2004・8・29   YOSHIKI 宝塚観劇 『TAKARAZUKA舞夢』  papa

YOSHIKI宝塚観劇S-2列ー41番着席

昨日、YOSHIKImobileにアップされたYOSHIKIの宝塚観劇は、本日15時公演の第二部『TAKARAZUKA舞夢』だけであった。第一部の『La Esperanza』は観劇しなかった。
 4時32分、午後の第一部の公演が終了した。35分間の休憩を告げるアナウンス。第一部からの観戦を思い込んでいたので、何かのアクシデントで来ないのかも知れないとふと思った。当方の座席は、2階S1列3・4番。事前の情報では、YOSHIKIは1階中央のシートに座るとのこと。しかし、2階からちょうど見下ろせる1階中央席2列・3列の41から44までの8席が開いていて他はまとまった空席がないので、来るとしたらこのシートだろうと思っていたが、第一部が始まる直前に背広の人が来て座るもYOSHIKIの姿はなく、第一部が終ってしまったのでふと不安になったのである。
 35分間の休憩で、劇場から通路に出た相棒さんの耳に「誰かきてるみたい」と言う話し声が聞こえたらしい。YOSHIKIがくると言うのは、たぶん宝塚ファンは知り得ないのではないか。そこで、2階エレベーター辺りに行くと、ちょうど扇千影参院議長が5〜6人の人を連れて、エレベーターから出てきたらしい。そして前方にある控え室(2階中央後ろ側)に入ったとのこと。これでYOSHIKIもこの部屋にいるだろうと言う確信がもてた。座席に戻った相棒の話を聞いた後、そそくさと自席を離れて2人は2階控え室とエレベーター間30mぐらいの中間のソファーに陣取ったのである。4時32分から35分後、5時5分前後には控え室を出て、我々の前を通って、エレベーターに乗って1階に下り、あの空席に座るはずとにらんだのである。
 控え室の前には、常時2人のスーツの男性が立っていた。そのドアの回りに、15から20人ぐらいのファンらしき女性陣がいる。たぶん同じ思いで待っているのだろうと思っていたが、5時過ぎになると、なぜかばらばらと散らばって、劇場内へ入って行く。5時3分、その人たちもいなくなった控え室の入口から、一人二人と人が出て来る。15mぐらい前方に起こった変化を見逃さず見ていると、YOSHIKIが出て来た。女性の案内を先頭に10人ぐらいの一団の中央の、劇場の壁際を歩いてくる。残っている一般客はほとんどおらず、すぐ横を通りかかったところで相棒さん、『YOSHIKIさん、お帰りなさい』と声かけた。チラッとこちらを向き、会釈してはにかんでくれた。一団は、エレベーターの乗り口へ、向かっていった。後姿を見ていたが、気付けば次は、1階に下りたエレベータから出て会場に入るまでの通路を通るはずである。階段を1階へ急ぐ中2階へ来ると、エレベーターから出て向かって来るYOSHIKIにやや長く会えた。1階入口に急いでいた客が気付いて悲鳴やら感嘆の声が上がった。差し出される手に握手もしていた。劇場内に入ってすぐに喚声や拍手が起こった。1階入口から一団が列をなして中央2列3列にまで行列してゆく姿を見ていたが、YOSHIKIと分かった宝塚ファンは、突然の来場に喜んで驚いている喚声が、2階へ急ぐ我々にも良く聞こえた。
 YOSHIKIが席に着くと、ライトが落とされ、『TAKARAZUKA舞夢』が始まった。5時6分、両側そでステージで始まった2人の踊りが、出演者の全員の登場へとつながって行く。前ステージに進んでくる準トップやトップ春野寿美礼、娘役ふづき美世のそれぞれに拍手が観客から向けられると、YOSHIKIも組んだ足のひざに乗せている2枚貝の手を、口を開く程度の上品な拍手で迎えていた。ステージは進行してゆく。照明が暗くなってYOSHIKIの姿が見えなくなったり、照明をえてその姿が見えたりしたが、正面を見据えた姿勢が動く事はなかった。5時20分、ステージにはパンドラの箱。25分、ゼウスを産む妃殿下様が黄色い衣装、頭上に飾り羽をひらつかせて左手より登場、6人の派手な衣装の下女を引き連れている。その時、左を向いてその派手な妃殿下を見てるようだった。そのあとにタキシードウエイター姿が、ワインとコップを盆に載せて踊る。