目立つ光線を放っている。「IT
HAS ALWAYS BEEN OUR POLICY TO SUPPORT GREAT “ROCK ”MUSIC」。向こうの壁面には「THE LIVE
HOUSE CHICKEN
GEORGE」。それらの字体は、2段3段の段落をなし、段落ごとに白や黄、赤のネオンサインで色分けされている。正面のハウス存在主張のネオンの下には、Ra:INの戦闘旗(約1m×1m)が、風にはためく所を、無理に押さえつけられ幅広に貼り付けられている。54分、PATAのMarshallのつまみを回しに斉藤さんが出てきた。ドラム、シンセのスタッフも出て来て調整に入った。特にDIEキーボードのパソコン画面をじっと眺めている(1分ぐらい)。7時1分Michiakiベースを、赤茶ヘアーのスタッフが出て来て、機材後ろへ移動。こちらからの死角で調整か。3分、ドラムにRa:INのTシャツ(グッズで販売中)を着込んだスタッフが座り、軽くたたく動作でステックの距離感を確かめてる動作。4分斉藤さんが出て来て、PATAのツーネックギターの音だし、そのあと黒ギター続いてハゲ(手垢のついたギター、なんかハゲというらしい。間違ってるかもしれないが)を袖で音だし、さらにステージ前に進んで音だし調音(07分)。かつて2006年Ra:IN西日本ツアーの大田会場、アマチュアバンドフェス2006「音風一番」会場での質問コーナーで、どういう風にギター調音をしているのかのPATAへの質問に、PATAは20年間斉藤さんに任しているので と言うことで斉藤さんが調音の仕方を説明した。PATAの音は、斉藤さんの音でもある。何処かの会場(Ra:INではなかったか)で、ライブ終了の興奮で演奏者がギターを床にたたきつけることがあった。PATAもその雰囲気に呑まれようになったが、斉藤さんが飛び出してきてハゲをかっさらって引き下がった早業。そんなシーンを見てくると、斉藤さんとPATAの二人三脚のギター人生は、縁の下の力持ちと縁の上のスーパーテクニックとが作り出す音、職人、友情の音色にかけた人生かと思われる。親しみと尊敬を込めて斉藤さんと呼ばさせていただいてる。ギターが音出し調音を終えるとドラムが太鼓の音だし。つまみ食いのように一通り一音づつたたいて納得できたのか、ドラム脇後方の出入り口へ戻って行った(9分)。お客の入場は、ひととおり終えたようで、前列3〜4列は寿司詰め、その後ろは空間を見せるまだら立ち。ここ2年ほど来ない間に、Ra:INのライブ観客動員も激増の様子。総じて150〜200人は入場済みと思われる。ホール後方のグッズ売り場に向かい合う人も多く、Ra:INの人気は一途増加曲線を描いて、ネット進出もその一環の膨張現象なのだろう。お客さんの中には、さっき入り口で募集に当たった人と同じような御夫婦も見受けられ、堅実な家庭生活者の印象が持てる服装を身にまとい、顔の表情はやや緊張気味、異質な世界に立ち入った表情にも見える。笑わないと言うか、笑えない緊張感に満ちた表情。たぶん私と同世代か少し下の年齢層だが。17分スピーカーのロック調は、叫び立てがなり立てながら激しい歌声を繰り出している。それが止むとホールの話し声が、にぎわいかしましくホールを満たしている。19分ドラム脇のスタッフ出入り口の黒カーテンを開けて、さっき入場の呼び込みをした若い女性スタッフが出て来て、ステージから客席へ降り、人の間を縫って後方へ通り過ぎた。そのなよやかな所作ととり澄ました雰囲気とが一人世界に入れば「まがっちゃう〜」となるのだろう(何の根拠もなく勝手な憶測)。場内はさらに人が増し、まんべんなく、一粒並べの人ならびになった(20分)。別の激しい曲をまくし立てるスピーカー、しかし耳には優しい音質で、音響効果が良いハウスで助かっている。