HOME>AEによる材料評価
金属材料のAEについては多くの実験が行われ、非破壊検査法としての有効性が明らかにされています。また、複合材料は、多数の繊維や粒子が母材中に不連続的に存在するため、放射線や超音波などの非破壊検査が困難であり、またセラミクスは、許容される欠陥の大きさは金属の百分の一程度と極めて小さいため、やはり従来の非破壊検査の適用は困難であることから、AE 法への期待が大きくなっています。
複合材料(FRP、CFRP、GFRP等)の破壊挙動の評価
セラミックスの欠陥評価
表面コーティングのはく離評価
表面コーティングの熱応力(レーザー等)による劣化評価
CFRPの破壊は、母材の破壊→はく離→繊維の破断と進行します。各工程におけるAEの特徴を下記に示します
き裂が発生すると、図2(a)に示すように、突発型のAEが発生します。進行したき裂の進行数とAEの発生数に相関があり、進行したき裂の進行量は振幅と相関があります。
はく離が発生すると、母材と繊維が摩擦して、図2(b)に示すように、連続的にAEが発生します。すなわち持続性の長いAEが発生します。AEの振幅は、母材の破壊時に発生するAEと比較して大きくなります。
繊維の破断が発生すると、図2(c)に示すように、突発型のAEが発生します。その振幅は、母材やはく離時に発生するAEと比較して非常に大きくなります。
上記のように、CFRPの破壊挙動は発生したAEの振幅および持続時間の大きさから評価することができます
振 幅:繊維の破断>はく離>母材の破壊
持続時間:はく離>繊維の破断>母材の破壊