春野や準トップが3人、前ステージに踊り進んでくる。春野がYOSHIKIの通路の階段を降り、歌いながら傍に立ち、YOSHIKIと握手。その瞬間は、スポットライトがその一点に集められ、YOSHIKIの笑顔が会場に照らし出された。ウエイターは、客席後ろからも3人が登場してきたが、YOSHIKIが振り向いて通路階段を降りてくるウエイターを探してる様子。5時34分、春野を含む5人がタキシードで踊る。YOSHIKIの正面やや右前の春野の踊りを眺めている頭の向きに見えた。上品な拍手を7回ぐらいしていた。「ゼウスの登場。オリンポス一の力持ち・・・」という下りで、YOSHIKIの隣の関係者がパンフを開いて眺め出した。ちょうどステージの踊りに客席拍手で声援を送る場面で、パンフには見向きもせず、小さくYOSHIKIも拍手してステージに集中しているようだった。ラインダンスがすぐ始まったが、寸分の狂いもないラインダンスの見事さに目を見張った事だろう。5時39分「おぞましい悲劇が始まった、トロイヤの戦い」とゼウス(春野)の歌が告げ、3人の女神があらわれる。中央ステージにドアが3つ並んでいる。左端ドアから愛の女神が現れ、ゼウスは「女はどうしてプライドを張り合う」と歌い、中央ドアから知恵の女神が現れ、ゼウス「女はくだらない意地を張り合う」とか歌い、右ドアから嫉妬の女神が現れ、ゼウス何々(忘れた)と歌う。そしてトロイヤの王子が前ステージに現れて、YOSHIKIの正面辺りでひざまずき、ゼウスが歌い寄って「私を選んで」との歌い合い。YOSHIKIの正面が、前ステージの絶好スポット。ステージには、大・中・小のりんごを抱えた3人の女神が現れ、前ステージ左右へ、ゼウス・トロイヤ王が進んでゆく。そして左の大のりんごから現れた姫を選ぶ。そしてギターが入る。ギターが鳴れば、もうじきYOSHIKIの楽曲が始まる。ゼウス「私の愛した太陽が、トロイヤの大地を真っ赤に染める」と歌うや、ギターが華々しく鳴り響く(かき鳴らされるギター)。ゼウス(春野)YOSHIKIのすぐ前で、うたっている。それをYOSHIKI,仰ぎ見てる。ステージでは、2色各10人ずつが踊り出す。木のはしごが崩れた廃墟が背景にあらわれ、はしごを縁取る黄色の線ライトがつく。木のはしごへ続く階段が12〜13段ステージから上っており、そこへゼウスが一歩一歩とのぼっって行く。ステージでは2色の戦いの踊りが乱れている。「引けー!」のかけ声で、新たなギターの音色。ステージには倒れた戦士。戦士の間をアラビアンナイト衣装の踊り子3人、舞っている。13段の上でゼウス歌う「世の中のまぼろし、とわに続いた血の歴史が今終る」。ステージ入り乱れの踊り。ギィー!と甲高い悲鳴。同時に暗転。荒野の風の音。一瞬の沈黙。そしてピアノの音色。YOSHIKI『世界の終わりの夜に』の前奏が始まる。会場拍手が巻き起こる。YOSHIKIの表情は見えないが、夜空の背景、深海のようなステージ照明のなかに、一際異彩を放って輝き出す音色に、きっとこみ上げる満足を覚えた事と思う。『紅に染まる夜  まぶしくて見えない・・・』静かに押し殺した春野の歌声が響き出し、ステージでは2人の踊り手が舞っている。階段最上で、棒に寄りかかり、力こめて、うつむき、次には仰ぎ、次第に声量を高めてゆく。間奏でステージに下りて、7人の踊り子と踊る。階段がまっ二つの分かれて左右にしまわれてゆく。春野、右手より前ステージへ歩んでくる。赤いライトが灯され、ゆっくりとYOSHIKIの前に進んでくる。『愛しすぎた 夢の時間に むなしい想い出が  私を あざ笑う この世界の』までをYOSHIKIの前で声量いっぱいに、両手を広げて歌う。そして左手へ移動して行った。ステージにはスモークが這い出てきて、歌の終わりの間奏を、YOSHIKIのピアノの流れる和音がまた静かに流れて行く。広い夜空と果てしなく広がる平原の景観が現われたステージ、『長すぎた幻に 今ひとり  さようなら』と呟くように歌う。金色の筋幕がステージ上から振り落とされ、春野はステージ下へゆっくりと沈んで行った。YOSHIKIは、微動だにしなかったが、春野が自分の前に進んで歌ったこの歌詞『愛しすぎた 夢の時間に むなしい思い出が 私を あざ笑う この世界の』・・・とそれに続く『終わりの夜に 孤独にただ一人  ふるえて 叫ぶだけ』という歌詞の意味を、この『世界は終わりの夜に』のさびのクライマックスが自分の歩んだ人生とふとダブル感慨に襲われたとしたら、春野の感情いっぱい大声量で歌う歌唱力に、目頭に熱いものを感じたことだろう。人を感動させ、自分もそれ以上に感動したに違いない。
