高山の夜長は酒と飛騨牛の朴葉焼き。
私にとってのアルコールと言えばビールなのだが、 日本酒を飲まない私でも日本酒を飲もうかと言う気になる高山の雰囲気。 高山と言えば『鬼ころし』?と言う知識しかないままメニューに目を通してみたのだが見当たらない。
知ったかだったかと首を傾げつつ、飲みやすそうな「飛切り」と言う地酒を頼んでみた。
翌朝、昨夜のお酒を買って帰ろうか・・・、『さんまち』と呼ばれる古い町並みに出向いてみた。
上三之町筋に至れば、様々な出格子が立ち並ぶ商家路地が目に映る。 なるほど小京都飛騨、時遊びに気持ちが逸る。
まずは味噌醸造の大野屋さんに立ち寄り、お味噌汁を頂けば私好みの優しい味。 店主にどのお味噌かと尋ねれば、合わせ味噌だと教えられる。 味噌汁を作ったことも無いのに麹味噌と赤味噌をそれぞれに購入してしまった。
酒屋造り、お茶処を冷やかし、軒先で醤油の香ばしい香りを漂わせる煎餅堂に立ち寄ると、塩せんべいを焼くお爺さんから無造作に煎餅を渡され立ち話。
そんな古き良き和の風情を残す高山を後にしようとした時の事である・・・
「すいません」と声を掛けられ視線を向ければ、そこには感じの悪い昨日の彼!
彼も、「またこいつに聞いてしまった」と視線をそらせば、私の横を素通りした。
二日連続同じ人に道を尋ねられたりするかな〜、ふつう? 高山には数々の匠がいるが、彼は通りすがりの匠に違いない・・・
火曜や土曜のサスペンスでよく使われる 湯けむり 3人 美人 OL 旅といった言葉
その後に続く温泉地として、下呂は少なくないだろう。
即興でさえ、『美人OL3人旅 下呂の湯けむりに隠された過去』 な〜んてタイトルでも付けられちゃいそうな下呂温泉ってとこは、 意外にも小さな温泉街である事に驚いた。
市内観光する所ってあんのかな?
とりあえず、スッポンポンのおっちゃん数人が入浴されていた噴泉地に向かう。 流石に、真昼間から脱衣所もなく橋の真下にある混浴露天風呂に入る意気込みは沸いてこず、その代わりと言ってはなんだが下呂には全国初の温泉博物館ってのがあるらしいので、こちらに訪れることにした。
生活と温泉とが密接につながってきた下呂の歴史を垣間見た後は、 化学の実験もどき。 フラスコの中には温泉が入れられており、PHが測定できるようになっていた。
ほ〜ほぉ〜、下呂温泉はなるほどPHが高いですな〜と、温泉分析家気取り。 リトマス試験紙が懐かしくなり、思わず小学校の頃に覚えたセキセイ(赤→青)インコはアルカリ性とつぶやいてしまった。
郡上八幡には、お昼前に着いた。
駐車場の近くにあった平甚と言うお蕎麦屋さんに入れば、愛想の良いおばちゃんの口車に乗せられ平甚蕎麦のセットを頼んでしまったが、口の中の水分を全て吸い取ってしまうような
お菓子が苦手だった。 お蕎麦は美味しい・・・。
さて、古い町並みへと足を運べば、水と踊りの城下町と言う案内板が目に入る。 なるほど町の溝は心なしか大きく、綺麗な水が流れている。 歩けば旅人の喉を癒してくれる湧き水にも出会い、
心地良い水の音が町中に響き渡っていて体の労をねぎらってくれる町である。
次いで、郡上八幡城に向かう。
2006年の大河ドラマが司馬遼太郎作の『功名が辻』に決まった事を受け、 城下城内は盛り上がっている。
今まで一度たりとも手彼の作品には手が届かなかったのだが、その功名が辻に出てくる山内一豊の妻千代がこのお城の出なのだそうだ。 千代と言えば内助の功の千代姫である。
夫に恥をかかせぬよう、コツコツとお金を貯めて駿馬を買ってあげたと言う美談。 コツコツと貯金して、私に車を買ってくれる様な現代版内助の功な方は現れてくれるのか?
千代役を演じられる仲間由紀恵の様な方現れてほしい・・・
山名一豊に深い嫉妬です。