ドリンクはペットボトルがなく、コップに注がれたビールやジュース類を飲み、から揚げをついまみ、談笑にたけながらも、ライブ開始前には飲み干そうと底をあげる人が目立つ(25分)。ステージにはうっすらとモヤがかかりだしたのか、ステージ天井の青い照明の円筒の光線が、裾広がりにステージを照らしいる。お客は少し動くと肩を接するぐらいにホールに満ちた。スピーカーから流れる音量の隙間に聞こえる雑談に、待ち心を解き放なたれた間延び間が漂い始めたように聞こえる。31分、会話の中の驚き声や大きな笑い声が、ホールの音をしのぎながら耳を交互ににぎわす状況。丸テーブルには、カバンやドリンク、その壁際の段差にはコートなどが重なり置かれ、位置取り場所から荷物置きの場所への往来は案外と多い。壁際に立つ自分は、主人に置いてきぼりにされたみなし子の子守なのか、監視役なのか、なんか変な感じ。ネット中継なら開演時間ぐらいには始ると思っていたが、36分始る気配がないというこのおおらかさ、よけいな事に目が向くのも、ネットをもろともせずいつものRa:INペースだからだろう。40分斉藤さんがモソッーと出てくる。ドラムもさっきのスタッフが出て来て、再度ドラム試打、その間に斉藤さんは戻って行く。ベースもブラウンヘアーのスタッフの動きが見えてチューニング。ドラムスタッフは消えた。「今日は、なんや、いつもより多い」と隣の人に話しかけている。会場ロックが止んで、44分、重低音の音量、規則的な音階が鳴り出し、メンバー入場のテーマソングがかかり始めたようだ。
お客の話し声が少しづつ低くなり、テーマソングの音量が増すにつれ、ホールの照明が下げられてゆく。Ra:INの戦闘旗にスポットライトの照準が意識的に当てられ、つかの間の戦闘の合図が確認されると、ステージがさらに暗く漆黒の闇となり、テツドラムの左シンバル下にある楽譜照明の小さな光源がシンバルの縁に反射、水滴の輝きのようにきらめいた。場内も真っ暗となり、ほのかなステージが見える。テーマソングがさらに大きくなり、ステージ後方の出入り口からメンバーの黒い影が動いてステージに登場、客席に手を振り、DIE、Michiakiが中央を通り過ぎると、TETSU、PATAも持ち場にスタンバイ。全員の入場が完了してステージ照明が点灯、メンバー各自が操る楽器のフィット具合を確かめる一刻を経て、48分、テツドラムの開始のシンバル3連打が放たれ、1曲目『circle』が始った(レポ中、しっかり曲目が出てきますが、ほとんど曲名も忘れてしまっていた。知っていたのは好きな「Your
Sky」ぐらい。終わった時スマホでパチリ。注意もなかった。拡大して曲名を確認。知ったかぶりはイヤなので実情はこういうこと)。ゆったりとした流れの曲調。PATAが顔見世にステージ中央に進んで演奏。最前にいる相棒には、アイラインをしっかり引いたPATAの顔が目に入った。少し後ろ倒しの体勢にも見え、体の重心には真髄のギターが左右両手のプレイフィールドとなって抱かれている。手入れされた口ひげやあごひげのグレイな存在が、たくましく顔の輪郭を引き締めている。思い起こせば、名古屋アポロシアターでのライブの時、会場に向かう街路の信号を渡り終えたところ、無精ひげのPATAが通りすがりの通行人のように歩いてきた。「あっ、PATAさん!」との突然の呼びかけに、ライブで見かける見覚え顔の私らに「今から一仕事してきます」と肩下げカバンを重たそうにすれちがっていった。一仕事(美容院でのメイク)前の、まさに無精ひげのPATAの顔を見た時に比べれば、万端手入れは行き届き、ミュージシャンアーティストとしての威厳をそこはかとなく漂わせるイメージ作りがたくましさを増し、ロックの大音量に合う顔力を発揮している。ミチアキは、黒いストレートな髪を揺すらせ、顔にかかる黒髪が顔表面を小さく見せるのか、小顔な感じと浅黒さが見えたが、相棒によれば、黒い口紅を敷いてあったとのこと。