 暗転から踊り子2人が出て歌い、踊る。水色の衣装の踊り子が次第に増えて、フィナーレの序章が始まった。大階段が現われ、中央天空に、太陽の輝く光線のモニュメント。15〜16本の大理石の柱がまばゆく輝き、大階段にも縁取りの電球が豪華に点灯。ステージでは50人ぐらいが踊っている。大階段上よりヘラが下がって来てゼウスとのデュエット。やがて春野を含む3人が羽衣衣装で踊り出す。3人、前ステージへ回りこんでYOSHIKI前で踊っている。左端の踊りを見ているように見えたが・・。5時59分、フィナーレ始まる。天狗うちわとふわふわショールをまといながら、最初7人が大階段を降りてくる。準主役や主役が前ステージへ回ってくると、観客は拍手で迎える。YOSHIKIは、初め何もせずにいたが、観客全員が拍手で迎えてる姿につられて、かるく上品な手拍子を合わせていた。飾り大羽根をつけた主役級が降りてくると、YOSHIKI、小さく拍手。最後に春野が大階段を降りてきて、まん中辺りで『世界の終わりの夜に』の一部分を歌って、中央で一礼。そして観客全員で手拍子を打つフィナーレ。YOSHIKIも軽く手拍子打っている。春野、前ステージからYOSHIKIに目を走らせ、左手へ移動してゆく。全員の礼でステージがはけた。6時3分。
 すぐに場内ライトが点灯。YOSHIKI及びお付の人々も同時に席を立ち、1列目から左へステージ前を通って左端壁を戻ってすぐ通路に消えた。あとはどこに行ったか、定かでない。


2004・09・03     宝塚YOSHIKI、思い出しています    papa

宝塚YOSHIKIが、あの日以来ずっと思い出されます。まず、YOSHIKI控え室ドア前の鋭い視線のSPは、たぶん参院議長の為のSPだったのだろう。そのSPが、ドアから離れて10秒ほど間があったのかな(何でドアから離れるんだろうと思うぐらい、ドアから人が出てくるまで間があった)、中から1人また1人と男性が出てきて、扇さんが出てきて、そのあとにYOSHIKIが出てきた。出てきてすぐにドア前で立ち止まり、自分の行く方向を確認してるような感じで、こっちの方向へ向いた。宝塚の事務服(?)を着た女性案内を先頭に、ゆっくりとその集団が我が方向、エレベーターへ向かって動き出し、案内はやや通路左側を集団の左備えのように歩いてくる。YOSHIKIは、ドア前で立ち止まった位置から前方へ歩み出したので、通路右側で劇場の壁際と言う位置。YOSHIKIの周りには、1mぐらいの空間が周囲にあってその空間も伴って歩いてきて、通り過ぎた。ややうつむき加減で、左手はズボンポケットに軽くしまわれており、右手は目頭上のはぐれ髪をそろえるために軽く歩みに連動していた。途中『お帰りなさい』コールで姿勢の動きが見られたが、ゆっくりとエレベーター前まで同じ体勢スピードで進んだ。エレベーター前で一同立ち止まった折、傍らの関係者と話す横顔が見えた。
 1階へ先回りする中二階まで来ると、エレベーターを降りたYOSHIKIと一団がこっちへ向かってきた。見下ろす位置から眺めてる一団は、自分が止まっている階段をさらに下へ半階段下りて劇場の1階入口へ入ってゆこうとしていた。エレベータを降りたそのフロアーには、入口に急いでいる観客の方も何人かいて、一団の、YOSHIKIに気がついて、驚き後ろに引く姿勢があって、喚声がその体勢から上がった。YOSHIKIは、その喚声や驚きを見て、表情も微笑みが増し、にわかに上気してきた感じに見えた。周りの喚声にゆったり動作がせわしなく反応している感じ。やや急ぎ足で、目下の階段を下りて行った。頭上から見下ろす感じになってしまったが、前かがみの姿勢で足早に階段を降りた辺りで、自分から握手の手を出したのか、先に観客が手を出していてそれに合わせたのか、入場手前のドア辺りで3人の女性と矢継ぎ早に握手して中に入って行った。