アール・ヌーヴォー展

今から約100年前、19世紀末から20世紀の初頭にかけて、ヨーロッパで花開いた華やかな芸術様式を、アール・ヌーヴォーといいます。 その代表的な芸術家がガラス工芸で有名なガレやラリック、座り心地の良くなさそうな(失礼!)角ばったイスなどを作るマッキントッシュ、画家のミュシャらです。 

この展覧会、とにかく人、人、人・・・・・。 きれいな装身具などもあるからか、特に女性の観客が多いみたいで、しかもケースに見入って動かない人たちが本当にたくさんいて、入館したとたんに気分はブルー。 館内には絵、家具、装飾品、工芸品、地下鉄乗り場の入り口の装飾品まで、本当に多種多様なものが、所狭しと展示されていました。

まずウッキーの印象に残ったのは、入り口近くに展示してあったブーシェのポンパドール婦人の肖像。 

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マダム・ポンパドールは、フランス王ルイ15世のおめかけさん。 平民出身で、貴族たちの反感をかったけれど、文芸を擁護し、その影響力は絶大だったそうです。 この人の肖像はブーシェ以外にもラ・トゥールが描いているし、ほとんど同じような構図の絵が、他にたくさんあります。

それから、ウッキーがこの展覧会で一番見たかった一連の作品。 それはエミール・ガレのガラス細工。

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花器 フランスのバラ 藤文ランプ

ガレも、浮世絵など日本の美術の影響を大いに受けたようですが、それにしても、いつ、どこで見てもいいなあ。 ひょっとしたら、日本で人気があるのは、日本的要素が入っているからなのでしょうか。 ここにあげた作品以外に、大きな作品やきれいな作品がたくさん展示してありました。 貴金属に見入る女性のように、本当に見入ってしまいました。

ガレの作品は、知名度もあるので、いろいろなところでお目にかかれますが、浜名湖畔に北澤美術館と言う、建物も収蔵品も立派な私設美術館があって、ここにたくさんのガレの作品が収集されています。 ここのひとよ茸ランプは絶品。 写真で見てもすごいんだらか本物の持ち味のすばらしさは言い表せません。 北澤美術館の収蔵品も今回の展覧会にたくさん出展されていました。 それから岐阜県にある飛騨高山美術館。 ここにもガレの作品や、ラリックの大きな噴水があって、数年前に見に行ったことがありました。

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