前は、かっこよくマフラー(ストール)なんかを粋に巻き、個性ある帽子も載せて、ダンディなスタイルと衣装もストライプのスーツ張りで、メンバー中一番のファッションスタイルだったが、今日は黒の衣装に黒髪黒紅で、全体が沈んで見えた(個人の印象)が、イメージは黒の弾丸をぶっ放すつもりだったか。テツはライトブラウンヘアーを掻き揚げ流線風にヘアセットして、昇竜火炎の吠え燃え盛るイメージ作り。ダイは、トサカ立ての衝立ヘアーで、ホワイトブラウンとでも言う色合いの騎士風飾り立てのヘアースタイル。首がリズムを打てば飾り立てが前後に風切り運動をする。ステージ照明は、天井ライトの照明の中に、4基一連の光源照明が点滅を繰り返し、曲のテンポに合わせたリズム点滅となっている。ステージやメンバーをくまなく観察中に、曲は関心の外を流れて終わって行った(55分)。観客は、共感の手を振り、メンバーは笑い返しを作ってくれる。すぐに2曲目『Free』が始った。ステージはオレンジ一色となり、規則的なリズム音調を繰り返してゆく。ミチアキが中央花道へ繰り出し、最前の鼻で演奏。ミチアキは、案外客との接点が好きで、通常ステージでも客席にモーションをかけて接触を楽しむことが多い。今日はうってつけの“俺のロード”が出来上がっている訳で、面目躍如、ホールの中にステージがあると奮い立っていただろう。ひとしきりダイレクトなファンサービスを楽しんで、PATA位置へ。入れ替わりPATAがステージ中央へ。PATAはなかなか域外には出ない演奏スタイル。ステージ鼻の演奏でも、客の伸ばす手が届くか届かないかのその境界の内側に、自分のプレイランドを設定している。境界まではよく出てきてくれるので、PATAのインパクトからすれば、ファンにとっては身近なPATAとの極近のステージ感は、ここだけしかない。振り向きざまPATAとミチアキが合図をして接近、お互いの楽器を掲げ上げ、すり併せの演奏、にっこり笑いながら接触的にも演奏を披露した。ドラムの打つ太鼓音の間断の中へ、DIEのシンセピアノ音がこぼれ出す。PATAのギターがかん高く音をついばみ、ベースが低音の流れを作って行く。リズム首をしゃくり長くPATAがステージ中央で演奏。その場面が終わるとPATAは定位置に下がり、全体のリズムが盛り上がって、メンバー全員の体勢が激しくなり、照明が点滅を繰り返し、ミチアキの反れ返った弾き姿。ミチアキPATAが中央へ集って終わって行った。オレンジ色の照明に戻って曲終わる(8時5分)。客の手が頭上で拍手喝采。メンバーは休憩のタバコタイムに入った。ホールの沈黙が気になったのか、ミチアキが振り向き「久しぶり、チキンジョージ。楽しんでください」。そのコメントに客も拍手でこたえた。
8時6分ドラムシンバル2打音から、次の曲B『Thrillin
High』へ入る。うすい水色の照明がステージに広がる。ゆるやかな前奏が、急激な音流に入る。激しい中にも軽快さのリズムが流れる楽曲で、PATA、ミチアキがステージ中央でこやかに、2人合せの演奏。DIEも鍵盤を肩に掛け、ドラムの前に踊りこみ、花道へ繰り出し、また戻ってステージで首振り飾り立てがうちわをあおぐ。ドラムのリズム取りの大波が流れの軽快さを生み、ギターがその上に重なり、音量が華やかで激しいという音相。終わりにはミチアキがベースを天井へ突き上げる。終わったと思うなり、12分DIEのシンセがなり始め、ミラーボールが回転、DIEがPATAの位置へ、鍵盤を弾きながら出張、テツとも顔を見合わせ笑って、重いリズムの曲C『Signal』が始った。ゆったりとした重い感じの曲。ミラーボールは回転し続け、その光の斑点がホールの動きの中にまぶし込まれてた賑やかさの印象に比べ、ステージは一定の変化のない照明の中、重い流れで進んでゆく。