iP6 for X11 Modified by Windy (README2)

Last Updated 2002/5/19
Code ISO-2020-JP (JIS)

はじめに

はじめまして、Windyといいます。 このパッチファイルは、isioさんの公開されている PC-6001エミュレータをベースに、 独自に改造して、 SR特有の機能 等を追加したものです。 まだまだ、至らない部分も沢山ありますが、 よろしくお願いします。


できること

基本的には、オリジナルの iP6 for X11 に準じますが、いくつかの SR特有の機能とディスク機能を 追加します。 PC-6001/ PC-6001mk2/ PC-6601 / PC-6001mk2SR / PC-6601SR のいずれかとして、動かすことが出来ます。


コンパイルするには

  1. 空のディレクトリを作成して下さい。
  2. isio さんの ip6 for X11のソースコード ip6-0.6.4.tar.gz を展開してください。
  3. このパッチファイル P6_XXXXXX.diff もコピーしてください。(XXXは、ビルドした日付です)
  4. patch -p0 < P6_XXXXXX.diff として、パッチを当てます。
  5. パッチが成功すれば、Makefileを各自の環境に合わせて編集してください。
  6. make とすると、出来上がるはずです。

必要なROM

実行するには、実機のROMファイルが必要になります。

  (PC-6001 として利用する場合)
    BASICROM.60 (16KB) N60-BASICインタプリタROM
    CGROM60.60  ( 4KB) N60-BASIC用CGROM

  (PC-6001mk2 として利用する場合)
    BASICROM.62 (32KB) N60m-BASICインタプリタROM
    CGROM60.62  ( 8KB) N60-BASIC用CGROM
    CGROM60m.62 ( 8KB) N60m-BASIC用CGROM
    KANJIROM.62 (32KB) 漢字ROM
    VOICEROM.62 (16KB) 音声合成ROM

  (PC-6001mk2SR として利用する場合)
    CGROM60.64  ( 8KB) N60-BASIC用CGROM
    CGROM66.64  ( 8KB) N66-BASIC用CGROM
    SYSTEMROM1.64  (64KB) システムROM1  
    SYSTEMROM2.64  (64KB) システムROM2  

  以下のファイルは使用していませんので無くても良いです。
    BASICROM.64 (32KB) N66-BASICインタプリタROM
    KANJIROM.64 (32KB) 漢字ROM
    VOICEROM.64 (16KB) 音声合成ROM


  (PC-6601 として利用する場合)
    BASICROM.66 (32KB) N66-BASICインタプリタROM
    CGROM60.66  ( 8KB) N60-BASIC用CGROM
    CGROM66.66  ( 8KB) N66-BASIC用CGROM
    KANJIROM.66 (32KB) 漢字ROM
    VOICEROM.66 (16KB) 音声合成ROM

  (PC-6601SR として利用する場合)
    CGROM60.68  ( 8KB) N60-BASIC用CGROM
    CGROM66.68  ( 8KB) N66-BASIC用CGROM
    SYSTEMROM1.68  (64KB) システムROM1 
    SYSTEMROM2.68 (64KB) システムROM2  

  以下のファイルは使用していませんので無くても良いです。
   BASICROM.68 (32KB) N66-BASICインタプリタROM
   KANJIROM.68 (32KB) 漢字ROM
  VOICEROM.68 (16KB) 音声合成ROM


  ☆☆☆  注意  ☆☆☆

  SRをお持ちの方は、ROMの取得方法が少し違うので、明記します。
  (PC-6601SR を例にしていますが、PC-6001mk2SRの方は、拡張子を.64にして下さい)

   1. isioさん作のsaver で次のROMを取得して下さい。

      MODE 5で      CGROM を取得して、ファイル名を CGROM66.68 とする。
      MODE 1か4で、 CGROM を取得して、ファイル名を  CGROM60.68 とする。

   2. 次に、isioさん作のsaver2 で次のROMを取得して下さい。

      MODE 6にして saver2 で
        SYSTEMROM1-1 を取得して、とりあえずファイル名を SYSROM11にする。
        SYSTEMROM1-2 を取得して、とりあえずファイル名を SYSROM12にする。
        SYSTEMROM2-1 を取得して、とりあえずファイル名を SYSROM21にする。
        SYSTEMROM2-2 を取得して、とりあえずファイル名を SYSROM22にする。

      (saver2でも CGROMが取得出来るようになってますが、取得しないで下さい)


   3. SYSTEMROM が それぞれ別々に鳴っているので、下記のように結合してください。

    DOSなら、
         copy /b  SYSROM11+SYSROM12   SYSTEMROM1.68
         copy /b  SYSROM21+SYSROM22   SYSTEMROM2.68

      Unixなら、
         cat SYSROM11 SYSROM12  > SYSTEMROM1.68
         cat SYSROM21 SYSROM22  > SYSTEMROM2.68

    これでできあがりです。



オプション

ディスクを使いたい場合は、下記のオプションを指定してください。 省略すると、ディスクなしで起動します。 指定できるイメージは、1Dと、機種によって1DDも指定できます。