私は1階フロアーの入口から(YOSHIKIが入った半階上、エレベータのフロア)中を見ようと下りた位置に、「YOSHIKIやー、うわーYOSHIKIやー」と転がっている]ファンらしき3〜4人が驚き顔で、腰抜かし状態で尻をつけていた。劇場内は、薄暗く、背伸びの観客と一団の人影が重なってYOSHIKIはよく見えなかったので、自席の2階にきびすを返し急いだ。場内の驚きと喜びが喚声を通して読み取れた。席に座る所は見えなかったが、座る前YOSHIKIは、周囲の観客に一礼をして着席したとのこと。自席から見たYOSHIKIは、左足を上にした組み足で、その上に組み合わせた両手をひだの上に乗せた姿勢で正面を見据えていた。
 ステージが始まって、その組み合わせた両手を軽く解く程度の拍手は、上品だなと思った。あとは、派手な黄色の衣装の黄色の頭飾りをひらつかせた妃殿下が登場するまでの20分間は、きりりとした姿勢で正面を向いていた。体が揺れる事も頭が動くこともなかった。あまりの妃殿下の全身黄色の衣装と舞台の1場が始まったとたんの注目が1点しかなかったので、YOSHIKIも左を向いてそこに注目するまでは全く座った動かないままの姿勢が続いていた。ワインとグラスを盆に乗せたタキシードのウエイター春野が、YOSHIKIの通路の階段を歌いながら下り、2列目のYOSHIKIの傍らに立ち、微笑み歌いながら、握手の手を差し出した。YOSHIKIは、前を向いていたままのように見えたが、差し出される握手の手に体を回し、右手を差し出す。すかさず、スポットライトが2人の表情を場内に照らし出した。YOSHIKIややはにかみの表情。3日前から緊張していたと言う春野の堂々とした握手は、ショーの流れのなかでは堂に入ったものだったが、たぶんこれがはじめての2人の接点だったのじゃないかと思うと、圧倒されかけていたYOSHIKIと春野の憧れの心理とが、どんな力具合で握手を交わしたのかと思うとほのかな空想に入ってしまう。そのあとYOSHIKIの視線は、春野のステージに向かっていた感も無きにしも非ず。
 第19場、トロイヤ戦争が終わり、ぎゃーと言う断末魔の叫び、暗転。荒野を吹きすさぶ風の音が聞こえ出し、夜空の光景に薄暗く深海にたたずむようなステージの照明の中、ピアノの旋律がながれ出す。「あっ、YOSHIKIだ」と分かる旋律。拍手が起こり、息飲み込む春野の歌いだしの「紅に染まる・・・」、押し殺した低い声で歌いはじめる。舞台の雰囲気、荒れ果てた戦後の雰囲気などがマッチして、歌いだしから次第に高まりへ押し上げてゆく流れは、感動もん。YOSHIKIは、どんな感慨でこの歌い進んでゆく自分の曲を聴いていたんだろう。歌詞を見ながら作曲をしたんだろうとは思うが、実際に演じられた自分の曲が、春野の感情込めた歌唱と声量に、自分が考えていた以上の実感と感動をもたらしたのではないか。会見で『圧倒される程すばらしい』と言いえたのは、お世辞でもなんでもない、自分がよっぽど感動したんだろうと思う。その表情は遠くて見えず、歌の時の姿勢も変らなかったように見えたが、心の中でははちきれんばかりに打ち震えていたんじゃないかと想像してしまう。フィナーレで、春野がとりで大階段を降り、ステージ前のYOSHIKIの前に進んで来た時、YOSHIKIと目を合わせたような視線の動き。YOSHIKIも、自分の曲が晴れやかに生きた感謝を春野に返していたんだろう。
 終演と同時に場内に明かりが付き、YOSHIKIは立ち上がり、来た方向へ行こうとしたが、どうも反対への方向を指示されて、1列目へ進み、ステージすそを照れながら、右手で髪をかき上げながら、左手はズボンポケットに入れて、足早に左へ進み、突き当りをこちらへ戻り、すぐの出口を、「ここなの」と言う右手の親指を出口へ向けたジェスチャーをして、出口へ出て行った。そのあとは、写真撮影や記者インタビューがあって、ホテルでレセプションがあって、最終の新幹線で扇さんと東京に帰ったらしい。あと2年、小泉首相、扇参院議長が在職すれば、天皇陛下の在位20周年記念のセレモニーは、YOSHIKIがまたするんじゃないかと密かに期待してるが、今度は皇居前に行く準備は出来ているんだが・・。ひとり、宝塚YOSHIKIを思い出しては、楽しんでいるのである。

