大阪のかあちゃんはすごいぞ



何を隠そう私は高校を留年しているのです。

あとちょっとで留年というある日のこと、
高校生だった私は
友達の家に泊まっていました。
その友達も留年しそうでした。

夜中まで話していて
朝寝坊した私たちは飛びおきました。

えらいこっちゃ!留年にまたひとつ近づいてしまう〜〜

「おかあちゃん、何で起こしてくれへんたん。
私ら留年しそうやねんで!」
と友達はおばちゃんにくってかかりました。

するとおばちゃんは一言

「それもひとつの人生やで〜〜」
と言ってなにげに通り過ぎました。

その後、元気だった友達は最後のねばりが効いて
留年をまぬがれましたが
私は留年しました。

留年してみてどうだったかというと
おばちゃんの言ったとおり
それもひとつの人生でした。
そりゃ大変で辛いこともあったけどサ!

今いろんな相談を受ける立場になって
思うことは
おばちゃんはホントにすごい人だったと言うことです。

留年というのは世間的には一応マイナスポイントです。
愛する子どもにマイナスポイントがつきそうなときに
それもひとつの選択である
ということで
子どもにそれを任せきれる
肝っ玉のある親であるかと問われれば私だって自信がないです。

おばちゃんは大阪の下町の
ホントに普通のおばちゃんでしたが
人間としてすごい人でした。