I.V.のメロディーは、前触れなく始まりかけたので、数秒間は観衆もすぐには反応できなかったが、客席からは自然発生的に合唱が始まり出し(in
the rain)、後を追うようにToshiの「I'm calling you,dear」が続き、(find
a way)と合唱されると「Can't you see me standing right here?」とToshiが歌う。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)「Can't you see me standing
right here?」、(in the rain)でheathに近付いたToshi、(in the rain)の次を歌い始めて、「heath
、歌ってないよ」とチクる。YOSHIKIが振り向いて笑っている。またまた「heathが歌ってないよ」とあげつらう。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)の“a way”を長く引き伸ばして伴奏の長さに合わせ、(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)のfind a wayを1オクターブ上げて、観客の合唱にハモらせた。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)のfind 以下を再びハモらせて「うまい奴はハモってもいいんだぜ」と言うと、観衆にどよめき。YOSHIKIはピアノ演奏をやめて、ピアノ椅子の客席側に座りお客の姿を眺めている。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)をハモる。YOSHIKIはピアノ椅子から移動してきて下段ステージへの階段に体を横たえて休息のポーズ、お客の合唱を眺めている。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)「あまり、うまくない?」といったような。(in
the rain)「I'm calling you,dear」(find a way)ハモり、(in the rain)「I'm
calling you,dear」でToshi、反転してステージを後ろへ歩き出し、座っているYOSHIKIを目ざとく見つけると近付き(find
a way)で、マイクをYOSHIKIにつき出す。手でさえぎり、首を横振って拒否したが、「YOSHIKIが歌ってないなぁ」とチクると、慌てて体を翻し転がるように上ステージへ逃れた。歌ってないのToshiの言葉に、客席からは「えーっ」の不満(いじめ)コール。なおも階段を登って追いかけるToshiに、ピアノの後ろへ回り込んで逃げ回るYOSHIKI。(find
a way)と歌は流れている。(in the rain)慌ててピアノへ座るYOSHIKI。「I'm
calling you,dear」(find a way)と歌いながら、YOSHIKIのピアノ椅子の客席側に相乗りで座るToshi。「Can't
you see me standing right here?」(in the rain)「I'm calling you,dear」(find
a way)とToshiは強くハモり、YOSHIKIはToshiの顔を覗き込む。(in the rain)「I'm
calling you,dear」(find a way)「Can't you see me standing right here」、(in
the rain)「I'm calling you,dear」でToshiが立ち上がり、(find a way)過ぎ去るToshiを追うYOSHIKI。YOSHIKIもピアノを立ち上がり、ドラムへ進む。(in
the rain)「I'm calling you,dear」両手を肩幅に広げ、そろそろかなと後ろのYOSHIKIにも観客にも合図して、階段を下りるToshi。(find
a way)「Can't you see me standing right here?」ドラム前で、時の熟するのを待つYOSHIKI。(in
the rain)「I'm calling you,dear」Toshi振り返ってYOSHIKIを確認、(find a
way)「Can't you see me standing right here?」、「カッー!」(in the rain
)の客の合唱に続いてマイクを突き出すと、ギターのアルペジオが歌詞代わりに響く。(find