2004-10-08   『歌劇』に見るYOSHIKI『TAKARAZUKA舞夢』  papa

Takarazuka Revue『歌劇』10月号(通巻949号)が、10月5日に発売になった。この号には、8月13日から9月27日までの花組・宝塚大劇場の公演『La Esperanza』とYOSHIKI楽曲『TAKARAZUKA舞夢』の関係記事とPHOTOがたくさん取り上げられている。主に宝塚ファンに送る劇場側からの雑誌とお見受けしたが、今回は]ファンとしても特に購読させていただいた。
 YOSHIKIの提供した楽曲を春野寿美礼が歌うというめぐり合わせとは以前に、実は春野は]ファン(私)の前で歌ってくれていた。テレビコマーシャルの三井住友VISAカードのレストランで歌うあのコマーシャルこそ、春野寿美礼だったとはその時は知らなかった。しかし、レストランレジで急に上着を脱ぎ、最後はテーブルの上で「それはVISA・・」と歌うシーンをはっきり覚えている。その時意識していれば、もう少し注意深く見たものを、今となっては残念である。
 「STAGE PHOTO」のコーナーでは、17pから29pに渡り『Espe』6p23こま、『舞夢』6p26こまの写真が掲載されている。大体、見覚えがある。『舞夢』の21番目の1こまの写真が、第19場「ゼウスの涙」で「廃墟と化した世界を嘆くゼウス・春野。悲痛な叫びを歌う。」と遠くを見つめ悲嘆の中で歌う姿が載っている。将に『世界の終わりの夜に』が聞こえてくる。
 「連載」のコーナーp54には、毎日新聞編集委員宮辻政夫氏による『Espe』『舞夢』の公演評が載っている。『舞夢』講評の中で、特にYOSHIKI部分のトロイア戦争の場面については、『トロイア戦争の場での春野の歌に聴き応えがある。ゼウスが戦争の後の廃墟で涙を流す場面はYOSHIKIの作曲。「・・愛しすぎた夢の時間に・・・」などとここも春野が豊かな声量で見事に歌い上げた。』と褒めている。「愛しすぎた夢の時間に・・」部分のYOSHIKIのメロディーと春野の声量は、一度聞けば記憶に焼き付けられるもので、その後日常でも折に触れ口をついて出てくるフレーズとなっているほど、すばらしい感動的なメロディと歌唱になってる。同感の至り。
 「SPECIAL」コーナーp82からは、『Espe』と『舞夢』の楽屋取材が載っている。作・演出の藤井大介氏のコメント(p83)には『ギリシャ神話がモチーフといえども神々しいだけでなく、人間に近い、よりリアルで熱い世界の表現を目指しました。その為、音楽もクラシカルなものに終始せず、衣装や装置等の視覚的な面においても宝塚らしさを強調したつもりです。素晴らしい曲を提供して下さったYOSHIKIさん、想像を無限に広げられる美しいポスターを手掛けて下さった天野喜孝さんには本当に感謝しています。』と感謝の意を述べられ、春野寿美礼のコメント(p84)には『“パリスの審判”から“ゼウスの涙”まで、10分近く歌い続けているのですが、感情のままに歌いながらも“起承転結”をつけたいなと・・・。YOSHIKIさんの作曲の歌が始まると、客席は水を打ったようになるんですよ。音楽の持つ力はすごいですね。』と述べている。その通り、YOSHIKIの楽曲が始まる寸前には、ステージ風景も静かな荒野とその夜空の光景に変り、静寂の雰囲気のなかにYOSHIKIのピアノの旋律が流れ出してくる(すぐに拍手が少し沸いたように思う)。その静寂の中に、春野が『紅に染まる空 まぶしくて 見えない・・・』と静かに押し殺したささやきのように歌い始めるので、見事にメロディーと歌詞が心に飛び込んでくる。次第に声量がアップされ『ただ世界に 愛の祈りを・・』の部分、その旋律の2番の『愛しすぎた 夢の時間に・・』の部分は、静寂の大劇場の中に春野の声量が響き渡ると言う感じがして、スケール感の大きさが実感でき、『見事に歌い上げた』(上記宮辻氏)と誰しも感じるところ。YOSHIKIの楽曲の間は、春野の歌以外は“静寂”の中に聴きたたずんでいると言うのが、実際の所かと思う。 