ベース、ギターはは、顔の動きが激しく動いて、厳しい音階の出し方をしているように見えるが、客席はリズム的な動きもやや鈍く、少しミスマッチの感がある。客の小さな首の動きが、曲の重たさの性格を現している。すぐ前におられた新聞募集に当たった堅実家庭の御夫婦の御婦人が躊躇なく、出口方向へすばやく動き出し、御主人も問いかけるいとまもない身返しで後を追われた。たぶんあまりの音量激音に、旋律が通ってゆくと言う感じもなく、大音量が雑然と続いてゆく感じがあり、その辺が理解しがたく我慢の限界を超えたかと。最初に入り口で不安そうな表情で立っておられた御夫婦の方は、少し前で仲良く聞いておられる。帰られた御夫婦のすぐ前はスピーカー、耳への負担も感じられたかもしれない。終わってステージの明るい照明の背景に影絵のように両手が林立、拍手が起こった。「PATA!PATA!PATAちゃん。DIEちゃん!」のかけ声。PATAは無言、DIEは「ハイハイ」とサービス返事。ミチアキ「じゃあ、ダイちゃんに、しゃべってもらおうか」DIE「・・・ラインと言われています。しゃべらない方がいい?。平日なのに、たくさん集まってくれてありがとうございます。ラインはまた動くぞ、ボスがどんどん曲を作っています。カッコ良い曲、そんな感じでよろしく頼みます。まちがったらすいません」ミチアキ「テツは何か」「・・・」ミチアキ「昨日来て、リハをやったり、良い感じです」。22分シンセのさわやかな音色、そしてドラムの激しい連打音、ライト点滅大音量でD『The Look of
Love』が始った。音量が大きすぎてよくわからない。少しの間を置いて、リズムの大きな部分が打ち出され、ミチアキのボーカルが入るが、よく聞き取れない。ミチアキのボーカルが、途切れ途切れに聞こえて、ドラムの大きな一定音がリズムを刻んで、全体として激しいが、あかん、よくわからない。28分終わる。ミチアキ「ちょー、難しかった。E『サイケジェニック Psychogenic』」と次の曲名を告げた。DIEのボーカルが入っているが、強烈なリズムの支配力が強烈。ダイがマイクを持って、花道へ乗り出し歌い始めた。PATAは苦笑い交じりの表情でギターを弾く。ボーカルが終わって、ダイは持ち場に戻り、それぞれの演奏が一体の音楽を作って流れ、再びダイのマイクパーフォーマンスが中央で始る。ミチアキと顔を合わせ、PATAの正面へ突っ込んで、トサカ首を立てに揺らして振る熱演。ミチアキがベース弾き手を、1回づつ上へ振り上げ、終わる。ミチアキ「へぃー!DIE
!」で暗転。ミチアキ「ちょっと休憩したい。テツ兄貴に」テツ「どうもお久しぶりです。皆さんお元気みたいでよかった。私たちも元気です。えーっとね、私たち久しぶりなもんで、きのうこっちに来まして、ここでずっとリハやってました。新曲のリハを、すごくすごく難しいんですよ。夜中の12時過ぎまでやってましてね。たいしたもんだ」ミチアキ「何か、珍しいより、みんな、やる気になった。休憩無しで12時までやってたんだよ」テツ「えらかった。えーと、私がテツです。そんな訳で、新曲作りながら、次のアルバム出すように準備してますが、いつになるか分かりません。近々出るといいですが。機会があれば近々聞かせられるが、一人10枚は買うように。少しツアーやろうかと、関西方面もやろうかな。さっき小耳に挟みましたが、なんかやるらしいですよ。えーっとどうしようかな。メンバー紹介ですか。あっ、そうです。そうなんです。いかにも私が物販おじさんです。物販サイン会やります。Tシャツあります。ぜひとも買ってください。買って下さった方には、サイン、握手あります。ぜひ買ってください。そんな訳で買ってください。メンバー紹介ですね。新参(しんざん)者ですが、いつまでたっても新参者です、キーボードDIE
!