a way)Toshiが体を横振りしながらリズムの乗せてゆく(in the rain)「I'm calling
you,dear」「カッー!」(find a way)、(in the rain)手でリズムを刻むように調子を合わせ「I'm
calling you ,dear」(find a way)「Can't you see me standing here right here?」(in
the rain)「I'm calling you,dear」 (find a way)「I will give it straight
from my vein」と加勢をつけた。期待の歓声が押し寄せる。搾り出すノイズな高音、YOSHIKIの連打が先陣を切ると大音量が渦巻き始め、本流の楽曲へとなだれ込んだ(31分)。ステージ下からは青いライト、天井からは赤いライトがステージで交叉する。(歌詞はよくわからない・・・)
終わりの混沌とした音の乱舞、メンバーそれぞれのフィナーレを形作っている。「ドラム、YOSHIKI!」と叫んだのか、判然としないがYOSHIKIと叫ぶと、ドラムソロへと進んでいくようだった(37分)。「YOSHIKI!」とドラムへ向けて2回叫ぶ。快調にドラムを走っていたかに見えたが、突然終止を打ち、にっこりと笑う。やや突然的であっが、すぐさま歓声が上り、ライトに輝く体を反転してYOSHIKIは水を口にした(39分)
水を飲みながら、ドラム椅子を反転、再び正面を向き直ったYOSHIKI「ブルーブラッドで、いきなり首痛めちゃって」。すぐToshiが「訳しますと、ブルーブラッドでいきなり首痛めたんで」。YOSHIKI「悪いけど、今日、初日だ」。Toshi「初日だ」と半分、YOSHIKIの話にかぶさるように、あきれ雰囲気で同調、2人の会話は笑いこらえての楽屋のざっくばらんな話に見えた。場が持たなかったのかToshiが「〜YOSHIKI-!」と気合入れ、YOSHIKI「大丈夫よね」と言って、激しくドラムへ気合を注入。Toshiがそこへ「オィ、オィ、オィ、オィ・・・・・・・」と連続気合、そのままばく進の勢いになったが急停車、マイクをもったYOSHIKI「これ、いじめ?いじめ?新年から、YOSHIKI、いじめられてます。20年前の仕返しだそうです。ドラムを道具のように使われてます」。すぐToshi「ぼく、ボーカルマシンでした。おっ、YOSHIKI、ありがとうよー」。YOSHIKIは激しくドラムを連打した。YOSHIKIの今の心境と20年前のToshiの心境が、重なり分かち合える立場に立ちえたこと、2人に今までにない心境の結びつきができてること、過去を笑い合える心の境地に至った事、お互いを尊重し理解しあえること、同窓会で会った昔のいじめっ子といじめられっ子が社会に出てお互い大人となって話し合ってるような、2人がファンの前に見せた素直な人間性を垣間見た感じがした。「それじゃ、ラスト、行くぞー!ラスト行くぞー!ラスト行くぞー!」Toshiの叫びにYOSHIKIのドラムが気合の連打を放ち、「最後の曲だ、気合入れて行けー!気合入れて行けー!オーイ」と見えぬ帳(とばり)を開けた(12時41分)。場内は暗くなり、シンフォニーの「紅」のイントロが聞こえ出す。ギターのアルペジオが鳴り出すと、スクリーンにはhideのラストライブの演奏姿。「hide-!」とToshiが呼びかける。YOSHIKIとの気持ちの通じ合いを見たあとのhideへの呼びかけには、20年前の駆け出しの頃のhideへの兄貴的な郷愁を抱いて、Toshiなりに熱い思いもあったに違いない。ピックを唇に挟んで、正面向きの固まった姿、放心と虚脱の精神状態が彫像と化身させたhideの表情、一瞬緩んだのは何を見たのか感じたのか。hideの顔が動いたかと思うと、Toshiのボーカルが静かに流れ出した。そしてToshiは観客にではなく、そのスクリーンに向かって、問いかけるように歌っていたのはどんな心境にいたのだろう。静かな導入のボーカルが終わりかけると、YOSHIKIは飲みさしのペットを客席へ投げ入れ、さらにもう1本を投げ入れると、「紅だー!」Toshiの絶叫。くれない色に染まった場内、Toshiがペットを投げ入れ、「行くぞー!」と叫んで立ち飛び、ステージ右へ移動してゆく。狂気乱舞で場内は興奮の嵐。歌詞の段落が変わると、左ステージへ移動、観客に水をぶっ掛ける。空ペットを投げ入れる。「すれ違うこころは 溢れる涙に濡れ」が歌い終わる頃、PATAがステージ中央へ進み出、スギとダブルの競演、Toshi「アイヤー」と気合締め。