 p114からの「COLORU」のコーナーTAKARAZUKAニュースでは5項目の一つに「◆元]-JAPANのYOSHIKI氏、花組宝塚大劇場公演をご観劇」の見出しで、スポーツ紙などに載った春野との2ショット写真を上げながら「花組宝塚大劇場公演『TAKARAZUKA舞夢!』に新曲「世界の終わりの夜に」を提供して下さった元]−JAPANのYOSHIKI氏が、8月29日の公演をご覧になりました。終演後の記者会見でYOSHIKI氏は、「雄大な宇宙をイメージし、非常に幅広い音域の曲を作った為、歌う方は大変だったのではと。春野さんの歌声は申し分なく、特に高音の伸びの素晴らしさには圧倒されました」と絶賛。氏のファンだと言う春野は、「初めて曲を聴いた時、感動のあまり声が出ませんでした。今日を迎えるにあたり緊張していたのですが、柔らかい雰囲気で観劇されているYOSHIKIさんのお姿を拝見し、リラックスして歌う事が出来ました」と笑顔で語っていました。」との解説をしている。コメントはスポーツ紙で見たとおり。
 p158の「楽屋日記」のコーナーでは、夕霧らいさんによる「『舞夢』のテーマ「天地創造」いいえ「ジェンヌ想像」の世界へ案内致しましょう。トップバッターは未沙さんです」の書き出しの“日記”。“ジェンヌ想像”ってなにかいな??と一瞬戸惑ったが、どってことはない「宝ジェンヌのいろんなこと想像」の意味らしい。ここに「●YOSHIKIさんと間接握手!?」のタイトルで『ご存知、ショーで新曲を手掛けられたYOSHIKIさんがある日、御観劇にみえました。客席も勿論、花組生のテンションの高い事。そんな中、みわっちさん(愛音)が、ショーの客席降りの時に、何とYOSHIKIさんと握手を!。大興奮状態で舞台袖に入ってきたみわっちさんと握手をして「間接握手をした」と喜ぶ人々の中、夏美組長の一言・・・「みわっち罰金や」』の舞台裏の騒動エピソードを紹介。当日は花組みんな、そわそわしていたんだろう。3日前にYOSHIKI観劇の来場が分かったらしかったが、3日間はその話で持ちきりだったんでは。ステージに出てきた“ジェンヌ”は視線を一度はYOSHIKIに向けたに違いないと“想像”します。「いやー、拍手してくれてるわ、かわいいー!」ってなことを、思って踊っておられたのかも知れない。実に“かわいい拍手”だったもんなぁ。そうそう僕は、ショーの客席降りの人が、春野寿美礼ばかりと思っていたんですが、9/3に春野ファンの方から「客席に降りてYOSHIKIさんに握手を求めたボーイは、おさちゃんじゃありません。みわっちという下級生です」と言うカキコを頂いたんですが、確かボーイのまん中(主役がまん中かなと思いまして)の人が降りて握手をしていたんで、YOSHIKIの曲を歌う春野が挨拶を兼ねて、握手のサービスに行ったんだろうと想像したんですが、下級生のみわっちさんでした。間違っていました。こんな時、事前に「私がショー客席降りで、握手する」って相談するんでしょうかね。3日前から話題もちきりだろうし、当日のそわそわしさからも、“握手権”はめったにない機会でなかなか得難い所。春野はあとで2ショットで握手が出来る。たぶん譲ったんじゃないかと“想像”。
 p167の「高声低声」のコーナーの飄々さんの記事(p168)の中にも、印象的シーンのいくつかの中に「YOSHIKIの楽曲」をあげてくれてあり、今回の『舞夢』のYOSHIKI楽曲は、高い評価に位置するように思う。
 余談ながら、「STAGE PHOTO」コーナーp17〜p29の『Espe』と『舞夢』6pづつの写真がありましたが、その中間の1ページ分(p23)に、宝塚歌劇花組公演ご優待キャンペーンが載っております。キャンペーン期間中(10/5〜11/4)にヤマノビューティウェルネスサロンご利用のお客様の中から300名様を厳正抽選して花組東京公演にご優待とのこと。美容も結構高いと思いますが、同じ払うならご優待も狙いたいと思うのですが、男なもんでどうなんでしょうかね。

間違えた所もたくさん有ると思いますが、最後まで読んで頂いて有難うございますm(__)m