!」ダイ「いいかげんにしてくださいよ、もう5年経ってるんですから」テツ「誰かが入れば。バンマス、どうみてもバンマス、ベースミチアキー!!。イェーやっぱりリーダー、どうみてもリーダーでした。およよ、およよ、今、背中を見せてる方が、このバンドのリードギターです。なんか最近ひげ生やしてますが、なんかあるんですか」PATA「すいません。不精(ぶしょう)ひげなんです」テツ「えーっと、よろしくです。自分で紹介するのもなんですが、なにも変わらないですが、もう10年やってるんですが、いつまでも変わりないネタですが、自分で紹介するのもなんですが、ドラムTETSUです」で、すぐ47分、次の音楽F『Puzzle』へ入る
演奏が始りしばらくして、ミチアキが一段背高くステージに立って演奏。スピーカーの上か何かの上に乗ったのだろう。DIE・ミチアキがステージ中央、からまって演奏。PATAがステージ中央へ。自分のパート部分のせん律を2分ほど弾く。リズムが軽快に走り出して、ミチアキが短発的なボーカルを入れる。終盤、押し出すように変調な部分を加え、曲終わる(47分)。すぐにDIEのシンセ、入りがアラビア風にも聞こえる旋律、F『Your
Sky』が始った。ミチアキのベースが入り、ドラムが音階を打つ。ゆったりとした流れの曲。一つのさわやかな流れがあって、気に入っている。テツは、タバコをくわえながら、すばやい手さばきでドラム各部署をたたいてゆく。大河の流れをイメージさせて、56分終わる。ミチアキ「OK、じゃー、ラストの曲へ行きましょう」(57分)と宣言して、G『Within
You』。ダイのボーカルが入る。客も、顔高に上げた手を左右にメトロノームしてリズムに合わせてゆく。そう長くはなかったその調子が終わると、次のリズムへ変わる。その時、斉藤さんが飛び出してきて、何かを拾ってすぐ下がった。PATAがツーネックを弾き出した。さて、ラスト曲の続きが始ったのか、別途次の曲が始まったのか、分からない。「ラスト・・行きましょう」の話だったが、最後のラスト曲にしては、楽曲が変わったようだし、PATAのギターも変わったし・・。「ラスト?」って言うから、ラストと思い込んでしまったが、でまかせ??。ライブ久しぶりで、曲の始まり終わりも分からない。H『Indicatar
To The Future』が始ったことにしとこう(もちろん、当日は分からないまま進んでそんな疑問もなかったが、メモ記述とセットリストをつき合わせてる間に、つじつまが合わなくなってしまった。お粗末。メンバーの動きは、これは事実ですが・・)。ミチアキが、PATAを指差し、テツを指指し、客席へ振り向いて、指差しをランダムに射る。ミチアキPATAが向かい合わせのセッション。DIEがキィーを持ってステージ中央へ繰り出してくる。ミチアキが、花道へ滑り込んで消え、立ち上がり、大きなリズムを打ちながら進んでゆく。テツのドラムが高速でたたかれ、PATAの旋律がかん高く流れて、大きくリズムを打ちながら進んで、少しの間隔の休み的な音楽。ダイのキィー音、照明が点滅、ドラムが快速で突っ込んで、PATAが中央で弾き始めると、ミチアキがPATAの背中をもたれて弾く。再び大きなリズムを打って、終わりとなった。ミチアキがステージ中央で、一本指を立てた手を上げ、PATAは2連ギターを立てて弾き、引き手を大きくはね上がらせて終わってゆく。テツのドラムが速い回転からゆっくりへダウン、ミチアキのベースがゆっくり音階を降りて、最後大音量で終わる(9時)。少しの休憩。姫路のご夫婦帰ってゆく。9時12分次の曲I『Wish』が始る。ダイが中央、キィーを持って振り回している。そのリズムが早く回転し出すと、PATAが中央に出て来て、ポーズを決めて演奏。PATAが持ち場に戻ると、ミチアキのボーカルが入った。テツのドラムがゆったり目の曲調へ。