-disk [filename] Set disk image file [off]

それから、機種ごとの動作をさせるために、次のオプションを使用してください。

  60…PC-6001,		62…PC-6001mk2,		64…PC-6001mk2SR
  66…PC-6601,		68…PC-6601SR

ディスクについて

今のところ、下記のような設定になっています。

                 type                 使用可能なディスク
  PC-6001mk2	外付            1D
  PC-6001mk2SR	外付            1DD/ 1D  自動認識
  PC-6601      	内蔵            1D
  PC-6001SR 	内蔵            1DD (1Dも一部可能)

mk2SRのみ、起動時に、1D/1DDを自動認識します。 PC-6601SRの場合、基本的に1DDですが、 ディスクの先頭に 'SYS'が書かれていると、1Dと認識するようです。 ただし、この場合は、読み込みしか出来ません。

サポートしないディスクを指定した場合、ディスクを、自動的にイジェクト してしまいます。 ディスクなしになってしまうので、注意してください。


ディスクイメージの作り方

1DDについて書きます。(1Dについては未確認ですが、同じ方法が出来るかも知れません。)

以前は、PC-98で作っていましたが、最近、AT互換機でも作れることに気づきました。それは、M88 の作者の CISCさんが作成されている、DITT というフロッピィ読み書きツールを使用する方法です。

PC-6001mk2SR/ PC-6601SRの採用していたディスクは、3.5 インチの 1DD Formatですから、3.5 インチドライブが付いているAT互換機なら、DITTを使えば、そのままイメージ化出来ます。

ditt r -d a: hogehoge.d88

と打ち込みました。

ただし、誤操作を防止するために、フロッピィディスクは、ライトプロテクト 状態にしましょう。それから、MS-DOSか、Windows 9xのDOS窓か、Windows 9xのコマンドラインモードで実行する必要があります。(NT/2000/XP では動きません。)

それから、1Track ごとに、Unformatted と表示されますが、 もともと1DDは、裏面が未formatなので、気にしなくても大丈夫です。 160 Track ちょっとまで行ったら、おわりです。 面倒な変換作業無しで、そのままd88 ファイルの出来上がりです。

ただし、1Trackごとに、Unformatted も出ないで、 出来上がったデータも 640kb あるというかたは、 もしかすると、一旦 2DD で両面format してあったものを、1DD で片面formatして使っているかも知れません。 そういう場合は、未formatな 2DD メディアを買って来て、1DD formatして下さい。 それから、問題のディスクを それに移し替えれば、うまく行くようになると思います。

もちろん、そのd88ファイルは、そのまま このエミュレータで使えます。


バグと TO DO について

  1) format は実装していません。
  3) SRの 204ラインは実装していません。
  4) SR のROLL によるスクロールは 実装していません。
  5) SR の拡張漢字 ROMと、拡張RAM (PC-6006SR)は、サポートしていません。
  6) モード6で起動すると、カーソルの点滅が異常に遅くなります。
  8) いくつかの新しい割り込みを実装していません。
10) MITSHMを有効にしていると、WIDTH 80 やSCREEN3 としたときに、時間がかかります。
11) モード6以外なら音が鳴るが、モード6では音が鳴らない。
12) 標準フォーマットのディスクしか サポートしていません。
13) グラフィックVRAMの 右半分の並び方が 違う。


だいぶ減ったつもりだったのですが、その分増えているので、まだまだですね。(^^;

5)の拡張漢字ROMは、持ってないので、よく分かりません。(汗)
拡張RAMは、要望が有れば、考えたいです。(^^;

6)のカーソルの点滅が遅い理由が分かりました。
2ms TIMERの 初期値が、非SR BASICと、SR BASIC とで、違うからです。
何故、こんなに違うのでしょうか?

13)は、実用上は問題ないと思うんですが、一部で問題があるかも知れません。(汗)

fix したバグ


バージョンアップに付いて

今のところ、バージョンアップはあまり考えてませんが、もし、今後パッチファイルが さらに発行された場合、「コンパイルするには」の1番から戻って、やり直してください。

もしくは、前回適用したパッチを解除してから、 新しいパッチを当てても大丈夫だと思われます。


お問い合わせ先

私の改造パッチ自体は、基本的にフリーソフトウエアですので、自由に使って頂いても結構です。 なお、パッチ自体に関する お問い合わせについては、全て私(Windy)までお願いします。
(isioさんは このパッチの開発に関わってませんので、このパッチについてisioさんに問い合わせることは、ご遠慮下さい。)

バグや使用上の問題については、出来れば、対応したいと思っています。 しかし、フリーソフトウエアで有る以上、限界というものも有りますので、よろしくお願いします。


謝辞

石岡さんには、ソースリストをさわることと、 パッチファイルの公開を 快諾してもらいました。 本当にありがとうございました。(__)


参考資料

Windy ( windy@sakuranet.or.jp)
http://www.sakuranet.or.jp/~windy/