オヤジムシ
(幼虫)

体長:20cm

南米に棲息する奇蝶、オヤジアゲハの幼虫。
背中から尾の部分が、額に青筋を浮き上がらせたオヤジの顔に見える。
一種の擬態で、この顔を見た外敵はそのあまりの形相におじけづき、襲うことは、まずない。一般には表情の比較的嶮しいものを「カミナリオヤジムシ」といい、悪魔の使いとされる。現地では見かけた者に不幸が訪れると信じられている。表情の優しいものはもっぱら食用とし、現地ではタンパク源として冬期
の貴重な食料となる。サナギになると、さらに表情に凄みを増す。

(岡部)