ダイが中央で演奏。再びリズム的な曲調へ入り、ストロボの照明。ミチアキのボーカル。PATAが前へ進み、その背後からPATAを押し出すように、ミチアキ・ダイが後ろ向きに裏返ってしまったPATAを花道へ押し出した。観念してPATAは花道最前で演奏。ダイは後ろで笑いながら持ち場に帰った。PATAは演奏が終わるように弾き止めをして、ギターを立ち上げながら持ち場へ。曲は終わりへと入り、締めのドラム、ベースは花道へ。低音とギターの高音が混在、ドラムがだんだん早まり打って、一定の流れを進んだ後、ゆっくり止まって、拍手の中、「ダイ!、テツ!、PATA!」とリーダーの紹介が駆け込み、終わる(21分)。メンバーは控え口へ戻っていった。暗転。
手拍子がすぐに始った。声はなく、手拍子のみ。26分「アンコール」の発声が始ると、人に釣られて多数の連呼が上がった。31分、ミチアキがステージに出て来て、何か一言いって下がる。32分メンバー出てくる。ダイが少し遅れて出て来る。楽器の演奏が始る中を、着替えたダイが出て来て、ドラム一発、34分、アンコール曲が始る。E- @『METAL
BOX』。ミチアキが花道を先端まで進んで演奏。PATAは持ち場で、首をしゃくるようリズムを取りながら弾いて、弾き手(右手)を後ろへ大きく引いて、一つの節を区切った。そのあとミチアキに押されて、花道へ進み、中程まで進んで弾いて、持ち場に帰えり、入れ替わりミチアキが進んだ。39分終わる。ミチアキのベースのソロが始り、2分ほど演奏、ドラムが入って、E-A『ON
The
Border』が始った。最後の演奏、メンバーは真剣な表情と激しいアクションで、最後の展開を締めくくった。終わりごろ、ミチアキはベースを天井のコードに吊り下げている。テツのドラムが、激しく打って、終わったかと思うとまた打ってと言う繰り返しを数度、48分最後の止めが打たれた。ミチアキ「ありがとう」。PATAとミチアキが肩組み、客席へ手を振る。テツが花道へ出て来て投げキッス。ステージへ戻って中央で、再び投げキッス。テツの投げキッスは、両手を口元から扇開きに投げ出すキッス。3人戻ってゆく(49分、うーん、ダイはどうしていたんか、書いてない)。場内は、女性ボーカルの音楽がかかり始め、グッズ売り場は人盛り。ステージでは、片付けが始り出す。当方も、その場で休憩となった。ドリンクは、入場時に交換して、飲み干してある。場内を眺めながら、ボサーと放心状態とでも言う所か。相棒がグッズを買い、サイン色紙をもらってきた。今回はサイン色紙へするらしい。10時20分ごろ、メンバー出て来て、グッズ売り場の並びへ出された机へ、手前からDIE、TETSU、
Michiaki、PATAと並んで、サイン会が始った。長い列が出来た。列の人数が少なくなるのを待って並ぶ。ホールには、まだまだそんな考えの人ばかりで、壁際などで、列へ入るタイミングを計っている。最後の方が、メンバーとゆっくり話せるような、自分の持ち時間が稼げるような、そんな思いがある訳で、誰しもその思いで、ホールに残る人の割には、もう4〜5人でサインが始るというぎりぎりまの、我慢比べでもある。サインが始って15〜20分経過した頃のサインとなった。久しぶりだが、思い出してくれたのか、驚きの表情もあって、こっちも一言二言挨拶という感じ。和やかな、一瞬であった。こういう交歓をすると、また来ようかな と思ってしまう。ライブがないと、諸事情が勃発して、自分の都合の考えになってゆく。ライブで、音楽を聴いてサイン会をして、メンバーにじかに触れると、あーよかったな となるその熱が冷めないうちのライブを継続してもらいたい。しずえさんのメールが無かったら来なかったが、来てよかったと思った。 (完)
間違えた所も有ると思いますが、最後まで読んで頂きまして有難うございますm(__)m