ここでは、日本へ帰って来てからの事を書きます。
まずは、血液検査です。
項目 | 参考正常値 | 考えられる主な疾患 | 1999,6.1 | 6.15 | 7.30 | 11.7 | 12.4 |
赤血球 | 500万〜1000万 | ↑脱水・多血症 ↓貧血・玉葱中毒 骨髄異常 |
551万 | 627万 | 726万 | 653万 | |
PCV(%) | 35〜55 | ↑多血症・脱水 ↓貧血症 |
40.8% | 45.6% | 50.8% | 44.6% | |
白血球 | 8000〜12000 | ↑炎症・感染症・白血病 ストレス ↓ビタミン欠乏 パルボウィルス |
11500 | 14300 | 12200 | 10900 | |
総蛋白 | 5.5〜8.0 | ↑脱水・感染症 ↓栄養不良・腎障害 |
7.4 | 7.5 | 7.4 | 6.4 | |
ヘモグロビン | 12〜18 | ↑脱水・ショック・ 心肺疾患 ↓失血性貧血 |
14.2 | 15.8 | 17.0 | 15.2 | 15.7 |
BUN | 8.0〜30.0 | ↑脱水・腎障害・心不全 副腎皮質機能低下 ↓蛋白欠乏症・肝障害 |
36.7 | 62.6 | 46.7 | 61 | 63.7 |
CRE | 0.3〜2.0 | ↑腎不全・尿排泄障害 ↓妊娠・尿崩症 |
1.0 | 1.1 | 1.1 | 0.9 | 1.5 |
GOT | 15〜38 | ↑肝障害・筋炎・ | 89 | 36 | 35 | 16 | 30 |
GPT | 11〜50 | ↑肝障害・肝炎・肝壊死 | 977 | 171 | 62 | 43 | 60 |
ALP | 0〜100 | ↑肝障害・骨疾患・炎症 ↓溶血 |
803 | 455 | 207 | 55 | 94 |
GLU | 60〜124 | ↑糖尿病・ 副腎皮質機能亢進症 ↓副腎皮質機能低下症 飢餓・膵臓腫瘍 |
104 | 120 | 97 | ||
CPK | 21〜229 | ↑心筋梗塞など | 162 | 108 | 144 | 133 | |
アルブミン | 2.6〜3.9 | ↑脱水 ↓飢餓・寄生虫感染 |
3.9 | 3.5 | 2.9 | 3.0 | |
総コレステロール | 90〜180 | ↑糖尿病・高脂肪食 胆管閉塞肝障害 ↓肝疾患・低脂肪食 |
234 | 207 |
まずは、血液検査を受けに行きました。
とてもひどい結果でした。
特に肝臓の血液検査(GOT・GPT・ALP)の方が・・・。
たぶん最初の時は、飛行機に乗っての影響も関係するとは思いますが、その後も脱毛がひどい時は数値は悪い。
病院での治療方法は、薬・注射(ステロイド)・あと2〜3日に1回の30分程の薬浴。
この薬浴によって、ウェルはお風呂好きにはなりましたが・・・。(たぶんこれをする事によって体が楽だった)
薬浴は私にとっても大変な事でした。でもウェルの為です。
HPを開設した後、いろんな人にお話を聞いたのですが
ステロイドは、出来れば使いたくない薬である事・・・。
ウェルの場合、既にシンガポールでの治療にステロイドを使われていたので
日本に帰ってきてから、急にステロイドを止める事が出来ない体になってました。
ステロイドの効き目がなくなる頃には、
食欲・元気と両方ともなくなってました。
しばらくはこの治療が続いてました。
でも・・・脱毛の他にウェルの腹水も問題。
ちょっとわかりにくい、画像ですが、お腹はパンパンです。
それでもって、背中の脱毛。
病院の先生に、もしかしたら、”アカラスの他にクッシング症候群かもしれない”と・・・
クッシング症候群について・・・
これは、副腎皮質機能亢進症であり、副腎皮質から分泌されるホルモンの慢性的疾患すべての症候群を言います。
症状としては、全身的にもいろいろな症状が出ますが、皮膚疾患に限って上げると、
左右対称の脱毛とカサカサした被毛、または、脱毛。
症状が進むと、全身的な脱毛となります。
治療はいろいろ複雑であり、なかなか困難な場合が多く、苦労する病気です。(犬が教える病気の本から)
まさに・・・左右対称の脱毛・・・。
すぐに検査の予約です。
この検査は少し時間がかかる為、ウェルを半日病院へあずける事に。
その間、私は何も出来ない・・・。
でも、じっとしていられない。私の家からさほど遠くない宝塚にあるお寺に行きました。
お守りを買い、お祈りをして・・・
ウェルを迎えに行きました。
その日に検査の結果は出ないため、しばらくはドキドキ。
検査をする前に、もしクッシング症候群だったら、アカラスもあるため
ウェルの命は長くないと言われてました。
数日後・・・検査結果です。
大丈夫でした。この結果を聞くまでは食欲も無く、睡眠も全く取れない状態。
良かった良かった。本当に良かった〜ウェル良かった〜。
こっからは、ひたすらアカラスの治療。
この治療途中に東京への引越しが・・・
先生の紹介で今の先生に。
東京へ来てから、ウェルはどんどん良い経過に。
東京へ来てからは、注射を止めお薬だけの治療。
(ステロイドを止めての治療です)
それが、よかったのかもしれない。
ウェル自身が自分で治すという体の中の働きがあったんだと思う。
↑99年9月の画像です。↑
すっかり毛も生えました。
その後も、念には念をと言うことで
薬だけは飲んでました。
今では、薬も飲まず
普通の元気なウェルです。
ウェルはなんとかアカラスの克服をしたようです。
本当に大変だった〜。ウェルもよくがんばった。
とっても長いアカラスの事でしたが・・・最後まで読んでくれた方は有難うございます。
HP開設後、アカラスになったワンちゃんの飼い主様からメールを頂く事が多くなりました。
皆さん、同じように心配されてます。
アカラスの治療は、本当にワンちゃん飼い主と大変な事です。
もちろん、金額的、精神的に大変です。
でも、治療をがんばって続けてあげる事で
絶対、ワンちゃんは体が楽になります。
お願いですから、がんばって治療を続けてあげてください。
どんなに、大変な治療が続いても
体の調子が良いのを見ると、とっても嬉しいです。
私も、お力になれるかわかないですが
応援させて頂きます。
ここで、ウェルとアカラスはおしまい。
もう書く事がないように・・・。
神様、お願いします。