スクリーンにはhideの赤エナメル衣装のギター姿、1人になったPATAとセッション。Toshiは駆け上がってYOSHIKIのドラムの後ろへ回る。「カッー」とかけ声をして、2人で激しくヘドハン。スギゾーが駆け上がり、3人でしばしヘドハン。スギゾーが去ると、スクリーンのhideを認識、「hide-!」とかけ声。微笑みながら客席に視線を向けるToshiに、YOSHIKIが頭をもたれかける。「行くぞー!くれないーに染まった・・・・叫びつづける」とYOSHIKIの背後で歌うと、YOSHIKIの頭に手をやり「YOSHIKI-!」。ドラムの見せ場が始まる。その間にToshiは下のステージへ「お前は走り出す・・・すぐそばにいるのに。行くぞー!」。伴奏が止んでアカペラの「紅に染まった カッー!」、続き「この俺を 慰める奴は もういない」と客に花を持たせ、さらに「もう二度と カッー!」の続きをマイクを突き出し客へ譲る。最後を締めて「紅に染まった この俺を 慰める奴は もういない」とアカペで歌うと、「もう二度と カッー!」。客とのコラボが交互に続き、終わりというその時を迎えた。「ありがとうよー、ありがとよー」。「オリャー」で白一色のステージ、伴奏が膨らんで収束に向かう。Vサインを揺らめかしながら「また、会おうぜー!また会おうぜー!お前ら、お前ら最高だー!」。YOSHIKIのドラムが歩幅を緩めて止まりそうにシンバルを打ったが、ギターとかの伴奏がテンポを早めると、両腕の回転で再び打ち出し、やがてそれも最後の最後へ向かった。Toshi「今年も、よろしくー!」。PATAがギターを高々と掲げて終わりのポーズ、heathも手を振った。YOSHIKIがドラムを終えて、椅子に立ち上がろうとして体勢を上昇させたが、力尽きたかよろめいて、シンバルの軸をつかんだ。そのまま引き倒し、破壊しながら、叩いてはまた破壊。最後に再度椅子に立ち上がろうとしたが、もうよろめきふらふらで体勢が崩れた。下ステージへ降りかけて、スティックを忘れて取りにもどり、再び降りてよろめきながら客席に投げ入れ、ふらつき袖に消えていった(0時51分)。すぐシンフォニーSay
Anythingが流れる。ステージが暗くなり、ボーカルが入りかけると、ステージスクリーンには次のメッセージが登り始めた。
2008年....
みんなのおかげで
またXJAPANとして
コンサートをする事ができました。
今までと同じように
去年も波乱万丈な年でした。
そして2009年....
本当にどこまで出来るかわからないけれど
全身全霊をこめて
世界ツアーに挑もうと思っています。
もちろんHIDEも一緒にゆきます。
前途多難な道かもしれないけれど、
またいろいろな壁が僕らの前に
立ちはだかるかもしれないけれど....
でも、いまこの場に来てくれている人達、
また今これを見てくれている
ファンのみんながいる限り、
何があっても前に進もうと思っています。
今年は本当の意味で初心に帰って一歩一歩
目の前にある道を
進んでいこうと思いっています。
いつもXJAPANを
応援してくれてありがとう....
本当に本当に感謝しています....
そしてこれからも運命共同体で行こうね!!!
今年がみんなにとっても
素敵な年になりますように....
XJAPAN一同
そしてワールドツアーの日程が上ってくる。今日出演のスタッフ一覧が流れてゆく。ミラーボールが光なく回っている。
最後にXJAPANの大きな文字(ロゴ)が出ると拍手が起こり、Say Anything の大音量の中へYOSHIKIのナレーションが入る。それが終わると会場にはライトが点灯(12時59分)。「以上を持ちまして、XJAPAN制作管理委員会製作
XJAPAN〜初心に帰って〜GIGが全て終わりました。」の会場アナウンス。公式グッズの宣伝があり、Longingが流れ出す。ステージ側へ向いているお客さん、1人2人と出口に向かう。「YOSHIKI
!」の大合唱、メンバーを個々に叫ぶ声。
XJAPANの文字がスクリーンについたまま、Longingが流れてゆく。「XJAPANカウントダウンGIG〜初心に帰って〜は全て終了しました。XJAPANオフィシャルグッズ、パーソナルグッズの販売が行われております。記念にお買い求め下さい」のアナウンス。大多数の人はステージへ向いたままなかなか動かない。Longingを口ずさむ人。Longingの歌が切れるとメンバーの名前を呼び叫ぶ。1時07分再び終了のアナウンス。全て終了しましたので、足元にお気をつけてお帰り下さい。本日のご来場、誠にありがとうございました。で人が動き出す。(完 2009.01.31)